二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- [inzm]月と魔女と月桂樹
- 日時: 2012/09/14 15:56
- 名前: 月雫 紅瑠璃 (ID: DkN/A4kL)
- 参照: 懲りずにまたまた作成しちまったよ俺…orz
人間と魔女の関係の糸がプツリと音を立てて切れた
何時からだろうか
人間が魔女を否定し始めたのは
人間が魔女を虐殺し始めたのは
何にも悪い事なんかしていないのに
如何して存在してはいけないの?
何の罪を犯していないのに
如何して人間の手によって裁かれなくてはならないの?
人と魔女の制裁を加えて良いのは神様(ジャッジ)なのに
如何して
どうして
——————————ドウシテ?
嗚呼神様(ジャッジ)、我の願いを聞届け給え
もう一度、
再び人間と魔女が共存し、二度と争いの無い世界を築き上げて欲しい
[index]
♯人間と魔女の対立説 >>01
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- ♯人間と魔女の対立説 ( No.1 )
- 日時: 2012/09/14 15:55
- 名前: 月雫 紅瑠璃 (ID: DkN/A4kL)
- 参照: 懲りずにまたまた作成しちまったよ俺…orz
『或る白魔道士は云った、
—————〝人間と魔女は共存し合うべきだ〟
或る黒魔道士は云った、
—————〝人間と魔女が共存するから世界があり、文明が開花し新たな未来が生まれるんだ〟
或る導士が云った、
—————〝魔女の魔力と知恵、人の子の力があれば何かを生み出せる〟』
古びたロッキングチェアに座って読書をしている少年の名前は『イヴ・ペガサス』。
彼は三つの文章だけ目を通してから本をパタムと閉じ、椅子から降りる。
『またくだらない本でも読んでんのかよ』
イヴが椅子から降りた瞬間声が聴こえた。
聴こえる方に視線を向ければ青紫の無地にワインレッドの斑模様が混ざり合った普段よく見掛ける大きさと比べて少し大きい蝶々が飛んでいた。
蝶はフワリと一人用のソファの上に向かい、そして人へと姿を変え、ワインレッドの瞳をイヴに向けた。
「何度も言うけどくだらなくなんかないよ、アーツ」
「いや、くだらないだろ。人間と魔女が共存なんて馬鹿馬鹿しいにも程がある。
例え共存できても直ぐ否定する奴が現れて関係を打ち壊す」
「…俺は数万年間の間人間と魔女の戦争、〝聖戦〟を見続けてきた。
人間は俺達魔女を災いを呼ぶ者・人間の亜種として見なされてきた。
魔女も人間は力を欲する欲深き獣として見なしてきた。
でも、だからといって互いを傷付けるのは良くないし。だから…———」
「この本の通り人間と仲良くして欲しいってか? 其れは無理な御相談だな」
「ッ、」
「良く考えてみろ。人間はピンチな時に助けを求めるのに他人がピンチな時は助けない愚かな生き物だ。
そんな恩を仇で返すような野蛮な生き物となんか交流出来るかっての」
アーツと呼ばれた少年はそう吐き捨てると直ぐにソファの上で横になり眠りに就いてしまった。
悲しげな表情でイヴはアーツに向かってこう呟いた。
—————〝だったら俺が間違いを正してみせるさ〟
another title/対立しても無意味なだけ
- ♯彼の望み ( No.2 )
- 日時: 2012/09/16 20:33
- 名前: 月雫 紅瑠璃 (ID: DkN/A4kL)
- 参照: 懲りずにまたまた作成しちまったよ俺…orz
自室のベッドに顔を埋めるイヴ。
———何故人間と共有してはいけないんだろう?
脳内に疑問の一文が浮かんだ。
何故アーツはそこまで人を嫌うんだろうか。アーツは人間に何か恨みでもあるのだろうか?
複雑な疑問が次々と頭が破裂しそうな位湧き上がってくるので、そこでイヴは大きく溜息をついた。
*
イヴは無(ペガサス)の魔女の血を引く子供。魔女の子供でありながら人間的考えを併せ持っている。
何故魔女の子が人間の考えを持つようになったのか。それは彼は幼い頃一時期人間に育てられたからだった。
イヴが生まれたのはかなり大昔で、其の頃は聖戦がまだあった時代だった。
戦に巻き込まれ親と離れ離れになってしまって独りになった時人間に拾われ育てられた。
人間に育てられていくうちイヴは初めて〝愛情〟と〝悲しみ〟を知った。
愛情———他人が亜種だとしても同族と受け入れながら慈悲を注いでいく事
悲しみ———命は魔女や人間、全ての生き物に関わらず尊いモノだという事
幾つかの月日が流れて立派な少年に育っても心に残っていた。
そしてを願うようになった。人間と魔女と共に平和に暮らせる様な世界を作れたら良い、と。
another title/私は願おう。人間と共に歩んで行くと
- ♯僕も行ってみたいんだ ( No.3 )
- 日時: 2012/09/16 20:41
- 名前: 月雫 紅瑠璃 (ID: DkN/A4kL)
- 参照: 懲りずにまたまた作成しちまったよ俺…orz
窓から遠くを見詰めるイヴ。
微かだが白いタイルで出来た噴水のある広場が見え、其処に数人の子供達が楽しそうに笑っている様子が感じ取れる。
子供達の笑顔を見る度人間に行きたいという思いが強くなって来る。
俺も人間と一緒に笑いたいなぁと言わんばかりの表情を浮かべながら溜息をつく。
「じゃあ行けばいいだろ」
「ッ、其の声は…」
(writing now)
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