二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- * 虹 Kazunari Ninomiya.
- 日時: 2012/11/10 07:38
- 名前: きいろ (ID: GYxyzZq9)
いつもそうよ。
拗ねると君は。
私の大事なものを隠した—…。
はじめまして!
このスレッドをクリックしていただき、ありがとうございます♪
この小説は、嵐・二宮和也の
アルバム「Time」に収録されている「虹」
アルバム「Popcorn」に収録されている「それはやっぱり君でした」
を元に作ったものの「虹編」です。
2曲とも、切なくて、優しくて、大好きな曲です///
あ、遅れましたが、私・きいろは重度のあらしっくです(笑)
同じあらしっくの方はもちろん、
誰でも楽しめるような小説にするので
是非読んでください♪
お友達・コメントなど、いつでも大大大募集中です!
気軽にお申し付けください☆
では、ごゆっくり(*^_^*)
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- Re: 虹 × それはやっぱり君でした ( No.2 )
- 日時: 2012/11/09 20:39
- 名前: きいろ (ID: GYxyzZq9)
カーテンを開けると、
そこにはすかっり雨が止んだ真っ青な空が現れた。
さて、そろそろ出かけようかな。
そう思ったとき、後ろでもの音がした。
後ろを振り向くと、彼がいた。
「おはよ」と私が言うと、彼はふわっと笑って「おはよ」と返した。
「ごめんね、今からちょっと出かけてくるね」
「こんな早くから?」
「うん。夕方には帰ってくるから」
「わかった!それじゃ『行く』のは夕方まで待ってるね」
彼が言った、『行く』という言葉に反応して、
私は満面の笑みで「ありがとう」と言う。
「朝ごはん、作っておいたから食べてね」
「うん。カエが作ったご飯、久しぶりだなぁ…♪」
「おいしくなかったらごめんね?(笑)」
彼は「許さない」って言ってから、笑って「嘘」と言う。
「カエが作ったものなら、ぜーんぶ食べるよ」
そんな他愛もない会話をしばらくしてから、私は出かけることにした。
『きみ』を忘れるために。
- Re: * 虹 Kazunari Ninomiya. ( No.3 )
- 日時: 2012/11/10 07:46
- 名前: きいろ (ID: GYxyzZq9)
「んー、ここらへん、かなぁ?
…あっ、あそこだ!」
家を出て30分。
最初のお目当ての場所にたどり着いた。
たどり着いた場所は、私と『きみ』が一緒に通ってた
高校のすぐそばの公園。
そのベンチに腰掛けて、一人で目を閉じる。
そう、『きみ』——中島佳祐は、いつもそうだった。
喧嘩すると、佳祐はすぐに拗ねて。
そして黙って一人の空間に入る。
私に、優しく笑ってくれなくなった——。
- Re: * 虹 Kazunari Ninomiya. ( No.4 )
- 日時: 2012/11/10 18:19
- 名前: きいろ (ID: GYxyzZq9)
_____
「もう、カエなんて知らない」
佳祐のその一言で、言い争いは止まった。
そして佳祐は、口を尖らせて俯いてしまった。
……またか。
「…佳祐??ごめんね、」
そう彼の顔を覗き込んで言っても、目を合わせてくれない。
「………」
佳祐は、何も言わず私に背を向けて、玄関の扉を開ける。
こうなったら佳祐は止められないのだ。
私は無言で、その後ろ姿を見送った。
はぁ、と自然に深い溜息が漏れた。
喧嘩をすると、佳祐は拗ねて、『あの場所』へ言ってしまう。
そしてしばらくすると、「ただいまー」なんて言って帰ってくるのだ。
私は帰ってくるのを、ひたすら待つ。
これがいつもの流れだ。
でも、今日は少し違った。
今日は、あるひらめきが出た。
その案を、頭の中で実行させると、佳祐の驚く表情が浮かんできた。
「ふふ、佳祐、先に行って待ってるからね?」
私は、佳祐が拗ねると行く場所は知っている。
その場所は、いつも決まって同じ。
だから、今日は先回りしてみることにした。
- Re: * 虹 Kazunari Ninomiya. ( No.5 )
- 日時: 2012/11/11 10:37
- 名前: きいろ (ID: GYxyzZq9)
だんだん日が沈むのが、早くなってきたな。
一人で公園のベンチに腰掛けながら、沈んでいく夕日を眺める。
私は、今日の喧嘩を思い返した。
……今考えたら、なんであんな事で怒っちゃったんだろうって。
佳祐がここについたら、謝ろう。
そんなことを、自分の足元を見つめながら考えていた。
だから気づかなかった。
誰かが私に近づいてきてることを。
私が気づいたのは、視界にその人影が映りこんでからだった。
ふと顔を上げると、そこにはビックリした顔の佳祐がいた。
- Re: * 虹 Kazunari Ninomiya. ( No.6 )
- 日時: 2012/11/11 10:43
- 名前: きいろ (ID: GYxyzZq9)
大きな目をさらに見開いて、口はポカーンと開いたまま。
その表情がなんだか可笑しくて、私はくすくすと笑う。
すると、佳祐はまた拗ねて、口を尖らせてプイっと私から目線を逸らす。
でも、残念ながら、佳祐の横顔は完全に笑っている。
本当は私がいて、嬉しいくせに。
そういう素直じゃないところも、好きなんだけどね?
「佳祐」
「……なに?」
「今日はごめんね」
言えた。
でも、佳祐は未だに私の方を見てくれない。
まだ、怒ってるのかな?
すると、佳祐は余所見したままだけど、私にこういった。
「じゃあこっちに来てよ」
と。
こっちって、佳祐の向いてる方かな?
私はベンチから立ち上がり、佳祐の目の前に立つ。
すると、
「…わっ」
佳祐の手が伸びてきたかと思うと、私の腕をそっと掴んだ。
瞬間、私は佳祐の胸の中にいた。
今度は私が驚いて佳祐を見上げると、その顔には、優しい笑顔が戻っていた。
…ああ、私の一番大好きなものだ。
その笑顔に包まれながら、私はしばらく幸せな気分を味わった。
公園の地面には、重なった影が映っていた。
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