二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- カゲロウデイズ Refrain
- 日時: 2012/06/20 01:32
- 名前: 虹P (ID: kcj49vWg)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=form
ボカロ好きのヘタレ高校生です (
今回は、ボカロのカゲロウデイズを自己解釈を
入れながら書いていきたいと思います。
小説のカゲロウデイズ面白かったです!
ほとんどが自己解釈+アレンジですが、途中からは
小説のほうともリンクさせていきたいと思います。
更新は不規則ですが、どうか暖かい目で見てやってください。
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- Re: カゲロウデイズ Refrain ( No.1 )
- 日時: 2012/06/21 21:53
- 名前: 虹P (ID: 8uCE87u6)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=form
第一話 リフレイン
長い夢を見た。辛く、悲しい夢だ。
目を開けると、そこにはいつも通りの天井があった。
ゆっくりと布団から起き上がると、近くの時計を見た。
8月14日の7時を指している。
「また、か...」
最近、同じ夢を見て同じ時間に起きている気がする。
気がするというのは、なぜか前日の記憶が曖昧で
なんとなく断言しきれないのだ。
もし自分の記憶力の無さのせいだとするならば
納得できるのだが、それは悲しいのでスルーした。
夏休みの後半になっても変わらず怠惰な生活を送る自分に
悲しいところなど多数あるのだが、気にしてはいなかった。
「あの夢、これで何回目だ..」
怠さを訴えかける身体をお越し近くのハンガーに掛かっている
制服に着替えていく。
似たような夢を見るというのは、誰でもあると思う。
しかし、ほとんど同じ夢を見るというのは珍しい。
鏡で寝癖を確認し直してから部屋のドアを出ると
下にいる母親の朝食を食べ、家をでた。
歩きながら今朝見た夢のことを考えていた。
二人の少年と少女が楽しそうに公園で話している。
二人はブランコに座り他愛もない談笑をしていた。
他人から見れば仲の良い友達だった。
俺は、この二人の会話を何度も聞いている。
夢の中で、まったく同じことを何度も話しているからだ。
しかし、ひとつだけ違う点があった。
記憶している会話が終わると二人は公園から出る。
そして、少女は死ぬのだ。
今まで見てきたが、必ず少女は死んでしまう。
そこでいつも目を覚ましていた。
違う点というのは少女の死に方だ。
そこだけは毎回、違う。
死んだ少女に近寄る少年。
もう一人、誰かいたのだがそこは思い出せなかった。
やけに鳴き喚く蝉の音は、どこかで聞いている気がした。
なぜ、夏休みなのに制服に着替え学校に向かっているかというと
普段の生活から怠惰の一文字に尽きる生活をしているこの神崎リキが、
テストで平均的な点数など取れるはずもないので慈悲深い担任様が、
補習という名の手を差し伸べてくれたからである。
まぁ、まったく感謝はしていないが。
わざわざクーラーのない部屋でやる意味を聞きたいが、
それ以前に、この太陽による日射し光線は大ダメージだった。
「帰りたい..」
呟いた言葉は、真っ青な空に消えていった。
- Re: カゲロウデイズ Refrain ( No.2 )
- 日時: 2012/06/25 21:45
- 名前: 虹P (ID: kcj49vWg)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel1/index.cgi?mode=form
第二話 メルト
暑い、溶ける、消える、帰りたい。
さっきから頭の中でぐるぐると回る言葉。
どう見ても今日はお出かけ日和ではなかった。
五月蝿い蝉の音は、まるで暗示のように脳内で鳴り響いている。
「夏なんか嫌いだ..」
何気なく言った一言がなんとなく夢で少女が
言っていた気がしたが、暑さのせいか気にすることはなかった。
住宅街から大通りに出ると、そこはもう別の世界だった。
いくつも立ち並ぶ巨大なビル、様々な形の標識、色とりどりの車。
そこは何とも目に悪い色で出来た世界だった。
横断歩道を渡り、ひたすら歩いていると汗がまとわりつき
気持ち悪い。もっと近くに学校をつくれば良いものを。
これまで何度思ったことか。夏場の通学の辛さを考えてほしかった。
太陽の光が反射し半ば回りの風景が光輝いて見える。
「暑い、眩しい、行きたくない、帰りたい」
呪文のように呟くと、更に気だるさが増してくる。
しかし、呟かずにはいられない状況だった。
ふと、前にもこんな風に呟いたような気がした。
しばらく歩くと一際目立つ校門が見えた。
あー、やっと着いた。
とりあえず、さっさと校内に入りたい。
少なくとも外よりは涼しいだろう。
校門を抜けると、そのまま校舎を目指した。
校舎の玄関を開けると、涼しい空気を肌に感じた。
生き返る。大袈裟かもしれないが、正に生き返る思いなのだ。
下駄箱から上履きを取ると下履きから履き替えた。
ここから、三階の生物室に行くと考えると動く気が失せる。
まぁ、行くしかないのだが...。
三階に続く階段を恨めしながら上りきると、先ほどまでの
涼しい空気が生ぬるく感じられた。
生物室のドアを開けると数人の生徒と補習担当の教師がいた。
「なんちゅー顔して入ってくんだ、神崎」
呆れたような顔で教師が近づいてきた。
「元から、こんな顔っすよ」
「まぁ、そうだな」
否定しろよ。
心の内で舌打ちをすると、さっさと席についた。
「ったく、可愛げのない奴だなぁ」
うっさいわ、アホ教師。
他人に苛々させられると普通よりも苛々する気がする。
──その時だった。
脳内に、一瞬光景が流れる。
教師が目の前にいて話しかけてくる。そして、
お前、この前のテスト最悪の点数だったぞ
「お前、この前のテスト最悪の点数だったぞ」
先ほどと同じ言葉を教師は放った。
あぁー、暑さにやられたんだな。
その日の補習は、やけに見覚えがあった。
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