二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 雲はただ孤高に自由気ままに。 【REBORN】 ( No.24 )
- 日時: 2010/08/22 08:49
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
「夜空の、使命・・・?」
俺は、知らなかった。
—Maind,11— 夜空の使命
「・・・刹那」
「何だ?赤ん坊」
リボーンは一冊の本を持ってきて、俺に渡した。
ボンゴレの紋章が入ったその本は、ずっしりと重いものだった。
「コレはボンゴレの秘法とも呼ばれる物だ。初代ボンゴレと初代夜空が残した秘法とも呼ばれている」
俺はページをめくる。
「・・・白紙か?」
「え、書かれてるよ、ちゃんと」
俺は文字を見た。
(俺以外には、見えないと言う事か?)
「夜空の使命、・・・?」
そういえば、夜空の使命は知らない。
リボーンも首をかしげた。
「俺もしらねぇぞ。・・・なんて書いてあるんだ?」
俺はページをめくり、読み上げる。
「夜空の使命は、
《大空の対となり、天候達を惑わす全てを黒で染め上げ、時として全てを拒む夜空》」
そして、もう一つ書かれていた。
だが、俺は本を閉じる。
「・・・この本、少しの間借りててもいいか」
「あぁ、いいが返せよ」
俺はその本を持って、資料室へ向かった。
そして、本を再び開く。
「・・・」
俺は眉を細めた。
「・・・アラウ、ディ」
十年前、俺が意識を闇に沈めたとき。
あの時、俺を助けてくれたのは初代雲の守護者。
ページを手のひらでなぞった。
「!?」
本が光りだして、俺はまぶしくて目を閉じた。
◆
「刹那・・・?」
僕は資料室に刹那が行ったと聞き、資料室に顔を出した。
「・・・?」
刹那は居なかった。
あったのは、白紙が広がる本だけだった。
- Re: 雲はただ孤高に自由気ままに。 【REBORN】 ( No.25 )
- 日時: 2010/08/22 09:23
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
「う・・・?」
目を覚ます。
周りを見ると、林の中に俺は佇んでいた。
「此処は、何処だ・・・?」
『アリス。何してるんだい?』
声がして、俺は声の方向へ視線を移す。
「雲雀・・・?」
いや、似てるけども違う。
白い髪を揺らしながら、一人の女の人に話しかけている。
「・・・俺?」
俺と酷似した女の人。
俺は物陰で見ていた。
『少し、薔薇を見てたんだよ』
『薔薇?』
『そう。紫の薔薇だ。アラウディにぴったりだよ』
『あぁ、ありがとう』
(何だか、雲雀と俺を見てるみたいだな)
『アラウディ、アリス。少し手伝ってくれるか?』
『・・・ジョット。君、いい所なんだから———』
(・・・ツナ?いや、アレは——初代ボンゴレ?)
って言う事は似ているも同然か。
そんな事を考える前に、何で俺が数千年前に居るんだ?
するとアラウディとアリスと言う人は屋敷の中に入っていった。
そして、金髪の人は俺に近づいてきた。
『・・・始めまして。俺の子孫』
「へ?」
『俺以外は、君の事は見えないんだ。君の名前を教えてくれるか?』
「・・・俺の名前は、終崎刹那」
『そうか・・・君が見ている今の風景は、あの本に刻まれた記憶。すなわち、アラウディとアリスの記憶だ』
つまりは、コノ世界は幻術の様な物、と言うわけか。
『そして俺は思念体だ。・・・君に伝えておきたくて現れたんだ』
俺は首をかしげた。
『君は、雲雀という青年の事が好きなのだろう?』
「、すきだよ」
『ならば、君は使命を全うしなければいけない』
「使命・・・って、本に書かれていた?」
『いや、実は二つあるんだ。二つ目の使命は、
《夜は守るべき物を守り、守護する者を守護する最終の守護者》』
最終の守護者。
俺は、鼓動を鳴らす。
『・・・おや、もう時間だな。デーチモの守護者よ。雲を・・・大事にしてくれ』
景色が壊れだす。
まるで鏡のようにボロボロと。
俺は、初代ボンゴレに手を伸ばした。
最後に見えたのは、初代雲の守護者が初代ボンゴレに笑いかけ、俺を見たところだった。
◆
「・・・ねぇ、今、誰か居なかった?」
「いや、気の所為じゃないか?アラウディ」
アラウディは、首をかしげた。
「・・・何だか、暖かい感じがしたんだけど」
ジョットは微笑んで、空を見上げた。