二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- とある暗部の野良猫
- 日時: 2011/12/16 10:35
- 名前: 井上太一 (ID: SsOklNqw)
親に苛烈な虐待を受け体に傷を負った少年はその日から人間を信用しなくなった。
彼の信じるものは金と力だけ。ただ金を手に入れるために暗部へ体を売り、力を付けるために修羅となり戦い続ける。
凄惨を極める世界で生きる孤独な少年に付けられた二つ名は野良猫。そんな彼に理想の女性は現れるのか!? この物語はそんな少年が贈る切ない人生のエピソード。
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- Re: とある暗部の野良猫 ( No.1 )
- 日時: 2011/12/16 11:36
- 名前: 井上太一 (ID: SsOklNqw)
主人公設定
吉井歩
両親に五歳の時に苛烈な虐待を受け、それ以来人を信用したことは一度もない。
暗部には金を稼ぐためと強くなるために入った。
野良猫という二つ名は孤独が故に。
能力は発火能力。レベル3。
頭を使って戦うタイプ。
一人称は俺。
外見は華奢。女のような顔をしている。
- Re: とある暗部の野良猫 ( No.2 )
- 日時: 2011/12/16 12:15
- 名前: 井上太一 (ID: SsOklNqw)
PART1
夜中のファミレスにて——
「お嬢ちゃん。俺らと今から遊ばない?」
「うるせぇ。今ジュース運んでんだ。後にしろ」
「なっ!?」
ジュースのジョッキを二本持って歩いている吉井歩に話しかけるスキルアウトの二人。が、歩の言葉に一歩引いていた。
「それと、もうちょっと頭使ってナンパしろ」
「ぐっ、言ってくれるじゃねぇか」
歩はそう言って二人を振り切り、自分のいたテーブルにジョッキを持っていく。
「おせぇンだよ歩」
「うっせ。ほら、コーラだ」
歩は自分のテーブルの上にコーラの入ったジョッキとメロンソーダの入ったジョッキを置くと、コーラの入ったジョッキを一方通行に渡す。
「うわっ、あまっ」
一方通行はコーラを飲み、吐き気がするとでも言いそうな顔をした。
(そういや、コイツいつもコーヒーばっか飲んでるし、甘くて当たり前か……)
「コーヒーにしろよ」
「いンだよ。たまには甘いもンがいい」
その気持ちもわかるが……。
と、一方通行が離れた席を見ていた。
「どうした?」
「あれって、三下じゃね?」
「ん、ああ」
三下と一方通行が言ったのは上条当麻のことだ。この前一方通行を叩きのめした張本人。そんな彼は何かをしている。
「スキルアウトになんか言ってンなぁ」
「別に関係ねぇだろ。好きにさせてやれ」
「それもそうなンだけどさァ。ちょっと、仕返ししてぇな〜、って」
「お前子供か? アホか?」
仕返しなんて幼稚じみたことを考えるとは思わなかった。
歩はゴクゴクとメロンソーダを飲みきると、席を立つ。
「どうしたンだ? 仕返しに行くのか?」
「バカ。次の注ぎに行くんだ」
次は何にするかな〜、とか考えつつ、フリードリンクバーに向かう歩。
(次は、ジンジャエールにするかな)
じょぼじょぼじょぼ、と音を立てながらジョッキにジンジャエールが注がれていく。
歩はジンジャエールを注いだジョッキを持って席に戻る。
- Re: とある暗部の野良猫 ( No.3 )
- 日時: 2011/12/16 13:02
- 名前: 井上太一 (ID: SsOklNqw)
PART2
翌日の晩。
「野良猫! その首もらった——!!」
(ふっ)
「甘いんだよ」
ナイフの先に向かって火の粉を歩は飛ばす。
じゅううう……。
「溶けた!?」
ナイフの刃は高熱により溶かされる。
「おらぁ!」
ナイフが使えなくなり、特攻してくる男。体格で歩に勝っているから特攻してきたのだろう。もちろん歩の握力は高くない。
歩に迫る拳。
シュッ——、と風を切りながら歩の顔面に向かう。
「バーカ」
そう言った時には歩はもう拳の射程圏外に立っていた。
「今度は俺の番だな——はあ!」
力をためて、壁をける、そして一瞬で相手の眼前に迫った。そして、炎の纏った足で蹴りつける。
「ぐああああ!!!」
痛みに悲鳴をあげる男。
その数秒後に男は倒れた。
「よし、試合終了」
と、路地裏を去ろうとしたとき、
「お待ちなさいな」
目の前に少女が現れた。しかも突然。
(テレポーターか)
「なんだ?」
「そこの男は被害者と見ていいですのよね」
「ちげぇよ。俺が被害者だ」
「は?」
意味が分からないという顔をする少女。なぜなら倒れているのは加害者の方だからだ。
「たくっ、めんどくせーな。そこでぶっ倒れているクソ野郎は俺を襲ってきたんだ。だから、手加減なくぶっ潰すしてやったんだ」
「は、はあ」
「ん。なら、バイバイ」
歩は身をひるがえす。
「あっ、ちょっ、待って——行ってしまわれましたの……」
- Re: とある暗部の野良猫 ( No.4 )
- 日時: 2011/12/16 13:35
- 名前: 井上太一 (ID: SsOklNqw)
PART3
深夜のコンビニ。
歩は週刊誌を手に取ってレジに向かう。
「はい。こちら一点で350円になります」
「ん」
「それでは、千円札からお預かりします」
パチパチとレジのキーを打つ店員。
「650円のお返しとなります。ありがとうございましたー」
コンビニの名が打たれた袋。それとその中に入った週刊誌を手渡され、歩はコンビニを出た。
外では一方通行が携帯を片手に話をしていた。
「会議か?」
「ン。行ってくる」
一方通行はこれから会議に行くようで、走って行った。
「大変だな」
翌日の朝。
「任務だ」
「そうかよ」
にっこり笑う一方通行。
(コイツ本当に任務好きだな。信じらんねぇ)
「で、内容は?」
「最近流行のレベルアッパーなンだと」
「レベルアッパー?」
「ああ。なんつーか、才能の不足部分を補う機械らしい。そンでその機械を使ってレベルを上げたような奴らが、少年犯罪を起こしてるらしい」
つまり、レベルが上がったから犯罪に走った、か。ありえない話じゃない。歩だって力を手に入れたかったからだけに暗部に入った。そのような奴はたくさんいる。
「つまり、これ以上犯罪を起こさないためにレベルアッパーなる機械を学生から、取り上げろってことか?」
「ああ」
こうして任務は始まる。
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