二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.7 )
- 日時: 2010/11/06 11:05
- 名前: 心綺 (ID: tUnkNpYv)
次は白石の話ぃ☆これは個人的に好きぃ☆
「…なにしてんの?」
中庭がよーく見えるこの教室の窓。
窓枠に布団干しのように体を預ける九州男児に声をかけた。
「んー?」
体をこちらに向けた。
が、窓から離れない。
私は彼から時計に目を移した。
時刻はとっくに4時を過ぎていた。
微妙な時間だな。
「白石ば待っと」
「ふーん」
彼はまた中庭のほうを向いてまた布団干しのように体を窓枠に預けた。
何見てんだろう。
ちょっと気になり、彼の隣の窓をのぞいた。
「修羅場たい」
「修羅場?」
中庭に目を移すとイケメン白石くんと美女と美女その2がいた。
ああ、おっけーわかった。
白石をめぐって女の戦いをしてるわけ。
「モテる男はつらいばいね」
「…」
人の事いえないだろう。
「由梨さんは彼氏作らんと?」
「うーん、今は受験に専念したいから…まあ、恋愛は高校でいいや」
「ふーん、」
あ、
と千歳が声を上げるもんだから、わたしも中庭を見た。
そこには美女と美女その2が醜い女の掴みあいが始まった。
あーらー
白石くんはどうすればいいのかわからずオロオロしてる。
美女と美女その2は白石くんのことを忘れて髪を引っ張り合い、ひっぱたき合い、暴言を吐いたりといろいろヤバい。
「白石ばオロオロしっとっとね」
「…」
千歳はクツクツと笑ってる。
あ、
美女が白石くんの手を引っ張った。
美女その2がそれにキレて白石くんのあいていた手を引っ張った。
あー
白石くんの引っ張り合いが始まった。
「千切れそうたい」
「え、」
千歳はまたクツクツと笑う。
あ、
白石くんがわたしたちに気がついた。
ポカーン、と口を開けてわたしたちを見てるもんだから、隣にいた千歳が声をあげて笑いだした。
すると白石くんの顔がどんどん赤くなっていき…
≪————ッ!!≫
美女2人に怒鳴った。
美女2人は驚いて白石くんを見る。
何言ったのかな。
≪————けど、———から…!≫
≪でもっ———て!!?≫
≪そうよッ!————の!?≫
あー会話はがほとんど聞こえない。
「なんか白石怒っとね」
「だね」
と、
「え?」
白石くんが怒鳴ってわたしたちのほうを指差した。
美女2人も振り返る。
「……」
「…」
千歳がそっと起き上がる。
あ、わかった。
きっと千歳にキレてるんだ。
見るな!的な。
でもちょっと違うようだ。
美女2人は白石くんにすがりつき始めた。
けれど白石くんは首を振ってずっとこちらを見つめている。
あ、わかった。
早く帰りたいんだね。
でもちょっと違うようだ。
白石くんはこっちをとっても優しい目で見てる。
「お前さんもモテモテたい」
「は?」
千歳はゆっくり微笑んで私の頭をなでる。
ワケがわからずじっとしていると中庭から大声。
≪千歳ふざんけんなやー!!≫
中庭に視線を移すと眉を吊り上げた白石くんが千歳に怒っていた。
美女2人は驚いてこっちを見てる。
「おー、怖か」
「だね」
白石くんは美女2人になにかを言ってまたこっちを指差す。
そして次に聞こえてきたのは…
≪由梨のことが好きなんやッ!せやからオレんこと諦めな≫
「は?」
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.8 )
- 日時: 2010/11/06 11:05
- 名前: 心綺 (ID: tUnkNpYv)
続き☆これ最後
なんだって?
いまさり気なく告白が聞こえたような。
≪あ、あんな平凡少女のどこがいいのよ!≫
えー全部聞こえてますけどー
千歳はクツクツと笑ってる。
白石くんはわたしをじっと見つめて叫ぶ。
≪平凡ちゃうで!由梨はあんたらと違うで。めちゃめちゃ気配り上手やし、ま、たまに馬鹿で鈍感で、おっちょこちょいやけど!≫
え、それ褒めてんの?
≪でもそないなとこが好きやねん≫
まじか。
白石くんは美女らにそう吐き捨てこっちを見た。
隣でまた布団干しのように窓際に取り掛かる千歳。
そして
≪好きやっ!!≫
そう叫ぶ白石くんから目を泳がす。
「お前さん、答えなっせ」
「え、なんかやだよ」
「どぎゃんして?」
「なんか恥ずかしい…!」
中庭にいた生徒たちがこっち見てるし、
しかも何気にテニス部も見てる。
公開告白じゃん。
「早う返事せんと、白石ば恥ずかしいばい」
そうだ。
ここでわたしが返事しなかったら白石は公開失恋だ。
わたしはまた白石くんを見た。
真剣そのものの目に圧倒される。
すると千歳が起き上がった。
そして、中庭まで聞こえる声で言った。
「早く返事ば言わんとここから突き落とすたい」
「え!!」
≪は!?≫
ふざけんな千歳!
という声に千歳がクスッと笑ってわたしを担ぎあげた。
「ぎゃっ!」
それと同時に耳打ちされる。
「え、はあ!?ちょっと、わたし死んじゃう!」
「だいじょうぶたい。白石が受け止めてくれるっと」
そう言って千歳はわたしを窓の外へ出す。
千歳がわたしの脇から手を離せば完ぺきに死ぬ。
中庭からも悲鳴が上がる。
「白石!」
そんなに好いとうなら助けてみ?
その言葉を合図にわたしの体は宙を浮く。
いや。
引力によって地面へと落下する。
うそ、あいつマジで落としやがった!!
落ちていくのがとてもゆっくりだ。
わたしを見下ろす千歳は手を振ってるし。
耳には中庭の生徒の悲鳴が入る。
ああ、あたし死ぬのか。
そっと目を閉じたときだった。
ポスっと誰かに受け止められた。
あ、天使?
そっと目を開くと。
綺麗なやわらかい色素のうすい髪が視界の端にある。
それから聞こえてきたのは
「千歳あとで覚えてろ!!」
あれ、わたしまだ生きてた。
「だいじょうぶか?」
「え…白石くん?」
「ったく……まあ、千歳には礼という名のお仕置きをしとくか。」
白石くんはそっと微笑んでこう言った。
「好きや」
その言葉に目を見開く。
すると耳を通るのは小春ちゃんと一氏くんと謙也くんの絶叫。
白石くん越しから見える四階の窓には千歳が拍手して笑ってる。
「…返事は?」
中庭にいた女子や男子までも拍手をするもんだから。
「う、うん…わたしも」
そう答えないといけない気がしてきた。
え、ってかなにこれ。
わたしただ。
人の修羅場みてただけなんですけど。
白石くんが中一からずっとわたしに好意を寄せていた事を知るのはその二時間後。
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.9 )
- 日時: 2010/11/06 11:08
- 名前: 心綺 (ID: tUnkNpYv)
次は、白石がちっちゃくなる話。
「…蔵ノ介?」
部活中。
なかなか白石が見当たらない、と謙也が心配そうに言っていた。
それで部室に行くついで探すことにしたのだが。
部室に小さな子供が座り込んでいるのが見えた。
見た目的には3歳、4歳あたり。
……白石蔵ノ介にみえなくもないが、
わたしの声に振り返ると、子供はすくっと立ち上がって私のそばにやってきた。
そしてわたしのスカートの裾をつかんだ。
ぱっちりな子供の目がわたしを見る。
「……えっと、…君は…」
「ここどこ?」
「え、」
「ままは?ぱぱは?おねーちゃんだれ?」
「あ、わたしは…由梨っていうんだー。君、お名前と歳教えてくれるかなぁ」
少年は一生懸命指を数えてる。
か、可愛いいいいいいい!
子供と視線を合わせるためにしゃがむ。
…色素の薄いぴょこぴょこしたやわらかい髪はどこかの誰かさんに見える。
と、
「くらのすけ!3さい!」
あががががががが
わたしは少年(くらのすけくん)を抱きかかえて部室を出る。
そして大声で叫ぶ
「白石蔵ノ介が子供になってしまったーーー!!!」
すると練習中だった数人のレギュラーが駆け寄ってくる。
千歳と金ちゃんに小春とが興味津津に3さいのくらのすけくんを見ている中、謙也とユウジの絶叫が耳を通り過ぎる。
「ほ、ホンマにくらのすけなん?」
そう聞いてきたユウジに私は頷く。
「この髪と顔つきが白石蔵ノ介だ!ありえない!なんで!」
するとボーっと見ていた千歳がしゃがみ、くらのすけくんの頭を撫でた。
くらのすけくんはくすぐったそうに目を細めて千歳を見上げた。
「…名前ば教えてくれっちゃ」
「しらいし くらのすけですッ」
にか
とくらのすけくんは笑った。
その無邪気な笑顔に小春とユウジと謙也の絶叫が再び耳を通過する。
「確かに白石たいね」
千歳はすくっと立ち上がって言った。
「ばってん、どぎゃんしてこんなこつに?」
「わかんない…部室行ったらこの子がいて…」
くらのすけくんは金ちゃんとじゃれてる。
いつのまにか見に来た財前が写メを撮っているし、小春はユウジとキャッキャッしてる。
謙也はその場に座り込んでいるし、銀さんは「ほー」と見ている。
「なにがあったかわからんたいね」
「うん」
すると金ちゃんとじゃれるのに飽きたのかこっちにやってきたくらのすけくん。
くらのすけくんはわたしのスカートの裾を右手でつかみ、左手で千歳のズボンのジャージをつかんだ。
「「え」」
ごめん。終わり(ぇw)
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.10 )
- 日時: 2010/11/06 11:11
- 名前: 心綺 (ID: tUnkNpYv)
忘れ物♪
忘れ物。
私はそう友達に告げて教室へ戻った。
扉をあけると、机に突っ伏す男子がいる。
よく見るとそれはイケメンエクスタシー男白石蔵ノ介。
かっこいい、と四天宝寺中で有名な彼に好意を寄せる友人は少なくない。
でも、彼に彼女ができたという噂はない。
……まあ、興味ないけど。
机に手を突っ込んで忘れ物の携帯を取った。
それを制服のポケットに入れて教室を出ようとしたとき、静かな教室にかすれた声が聞こえた。
「……待って」
「?」
その声は白石からだった。
白石はムクリ、と起き上がると机に頬杖をついて、こっちを見た。
「お願いがあるんやけど…」
「なに?」
「このお菓子全部食べてほしいねん」
「…」
彼のカバンからあふれんばかりのお菓子が出てきた。
なんだそりゃ。
バレンタインでもポッキーの日でもないけど。
「…なんかいっぱい貰たんや。」
なるほど、モテる男はつらいですね。
私はそんな白石を見る。
……まあ、お菓子貰えるのならいただこう。
私はゆっくりと彼の机のそばに寄る。
「サンキューな」
そう言ってお菓子を机にばらまく。
そこには飴やガムはもちろん、ポテチやチョコレートに酢昆布など、たくさんのお菓子があった。
わたしはチョコレートを手に取り、口に入れた。
一口サイズだから食べやすい。
しっかりチョコレートを食べ終わると酢昆布に手を伸ばす。
「……食べないの?」
さっきから私が食べてるところを見る白石に聞く。
白石は相変わらず頬杖をついたまま笑みをこぼす。
「食べへん」
なんでだ。
こんなにおいしいのに。
「…なんで?」
「ああ、…ちょっとな」
今度は困った笑顔を浮かべた。
にしても、頬杖似合う男だ。
「ふーん、」
酢昆布を食べ終えて次にマーブルチョコに手を伸ばす。
なんか手が止まんなくなってきた。
ふと時計に目をやると教室に忘れ物を取りに行って10分立っていた。
わたしは食べながら携帯を取り出し、先に帰っててとメールを打つ。
もう少し食べていたい。
だって食べないんでしょ?
メールを打ってから今度はポテチの袋に手を伸ばした。
………いつまで見るのだ?
白石はじーっと私を見つめてる。
そんなに楽しいか?
何かを食べてる人間見るの。
「……」
「……」
ポテチの「パリパリ、」という音が教室に響く中、ポツンと白石が口を開いた。
「リスみたいやな、自分」
は?
ポテチを食べながら彼を見ると口の端をやんわりと釣り上げて笑っている。
「ほっぺた膨らまして食っとるし。」
ほー…
めちゃめちゃ綺麗な笑顔を浮かべて白石は言う。
「そう?」
「そや」
「ふーん」
空になったポテチの袋を綺麗にたたみ、次のおせんべいに手を伸ばす。
白石はやっぱり頬杖をついて私を見てる。
「……」
「……」
「ね、なんで食べないの?」
まさかダイエットしてんの?
と聞くと白石が吹き出した。
「ちゃうちゃう。」
「じゃ、なんで?」
「虫歯」
「へー、虫歯か……って、え?虫歯?」
ええ?
意外だ。
あの白石が虫歯?
白石は右頬を押さえた。
「せや。自然にまかせて直してるんや」
「……」
…自然に治ると思ってんのかコイツ。
虫歯は歯医者さんという名のスーパーマンにやっつけてもらわないと治らないよ。
と、言いたくなる。
「…自然に?」
「せや。絶対治るって」
もし本当だったらとっくに私もやってる。
飴をゴリゴリと食べながら白石を見る。
「本気で言ってんの?」
すると白石は
「せやで?」
と真顔で返して来た。
まじか。
あれ、あんた中三だよね。
まさか……
「……歯医者行ったことないの?」
「ないけど…?」
まじか。
初めて見たぞ私。
生まれてこの方行ったことないそうだ。
歯医者に。
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.11 )
- 日時: 2010/11/06 11:12
- 名前: 心綺 (ID: tUnkNpYv)
千歳好き☆
真夜中、うとうとと眠りかけたわたしのところに一本の電話が入った。
相手は千歳。
大好きな彼氏。
それとともに幼馴染。
そして彼は今、大阪にいる。
つまりは遠距離恋愛をしてる。
目をこすりながら携帯を取ると、通話ボタンを押した。
「もしもし?」
≪…寝とっと?≫
「これから寝ようとしてた」
≪悪い子たいね。≫
「千歳もね」
≪ふふ、≫
電話の向こうは静かだ。
「……大阪楽しい?」
≪…どぎゃんしたと?≫
「こっち寂しい。」
だって桔平もいないし、千歳もいないし。
わたし一人寂しいんだ。
そう続けると千歳の困った笑い声が聞こえた。
≪ハハ…すまんったい≫
「まったくよ…それで、なんで電話したの?」
≪…ああ、≫
しばらく沈黙が続いた。
わたしは携帯片手にベランダに出る。
と、
≪……星の見ゆんな?≫
そんな声だ聞こえた。
星の見ゆんなとは…星が見えるかい?という意味。
わたしはそっと空を見上げた。
残念ながらこちらの空は曇り。
星も月も見えない。
「…ううん、見えんたい」
≪…そかー、こちはたいぎゃーまばゆかとよ≫
「そっか」
そっちはまぶしいくらい見えるんだね。
≪あ、星じゃなかとよ?≫
「え?」
≪建物たい。まばゆくってん星がよう見えんたい…≫
「…そっか、」
都会だもんね。
ビルとか街の光で星の光が負けちゃって…見えないんだ。
わたしはベランダを出て部屋に戻り、カーテンを閉めた。
「あいたいな、千歳」
≪…オレも会いとうよ、≫
「あたしそっちに転校する」
≪…しゃんむっでんせんちゃよかばい≫
そこまでしなくてもいいよ。
と彼は言う。
「そこまでしていたいの」
≪…≫
そう、時期的にもいいし。
≪いっちょんもっこすたいね≫
「…」
まったく、頑固者だね。
そーですかそーですか。
どうせわたしは頑固者ですよ。
≪ばってん…むぞらしかとよ≫
「う、…ありがとう……」
≪ぷぷ、冗談たい≫
「なに?」
≪ふふっ≫
ったく。
わたしは笑みをこぼす。
よかった、ぜんぜん元気で。
と、千歳の声が止まる。
「………千歳?」
≪…好いとうよ≫
「…ッ!」
い、いい、いきなり何を言い出すのよ…!
≪…好いとうて…苦しいたい≫
「ち、千歳…」
≪…愛しとうよ≫
「……わ、わたしも…」
≪こんちゃかー≫
小さい。
あーそうですかそうですか。
「わたしも好きって言ってんの!」
≪こんちゃかよ≫
「もー!!ぬっ!」
もう寝る!
そう言って切った。
「まだオレ話しとうよ」
「え…?」
今…千歳の声が………きこえたような…
「ここにいるとね」
「…え、…千歳…?」
振り返るとすぐ後ろに千歳が……なぜか立っていた。
「ま、…は?」
「ついさっき帰ってきたっと」
「………」
いやいや。
さっきまで電話…
てか…
「なんでいるの?」
「…いちゃいかんと?」
「いや…悪くはないけど、」
「なら、よか」
「わ、千歳!」
「なんね?」
「ここリビング!弟が起きちゃう!」
「うっちょけ」
「放っておけるか!」
急に千歳が抱きついてきた。
しかもキスもされた。
骨が折れそうなくらいつよく抱きしめられた。
久しぶりに感じる千歳のぬくもりに今まで溜まっていた何かがはじけた感じがする。
「会いたかったとよ…」
「…わたしも、…」
「やっぱこんちゃかねー」
「う、うるさいっ」
「むぞらしかー」
「ち、…千歳だって…」
「…なんね?」
「む……」
「む?」
「千歳もむしゃんよかとよ…」
千歳だってかっこいいよ。
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.12 )
- 日時: 2010/11/06 11:17
- 名前: 心綺 (ID: tUnkNpYv)
立海。喋り方おかしいけどシクョロ。
やっばい。
怒られる……!!
□俺のプリン□
べちゃ、
なんともいやな音が仁王の部屋に響いた。
トランプをして楽しく遊んでいたブン太、赤也、
仁王、ジャッカルがこっちを見た。
「…どうした?」
ブン太の声に慌てて「なんでもない!」と言って鼻歌を唄って冷蔵庫を閉める。
「そう?ってかジャッカルの負けぇ!」
「うおっ」
トランプで遊びなおしたのを確認してたホッとため息をついた。
床に落ちたモノ。
それは仁王のプリンだった。
「…どうしよう」
このプリンをとっても楽しみにしている仁王。
今日だって冷蔵庫開けた時、プリンは俺のじゃ、と言っていた。
「仁王きっと怒る…」
崩れたプリンを拾ってお皿に乗せ、ぼーっとそれを見つめる。
みてるとだんだんと切なくなってきた。
「ごめんね、プリン…」
そう言ってゴミ箱に捨てた。
落ちたものをさすがに食べるわけない、と思っていた私。
これがこのあと大事件となる……。
プリンを落として3時間くらいたったころ。
仁王が悲鳴を上げた。
その悲鳴に驚く赤也たち。
そして焦る私。
見つかってしまったようだ。
「どうしたんだ、」
ジャッカルがヒョコッと仁王がいるところをのぞいた。
自分も後を追って覗くとムンクの叫びのごとく、口をあけた仁王がゴミ箱を見下ろしていた。
「…ん?」
ブン太が仁王のとなりにたって「あー」と言葉を漏らした。
それに赤也がどうしたんスか?と声をかけた。
「仁王の命の次に大切なプリンがぐちゃぐちゃになってゴミ箱に入ってる。」
その言葉に仁王が糸が切れたかのように膝から崩れた。
あまりのショックぶりに動揺してしまう。
(そ、そんなにかなしいの…?)
「俺の…俺の……俺のプリンが……」
お経を唱えるように言葉を繰り返す仁王。
そんな仁王を慰めるようにブン太が肩をたたく。
「だれがやったんだ?」
ブン太の言葉にぎく、と身体を強張らせる。
「俺ずっとテレビ見てたゼ」
と、ジャッカル。
「トイレとか行ったけど、キッチンには入ってないッスよ」
と、赤也。
「俺は入ったけどそんときはプリン置いてあったぜ」
と、ブン太。
……。
三人の視線が私に向けられた。
「わ、わたしじゃ…!」
焦って否定しようとしたときだった。
赤也がそういえば、と話を切り出した。
「さっきべちょって音がしたッスよね?」
「あ、トランプやってた時か。」
ジャッカルがうん、と頷いた。
いやーなものが背中を伝った。
膝立ちでゴミ箱を見下ろしていた仁王が動いた。
ふらふらと立ち上がり、こちらに近づいてくる。
その瞬間、私の頭の中にとある光景が浮かんだ。
+回想+
「仁王ごめん。プリン食べちゃった」
ブン太の声に仁王が動きを止めた。
「お腹すいてて…あとでまた買って…え!?」
仁王がブン太の頬を片手でつかんだ。
必然的に変な顔になるブン太。
「んぎゃ、!ごめ…!」
ブン太が必死に謝ろうとしているにも関わらず、仁王は問答無用。
仁王は手を離すとブン太のポケットから携帯を取り出した。
「あ、あ!」
ブン太が顔を真っ青にして携帯をいじる仁王をみている。
しばらくしてから返ってきたブン太の携帯。
仁王はへっ、と吐き捨てるとすたすたと行ってしまった。
こっそり聞いていた私は仁王が行ったのを確認してからブン太の元へ。
「ぶ、ブン太!」
「由梨…俺の…!…俺の…!」
ウルウルしたブン太の目。
震える手で差し出された携帯に目をやると、私がブン太にあげた待ち受け画像が消えていた。
「由梨からもらった待ち受けがぁ!」
泣きながら抱きついてきたブン太。
そう。
メンバーの誰かがプリンを食べたり、捨てたり、買い忘れたりすると仁王が異様なまでにブチ切れる。
その人の大事なものを消したり、けち付けたりするのだ。
+回想終了+
ヒィッ…
私もなにかやられる。
ゆっくりと近づいてくる仁王に後ずさる私。
「ご、ごめんねっ?すべって落としちゃったの…こんど、た、た、高いプリン買ってくるから…!」
それでも仁王の足は止まらない。
「じゃ、じゃじゃ、いっぱい買ってくるからー!」
がし、
仁王に腕を掴まれた。
それに三人が「あ、」と言葉を漏らした。
「ひ、ひえええ!」
目をつむって仁王のすることに耐える。
でも来たのは唇に当たるやわらかなもの。
「「「……え?」」」
三人の声がかぶった。
その声に目をあけると至近距離にある仁王の顔。
「に、仁王?」
ブン太の声に仁王が目をあけた。
そして離れるといたずらっぽく笑って言った。
「お仕置き。こんくらいにしとくぜよ。
それにいーっぱい…買ってくれるんじゃろ?」
にやっと笑った仁王に赤也が恐ろしい、とこぼした。
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.13 )
- 日時: 2010/11/06 11:17
- 名前: 心綺 (ID: tUnkNpYv)
財前ツンデレ萌え
「…」
「…」
なんとも気まずい空気が部室に流れとる。
部室には破廉恥な言葉を叫ぶ部長も、なにわのうんたらかんたらの部員も、ジブリオタク部員も、若干ホモ風味な部員も、
「小春—!」とうるさい部員も、静かな師範も、赤髪のゴンタクレ部員もおらへん。
それぞれ用事があるようで帰ってしもたらしい。
部室におるんは、テニス部次期部長、財前くん。
彼はテニスボールで遊びながら曲を聞いとる
わたしはというと、破廉恥な言葉を叫ぶ部長から頼まれた部誌を書いとる。
マネージャーでもなんでもないので、彼とは初対面や。
そりゃ気まずくなるわな。
部誌を書いておると、抑揚のない声が聞こえた。
「…先輩っすよね」
顔を挙げれば、テニスボールをカゴに入れて、ヘッドホンを外しながら財前くんが目の前にやってきた。
わたしは書くのをやめて答えた。
「うん。ここの部長さんと同じクラスやで。」
「…そーっすか」
財前くんはそう言って奥のほうに行ってしもた。
話しかけてくれるとは思ってなかったので、心臓はバクバクや。
わたしは部誌の続きを書き始めた。
しばらくしてから財前くんが戻ってきた。
彼は制服に着替えておってて、ジャージが入っているであろう袋を机に置き、冷蔵庫をあさりだした。
そして財前専用とマジックで書かれたドリンクを出して、冷蔵庫を閉めた。
財前くんはコクコクとそれを飲んで、わたしの斜め前に座った。
そして、肩肘をついてこっちを見てきた。
「…先輩ってオレのこと知ってますか」
「え、…財前くんの、こと?」
「はい」
「えーっと…名前…と、学年…くらいやな…」
「……ふーん」
抑揚のない声。
それと比例して無表情の彼は頬杖をついたまま、ドリンクを飲んだ。
なんやろう、よう話しかけてくるなぁ。
わたしは部誌を書き終え、そのノートを閉じた。
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.14 )
- 日時: 2010/11/06 11:18
- 名前: 心綺 (ID: tUnkNpYv)
続き
わたしは部誌を書き終え、そのノートを閉じた。
「書き終わったんですか」
「え、うん」
財前くんはわたしの答えを聞くと、さっさと立ち上がってカバンを背負った。
ああ、カギかな。
と思いながら部誌を持ってカバンも肩にかけようとした。
けれども、カバンはいつの間にか彼に取られてしまった。
「オレもつっす」
「え、あ、ありがとう。」
なんや、優しいこやな。
なんて思いながら、部室の扉を閉めた。
財前くんはわたしの隣に並んで歩いていて、なんやろ、めっちゃ緊張すんのやけど。
職員室に入ってオサムちゃんにノートを渡し、職員室を出た。
すると財前くんが「お疲れさまっす」と言って歩き出した。
え、荷物は?
彼は肩にわたしのカバンをかけたまま歩き出したもんやから慌てて追いかけた。
けれども彼は止まることを知らんのかずんずん歩いていく。
「ざ、財前くん!」
やっと止まってくれた。
校舎を出て少しのところや。
「…はあ、疲れた」
「先輩」
「…なん?」
財前くんは相変わらず背中をこちらに向けている。
「…オレ、前から先輩のこと知ってます。」
「え?」
「先輩って笑うとほっぺた掻くんすよね。」
「…」
「照れると、鼻を掻く」
「そ、そうなん?」
「気付いてないかもしんないすけど、オレ…」
財前くんが振り返った。
その顔は無表情でも、皮肉っている表情でもない、柔らかな笑み。
「先輩のこと好きっすわ」
「…へ?」
「…ぁ」
財前くんははっとした顔をして、俯いた。
彼の耳は真っ赤だ。
太陽のせいではない。
照れてる…
「わ、やっぱ忘れてください」
完
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.15 )
- 日時: 2010/11/06 14:03
- 名前: 心綺 (ID: tUnkNpYv)
財前好きだゎ。ツンデレふぅ〜↑↑
いつもの駅。
歩き疲れた重い足を引きずって電車に乗り込む。
あまり乗っていない車両に移ると、腰かけに座ってイヤホンをねじ込む。
お気に入りの曲に変えて向かい側の窓の景色を眺める。
今日は疲れた。
大きく息を吐いて、俺は窓から視線をそらした。
ガタンゴトン、と音を立てながら電車は走っていく。
揺れながらなぞる
今日のコト
○ハイテンションなヤツ○
「財前くんっていつも音楽きいてるね!」
「……」
休み時間。
早速女子が話しかけてきた。
「どんな曲?」
「……」
黙っていると女子は短く声を漏らして「言いたくなきゃ、いいけど…」といった。
けど、女子は俺の前からどかない。
「財前くんって頭いいよね!」
「……」
「わたしもがんばってるんだけど、うまくいかなくてさー…あ、今度教えて!」
いやだ。
そう思って視線を女子から手元に移す。
早くどっかいってほしい。
そう思っても女子はどかなかった。
「財前くんってすごいなぁ」
どこが?
「なんか、しっかりしてるし…ガンバリ屋さんだし」
何言ってんの。
そんな言葉が俺の頭の中に浮かんだ。
「わたし飽きっぽいからどれもすぐにおわっちゃうんだよねぇ…」
あっそ。
ってか早くどっかいけって。
それでも動かない女子に呆れて、自分から動くことにした。
がた、と音を上げて立ち上がるとポケットに手を突っ込んで教室をでる。
けれど、
「財前くんは人といっしょにいるところ見たことない!どうして?」
その女子は俺に付きまとってくる。
ほかの女子と仲良くすればいいのに。
なんで俺に…。
ひっつき虫みたいに俺の後をおってくる女子。
「財前くん、顔色悪いよ?昨日ちゃんと寝た?」
俺の顔を覗き込んでくる。
いい加減にしてほしいんだけど。
俺は階段を下りた。
「ね、どこ行くの?」
女子もおりてくる。
俺は学校の裏に回ると、穴のあいたフェンスをくぐった。
「わあ!こんなところに隠れ道!」
女子もくぐってきた。
そのまますたすたと草木が生い茂る道を進む。
モチロン女子も。
「まって〜!」
女子の声が後ろから聞こえた。
振り向けば、草に絡まっている。
俺は助けるわけもなく、視線を前に戻す。
と、女子が叫んだ。
「ひやあああ!蛇ぃい!!」
はあ、とため息を吐いて、女子の元にいく。
落ちていた木の枝を拾ってそれで蛇を掬いあげ、枝ごと遠くに投げた。
女子の腕に絡まった草を引きちぎって女子を助けてやる。
「ふう、ありがとう財前くん」
「……」
太陽みたいな笑顔を俺に向けて女子はお礼を言った。
ドウイタシマシテ。
目で語って俺はまた歩き始めた。
「財前くん、五時間目はじまっちゃうよ」
「……」
サボるために歩いてんですけど。
足を止めない俺に女子はまた走って俺のすぐ後ろにやってきた。
「サボるの?」
そうですけど。
「じゃ、わたしもサボろ」
は?
なんなんだよこの女子。
俺にばっかひっついてきやがって…!
他にもいるだろ謙也さんとかモテモテの人!
「どこにいくの?」
俺の隣に女子はやってきた。
その問いかけを俺は無視をする。
でも女子は黙らない。
「財前くん、さっきからずっと喋ってない…」
アンタのせいです。
「もしかして…」
俺の声が聞こえたのか、女子が顔を真っ青にした。
よし、これで女子は帰ってくれる。
そう思ったが俺の考えは甘かった。
「声でなくなっちゃったの!?」
はあ!?
そこはフツー「わたしといるのヤで喋りたくないんですか」的な感じでしょ!
「だいじょぶですか!?お薬とかは?先生に言ったの?親は?」
女子は勝手に妄想をはじめていく。
ヒートアップしていく女子の妄想にヒく。
「い、いそいで病院行こ!」
が、と掴まれた腕。
気づけば女子に引っ張られていた。
おいおいおい、勝手に妄想して勝手に行くな!
女子の手を振りほどくと女子は不思議そうな顔をして俺をみた。
「どうしたの?」
俺はそんな女子に溜息を吐いて今日初めて声を出した。
「喋りたくないの。アンタと」
こう言ってやれば女子は大体俺のことを嫌ってくれる。
でもこの女子は違った。
「あ、そうなの?じゃ、わたし喋らないようにする」
そしてニコニコしながら俺のそばから……離れない。
おいおい、そこは「じゃ、ばいばい」的な感じになるやろ!
本気で喋らない女子。
「…そうやない…そうやなくて」
ああ、もう!
髪を掻きむしって女子の手を引く。
もうこいつには常識が通じない。
「もう、しゃべってええで」
そういうと女子はまた太陽みたいな笑顔をして「わかった」といった。
「財前くん、どこにくの?」
「俺の秘密の場所。誰にも言うなよ」
「うん!やっと財前くんのことわかった」
「……」
「少しだけだけどね!」
そんな女子の言葉に舌打ちを打つ。
俺のことなんか知らないくせに
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.16 )
- 日時: 2010/11/08 16:56
- 名前: 心綺 ◆GquI2y1Q72 (ID: tUnkNpYv)
- 参照: んん〜っ絶頂(エクスタシー)!
ん〜。なんの話がいいかな…。
ほんじゃ、白石の話ww
財前って白石のコトなんて呼んでるか知らんから
とりま『さん』付けで、
「か、かっこいい〜!」
自転車を押して音楽を聞いてるひとりの男子生徒。
彼の名前は知らない。
何年生なのかも知らない。
バス停までの道の途中にある男子校。
毎日毎日通るたんび、彼に出くわす。
○自転車王子○
いつ見てもかっこいい〜!
そう思いながら、校門の柱に隠れて見ていると、急に肩を叩かれた。
「ぎゃっ」
慌てて振り返るとそこにはチャラい男子生徒。
この学校の制服だ。
「あ、となりの中学校の子や。ここでなにしてるん?」
ぐいぐいと距離を縮めてくる男子生徒。
「え、いやあ…ちょっとここらへんにハンカチがぁ…」
苦しい言いわけ。
すぐそばにあった木を見上げて笑ってみる。
「そうなん?じゃ、俺も探すわ」
あれ?以外にやさしい。
チャラい男子生徒はカバンを下ろすと、しゃがみこんだ。
植物で生い茂っている中に手を突っ込んで、よごれることを気にせずに探す男子生徒。
なんか申し訳なくなってきた。
「あの…」
「どんなハンカチなん?」
ニッ、と笑った男子生徒。
「その〜…」
と、答えに困っていると向こう側の方から声が聞こえた。
ガシャン、なんてフェンスにぶつかる音も。
目を向けると、わたしのアイドル自転車王子がなにやら男三人に囲まれてた。
と、それを見たチャラい男子生徒が立ち上がった。
「あ、また白石さんつかまってる。」
白石さん?
男子生徒は制服についた土を払うと、カバンを拾い上げた。
「最近つかまるなぁ」
「た、助けに行かないんですか?」
そう聞くと、彼は首を振った。
なぜ?
わたしは自転車王子見た。
ああ!自転車蹴られた!
自転車は横に倒れた。
白石さんは「あー」なんて能天気な声を出して自転車を拾おうとしていた。
ああ!胸倉つかまれた!
がしい!なんて勢いで胸倉を掴まれた白石さん。
ポケットから携帯がおちた。
「ちょ、ほんとに助けに行かないんですか!」
ふるふる。
男子生徒は首をふる。
あ!
とうとう、自転車王子が殴られた。
わたしはカバンを隣に立っていた男子生徒に押し付けて、駈け出した。
白石さんをまた殴ろうとした男子生徒の腕をつかむと思い切り引っ張っる。
くらえ!
「うおりゃああ!」
背負い投げをお見舞いしてやった。
「ぐえっ」
変なうめき声をあげてヤツは動きを止める。(ちゃんと加減してやった)
他の二人はわたしを指差して何モンだ!って言ってきた。
あ、なんかドラマみたい!
わたしは自転車王子をかばうように立ってファイティングポーズをして言ってやった。
「隣の女子生徒じゃ!」
そう言って左側にいた男子生徒の頬にビンタをくらわす。
ベシーン!と痛そうな音が聞こえた。(けっこういい音だったよ)
お、おぼえてろ〜!となにもされてない男子生徒が二人の仲間を引きずって校舎に戻って行った。
ふう、なんかかっこいいよわたし!
なんて腰に手を当ててうんうん、と頷いていると後ろから声が聞こえた。
「……さんきゅーな」
振り返ると自転車王子が笑った。
わあ、きれい〜!
自転車王子は立ち上がると倒れた自転車を持ち上げた。
わあ、背ぇ高い…
彼は目をこするとわたしを見下ろした。
「……」
「?」
じーっと見つめてくる自転車王子。
と、
「白石ぃ〜!」
自転車王子の後ろから気の抜けた声が聞こえてきた。
「俺、テスト90点越えたばい!」
そう言って飛び込んできたのは自転車王子よりもさらに背の高い男子生徒。
「ちょ、千歳さん!そこは空気読んでください!」
なんて言いながらさっきのチャラい男子生徒が千歳さんと呼ばれた生徒を引っ張って校舎の方に戻って行った。
「わ、財前〜?」
そんな声がだんだんと遠くなっていく。
わたしの足元には自分のカバン。
きっとさっきの人が置いて行ってくれたんだ。
と、自転車王子が顔を覗き込んできた。
「さんきゅー」
そんな低い声でわたしの耳元でつぶやいた。
ぎえええ!やっばい〜〜〜!
「ど、ドウイタシマシテ…」
「ふふふ。」
自転車王子は笑うとわたしの頭をなでた。
「俺、蔵ノ介」
「へ?」
そう言って彼は落ちた携帯を拾い上げた。
すると、携帯をいじりだした。
「…きみの携帯かしてくれへん?」
「え、あ、はい…」
慌てて制服のポケットから携帯を取り出すと、それを彼に渡した。
彼はそれを受け取ると、なにやら真剣に文字を打っている。
そしてしばらくたってから携帯が戻ってきた。
「ほんじゃな」
「え、」
彼はそう言って笑うと、自転車に乗っていってしまった。
その日の夜だった。
わたしの携帯に見知らぬアドレスからメールが来た。
だれだろう…。
そう思って携帯を開くと、そこには≪こんにちは≫の文字。
「……誰?」
携帯のボタンを押しながらつぶやいた。
≪だれですか≫
するとすぐにまた返事が返ってきた。
≪蔵ノ介です≫
「え!」
自転車王子からメールきた!
≪こ、こんにちは!≫
またまたすぐに返事が返ってくる。
≪こんにちは≫
「え?」
挨拶が返ってきた。
と、またメールが届いた。
≪明日、朝7:30くらいに由梨ちゃんの家のまえにいるな≫
「ど、どうしてわたしの名前…」
ハテナを浮かべていると、電話がかかってきた。
非通知。
通話ボタンを押して携帯を耳にあてるとあの王子の声が聞こえてきた。
<俺、蔵ノ介です。すっごい前から言いたかったことあったから言ってええか?>
「はい…どぞ」
なぜメアドと番号知ってるのか聞くの忘れたけど、次の言葉を聞いてどうでもよくなってしまった。
<好きなんやけど>
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.17 )
- 日時: 2010/11/10 18:50
- 名前: 心綺 ◆GquI2y1Q72 (ID: tUnkNpYv)
- 参照: んん〜っ絶頂(エクスタシー)!
柳〜><教授〜><参謀〜><
「…柳くん?」
放課後、一番ケガする時間帯。
保健室で、委員会の当番をしていたら、同じクラスである柳くんが、右足を引きずってやってきた。
柳くんは保健室の扉を閉めると、口を開いた。
「すまないが、手当をしてほしい」
「う、うん。ここに座って」
自分が座っていたパイプ椅子に彼を座らせ、足を置く台を取ってくる。
その上に彼の右足を乗せた。
「あ、靴下脱いで貰っていいかな」
「ああ、」
柳くんはなめらかな手つきでくるぶしソックスを脱いだ。
うわ、細いな。
思っていたより、細い足首に驚く。
…あ、きっとここだ。
ひねったのだろうか。
彼の右足首は若干腫れあがっており、白い肌にアザが見える。
「…部活でひねっちゃったの?」
「ああ、不注意でな」
「そっか。」
湿布を取り出し、それをすこし小さめに切る。
それを右足首に貼ってから、その上に包帯を巻いた。
「はい、もうこれで大丈夫」
そう言って彼を見上げると、
「ありがとう」
とても綺麗な笑顔をくれた。
思わず、ドキッとしてしまうその笑顔に慌てて立ち上がって、患者名簿を記入し始める。
「3年F組、柳…蓮二……っと、」
彼は靴下をはき、上履きを履いた。
「あ、まって」
「?」
名簿を置いて、彼の足もとにしゃがんだ。
そして、湿布を貼ったところを撫でて彼に言う。
「今日はあまり無茶しないでね。あ、あと、今日は5時くらいに雨が降るようだから早めに切り上げたほうがいいかも。」
空いていた保健室の窓から湿った空気が流れ込んできた。
これは雨が降る証拠。
「それから、」
すっと立ち上がって彼の左手を取った。
「ケガは隠さないこと。」
「…気付いていたのか?」
「まあね。さ、そこに座りなおして」
「…」
彼はどうやらなんでも隠す癖があるようだ。
ちなみに、左手の人差し指のつき指のほかに、右足のひざにかすり傷。
結構ケガする子には見えないのだが、意外だ。
「軽いつき指ね。じゃあ、これで冷やして。」
「すまない、」
「いいよ。お仕事だから。」
彼に氷袋をわたし、今度は消毒液を用意。
そして、右足のひざのかすり傷に吹き付けた。
「これくらいなら三日後には治るかな。あ、左手のつき指は一週間くらいで治る」
「……」
「あ、左手かして」
うわー、こっちも細い。
細くて長い指にテーピングを巻き付けていく。
「はい、今度こそ終了」
「ああ、」
柳くんはそう言って立ち上がる。
「ケガとかは隠さないでね。いつでも手当してあげる」
「そうか、ならこれからずっと頼むとしよう」
「え、?…うん。ずっと……?」
「ふふ、ずっとだ」
彼は笑って頭を撫でてきた。
「では、そろそろ行くとしよう。」
「う、うん。気をつけて」
「ああ、」
そう言って彼は歩き出す。
が、何かを思いだしたのか足を止めて振り返った。
「五時に昇降口で待っていて欲しい。」
「え?」
「傘、忘れたのでな」
は、はあ。
わたしはコクリ、と頷いた。
「いい子だ」と、やわらかな声を残して行ってしまった。
五時に昇降口で待っていると柳くんがやってきた。
どこか緊張気味だったので、疑問に思っていたがその答えは五分後に知ることとなる。
"好きなのだが、"
- Re: テニスの王子様〜妄想したの書くョ〜No.2 ( No.18 )
- 日時: 2010/11/22 22:07
- 名前: 牙暁 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: んん〜っ絶頂(エクスタシー)!
名前変えたよ。
〜黒猫〜
「…あ」
放課後の帰り道。
いつもの長い長い坂を上っている途中、一匹の黒猫が目の前に現れた。
首輪をつけてないところからきっと野良猫だ。
ゆらゆらと揺れるカギ尻尾を水平に威風堂々と目の前を横切る。
「どこ行くのかな…」
家と家の塀の間へ姿を消していった猫を追いかけてわたしはその間へ入る。
ギリギリ入れるのだが…
「うんしょっと…」
しばらく歩くと広い道に出た。
と、黒猫がまた家と家の間に入って行った。
わたしもついていく。
なんだか猫になった気分だ。
「猫ちゃーん。どこいくのー?」
黒猫は一度も振り返らずにどんどん足を進めていく。
次第に歩いている道も草まみれになってくる。
いま気がついたのだが、空はもう真っ暗だ。
すると、
「あ」
また広い場所に出た。
いままでこんな丘の上にいったことがなかったわたしにしてみればここは異世界みたいなもんだ。
黒猫を探しながら辺りを見渡していると、街を一望できる場所に出た。
そこにひとつのベンチが置かれており、そこにひとつの影。
「…」
黒猫はベンチのほうへ行き、その人影の足にすり寄ってる。
真っ暗で見えないが…多分男の子。
すると、
「…なんや猫さんのあとを追って来たん?」
「……あ」
やっと見えた男の子。
銀色の髪を揺らして、猫を膝の上に置いて撫でるその左手は包帯に巻かれていた。
彼の顔はわたしの通う中学校でも有名だ。
美人でクールで優しい。
と、わたしの友人は言う。
「……白石くん」
「ん?同じ中学校の子なんか……って由梨さん?」
意外だ。
わたしの名前知ってるんだ。
白石くんは驚いた顔をして、そっとほほ笑む。
「暇やね、猫さん追いかけるなんて」
「…」
まあ、否定はしないよ。
もう進学先決まったし。
白石くんは黒猫をなでながらこっちを見る。
「ちょっとお話せーへん?」
「…うん」
彼の座るベンチに歩み寄って彼から距離を置いて腰を下ろした。
ニャーと猫が鳴き、わたしと白石くんの間にあるスペースに猫は伏せた。
「猫好きなの?」
野良猫に触れるなんてすごい。
白石くんはクスッと笑って「せやね」と答えた。
「オレ、猫飼っててな。エクスタちゃんってゆうんや」
「エ…エクスタちゃん……?」
なんか…不思議な名前だなー…
「せや。めちゃめちゃかわいいんや。今度見してやる」
………。
友人の言っていた美人っていうのは一理あるかも。
笑顔綺麗だ。
ここから見る横顔はそれなりにドキドキする。
「うん。楽しみにしてる」
「おう」
白石くんは隣にいる黒猫の顎を撫で始めた。
絵になるなぁ、
じーっと眺めていると白石くんがこちらを向いた。
「なんや?」
「え?ううん…綺麗な顔してるなぁ、と思っ…」
やば、つい本音が…!
慌てて口を押さえると白石くんが小首をかしげる。
「オレの顔が?」
まあ言ってしまったものは仕方ない。
わたしはコクリと頷いた。
すると白石くんは困ったように笑った。
「オレの顔なんか 褒めてくれてありがとさん」
その困り顔も綺麗だ。
「みんなそう言ってくれるんやけど…オレ全然やで?」
「…ああ、」
無自覚なのか。
まったく罪な男だ。
わたしは顔の話から世間話に変えた。
「そういえば、全国大会は残念だったね」
「そうやなー…でもええ思い出になったで」
「そっか」
白石くんの視線は空に浮かぶ月に向けられていた。
「……思たんやけどええ?」
「うん、どうぞ」
「こんなに話すんは初めてやな」
「…そうだね」
と、いうか初めて喋った気がする。
だって白石くんって有名人だから。
近寄りがたい、って感じ。
「なあ、…聞きたいことあんねんけど、……」
「?」
白石くんは手を左手の包帯をいじりながら言いにくそうにしている。
わたしは猫をなでながら、白石くんの言葉を待つ。
「……あんな」
「うん、」
「…好きなヤツおるんか?」
「…え?」
「ああ、べつに答えたくなかったらええねん。ちょっと、思っただけやから…」
好きな人。
いるにはいる。
「…いる…かな、」
「……やっぱりかー…」
「?」
白石くんはため息交じりにそう言ってベンチの背もたれにもたれかかる。
心なしか残念そうに見える。
「…自分めっちゃかわええもんな」
「え?わたしなんか全然……」
「ふふ、無自覚か」
「……」
謙也が似たもの同士って言ってた意味がわかった気がするわ。
と白石くんは笑いながら言う。
表情豊かな人。
ふと思った。
「由梨さん」
低くて綺麗な声がわたしの耳に入る。
白石くんは猫をなでるわたしの手を見つめてる。
「…もしよかったら、なんやけど」
付き合うてくれへん?
耳を疑った。
そりゃ疑うよ。
四天宝寺の超有名なイケメンボーイ白石蔵ノ介くんに告白されたなんて。
「…え?」
夢だろ。
わたしは彼に気づかないように自分の太腿をつねる。
あ、イタイ…
「オレな、前から好きやったんや」
ずっとずっと。
謙也にも相談のってもろたし。
なにそれなにそれ。
「…ま、」
「…」
「由梨さんにはもう好きな人がおったみたいやし…フラれてしもたな」
あはは、と苦笑を浮かべた白石くん。
「残念や」
そう言って白石くんは立ち上がると、背伸びをした。
ベンチにかけていたカバンを背負ってわたしを見下ろした。
「今日はありがとさん。猫さんも」
猫さんのおかげで話せたようなもんやし。
そう言ってあの綺麗な笑顔を浮かべてわたしに背を向け、歩き出した。
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.19 )
- 日時: 2010/11/26 18:49
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
ヒャッヒャッヒャ(((
サーセン。赤也になりますた。
2年フィーバー到来ッ☆
まぁでも名前は財前光。
財前も2年だからね。
さぁ、腐女子の世界へ。
二次BL とかないかn(ry
さぁ、軽く15禁&18禁が含まれるぜ。多分。
財前財前♪多分財前の話♪
リンチ⇒部活⇒あぁぁぁぁ… 的なw
コラそこ。小説の書き方が上手だったり下手だったりなんて言わない!財前視点
いっつもいっつも同じ毎日。
楽しいコトなんてあらへん。
朝起きて学校行って授業受けて部活やって帰る。
いつもこんな毎日。
そんな毎日が、変わる日なんてあるんやろか、
——事件の10分前—
丁度部活前最後の授業が終わったころ、窓には
綺麗な水色から、暗い灰色に変わっていた。
こういう日に限って嫌なコトあるんやな。
ん、早よ部活行かな。
にしてもやっぱ嫌な予感するんやけど…
………ん??
なんか後ろからめっさ痛い視線感じるんやけど。
バッと後ろを見ると見るからに悪そうなヤツ等が
俺をじろじろ見ていた。
……なんやねんコイツラ。
結構続くかもwwww
一応ここまで。
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.20 )
- 日時: 2010/11/26 19:00
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
上の続き。
まぁ、俺あんまし最近悪いコトしてへんし、
きっと人違いやろか。
「おいコラ」
んー。きっと俺やないな、無視無視。
早よ部活行かな。
「無視してんじゃねぇよ!」
ガシッと髪を掴まれた。地味に痛いんですけど。
『…』
見えもしない後ろを睨みつつ、俺は様子をうかがう。
「お前、財前光か?」
俺こんな奴に会ったことないんやけど。
名前名乗った覚えもないし。
『そうですけど…』
はぁ…スンマセン部長。ちょっと部活遅れるかもしれへん。
「おいてめぇ、コイツであってんのかホントに」
俺の言ったこと信じられないのか、
あのでかいヤツは後ろのごついヤツに確認した。
「はぃ!そうッス!!間違いないッス!」
「ほぉ……」
なんやねん。俺のコトジロジロ見ていいんは
謙也さんだk(ry
『俺今から部活行くんで。近寄らんといてください』
ケンカ売っちゃったかもしれへん。
馬路スンマセン部長。
「あぁ!?……おぃお前、ちょっとこっち来い」
いやいやいやいやいやいや。
俺今部活行くっつったんに…
もぅええわ。
『…はぁ』
しぶしぶ俺はそのでかいヤツの後ろを追った。
その途中、俺は昨日部長が言ってたコトを思い出した。
≪明日は大切なコトがあるでぇ!早めに部活来てな!≫
あー……終わった、俺。
と思ったのはもう遅かった、
ついたのは体育館倉庫の中。
ん。ここでなにすんやろ……
するとあのでかいヤツが俺の首をつかんだ。
幸い息はできるが、正直言って…痛い。
俺はつい顔をしかめてしまった。
四天宝寺中の体育館倉庫ってなんでこんなに広いんやろ、
一応ここまで。長ッ
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.21 )
- 日時: 2010/11/26 19:11
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
↑の続き
するとさっき確認していたごついヤツがいきなり、
俺を殴った。
『つっ……』
痛…こいつら何年や。きっと高1か?
四天宝寺高校か……でもなんでここにいるんや?
すると次のごついヤツBが倉庫の隅から
長めの鉄パイプを持ってきた。
「お。これ使えるな」
いやいやいやいやいやいや!!
絶対痛いから!今のでさえ痛かったんやで!
するとごついヤツBがその鉄パイプで
勢い良く俺を殴った。
『ぐっ……!』
痛い痛い痛い!!
死ぬって俺w
あぁ、今頃部活でなんかやってるんやろな…
しかもこれいつまで続くんやろ…
明日ヤベェ…
ここまでwww
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.22 )
- 日時: 2010/11/26 19:26
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
上の続き。いつまで続くんだァッ!
謙也視点
「な、なぁ、財前おらへんけど…」
俺は心配でやばすぎてたまらなくなり、白石に言った。
「……どうせサボりとちゃう?」
「なんやて……!!?」
白石は適当な発言をして後輩たちの指導に戻った。
そんな白石の態度にキレた俺は、
ついカッとなって白石に飛びかかった。
「なんでそういう言い方できるんや!!財前は俺等と
ずっといた仲間やないか!!もし財前になんかあったらどうするんや!!
お前部長やろ!部員全員を考えるのが部長やろ!!
そんな部長がこんなんでどうするんや!!」
ゴメンwwここまでwwww
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.23 )
- 日時: 2010/11/26 19:33
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
続きwww普通に財前と謙也がかわいそうになってきた。
「なんでそういう言い方できるんや!!財前は俺等と
ずっといた仲間やないか!!もし財前になんかあったらどうするんや!!
お前部長やろ!部員全員を考えるのが部長やろ!!
そんな部長がこんなんでどうするんや!!」
は……!言いすぎたΣ
ハァ…。
「ス、スマン謙也…じ、じゃあ謙也、財前探してくれへんか?」
な、ななななな!!まぁ、ええか。
それでもいい!それでも財前が見つかる可能性があるなら…!
「お、おぅ!!!」
これは今までで一番早い走りだったと思う。
なんでだろ、今まで誰かを探しに行くときだって、
小走りか歩きだったのに…
なぜだか財前の時には全速力で、
俺が風になった気がする。
「財前…ッ!!財前…!!!いたら返事してくれや!!
財前…!!!」
いくら探しても、財前からの返事は聞こえない。
財前…!財前…!
すぅっ………
「財前!!!!!!!!!!!!」
これも、今までで一番大きな声だった。
周りで部活をしている生徒たちも、
みんな俺を見た。
でも俺はそんなの気にしない。
まずは財前を探すことが先や…!!
ここまでw
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.24 )
- 日時: 2010/11/26 19:39
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
続き。財前視点。
今までどれぐらいの時間経ったんやろ…
足、手、腰…絶対アザだらけや。
口…鉄の味するんやけど…血やな…。
体育館では、バレーをする声がしたから、
さほど時間は経ってないやろ…
いや、そう信じたいねん…
希望が消えかかったとき…
≪…財前!! 財前いるんか!!いたら返事しろや!!
財前!!!≫
遠くから俺の名前を呼ぶ声がした。
コイツもまた俺を殴るんやろか…
蹴るんやろか…首、締めるんやろか……
でも違った。建物と建物の中から謙也さんの姿…
『け…謙也さ……ん………!!』
結構近くまで来た謙也さんに向けて精一杯。
血だらけの口でも、できるだけの声を出した…
でも、全然謙也さんには届かへん…。
俺は悔しくてたまんなかった。
こんな近くにいるのに…全然届かへんなんて……。
- Re: テニスの王子様 BLは多分含 ( No.25 )
- 日時: 2010/12/03 01:08
- 名前: 閃羅 (ID: VOLiE0.8)
初めまして☆
閃羅といいます。
小説…めっちゃ良かったです!!
続きはやく書いてくださーい
待っとります☆ミ
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.26 )
- 日時: 2010/12/04 20:10
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
閃羅様≫こんなに小説書いといてコメはあなたが最初wwwww(だと思うw)
ってか、コメありがとうございますwww
今までPC禁止になってたんで書けませんでしたwww
これから頑張ります☆これからもぜひ見てください!!
うぉぉぉぉぉ!!!
今日は仁王の誕生日だぁい!!!
焼肉食べたかったぁぁぁぁぁ
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.27 )
- 日時: 2010/12/04 20:21
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
小説書こう。なんか最近財前の泣き顔で萌えてきた((((
㊦続き
俺は悔しくてたまんなかった。
こんな近くにいるのに…全然届かへんなんて……。
『け、謙也さ……ん…!!…謙…也さ…ん……!!!
謙也さ……………』
最後まで言い切らずに俺は倒れた。
俺死ぬんやろか…まぁ死ぬな。
体中痛いし、ヒザとか腕とかアザだらけやし…
俺死んだら謙也さん悲しむんかな………
そこから俺の意識が途切れた。
『…………………ん………?』
俺生きてるんか…?
片目を少し開けると、目の前には見覚えのある黄色い髪。
謙也さん…?や、そんなわけないやろ。
絶対謙也さんは帰ったな。
でも、その黄色い髪からは俺の大好きな匂い…
やっぱ謙也さんやろ……
むくっと起き上がると、すごく小さいが、「ゴッ」って音がした。
やっべ、謙也さん…?
が、それは謙也さんではなくまたまた見覚えのある
茶色(あれ、ミルクティー色かな)の髪。
これは………部長…??
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.28 )
- 日時: 2010/12/04 20:34
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
続き。馬路財前泣け。
そこには、謙也さんと部長。
どうやら寝ているようだ。
なにこれ。夢?天国?へ?
だが、後ろを見ても体育館裏の壁。
やっぱホンモンや。
『ぶ、ぶちょ……!!謙也…さん……!!』
oh...涙でてきた。流そうと思わなくても自然に出てきた。
今までずぅっと面倒くさかった部活の人が来て泣くとか…。
『っ…!!部長…ッ!謙也さん…ッ!』
一粒の大きな雫が落ちた時、謙也さんが起きた。
「ん……?」
馬路で起きた。やば、俺泣いてるやん。
『っ…!!謙也さん…!!』
うわぁ、もっと涙でてきた。ゴメン、口にしみる。
「財……ぜ…ん…?」
『謙也さ…ん…!!』
「財前ッ!!!」
謙也さんがいきなり俺に抱きついてきた。
若干アザだらけの右腕が痛い。
でもその痛みよりも、この嬉しさの方が上やな。
そのあと、俺は気を失ったようで、病院へ行った。
救急車の中でのコトが少し聞こえた。
≪財…は大丈夫なんですか!?≫
≪あぁ、………だ。……落ちつきなさい≫
≪そうやで……!今は落ちつくんや……≫
≪これが落ち着いていられるか!!≫
こっからは覚えてないけど、まぁいいかな。
病室にいたとき、レギュラーが来なかった日は一日も無かった。
病院に行ってから2ヶ月後、俺はまた四天宝寺中学校の部活に行くようになった。
あのときの事は今はそんなに覚えてない。
でもいいかな。
今こうして普通にいるんだし。
今までで普通なんてつまらなかったものだったけど
今では普通が一番幸せや。
馬路ホントに自分小説の終わり方分かんないw
まぁでも一応終わり☆
長かった〜
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.29 )
- 日時: 2010/12/05 11:48
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
んー…。財前を泣かせたい。
痛いな俺。
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.30 )
- 日時: 2010/12/18 13:10
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
お久しぶりっすわぁwwwww
エロ書こうかな。
でもBLしか思いつかない私
二次BL書きたいな。書こっかな。
よし書こう。でもギリギリ行かない程度で行こう((おん?
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.31 )
- 日時: 2010/12/18 13:27
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
っちゅー事で書こう。
やっぱ財前^p^
蔵×光+謙 でいいかな。
ひか目線
**************************************
ん。部活行かな。
てくてくてくてく…(ウワ。地味にかわいい財前
ガチャ。
部室には部長しかいなかった。
「おぅ」
「…ども……」
小さく挨拶して自分のロッカーへ向かう
部長は、じーっと俺を見てた。
地味にキモイ。
「……なんですか?」
よし。今部長が変なコト言ったら俺は
ものすごく嫌な顔をしよう。
「ん?あ、あぁ…ちょっと財前に性的なイタズr「部長!!」
俺は部長の声にかぶせて言ってやった。
「やめてください、めっちゃ引くっすわぁ…^p^」
多分今俺はもんすごくヒドイ顔をしているであろうww
「あースマンスマン。(^_^;)でも本気やでぇw?」
部長はニヤニヤしてこっちを見た。
うぇ…
「部長、キモイっすわ^w^」
軽く流そうとしたけど無理やったw
「今からでもしてやろか??」
コイツはなにを言っているんだ。
「………(-"-)」
「す、スマン…」
「ハァ…」
俺は溜息をついて着替え始めた。
俺が着替えてる途中にも部長は
俺をじーっと見ている。
「部長…。俺警察行ってええですか?」
「や、やめ…」
ハァ…俺入る部活間違えてしもたんやけど…。
「ええやん。ちょっとぐらい…。」
なのに部長は少しずつコッチに近づいてくる。
「や、やめてください…!」
部長は俺の耳に軽いキスをした
「ふ……っん…」
ギリギリまで声を押し殺して俺は我慢する。
アカン、後で警察行っとこ。
「我慢せぇへんでええんやで…?」
ヤバい。エロい。勃った。
「やめてくださいって…!」
すると部長は俺の前に来て
Dキスをしてきた。
くちゅっ…
「んっ……!」
部長…やめ。
「財前カワイすぎやわぁ…!」
「やめてください…!」
バンッ
ドアから謙也さんが
「し、白石ぃ…!?財前〜…!?」
謙也さん目が本気や…
「ち、ちゃうんや謙也…これには理由があって…」
部長…理由ないっすよね。
「理由なんてええんや。俺の財前にぃ〜………」
ちょwwwww
「Σいつから俺は謙也さんのになったんですか…?」
げしっ
謙也さんが思いっきり部長の足を蹴った。
あぁ、いたそう。
「でっ!謙也!!痛いやんかぁ!!」
「白石のドアホ!!もう知らん!」
「ちょ…!」
謙也さんは俺の手を引っ張って
部室を出た。
嬉しいけど戸惑いもwww
ちゃんちゃん♪
もぅギリギリじゃないね。
終わりかた最悪だねw
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.32 )
- 日時: 2010/12/27 14:05
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
なんの話しよっかな。
謙×光 やや下ネタ☆
[真っ赤なキャンディー(謙×光やや下ネタ)]
日曜日
部活も休みで小遣いも少ない中学生は自宅デートしかないんかなぁ…
我が物顔でベッドに横たわりマンガを読んでる財前を見ながら俺はベッド脇に寄り掛かった。
なんや?甘い匂いせんか?微かに香る甘い匂いの元を見るといつの間にか財前の口には白い棒がくわえられていて
「光、アメちゃん食べてるんか?」
「ーっす、」
「チュッパ?」
くわえていたアメを出して
「チュッパちゃいますよ、出掛けに義理姉さんにもろうたんですよ。なんや海外のお菓子やゆうて」
そうやって見せてくれた棒付きのアメはいかにも着色料バリバリの真っ赤なアメだった。
「光っ!!お前舌真っ赤やん、唇もちっと赤くなってるわ」
「えっ!?」
「舌使いすぎやないか、エロいなぁ光」
ゲラゲラ笑う謙也にいささか腹がたち冗談言ってるのも解ってはいるがムカムカしながら財前は横目でちらりと謙也を見て舐めかけのキャンディーにゆっくり舌をはわせていった。
下から上へゆっくりと舐め上げると全体を口に含み少し半開きし舌の上を転がすように舐める
「ちょっ!光何してんねん」
「何ってアメ食べてるだけやん」
「やっ!せやけど…」あああああっ!!なんてエロい舐め方しとんねんコイツ完ぺきにあれやないかい!
財前の反撃に完全に見入ってしまう
しばらく舌の上で舐め回していたキャンディーを今度は棒を動かし舐める。時折聞こえてくる音や鼻から抜けるような吐息が妙にリアルでたまに舌なめずりしながらまたキャンディーをくわえて横目で見られる
ちょっ!マジでかんべんしてえな!ヤバイもぅ起ちそうやマジで
そんなキャンディーに奉仕せんで俺の…ってあかんっ!!おっさんやないかこの発想
アメ喰うのにそないな喰い方あるかいって
あぁ赤くなった光の舌妙にやらしいなぁ…
完全に前のめりになってる謙也を見て満足そぅな笑みを浮かべて後ろからそっと耳に
「俺アメ玉舐めてるだけですよ、先輩。」
「うわぁっ!!耳元としゃべんなやっ!!つか見んなー!!」
「エロいの先輩やないっすか」
くそぅ…反論したくても起き上がれへん。
ホンマ堪忍してや…
END
あとがき
思春期だね(笑)
夏はアイスキャンディーでいけそうな気がする
あると思います!
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.33 )
- 日時: 2010/12/27 15:38
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
これいいwww
頂き物
[ヤキモチソング(謙×光)]
部活が終わりカラオケに行こうと言い出したユウジと小春
千歳と白石はあぁよかたい、えぇよ、返事でおれも皆が行くなら〜って答えていたら珍しく光が
「先輩おれも行ってもいいっすか?」いつもは無理矢理引きずってまでしないとカラオケにこない光が今日は自ら?驚きを隠せないまま「あっ、あぁ」コクコクと頭をふり返事をしていると小春が
「まぁ♪光くん珍しいやない」喜んだ声で光に抱き付くといつものように「小春浮気か?死なすぞっ!!」ユウジの罵声が聞こえてきた。
「もーもいろの片思ーい♪」
小春は十八番のアイドル曲を振り付で歌い上げるそれを陶酔した目で見つめるユウジ
「ほんま…小春は天使やな…」
そんな台詞もすっかりなれてしまった俺達はあぁそうやなぁと笑い飛ばし「まぁホンマにちょっと可愛く見えるで小春」「謙也っ!!お前、小春に色目使ったら殺すぞ!」ぎゃあぎゃあ絡んでくるユウジをかわしていたら光がリモコンを手にし番号を打ち込んでいた
財前が歌うなんて珍しいと他の部員も驚いていると
「次おれっすね、マイク取ってもらえますか」白石からマイクを受け取ると立ち上がりまっすぐ謙也を見つめて
「抱締めて!銀河の果てまでーっ!!」
えぇぇっ!!皆していっきに光を見る!めったに歌わない光がアニソンしかもアイドル系!?謙也は光から目が放せなく、手に汗を握りながら、その歌は東京におる侑士がおもろいから見ろと無理矢理送ってきたマ○Fの銀河のアイドル曲
一緒に数話見たとは言えなぜ?このタイミングで?グルグルまわる思考をよそに光は淡々と歌い上げるそして
「キラッ☆」
あぁ振り付ウィンクつきで決めポーズまで、可愛いっめっさ可愛いっ!!今すぐ抱締めたいくらい可愛いっ!!そんな欲求を出すに出せずに短くて長い数分間が終わった。
みんな放心状態からもどり「可愛かったわよー光くん♪ライバル出現ねー」「まぁ小春が一番可愛いけどな」「びっくりしたたい!財前は歌もうまかね」「ホンマに…財前その歌どこで覚えてきたん?」白石の問いに歌い終わりマイクを置きながら
「謙也先輩に教え…」
「光っ!!」
がっと腕を掴み部屋の外へ飛び出してフロアの端まで光を連れ出してそのままギュッと抱締めた。
「先輩…?」「自分反則や!めっさ可愛いっ!!」抱締めながら可愛いと連呼する謙也の腕の中でふっと笑いながら「小春先輩よりも?」
「当たり前やんっ!!光が一番可愛いに決まって…」
光の言葉に少しだけ冷静さを取り戻した謙也は「もしかして…俺が小春の事可愛いって言ったから、ヤキモチやいたとか?」
小さくうなずく光
あああああぁぁぁっ!!もう可愛いすぎるわ自分っ!!
さらに力を込めて光を抱締めた。そして今夜DVDを送ってくれた侑士に御礼いわなあかんなぁとぼんやり思った。
いつだって好きな人の目を引きたいのです。
そんなヤキモチソング
- Re: テニスの王子様 BLは多分含んでないと思うw ( No.34 )
- 日時: 2010/12/27 15:43
- 名前: 財前光 ◆JFdpfyMRiA (ID: J7cEmcFH)
- 参照: まぁ、しゃーないっすわ///
次次ww
今日は初めて光を家によんだ。
両親は旅行へ
弟は言葉巧みに友達の家へ
思春期真っ直中の男子たるもの欲望に素直になったって良いっちゅー話や
部活が終わり光と一緒に帰る通学路はいつもとは違う
なんつーか空気?空気が違うっていうか、今夜の事考えるといてもたっても居られへんつーか
「謙也先輩…顔緩んでますよ…」
「そっ!そんなことないでっ!!」
「先輩キモいっすわ」
じゃれながらゆっくりと歩いてようやく家に辿り着いた。
「おじゃまします」
と小さく挨拶をし玄関を潜った光を確認し扉を閉めて鍵をかけ
「俺の部屋2階の突き当たりやから先に行っててや」
なんか飲み物を持って行くからと付け足して光を先に部屋に向かわせた。
キッチンでペットボトルに入ったお茶とグラスを準備し
おかんが旅行に行く前に用意してくれていた夕飯を確認しながら
「あかんっ!!もぅ我慢できへんかもしれんっ!!」
頭の中では光とエッチすることでいっぱいになり、想像と妄想してはテーブルを力強く叩きたいくらいだった。
あぁもう夕飯前に先に光喰ってまうかな
今夜は一緒に風呂にも入って、寝かせない勢いやな
あかんっ!!妄想先走りすぎや自分。
少しだけ理性を戻し用意した飲み物を2階へ運び部屋に入ると何とも不思議な光景が目に入った。
部屋の一角にあるそれをじーっと見つめる光
ちょこんと正座し時折ゆっくり首を傾げたり、まばたきをしたり
とにかく一心不乱にそいつを見つめていた
「イグアナ見るの初めてか?」
「あっ謙也さん居たんすか…」
「おいっ!こらまてっ!!そりゃないやろ」
「イグアナってけっこうデカいんですね」
「尻尾まで入れるとなけっこうデカいな、うちのはこれでもまだ子どもやで」
今だ正座してイグアナの前から離れない光にグラスについだお茶を渡すと後ろも見ずにグラスを受け取りイグアナを見続ける。
「触ってみるか?」
コクリと首を縦に振る光にゲージからイグアナを取り出し自分が抱っこした状態で光の横に座り
「おとなしいから大丈夫やで、触ってみ」
おっかなびっくり触ってみるとイグアナは静かに目を伏せて光におとなしく撫でられ
その姿を見ながら
「俺、イグアナってもっと硬いもんやとおもおてました。けっこう軟らかいんですね」
そっからや
そっからが俺の予期せぬ事やったんや
すっかりイ
グアナが気に入った光は自分の膝に乗せて離さない
イグアナも光が気に入ったのかおとなしく一緒にいて離れない
ずーっとイグアナと見つめ合ったりでちっともかまってくれへん
終いには
「謙也さんうるさいわ…」
まで言よって
ちくしょーっ!!こうなったら持久戦や
その夜なんとか光とイグアナを引き離したが気になってしょうがないのかぜんぜんエッチする空気になれず
俺一人だけが悶々としただけやった。
伏兵はいつだってすぐ側で潜んでいるんやな…
つぎ家に呼ぶ時はゲージを移動させておこうと心に誓ったのだった。
END