二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: テニスの王子様〜適当に妄想したのを書く編w〜 ( No.32 )
- 日時: 2010/10/08 20:31
- 名前: 仁王 (ID: xr1in99g)
財前♪財前と女の子♪
「…」
「…」
なんとも気まずい空気が部室に流れとる。
部室には破廉恥な言葉を叫ぶ部長も、なにわのうんたらかんたらの部員も、ジブリオタク部員も、若干ホモ風味な部員も、
「小春—!」とうるさい部員も、静かな師範も、赤髪のゴンタクレ部員もおらへん。
それぞれ用事があるようで帰ってしもたらしい。
部室におるんは、テニス部次期部長、財前くん。
彼はテニスボールで遊びながら曲を聞いとる
わたしはというと、破廉恥な言葉を叫ぶ部長から頼まれた部誌を書いとる。
マネージャーでもなんでもないので、彼とは初対面や。
そりゃ気まずくなるわな。
部誌を書いておると、抑揚のない声が聞こえた。
「…先輩っすよね」
顔を挙げれば、テニスボールをカゴに入れて、ヘッドホンを外しながら財前くんが目の前にやってきた。
わたしは書くのをやめて答えた。
「うん。ここの部長さんと同じクラスやで。」
「…そーっすか」
財前くんはそう言って奥のほうに行ってしもた。
話しかけてくれるとは思ってなかったので、心臓はバクバクや。
わたしは部誌の続きを書き始めた。
しばらくしてから財前くんが戻ってきた。
彼は制服に着替えておってて、ジャージが入っているであろう袋を机に置き、冷蔵庫をあさりだした。
そして財前専用とマジックで書かれたドリンクを出して、冷蔵庫を閉めた。
財前くんはコクコクとそれを飲んで、わたしの斜め前に座った。
そして、肩肘をついてこっちを見てきた。
「…先輩ってオレのこと知ってますか」
「え、…財前くんの、こと?」
「はい」
「えーっと…名前…と、学年…くらいやな…」
「……ふーん」
抑揚のない声。
それと比例して無表情の彼は頬杖をついたまま、ドリンクを飲んだ。
なんやろう、よう話しかけてくるなぁ。
わたしは部誌を書き終え、そのノートを閉じた。
まだ続きありますw
- Re: テニスの王子様〜適当に妄想したのを書く編w〜 ( No.33 )
- 日時: 2010/10/08 20:33
- 名前: 仁王 (ID: xr1in99g)
続き↓
わたしは部誌を書き終え、そのノートを閉じた。
「書き終わったんですか」
「え、うん」
財前くんはわたしの答えを聞くと、さっさと立ち上がってカバンを背負った。
ああ、カギかな。
と思いながら部誌を持ってカバンも肩にかけようとした。
けれども、カバンはいつの間にか彼に取られてしまった。
「オレもつっす」
「え、あ、ありがとう。」
なんや、優しいこやな。
なんて思いながら、部室の扉を閉めた。
財前くんはわたしの隣に並んで歩いていて、なんやろ、めっちゃ緊張すんのやけど。
職員室に入ってオサムちゃんにノートを渡し、職員室を出た。
すると財前くんが「お疲れさまっす」と言って歩き出した。
え、荷物は?
彼は肩にわたしのカバンをかけたまま歩き出したもんやから慌てて追いかけた。
けれども彼は止まることを知らんのかずんずん歩いていく。
「ざ、財前くん!」
やっと止まってくれた。
校舎を出て少しのところや。
「…はあ、疲れた」
「先輩」
「…なん?」
財前くんは相変わらず背中をこちらに向けている。
「…オレ、前から先輩のこと知ってます。」
「え?」
「先輩って笑うとほっぺた掻くんすよね。」
「…」
「照れると、鼻を掻く」
「そ、そうなん?」
「気付いてないかもしんないすけど、オレ…」
財前くんが振り返った。
その顔は無表情でも、皮肉っている表情でもない、柔らかな笑み。
「先輩のこと好きっすわ」
「…へ?」
「…ぁ」
財前くんははっとした顔をして、俯いた。
彼の耳は真っ赤だ。
太陽のせいではない。
照れてる…
「わ、やっぱ忘れてください」
完
財前は絶対こういう告白しそうw