二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 雲はただ孤高に自由気ままに。 【REBORN】 ( No.26 )
- 日時: 2010/08/22 12:56
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
世界で最高位で、世界最強、世界最後の血と炎。
—Maind,12— 血族と炎
——ミルフィオーレが侵入。敵はミルフィオーレ。
「ミルフィオーレ?」
そんな警報と放送が流れた。
俺はそんな言葉を発した。
不思議がっていると俺の前に白髪の男が現れた。
「・・・知らない服装だな。お前がミルフィオーレか?」
「あぁ、そうだよ。君を迎えに来たんだ。刹那ちゃん」
俺は不快に眉を歪めた。
「俺を迎えに?俺の帰る場所は此処だ。此処以外には無い」
クスクスと、目の前の男は笑う。
「僕には君が必要なんだ。さぁ、行こう」
「断る」
俺は男を睨みつける形で見た。
だけど男は愉快に笑う。
「どうなってもいいのかな、君の大切な人は」
「・・・!」
「君も感づいてるんでしょ?君にもボンゴレの血は流れているんだから」
(雲雀・・・!)
◆
「クッ・・・」
——ガシャッ・・・
両手を拘束された状態で、僕は刹那を思っていた。
「刹那!」
◆
「・・・さぁ、どうする?」
俺は、考える。
だけど、考えるだけ、無意味だった。
「・・・俺の何が目的だ」
「君の最高位の炎と、最後の血脈だよ」
俺は、血脈と最高位の炎と聞いて、首をかしげた。
「最高位の、炎だと・・・?」
「そう、君の炎は、全属性の中で最強と謳われる炎♪で、どうするんだい?」
俺は、唇を噛み締めた。
「・・・判った」
「じゃあ、行こうか♪」
俺は、目をゆっくりと閉じた。
涙が頬を伝うのが判った。
- Re: 雲はただ孤高に自由気ままに。 【REBORN】 ( No.27 )
- 日時: 2010/08/22 14:27
- 名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)
「雲雀さん、落ち着いてください!」
「刹那!」
雲雀はトンファーを片手に、暴れていた。
刹那という存在が失われただけで、組織は崩壊しかけていた。
(雲雀さん、相当取り乱してるな・・・)
沢田綱吉は、雲雀恭弥を押さえつけていた。
「大丈夫です、雲雀さん!刹那はきっと、大丈夫ですから!」
——ズガンッ
「落ち着きやがれ、雲雀」
リボーンが放った弾丸で雲雀は収まった。
「ったく、刹那が大事なのはわかるが、お前が狂えば意味は無いぞ」
「・・・判ったよ」
トンファーを降ろし、雲雀は溜息を吐いた。
「大丈夫ですよ、雲雀さん」
「・・・」
「(さて、俺もそろそろ)」
沢田綱吉はクスッと笑う。
「ツナ、もう行くのか」
「まぁね」
沢田綱吉は、ゆっくりと歩く。
マントが風に広がった。
「雲雀さん。俺、もう行きますね」
「・・・そう」
雲雀恭弥は、苦しげな表情を作った。
◆
「・・・クッ・・・」
「そうカリカリしないでよ刹那君」
俺は歯軋りをする。
段々と胸の中に苛立ちが募っていく感覚があった。
「君にはちょっとしたショーを見てもらいたいんだから」
「?」
するとモニターが現れる。
そこに映っていたのは、沢田綱吉だった。
「ツナ・・・?」
話し合いの真っ最中だろうか。
そして——。
「!?」
——パァァァンッ
乾いた音が鳴り響いた。
ツナは後ろに倒れこんだ。
「・・・な・・・」
「沢田綱吉君は死んだよ、刹那ちゃん」
——ドクンッ
「次は、ボンゴレファミリーかな」
——ドクンッ
『雲雀、大好きだよ』
数々の記憶が蘇ってゆく。
顔を俯かせる。
「————ろ」
「え?」
「やめろォォォォォォォッ!!」
声が張り上げられた。
胸の中の何かが、弾け飛んだ。
「始まったみたいだね・・・」
白蘭は唇の端を吊り上げた。
「第二の覚醒」
俺は、声を張り上げることしか出来なかった。
◆
張り上げられた声は、空しく空中に消えて行く。
胸の中にある記憶が張り裂けそうになった。
目から涙が零れ落ちる。
かまわずに叫び続ける。
誰に対して、叫び続けているのかすら判らなかった。
只———叫び続ける。
言葉は、白にかき消されるだけなのに。
無駄なあがきとはこの事だろうか。
目の奥に何かが見えた。
このまま行けば、世界は壊れてしまう未来。
「いやだ!嫌だ嫌だ嫌だ!」
そして見えたのは異世界の彼等の姿。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!」
体中から抑えきれない炎が溢れ出す。
留めなく溢れ出す炎は、時空を捻じ曲げた。
「こんな、こんな未来なら!」
俺が、変えてやる。
「こんな世界なら!」
俺が——壊す。
白は、薄っすらと笑った。
まるで望んでいるように。
◆
覚醒が始まった。
この覚醒は沢田君が望んだ事だった。
このまま行けば——コノ世界は崩壊する未来を辿る。
僕によって、僕はきっとコノ世界を壊すだろうと判断した結果だった。
「雲雀恭弥の為に、終崎刹那の為に、ね」
全てが書き換えられる中で、僕は呟いた。
夜空の最高属性の力は———世界と時を変える能力。
だが、その代わり、全てを再構築しなければならない。
すなわち、転生すること。
記憶を失い、最初ッから全てを始める事。
僕が「 覚醒 」する前に、彼女を覚醒させて最初から元に戻すと言う物だった。
「・・・だけど」
コレで、君は本当に良かったのかな。
終崎ちゃん。
◆
薄れ行く意識の中で、全ての真実を見る。
全て、つまりこの覚醒は意図的な物で。
ツナが仕組んだ事であり、雲雀が仕組んだ事であり。
世界が仕組んだ事だった。
壊れる世界なら、俺の力で戻すようにすればいい。
そして、最初から。
壱から。
戻す。
(零から、壱へ)
全てを書き換えることを———俺は、望んだ。
◆
「昔の貴様等ソックリだな」
「まぁね」
「私の子孫だから」
クスクスと笑うのは、ジョットとアラウディ、アリスだった。
輪廻を巡り、また輪廻を回る。
輪廻を回る世界に、終わりなど無い。
「時を、巻き戻せ」
ジョットはそう言った。
歯車は、最初に戻る。
◆◆◆◆◆◆
多分凄く短い完結になります。
スイマセン、駄目作者で←
まだ、完結ではありません!