二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.5 )
日時: 2010/08/23 12:21
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

演技をするしかないんだ。
俺がもう一度———あの、総本部に戻らない為にも。



—Flame,02— 出会いと演技


「此処だよ」

沢田綱吉・・・つまりはボンゴレ時期十代目の後を着いて、たどり着いたのは普通の家。
俺は連れられて家に入る。

「母さん、しばらく家に泊まる子なんだけど」
「あら、ツッ君にそっくりねぇ」

そういって温かい笑顔で迎えてくれたのは母親らしい。
俺はニコッと笑って、挨拶をする。

「境界、空って言います。よろしくお願いします」
「遠慮なんてしなくていいわよ?部屋はツッ君と同じでいいわね」

そういって笑いかけてくれる母親に、俺は少し懐かしさを思い出す。

「お、お母さんって呼んでいいですか?」
「え?」
「いいわよ〜こんな可愛い子が息子だったら大歓迎だわ!」

そういって目を輝かせている目の前の母親。

「私は奈々って言うのよ」
「よろしくお願いします」

もう一度そういって、沢田のほうを向いた。

「沢田君、部屋は何処?」
「あ、うん。二階だよ。行こう」

俺は沢田君と二階に登った。
自室と思われる部屋の扉を開けた。

「此処だよ」
「ツナ、ソイツ・・・」
「あぁ、リボーン。新しく居候する事になった子だよ。シャマルに頼まれてさ」

アルコバレーノはそうか、というと再び拳銃に向かい、磨き始めた。


(アルコバレーノか・・・一番厄介だな)


ばれない様に演技しても、俺がボンゴレの上層部の最高機密である事はバレル。

「・・・ツナ、ソイツの名前、まあさか境界か?」
「あ、うん。知り合い?」
「・・・まぁ、な」
「・・・ゴメン、俺、覚えてないんだよ」
「覚えてない、だと?」
「うん。俺、シャマルって医者に助けてもらう以前の事は覚えてないんだ」


(記憶喪失の演技をする)


最後で最終の手段。

「・・・チッ・・・そうか」


(コイツ舌打ちしやがって・・・)


俺は内心ククッと笑った。

「じゃあ、よろしくね、えっと・・・」
「俺はリボーンだ」
「リボーン、よろしくね」

俺はクッと笑った。

Re: 〜Flame of mind〜—心の炎— 【REBORN】 ( No.6 )
日時: 2010/08/24 08:10
名前: 人間不信 (ID: uT5MQLCg)

——炎の最大出力をもっと上げることは出来ないのか。

——恐ろしい・・・。


—ガバッ


「・・・」

俺は目を見開いて、目を覚ました。
呼吸が荒くなる。

「・・・空さん、どうしたんですかぁ?」

目を覚ましてたずねてきた沢田に俺は何でもないと首を振る。

「・・・化け物、か」

俺はギュッと拳を握り締める。
窓にちかづいて、窓を開ける。
風が吹いて、髪を揺らした。

「・・・」

窓を閉めて、俺は下に向かう事にした。





「九代目、話がある」

《なんだい、リボーン》

「境界空の事だ」

九代目が無言になった。

「日本に・・・今まさに此処にソイツが居る。だが、記憶喪失と言っているぞ」

《・・・そうか》

九代目は深く黙った後、再び口を開いた。

《リボーン。彼はこの私でも恐ろしい存在だ。気をつけて様子を見て欲しい》

「・・・判った」

回線は、途切れた。





「空君、おはよう」
「おはようございます」

俺は下に居た奈々さんに挨拶をした。
だけど胸の中に溜まる、どす黒い物が消えることは無く、溢れ出しそうな勢いで溜まっている事が判った。

「・・・」

椅子に座り、ジッと朝食を見ていた。

「どうしたの?具合でも悪い?」
「いえ、大丈夫です」

俺はそういって、箸を取り、口に運んだ。





「アレ?空君早いね」
「アハハ、一応心がけているから」

そういって朝食を食べ続けている空。
俺も椅子に座り、朝食を食べ始める。
俺はチラッと空を見た。


(・・・リボーンが言ってた事、本当なのかな)


先程、リボーンに忠告を受けた。


(・・・空君、でも何で逃げてきたんだろう)


俺はそんな疑問を持っていた。