二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.2 )
日時: 2011/03/17 13:17
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2lvkklET)





 プロローグ〜Un prologue〜

窓の外に広がる風景を眺めながら、少女は微笑んでいた。
その微笑みは、少女の周りの人たちをも笑顔にするほど美しいもの。

「もうすぐ…帰れるのね…」

うっとりとした口調で、少女は呟く。

「これだけ待ったんだし、いいわよね…」

切なげにうつむく少女。が、すぐにまた微笑んだ。
心の底から、嬉しそうに…幸せそうに…

「adieu…お母様の故郷さん」

エッフェル塔に向かって、小さく呟いた少女は…ある楽器のケースを持つと、部屋から出て行った。

これは、"少女"の姿をした"天使"の儚く甘い初恋のお話…——

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.3 )
日時: 2010/11/22 18:31
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 8pbPlA7p)

初めまして、レモンティーさん。
はい、まだまだ上手に書けませんが頑張ります!
タメ口、OKです。よろしくお願いします♪

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.4 )
日時: 2011/01/18 18:01
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

 〜オリキャラ紹介〜
【名前】
  春崎 桃花*Momoka Harusaki

【容姿】
  母譲りの柔らかい栗色の髪。セミロングにしていて、時々リボンをつける。
  薄桃色のぱっちりとした二重の瞳。これは、両親からでは無く、桃花特有の色。
  色白な肌。頬は、ほんのり紅色。華奢な体で、吹雪よりも小さい。
【性格】
  誰にでも優しく接する事が出来る女の子。
  天然で機械&方向オンチ。初めての場所は、結構迷う。
  純情可憐。容姿、性格ともに愛らしいため"天使"と呼ばれることもしばしば。
  大人しく、人見知りをしてしまう。
【その他】
  ヴァイオリン奏者で、フランスのほうだと結構有名人。
  祖母が先生代わりらしい。
  吹雪兄弟の影響もあり、サッカーの経験もある。
  ポジションは、MF。昔はジュニアチームでスタメンだったとか。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.5 )
日時: 2011/08/04 18:40
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Va4IJVQE)

 第一話【白恋中へ】

 飛行機や電車など、数々の乗り物を乗り継ぎ、やっと北海道までやってこれた。方向音痴な私がここまで来ることが出来たのは、親切な北海道の皆さんのお陰です。

「ここが白恋中かな……」

 とても広い校庭。ここが私が新しく通う"白恋中"みたい。
 でも……私だって日本に残ってたら、この学校に通う事になってたんだし、大丈夫よね。懐かしい知り合いもいるはずだし……でも、せっかく白恋中まで来たのに、会えるのは明日なんだ。
 ううん。楽しみが明日に延びるだけ、会える事に変わりは無いんだから。

「待っててね、士郎……」

 手袋をつけた両手をギュッと握り、はぁっと白息を吐き出すと生徒一人いない校舎へ一歩、足を踏み出した。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.6 )
日時: 2011/08/04 18:52
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Va4IJVQE)

 第二話【新しいお友達】

 校舎に入ったのは、いいけれど……職員室って何処? ああもう! ここまで迷わずに来れたのに、今更迷うなんて。込み上げる不甲斐無さから溜息が零れる。

「……どうしよう」
「あ、あのぉ……」

 え? と振り向くと、そこにはロシア帽をかぶった可愛らしい女の子がいた。初対面だけど、この学校の子に違いないもん。職員室までの道を教えてもらわないと……!

「白恋中の生徒じゃないよね?」
「ぁ……はい、転校生なんです。それで職員室まで行きたくって……」

 "行き方を教えてくれませんか?"まで言い切らずに突然、女の子に抱きしめられる。あまり強く抱きしめらるものだから、会話らしい言葉を返すことが出来なかった。

「転校生!? かわいい〜! 先生の所まで一緒に行ってあげる!」
「……あ、ありがとうございます」

 元気な女の子は、手招きをするとスタスタと歩き始めた。その背中を戸惑いながら追いかけ、そして気付く。私、この人の名前を聞いてない。初対面の人と親しく交流するのは苦手なのだけど、この子は優しいから大丈夫そう。

「あの……お名前は?」
「あたし? あたしは、真都路珠香! 珠香って呼んでね」

 珠香ちゃん……綺麗な響きです。

「私は春崎桃花です。よろしくね、珠香ちゃん」
「うん、よろしく! 桃花ちゃんっ」

 職員室まで連れて行ってくれたうえに、学校案内までしてもらいました。丁寧に教えてもらったので、転校初日から迷子には、ならなくて済みそう。一安心っと。
 珠香ちゃんが何組なのか聞き忘れちゃったから、明日、同じクラスになれたらいいな……なんて。
 一人ぼっちで北海道に来たけど、心強い友達が出来て良かったなぁ。ね、お姉さん!



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.7 )
日時: 2011/08/04 19:08
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Va4IJVQE)

 第三話【中学生の一人暮らし】

 新しい家に荷物が届いた。ここは、小さいけれど新しいアパートの一室。大家さんは、優しそうなおばあさんだった。東京に住んでいるお孫さんと私は同い年らしく、かなり親切にして貰った。挨拶の帰り際に貰ったリンゴアメは今、口の中でゆっくりと溶けている。うん、甘くて美味しい。今日から一人暮らしだけど、荷物は結構多くって。今までも一人暮らしみたいな生活を続けてきたから、家事は問題ないと思う。
 ただ、気がかりなのは、フランスで仕事を続けているお姉さん。今までは、私がお手伝いしてきた……というか忙しい彼女の代わりに私がやっていたから、大丈夫かな?
 "お姉さん"は、本当の姉妹じゃない。お母さんの妹で、実際は私の叔母に当たる。身寄りのいない私を引き取ってくれていたけど……あぁ、心配になってきた。まあでも、あと二ヶ月もすれば仕事も一区切りついて日本に帰れるらしいけど。
 それでも、その二ヶ月間、お姉さんが一人で料理ができるか不安だけど。だからって帰る訳にもいかないし。どうしても故郷に来たかった。四年間待ち続けたのに、これ以上待ってたらおばあちゃんになっちゃうもん。

**

 白恋中の制服を着てみる。全身鏡の前に立って、クルリと一回転してみた。ふわりとスカートが膨らむ。さすが北の街、北海道。防寒がしっかり出来ていて、とても暖かい。これを着て明日、初登校するんだ。
 静まり返った部屋。シャンソンのCDを流しながら、鞄に教科書などを入れていく。何気ない行為だけど、何故か心が弾んだ。
 来る前は、とっても不安だった。けど、ここまで来るとこれからの生活に不安も心配もしてられないのかも。

「お母様……どうか、桃花をお守り下さいね」

 薄い淡紅色に染まった雲を眺めながら、高く浮かぶ空に、にっこりと笑いかけた。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.8 )
日時: 2011/02/11 13:53
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)



 第四話【新しい教室にて】

 私、春崎桃花は、今までになく緊張しています。
 新しい担任の先生が教室に入っていき、ドア越しに聞こえるのは、転校生を伝える声……
 先生曰く、白恋中への転校生は、本当に少ないらしい。だから、珠香ちゃんがあんなに歓迎ムードだったみたい。
 どうか珠香ちゃんと同じクラスになれますように!!というか、優しいクラスでありますように!!

「春崎、入ってこい!!」

 先生の合図が聞こえ、深呼吸をした後、教室に入っていった。

**

 見慣れない顔が並ぶ教室。名前を黒板に書き終えてから後ろを向くと、とても注目されていました……
 緊張するなか、ふと一人の女の子と目が合う。珠香ちゃんだ……一緒のクラスになれたみたい!!

「えーと……外国からの転校生だ!!親切にしてやれよ?」

 思い思いの声が教室を飛び交うなか、衝動的に一礼をした。
 ゆっくりと顔をあげて、最初に目に飛び込んできたのは……——懐かしい顔で。

 昔から変わっていない、あの穏やかな瞳。今は、驚きの為か見開いているけど綺麗な瞳に違いない。
 一緒のクラスになれたんだ……気掛かりだったことが解決して心が軽くなる。
 
 ——"吹雪 士郎"、私の小さい頃からの親友。

 珠香ちゃんのこともあったけど、やっぱり一番気になったのは、士郎の事だったかな?
 何年ぶりだろう?小学校三年生になる前……桜が咲いていたから二年生の進級式のあと。その日に私は、日本を発ったから…随分と昔のことだ。
 士郎が一番辛かった時も、会いに来れなかった。だから今、無理を言って帰ってきた。
 それも、私が帰国した理由の一つ。

 ( ごめんね…それから、ただいま。士郎 )

 心のなかで、呟いた。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.9 )
日時: 2011/02/11 13:56
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)



 第五話【転校生は、幼馴染】

 事件もなく、穏やかで平穏な日々が続く僕の毎日。
 放課後のは、大好きなサッカーを思う存分楽しんで、仲間たちと汗を流す。
 つまらないって言う人もいるかもしれない。でも僕は、これで十分だと思っている。
 だけど……そんな毎日に事件が起きた。
 大大大大大事件が……っ!!

**

 転校生。白恋中では、滅多に来ない存在だ。
 そんな転校生が僕のクラスに来た、だけでなく……僕のよく知る人物だった。
 
「あっ、桃花ちゃんだ」

 窓の外をぼんやりと眺めていた僕に、珠香ちゃんのこの言葉だけが聞こえてきた。
 "桃花"って、何だか懐かしい名前だなぁ……なんて思っていたら、黒板の前に立っているのは、紛れも無い僕の幼馴染で。栗色の髪に、薄桃色の瞳。小さい頃から見慣れてきた少女の姿が、目の前にあるわけで。色々な感情が、僕の中でごちゃまぜになる。でも、ただ一つ言えるのは……

 ——とてもとても、嬉しいって事!!

 でも……話しかけようと、休み時間に近寄っていったら……

「ねぇねぇ!!桃花ちゃんって外国から来たの?」
「ハーフだったりする?」
「学校案内してあげようか!!」

 と、質問攻めにされてるし……駄目だ、桃花と二人きりになるチャンスなんて、到底無い。
 安易に考えた自分が浅はかな事を思い知らされた気がする……

「あ、ありがとう……」

 でも、桃花の笑顔を見ちゃうと……浅はかな考えを実行しちゃおうかな、とも考えちゃうから、本当に不思議。
 そして、僕の胸の奥で何かが沸き起こる。

 ( 絶対…絶対に、桃花に話しかけてやるんだ!! )

 もしかして…ヤキモチ、とか?

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.10 )
日時: 2011/02/11 14:00
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

 第六話【天然ヒロイン】

 珠香ちゃんに助けてもらって質問攻めからは、抜け出せた。転校生っていう存在だけで、こんなに注目されちゃうのかな?うーん、少し疲れたかも……

「桃花ちゃん……転校初日から大人気だね」
「そんなことないよ。転校生だからじゃない?」

 わかってないなぁ……と珠香ちゃんが呟いた気がする。何がわかってないんだろう?すると珠香ちゃんは、人をからかう時の悪戯っぽい表情をして、

「桃花ちゃんって、天然だよね?」

 違う違うっと否定している時に、先生の言葉を思い出した。珠香ちゃんにも聞いてみよう。だって、自分だけじゃ解決できないというか……特に希望もなくて。

「あの、珠香ちゃん。ちょっと聞きたい事があるんだけど……」
「なーに?何でも答えてあげる!」

 得意げに胸を張る珠香ちゃんが、心なしか頼もしげに見えた。

「珠香ちゃんは、部活とか何なのかなぁ…って」

 特別な用事が無い限り、生徒は部活に入らなければならない。校長先生が優しく教えてくれたけど、特に入りたいと思う部活も無い。どうせなら、知っている人がいたほうがいいな……って思って。

「私は、サッカー部だよ!!」
「サッカー部か……」

 "サッカー"……懐かしい響きかも。珠香ちゃんもサッカー出来るんだ。

「桃花ちゃんも入ってみなよ!!マネージャーとかさ!!」

 マネージャーが欲しかったんだ!!っとはしゃぐ珠香ちゃん。まだ入ると決まった訳じゃないけど……仮入部してみて、決めてみようかな?

「放課後、見学してみてもいい?」

 そう言った瞬間、珠香ちゃんの瞳が輝いた。

「もっちろんだよっ!!」

 サッカー部。何か、大事な人を忘れているような……まぁ、気のせいよね。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.11 )
日時: 2011/02/11 14:04
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)



 第七話【ただいま】

 各教科の授業を受ける度、先生に名前を聞かれ、少しばかりくたびれた放課後の事。珠香ちゃんが連れてきてくれたのは、サッカー部の部室らしい。また自己紹介をしなくては。

「みんな〜!!転校生が見学に来たよっ」
「あ、あの……」

 そこには、サッカー部員さんと思われる方達の姿が。部活が始まる時刻まで、あと十分くらい余裕がある。だから、楽しい話に花を咲かせていたみたい。

「おぉ、噂の女の子か」
「女の子!?やった〜三人に増えたよっ」
「雰囲気が帰国子女っぽいね……」

 一斉に話しかけられると、どうすればいいのか接し方に困る。しかも、入部決定みたいな雰囲気になってるよね……?でも、拒否するような態度を取る人は、いなかったし、良い人たちかも。

「……サッカー部入部希望の春崎桃花です。見学させて下さい」

 緊張で噛みそうになったけど、言い切ることは出来た。……震えていたけどね。今日、何度目かの自己紹介を終え、部長さんにも挨拶しなくちゃという思いに駆られる。

「えっと、部長さんは……」
「どこに行っちゃったのかな?入部希望者が来たって言ったら吹雪、絶対喜ぶと思ったのに」

 しかも女の子っと男の子は、付け足した。部長さんの名前は、ふぶ……吹雪?もしかして、吹雪士郎とかじゃないよね……

「"吹雪 士郎"、すごくサッカーが上手いんだ」

 ……どうやら、予感的中のようです。

**

「もう、どこ行ったの……?」

 驚きのあまり部室を飛び出してから、結構な時間が経った。でも、なぜだろう。校舎内を探していたはずなのに、昇降口に来ちゃったし。仕方ない。外も探してみよう。走り回ったせいで鼓動は速いし、呼吸も乱れた。ゆっくりと身体を落ち着かせながら、靴に手をかける。……が、

「あれ……」

 目の前が暗くなる。誰か、生徒が入ってきたみたい。邪魔にならないように早く行かないと。

「ゴメンなさ……」
「桃花?」

 優しげで穏やかな声。懐かしい温もりを感じさせる声の持ち主は……"士郎"

「……桃花」

 士郎は、もう一度確かめるように私の名前を呼んだ。突然すぎて脳内がプチパニックになる。でも、会いたかった人にようやく会えて……嬉しさがこみ上げてきた。

「何で……桃花は……」

 やっぱり士郎は、昔のことを怒っているのかな?ううん、怒って当然だよね。謝らないといけないんだけど、こんな事考えちゃうなんて可笑しいんだけど、溢れる想いは押さえ切れなくて。

「ただいま、士郎」

 ずっと言いたかった台詞を、やっと伝えることが出来た。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.12 )
日時: 2011/02/11 14:08
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)



 第八話【おかえり】

 信じられないけど、僕に向かって"ただいま"と呟いたのは、桃花……なんだよね?幼い頃、まだアツヤも元気だった頃、遠い遠い場所へ行くって言って、"さよなら"を余儀なくされた女の子。

「…ゴメンね、怒ってるでしょ?」

 申し訳なさそうな苦笑い。怒ってる?僕が?……そうか。あの時、桃花はきちんと説明してくれなかったんだっけ。いや、説明できなかったんだね。桃花の事だからきっと辛かったんだ。

「…桃花」

 話しかける言葉をあれだけ考えていたのに、いざ本人を目の前にすると、声も足も震える。何を言えばいいのかわからなくて。結局、きみの名前を呼ぶことしか、出来ない。

「ゴメンね、士郎」

 何で桃花に謝らせてるの?悪いのは、桃花じゃない。あんなに小さかった僕らに解決できる事じゃなかっただろう?

「謝らないで」

 少し落ち着いてきた鼓動。僕だって男だ、僕が弱気になってどうする。

「桃花は、悪くないから」

 神様の悪戯に、逆らえる人間なんていないんだから…——
 
「あの時はまだ小さかったから、自分でもよくわからなくって…でも"さよなら"しなきゃいけないのは、解って…」

 溜まっていた言葉が、桃花の唇から次々と溢れだす。一生懸命、僕に気を遣ってくれているのが可愛らしくて、クスッと笑ってしまう。
 そして——ふんわりと抱きしめた。

「んん…士郎…っ!?」

 腕のなかで暴れる桃花を、いっそう強く抱きしめる。ゴメンね、と桃花に囁いた。それでも…こうでもしないと僕が落ち着けないから。家族が帰ってきたみたいな気持ち。すっごく嬉しくて、抑えきれないんだ。
 でも…嫌われちゃうかな?だけど桃花、小さい頃に、

『お母様が言ってたんだけどね、ギュウッと抱きしめるのは、"大切なひと"なんだって』

 ハグの意味を聞いたらしいけど、アツヤも僕も、へぇ…と納得しながら聞いていたっけ。"大切なひと"。桃花は、僕にとって大切なひとだよ?だから…今まで離れていた分、少し我が儘を言わせて下さい。

「桃花、」

 大切なひとを迎えてあげなくちゃ。

「——おかえり」

 ( この言葉が言える日が来るなんて )


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.13 )
日時: 2010/11/27 15:57
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: /xNuE/4m)
参照: http://to-a.ru/XcenhK/img1

…ぁ。ちなみに>>0のURLは、吹雪くんの動画です。
ボカロの曲にも興味がある人には良い動画かもしれません。

それから、桃李はテストを控えているため最近は、特に更新が遅いです。
まだまだ上手に小説を書く事は出来ません。良かったらコメ&アドバイス、ください!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.14 )
日時: 2010/11/27 09:35
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: /xNuE/4m)

 
 第九話【昔のままで】

「「えぇぇぇ!?幼馴染なの!?」」

 ひとまず、桃花を連れて部室へ戻った。
 さっきまでの泣きそうな顔は、何処へやら。今は、僕の隣で"にこにこ"とはにかんでいる。まぁ、哀しそうな顔されるよりは、よっぽど良いんだけどね。

「小学校低学年くらいかな?」
「多分ね。三年生になった進級式には、来てなかったと思うから」

 納得した様子の一同。

「じゃあ、桃花ちゃんと吹雪くんは…ずっと前から仲良しなんだ!!」

 紺子ちゃんが、大きな声で会話に混ざる。紺子ちゃんって初対面の前でこんなに明るく振舞える子だっけ?
 でも桃花は、誰に対しても優しいから…仲良くなってても可笑しくないか。

「それでサッカー部に入部したいの?」
「そういう訳では…士郎がサッカー部だったなんて、知らなかったし」

 珠香ちゃんが桃花を質問攻めに…あれ?珠香ちゃん今、何て言った?

 『それでサッカー部に入部したいの?』

 桃花がサッカー部に入部、する……?

「ほ、本当に!?」
「え…どうしたの、士郎」

 パニック状態な僕に、のんきに微笑みかける桃花。マイペースなところも昔から全然、変わってないな。
 …じゃなくって!

「サッカー部に入部する…の…?」
「部員さんたち、みんな優しいから…入ってみようかな」

 刹那、僕は心の中でガッツポーズをした。
 ただでさえ部員が少ないサッカー部に新しく部員が増えて、ましてや桃花が!!手当てとか上手だったし、何より近くにいてくれる事が嬉しい。

「ありがとう、桃花」
「私こそ…お世話になります、キャプテンさん」

 …大切なひとが、昔のように僕の隣にいてくれる。あの事故以来、大切な人を失ってしまった僕。僕の心を暖めてくれる存在が帰ってきたんだ。
 首に巻いたマフラーを、右手でそっと握る。

(アツヤも…嬉しいよね)

 小さく問いかけてみた時、マフラーがゆらゆらと靡いた気がした。
 FWもこなせるようになった僕を見て、桃花は何て思うのかな。やっぱり…アツヤを思い出すんだろうけど。

「まだ、入部届け出してないけど…マネージャーとして参加するね」

 暗い気分を振り払ってくれた桃花の笑顔。桃花がいなくなってから…色々なことがあったな。
 雪崩で家族を失って、ひとりぼっちになって…それでもサッカーは、止めなかった。止められなかったんだ。…大好きだから。
 僕を取り巻く環境も、当たり前だと思っていた日常も全部全部、変わってしまった。だけど、

 ——キミの笑顔の暖かさは、今も昔も変わらないね。

 変わらないでいてくれて、本当に良かったです。
 

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.15 )
日時: 2010/11/27 15:05
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: /xNuE/4m)
参照: http://to-a.ru/tWRx7F/img1

あげます♪
誰かコメントを下さいっっ

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.16 )
日時: 2010/11/27 17:43
名前: 春風 (ID: wp3SHXyR)

初めまして☆春風(はるか)です!
とってもおもしろい!!
吹雪好きです♪
頑張ってください>▽<

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.17 )
日時: 2010/11/27 19:12
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: /xNuE/4m)

春風さん、はじめまして!
吹雪好きさんでしたか♪コメ、ありがとうございます!
上手に書けないけれど、頑張っていきます。
また、ぜひ来て下さいね!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.18 )
日時: 2010/11/27 20:04
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: /xNuE/4m)
参照: http://to-a.ru/XcenhK/img1

〜プチおまけ〜
URLは私が作った、この小説のロゴです。
ぜひ見てみてくださいね。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.19 )
日時: 2010/11/27 20:06
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: /xNuE/4m)
参照: http://to-a.ru/53lUPl/img1

〜プチおまけ2〜
イメージロゴです。
文字は桃花がいずれ使う事になる技なのです。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.20 )
日時: 2010/12/01 20:34
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: QiznQFqE)


  第十話【ブリザードの吹雪】

 サッカー部に入部する事を決めた私は、部の雰囲気に慣れる為にも練習を見学する事にした。
 ……ちょっぴり、士郎がサッカーする所を見てみたいしね。

「じゃあ、練習始めるよ!!」
「「おぉぉぉぉ!!!」」

 士郎の声と共に部活が始まった。そっか、士郎はキャプテンなんだね。人をまとめる立場なんだから、皆にも慕われているみたい。私が心配する事じゃないけど、ちょっと気になってたの…
 私が知ってる"吹雪 士郎"は、優しくて温厚な男の子だった。様子を見てるとそれは、今でも同じみたい。

「吹雪、パスだ!!」
「喜多海くん、行くよ!!」

 皆でサッカーをする士郎は、とっても楽しそうで…ほっ、と胸をなでおろした。
 でも…士郎のポジションに、どうも違和感を感じる。私の記憶が確かなら…ううん、絶対に士郎はDFだった。FWだったのは、士郎じゃなくて——

「吹雪くん、決めろっ!!」

 ゴール前に飛び出していった士郎。右手は、マフラーを撫でていた。荒い息を吐く口元は、

(——…出番だよ)

 そう呟いているように見える。目の錯覚かな。でも士郎は、確かにそう呟いた筈なんだけど。
 色々と想いを巡らせている間にも、士郎はどんどんゴールへ迫って行く。あっという間にゴール前へ躍り出てしまった。そのプレイスタイルには、どこか懐かしさを感じる。
 …懐かしさどころでは無い。そのプレイを私は、ずっと近くで見てきた。小さい頃からずっと同じ。幼馴染のサッカースタイルだから。好戦的な瞳も少々、乱暴な物言いも。

「エターナルブリザード!!」

 ——"吹雪 アツヤ"。そのものだ。

「オーロラガーデ…うわぁっっ!!」

 ゴールに突き刺さる強力なシュート。フィールドの外でも感じられる威圧感。これは、士郎じゃない…私の知ってる士郎じゃない。

「ナイスシュート!!吹雪!!」

 氷上くんに笑いかけた、士郎…吹雪の、その笑顔は、完璧に"吹雪 アツヤ"だった。

「…アツ、ヤ?」

 どうして、と訊こうとした。ベンチを抜けて。
 でも、ふと合った士郎の瞳は…満足そうな、嬉しそうな、何とも言えない瞳。もう訳がわからない。士郎は、自分のスタイルをアツヤそっくりに真似たの?人それぞれのスタイルを、ここまで忠実に再現できる筈がない。たとえ…仲の良い、そっくりな兄弟だったとしても。

「やっぱり、吹雪くんのシュートはすごいね!!」
「さっすが"ブリザードの吹雪"だ」

 何で、アツヤそっくりのサッカーをするのか。何故、出来るのか。疑問ばかりが脳裏を巡る。考えてわかる事じゃない、なんてとっくに解ってるけど。
 …私は、士郎にどうして欲しいんだろう?変化を受け入れられない。受け入れるより先に、疑問ばかり心に浮かんで。でも、それでも一つ、解るのは…
 
 ——士郎は、昔のままじゃないんだ。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.21 )
日時: 2010/12/01 20:54
名前: レモンティー (ID: AHLqKRWO)

桃季来たよ〜^^
ブリザードの吹雪!
こんなかっこいい異名を持ちたい!
頑張れー><

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.22 )
日時: 2010/12/01 21:04
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: QiznQFqE)

レモンティーさん、いらっしゃいませ!
ありがとうございます!!なかなかお客様がいらっしゃらないので…
どうしたらレモンティーさんみたいに上手に書けますかね?
今度、ぜひぜひアドバイスして下さい!!また来て下さいね♪

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.23 )
日時: 2010/12/02 18:54
名前: 春風 ◆Zj0kdR38wA (ID: wp3SHXyR)

あっ!十話がふえてる!!
こんにちわ。またきてしまいました!!
吹雪カッコイイ☆吹雪サイコォです>▽<//
書き方上手ですね!!(ウチ書くとセリフばっかになるんです・・・;)
頑張ってください^^

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.24 )
日時: 2010/12/03 19:55
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: ja6QJnOq)

春風さん、コメありがとうございます!!
どんどん来ちゃって下さいっっ♪
書き方…ド下手ですよ。ははっ、直し様がないw
はい!頑張らせて頂きます!!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.25 )
日時: 2010/12/03 21:40
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: ja6QJnOq)


  第十一話【小さな決断】

「今のプレイ、見ててくれた?」

 呆然とフィールドを見つめていた。そのせいで、士郎の言葉を受け取り損ねてしまったけれど。…どうしよう、何て言葉をかければいいんだろう?何を言えばいいのか解らなくって、一生懸命考えても何も思い浮かばなくて。自分を落ち着けようと思っても早まる鼓動は収まらない。

「う、うん…ナイスディフェンスだったよ」

 シュートの話になったら、きっと私は士郎に言葉をかけられなくなっちゃう。だって、まだこの状況が飲み込めていないんだから。…士郎が、アツヤと重なってしまう。これだけは、二人の為にも思ってはいけない事だから。だからはっきりさせておく必要があるの。

「シュートは?」
「…士郎は、DFだったよね」

 声色が震えているのが、辛うじてわかった。聞いてはいけない、そんなことを言ってしまった気がして。何があったのか、なぜ士郎がFWなのか、知りたいことは溢れるほどあるのに…真実を知ってしまったら刹那、自分が壊れてしまうんじゃないかって。

「僕、FWも出来るようになったんだよ!」

 きらきらの微笑。その笑顔が幼い日の士郎とかさなる。満足げで嬉しそうで、見ている私まで幸せな気持ちに浸れる、あの笑顔。

(『みたみた?ぼく、ちゃんとボールをとったんだよ!』)

 刹那、硬直状態だった身体から一気に力が抜けていく。足元も浮つく。視界がガタっと落ちていく。色々な思いが溢れすぎて、私…パニックになってたのかも。私は、環境の変化についていくのが苦手だから。
 このまま座り込んじゃう…そう思っていたら、身体が誰かによってしっかりと支えられた。左手の肘を、しっかりと掴まれている。

「桃花!?大丈夫?」
「だだだ大丈夫?保健室、行く?」
「紺子も付いていくよ!!」

 士郎に珠香ちゃん、紺子ちゃんだ。他のメンバーも心配そうにしている。本当、嫌になっちゃう…思考がきちんとまとめられないこの癖。コンピューターみたいに、内容保存量をオーバーしちゃうと途端に崩れちゃうんだから。

「ゴメンなさい…ちょっと疲れちゃったのかも」

 引越しやら何やらで忙しかったから、と簡単に理由を言う。心配させちゃうのも悪いしね、こう言っておけば皆もわかってくれるよ。

「本当に大丈夫か?」
「無理は、しないほうがいいから」

 喜多海くんや氷上くんも、優しく声をかけてくれた。もう…私は何をやってるのよ…

「うん、大丈夫だよ!」

 落ち着いてきた私は、こっそり心のなかである決断をしていた。

 (士郎に詳しく話を聞かないと…っ)

 パニックになろうとも私には、知る権利と義務がある。辛いときに隣にいてあげられなかった。その気持ちもあるからだろうけど…私に、迷いは無かった。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.26 )
日時: 2010/12/04 13:28
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: ja6QJnOq)


  第十二話【女の子なりの気遣い】

 綺麗な夕焼けが、北海道の薄水色の高い空を橙色に照らしていく。部活動終了時刻五分前、どこの部活も片付けに大忙しだった。それは、サッカー部も例外では無い。

「あの、私にも手伝える事があったら…」
「ダ〜メ!!桃花ちゃんは、そこで待っててね」
「…でも、」
「大丈夫だから、今日は見守ってて!…ね?」

 今、私がお手伝いを始めたら強制的に座らせられそう。それに、迷惑かけたら…もっと失礼だもんね。今日は、皆に甘えて見守る事にした。
 それにしても…士郎のさっきのプレイが頭を離れない。どうしてもアツヤとしか思えなくって。思考の中で重なった、今の"士郎"のシュートと過去の"アツヤ"のシュート。似ていた。似すぎていた。あまりにもそっくりで思考が追いつかないほどに。

「皆、お疲れ様でした!!」
「「お疲れ様でしたーッ!!」」

 ぼーっとしていた私の耳にサッカー部の挨拶は、全くと言っていいほど届いていなかった。考え事をしていると、周りが見えなくなってしまう。これも私の悪い癖の一つ。足元をじーっと見つめながら、あれこれと士郎のサッカーについて考えていた。
 途端、膝の辺りに差し込んでいた日差しが切れた。暗くなった目の前に少しばかりの疑問を抱く。けれど、その疑問はすぐに解決された。

「一緒に帰ろうよ。送っていくから」

 銀色の髪が夕陽で薄っすらと淡紅色に色づいていた。逆光で黒っぽく見える表情も、さすがは士郎。怖いとは感じない。むしろ幻想的で、大人びて見える。
 見惚れていた私は、返事をすっかり忘れていた。首と小さく傾げた士郎を見て、はっと思い出す。

「いいな〜…私も桃花ちゃんと帰る!」
「紺子ちゃん、それは明日にして今日は私と帰ろ!!」

 四人で帰ろうよ。そう提案しようと思ったのに、珠香ちゃんに遮られてしまった。そのうえ何故か、珠香ちゃんにウインクをされる。そのやり取りを呆然と見つめていた紺子ちゃんも、大切な事に気づいたかのように「あっ」と声をあげた。

「そ、そうだね…じゃあ桃花ちゃん、明日は皆で帰ろうね!」
「二人が大丈夫なら、折角なんだし皆で帰ろ…」
「「ばいばい!!また明日ね〜」」

 息ピッタリな二人は、そそくさと正門へ向かって走り出してしまった。この距離じゃ、引き止める事も出来ない。しばらくの間、私たちを沈黙が襲った。どうしよう…どう言って話を切り出そう?
 先に沈黙を破ったのは、士郎だった。

「じゃあ…帰ろうか」

 帰る途中にでも話してもらえばいいよね。
 マイペースな私の心は、大切な話よりも二人で歩く帰り道を選んだ。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.27 )
日時: 2010/12/07 17:33
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: ZqHgmXF/)

 conte~*恋い慕う*

 二人とすごす時間は、小春日和のお日様みたいに暖かかった。
 小さいころから気づけば二人は、私の隣にいてくれて。爽やかな風が吹く春も、粉雪が舞う冬も、ずっとずっと一緒だった。
 士郎もアツヤも、私が"一人"にならないように、小さな手でぎゅっと握ってくれていたね。その手の暖かみは、今でも忘れられなくて。
 

 14歳になった今なら、二人の"暖かさ"の意味がわかるよ。
 きっと、私——桃花は、二人に恋慕してたの。

   永久に永久に、私は二人が大好きだよ。

 (ずっとキミに恋い慕う)

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.28 )
日時: 2010/12/04 14:45
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: ja6QJnOq)


 >>27について

 *恋い慕う*は、本編とは関係のない短編です。
 たまに私は、このような短編を書く事があります。
 その時は、タイトルの左に「conte~」と表記します。
 読んで下さる、心優しいてるみ様は、どうぞ♪

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.29 )
日時: 2010/12/14 17:37
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: lScS.l4u)

  第十三話【キミの秘密】

 どう話しかけたらいいのか、教えてくれる人なんていなくて。
 冷えた空気が頬や指を突き刺す帰り道。二人並んで歩いているものの、どう話を切り出せばいいのか解らない。話が難しすぎて、簡単に聞ける事じゃないんだもん。
 いきなり"アツヤ"の名前を出す訳にもいかないし…でも、それならどう言えばいいの?

「あの…桃花?」

 視線を士郎に移す。何故か士郎は、不安そうな心配そうな、とにかく浮かない顔をしていた。きっと、さっきから難しい表情ばかりしている私が、その表情の原因なんだと思うけど。

「どうかした…?もしかして、サッカー部に入るのが嫌だった?」

 それなら、僕が皆に言っておくよ!
 気を遣ってくれているのか、ふんわりと士郎は、笑った。でも、瞳は暗い。ぬか喜びさせちゃった気分だな。

「ううん、違うの。サッカー部には、入部させて貰います」

 自然と溜息を零した士郎。それほど部員が増える事が嬉しかったんだ。だから私なんかが入っても、あんなに喜んでくれたんだね。
 心が羽が生えたみたいに、軽く感じる。重苦しい疑問も、今なら聞ける気がした。

「士郎は…いつからFWもこなすようになったの?」

 しばらくの沈黙の後、士郎は顔をふっとあげた。

「小学校の…中学年くらいかな?」

 3、4年生くらいかな、中学年っていうと。それって…多分、事故の少し後くらいだったと思う。

「…そっか」
「どうしたの?急に」
「ちょっと気になってね。アツヤに似てたから」

 言い終わってから、私は自分の失言に気づいた。どうしよう、士郎を嫌な気分にさせちゃったんじゃないかな?そう思った刹那、謝らなくちゃと口を開いた。
 …でも、

「…桃花、すごいね」

 ぽつり、士郎が呟いた。聞き返す間も無く、士郎は言葉を続ける。どこか切なげなその横顔。私は、士郎の言葉を遮る事が出来なかった。

「他の子たちは、全然気づかなかったのに」

 "気づかなかった。"…って事は、士郎は何かを隠してるの?今まで誰にも知られなかった、何かを。

「確かに、FWの時の"吹雪 士郎"は、僕じゃない」
「……?」

 淡々とした口調は変わらずに、ただ少し複雑な表情で、士郎は告白してくれた。

「——もう一人の僕…"吹雪 アツヤ"だ」


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.30 )
日時: 2010/12/17 19:13
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: F3o31y5l)

  第十四話【アツヤの存在・桃花の困惑】


 『もう一人の僕』

 士郎は、今、確かにそう言った。"もう一人の僕"。"吹雪 アツヤ"の名を。やっぱりプレイスタイルがただ似ているだけでは、無かったみたい。きっと士郎は——いきなりの事すぎて、自分でも困惑しているけど——自分の中に"自分以外の人物"が存在している事に気づいている。それも…関係無い人物では、無い。過去に失った、士郎の大切な家族の一人。"吹雪 アツヤ"だって事も。

「アツヤ…なの?」
「…忘れちまったのかよ、幼馴染の顔を」

 士郎では、無かった。人に対する口の利き方が悪くて、よくお母さんに怒られていたアツヤの口調。そっくりだけど、跳ね方がちょっぴり違う髪形。そして…たれ目の士郎とは、対照的な橙色の好戦的な瞳。全てが全て、私が覚えている限りのアツヤを中学生にしたような容姿だった。
 寒い気温とは裏腹に、暖かみのある夕陽は、二度と会う事が無いと思っていた少年の横顔を不可思議に照らした。記憶の中では、私と同じくらいの身長しかなかった男の子が、私を見下ろしている訳で。
 
「…二重人格?」

 確か、こんな言葉があった気がする。まさか知り合いが二重人格になっていたなんて、思いもしなかった。全然、焦っていない自分にも、すっごいビックリだけど。人って…こんな状況に置かれても、いつも通り平然としていられるのかな?

「よく冷静に考えられるな…さすが、マイペース人間」

 アツヤも、もっと驚かれると思っていたらしい。サラッと悪口——裏を返せば、褒め言葉?——を零していた。昔と同じ、口が悪い。だから士郎に怒られて喧嘩して、二人とも私に相談してきて…結局、私が取り持ってあげて。嗚呼、なんだかとても懐かしい。

「…何だよ。にやにやして」
「…にやついてないもん。ただ、懐かしいなって」

 裏人格と話している筈なのに、全く違和感が無いのも問題だよね。まぁ、ずっと同じ時を過ごしてきた相手だから、そんなに焦らずにいられるのかもしれないけど。
 …普通の人間なら、叫び声の一つは上げる筈。

「で、この先どうなるの?アツヤは、何が目的で存在しているの?」
「あー…一つ目の質問は、俺でもよくわからねぇな。まぁ、二つ目は…」

 言葉を飲み込んだように見える。言い辛い言葉なのか。はたまた、やはりよく解っていないのか。この考えは、どちらも当っていて、外れているんだろうな。よく解らない。ただ…そんな気がしただけ。
 どうしよう。私の考えも言ってみていいのかな?これ以上、アツヤの言葉を待ってても本人が言う気、無さそうだし。合っていても違っていても、結果はこの先、士郎と共に時間を過ごす事で知る事が出来る筈。

「"士郎がアツヤを必要としたから"、とか?」
「ん…大方、正解ってところだろ」

 ——何故、士郎はアツヤを求めたのか。

「…"孤独"が怖かったんじゃねーのか」
「どうして考えてること、解ったの?」
「顔が、すっげぇ難しい顔になってる。怖いぞ」
「…ゴメンね、怖くって」

 あぁ、どうしよう。違和感が無さ過ぎて怖い。普通に話せちゃう自分が怖い。怖いけど…悪い事とは、思わない。思えないね。
 だって…ほら。

 (キミと過ごす時間は一度、失っているから)

 大切な思い出が舞い戻ってきた気分。って言ったらアツヤ、怒るかな?そうだよね…もう私の中では、"儚い思い出"でしかない人と会話してるんだから。
 でも…いいのかな、これで。士郎は、アツヤを必要としている。"アツヤ"という名の人格は、この事実を知った上で拒んでいない。二人は、一つの身体に共存している。…現実は、こうなんだもんね。
 もしも…もしも本当に、何か大変な事が起きたら…?そしたら、その時は…——

 ——今度こそ、士郎の闇を私が溶かしてあげればいい。

 事故の時、離れていたんだから。今度こそは…って、"今度"は無いほうがいいんだけれど。それに、今まで通りの生活を続けていれば、支障は無いだろうし。
 けれど私は後々、きちんと考えていなかった事をとても後悔する事になる。が、それに気づくのは、

 ——まだまだ、先の未来の話。

 茜色の夕陽に照らされた二人の影法師は、のんびりと揺れていた。


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.31 )
日時: 2010/12/21 19:46
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: kKmRLwWa)

  第十五話【平和な生活】

「それでそれで!!二人で何を話してたの?」
「やっぱり…幼き日の懐かしい思い出、とか?」

 珠香ちゃんと紺子ちゃん。朝の第一声は、教室中に響き渡った。多分、二人が私に対して聞いているのは、昨日の帰り道の事だと思う。お姉さんが言っていたけど十四歳の女の子は、そういうお話が大好きなんだって。好きなのが当たり前の、そういうお年頃なんだって。
 それを理解した上で、返事に困る。

「えぇっと…まぁ、久しぶりだねーって、」
「本当に?それだけですか?」
「…他にも色々と話したけど、」
「それそれ!!その色々が聞きたいのっ」

 結局、昨日は士郎じゃなくて…もう一つの人格である"アツヤ"と話して終わっちゃったから。思いのほか平常心を保てた私は、違和感無く会話が続いてしまい。家に着いてから士郎に悪かったな、って思ったんだけど…電話するのも少し気が退けたから。明日、謝ろうと考えて今に至る。

「人には、言えない事〜?」

 楽しそうに微笑みながら聞かれても、士郎と話したのはアツヤの存在についてくらいだし…皆に言ってもますます複雑になっちゃうだけだもんね。悪いけど、黙ってるしかないな。

「…秘密」
「えーっ!?…桃花ちゃんのケチっ」

 頬を膨らませる珠香ちゃん。がっかりそうな紺子ちゃん。…あぁ、やっぱり罪悪感が。
 ゴメンね、と言おうとしたら教室の扉があく音に遮られた。一斉に視線は、扉へと集中する。そんな中、のんびりと入ってきたのは士郎だった。友達に挨拶をしている最中、私に気づいた士郎は、にこっと笑った。返事代わりに私も微笑み返す。

「心が通じ合ってるんだね〜いいな〜」
「そういうのじゃ無いんだけど…」

 笑ってくれた士郎を見て私は、ほっと胸を撫で下ろした。怒ってたらどうしようって気になってて。士郎は優しいから大丈夫だよ、と思う自分と、やっぱり怒るよね、という自分が半分ずつ。
 士郎が温厚な性格で良かったと改めて思う。

「昨日は、ゴメンね。大丈夫だった?」
「うん。少し驚いたけど、士郎が気にする事じゃないから」

 士郎の青い瞳が、安心したように細まる。やっぱり士郎は優しいな。小さい頃からずっと一緒、変わらないでほしかった士郎の良い所。なんだか…安心したな。

「私、白恋中に来れて本当に良かった」

 純粋に感じた想い。お姉さんと過ごしたフランスも大好きだったけど、士郎のいる白恋中も好き。心が安らぐというか、何と言うか…やっぱり、大好きなんだよね。

「私も、桃花ちゃんに出会えて本当に良かったよ!!これからも仲良くしようね!!」

 にこにこの珠香ちゃんと、隣で頷く紺子ちゃん。士郎も薄っすらと微笑んだ。素敵な人たちに囲まれた生活を送れるなんて…私は本当に幸せ者ですね。お母様…
 私は、これから始まる白恋中生活に思いを馳せていた。

   ——平和な日々が送れる事を信じて——

 私が思っていた程、時間はそう簡単に過ぎ去るものでは無かった。これから、私と士郎。そして…新たな仲間たちとの出会いで運命は、大きく動き始める…——

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.32 )
日時: 2010/12/24 12:23
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

  第十六話【初対面さん】

 あの日から、二週間が経った。北海道では雪が積り、本格的な寒さが体を襲う。こんなに寒かったかな、なんて。小さい頃は、普通に外で遊んでいたのに。
 この二週間、私は平穏な日々を送っていた。素敵な仲間達に囲まれ、慣れない学校生活を楽しく生活出来ていた。気掛かりな事と言えば、お姉さんからのメールぐらいで。学校に転校してから今日までの間に、十四回程、メールが届いた。携帯を弄る時間も無いくらい忙しいって言ってたのに。一日一回は、送ってきてるんだよね。しばらくは、このメールが悩みの種となりそうです。
 正式にサッカー部に入部した私は、マネージャーとして頼りないながらも活動していた。弱小と罵られても、皆と過ごす時間は掛け替えの無い宝物で。他では、絶対に手に入れる事が出来ないものだ。

「もーもーかーちゃん!!ヴァイオリン、弾いて!!」
「……え?」

 部活が始まる少し前。部長さんは、何処かへお出かけしているらしく、姿が見当たらない。皆で楽しくお話している最中にひょんな事を言い出したのは、他でも無い珠香ちゃんだ。

「約束したでしょ?折角、皆がいるんだし…いいじゃん!!」

 私、珠香ちゃんとそんな約束したっけ…?記憶が無い。いや、してない筈なんだけど。でも、珠香ちゃんのキラキラの笑顔を見ちゃうと、そんな申し訳ない質問なんて出来なくて。
 緊張しながらも、ケースから楽器を取り出す。

「…恥ずかしいから、少しだけだよ?」

 あのまま抵抗し続けたなら、私は押し負けしていただろうし。私はどうしても珠香ちゃんには、勝てない。これは、二週間という時間で知った珠香ちゃんの一面です。
 敗北感を味わうくらいなら、大人しく私の演奏を聞いて貰おう。これが私の心情です。

**

 静まり返った部室。聞こえるのは、ヴァイオリンの音色のみ。お母様に憧れて始めたヴァイオリン演奏。お祖母様のピアノのアンサンブルに合わせて聞こえてくる鮮麗されたヴァイオリンの音が大好きで。お母様みたいに、人を感動させられる演奏がしたくて、練習を始めたんだ。元々、お祖母様がピアノもヴァイオリンも出来る方で、それで打ち込み始めたんだっけ。あぁ、懐かしいな。私の演奏で、誰かを元気付けられたら良いのに…——

「ぶ、ぶらぼーっ!!」

 パチパチと拍手が鳴り響く。どう考えても、部員の数より大きい音だった。でも、今の私にそんな事を考える余裕は、一切無い。失敗も最小限に抑えられたし、悴む指ではこれが限界だな。

「いやぁ、ヴァイオリンなんて初めて聴いたよ〜」
「あら、私はパーティでよく聴きますけど…素晴らしい演奏だったわ」

 初めて聞いた声。どう考えても初めましての方々の会話。何故、このタイミングで初対面さんがいるんでしょう?しかも…

「桃花ちゃんのお陰で、雷門中の皆さんを素敵にお出迎え出来たよ!!ありがとうっ」

 …こんなにたくさん。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.33 )
日時: 2010/12/30 19:22
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

  第十七話【キャプテンのお客様】

 白恋中では無いジャージが、部室にたくさん入って来ていた。ここら辺の中学校の人たちなのかな。でも、"雷門中"って初めて聞いたんだけど。サッカー部に来てるって事は、その雷門中のサッカー部さん?今日は、練習試合の日だっけ?ううん、絶対に違う。いくら私でも、そんなに大きなイベントは覚えていられるもん。でも、珠香ちゃんや皆の反応を見ると、知ってる人たちみたい。やっぱり、近くの学校?

「あの雷門中がうちの学校に来るなんて…本当、夢みたい!!」
「うわぁ…あ、握手して下さいっ」

 まるで有名人の様な扱い。サッカーが強い強豪校なのかな。それで、とても有名なのかも。マネージャーとして、そういう事も勉強しておけば良かったな。…まるで話が解らない。

「…雷門中さんって、有名なの?」

 近くにいた喜多海くんのジャージを引っ張る。引き留めたら悪いのは、解ってるんだけど…聞かずには、いられなくて。喜多海くんなら優しいし、許してくれるよね。
 そんな喜多海くんは、この質問を聞いたとき驚いた顔をした。そして、急に納得した表情に戻る。

「雷門中サッカー部は、FFの優勝校なんだ」
「フットボールフロンティア…大会か何かなの?」

 今度は、その雷門中の人たちが口をあけていた。そんなに有名な大会なのかな?あの人たちは、サッカー部のマネがそんな事も知らないなんて、という思いなんだろう。だって、顔からして見え見えだもん。

「中学生サッカーの日本一を決める大会だよ」

 日本一。全国大会なんだ。その大会の優勝校…嗚呼、だから興奮していたんだ。士郎も居たら良かったのに、その部長さんは帰って来ないんだから。

「"吹雪 士郎"くんは?何処にいるの?」

 さらさらの髪を靡かせて、一歩前へ出た綺麗な女性が言った。あまり愛想は良くないみたい。覚えている限り、この人は表情を変えていない。
 その間にも、皆は士郎の居場所を自由に呟く。

「スキーをしてるんじゃないかな?記録を伸ばしたいって言ってたし」
「やっぱり、ボブスレーじゃない?スピードを速められる練習してるみたいだもん」
「スケートだよ!!三回転半ジャンプが跳べるようになったって、喜んでたよ」

 スポーツ万能なのは昔から知っていたけど、中学生になってから、さらに磨きが掛かったみたい。私が知らない物にまでチャレンジしている。なんだか、すごいな…

「そんなに運動神経抜群なのか?"熊殺しの吹雪"って」

 熊殺しの吹雪。これも士郎の異名だった気がする。色々とありすぎて覚えきれないな。
 その時、廊下の方から足音が聞こえた。こっちへ向かってくる。知らない人ばかりのこの部屋から逃げ出したくて、とりあえず扉を開いた。

「ゴメンゴメン、遅れちゃったよ…って桃花、どうしたの?」
「士郎にお客さんが来てるの。…知らない人ばっかりで」

 人見知りの癖、変わってないんだ。困ったように士郎は笑う。笑ってる場合じゃないのに。早く部室に入って来るように催促すると、また笑いながら扉を開いた。

「僕にお客さん?」
「…って、あぁぁぁぁ!?お前、さっきの!!」

 "さっき"って、どういう事なのかな?私の思考、今日は何だか忙しいです。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.34 )
日時: 2010/12/26 19:44
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


  第十八話【訪れた理由は】

 雷門中の皆さんと会話している士郎。詳しくは、解らないけれど…皆さんの危機を偶然、遠くまで来て固まっていた士郎が助けたみたい。人助けで遅くなったのなら良いかな、と思ったけれど、用事も無いのに遠くまで行っていた士郎の思考回路が理解できない。部長さんならきちんと皆をまとめて貰わないとね。

「私が、雷門中サッカー部の監督…"吉良 瞳子"です」

 さっきの女性が自己紹介をしてくれた。今日、白恋中の監督は、会議があって来られないって言ってたんだけど…士郎は、知らないみたい。監督、呼んで来るね、なんて言ってしまっているし。この事を聞かされたのは、私しかいないのかな?

「あの…今日、監督は用事で来られないんです。代わりと言っては、何ですが伝えたい事があるのならば私に言って下さい。内容によっては、この場に監督を呼んできますが」

 そう言うと、オレンジ色のバンダナを付けた——さっき、士郎を見て大きな声で叫んでいた男の子が、スッと一歩、前へ出た。そして、右手を差し出される。

「俺、円堂守!よろしくなっ」

 にかっと彼は、微笑んだ。普通は、士郎に挨拶するのが妥当だと思うけど、私が"監督代行"です、みたいに紛らわしい事を言ってしまったからなんだよね。

「白恋中サッカー部のマネージャー、春崎桃花です」

 笑いかけると円堂さんはもう一度、笑った。元気な人だな、と思う。驚いたり騒いだり、笑ったり…でも、悪い人だとは思わない。むしろ、好印象だな。
 でも、どうしてその雷門中が白恋へ?

「あの…雷門中さんのご用件は?」
「私達は、吹雪くんの実力を確かめさせて欲しいんです」

 実力を?白恋イレブンにも、当の本人にも、私自身にも疑問が残る。それだけの為に北海道へ?今の話だと…雷門中は、東京の学校だって聞いたけど。わざわざ士郎をスカウトする為だけに白恋中へ?全員を率いて?

「何の理由があって、ですか…?」

 刹那、監督さんの表情に影が落とされた。言い難い事なんだろうか。もしそうならば、私は無理に聞いてはいけない。本当に士郎を連れて行こうとした時に…聞けばいいんだから。でも、スカウトなのかな?もし、本当にスカウトされて東京に行っちゃったら、寂しくなるな…

「無理にとは、聞きません。また、別の機会にでも話して下されば結構です」
「…有難う、桃花さん」

 ほんの少し、瞳子さんは安心したように微笑んだ。気のせいかもしれないけど、絶対にさっきよりは、表情が柔らかくなっている。が、一瞬で先程と同じように、凛とした表情に戻ってしまった。

「我々、雷門イレブンは…白恋中サッカー部に試合を申し込みます」

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.35 )
日時: 2010/12/27 14:42
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


  第十九話【大丈夫だよ】

「本当に大丈夫なの?だって、相手はサッカーの名門校なんでしょ?」
「平気平気!!折角の機会だし…断る理由も無いから」

 のほほんと微笑む士郎を見て、私は思わず溜息を吐いた。突然の練習試合の申し込みにも関わらず、いとも簡単に受け入れちゃうんだから。マイペースと言うか、何と言うか…
 事の発端は、瞳子さんの一言。断る理由も無い、と部員の皆も意気揚々と校庭へ出て行った。確かに、FFに出場できなかった学校が日本一と試合が行えるチャンスなんて、ほとんど無いけれど…監督の許可くらい、貰って来ればいいのに。

「あ、滑るから気をつけてね」

 そんな事よりも心配する事があるでしょ!!居ても立っても居られなくなり、もう一度だけ士郎に尋ねようとする。"本当に大丈夫なの?"と。けど、きっと私は、いきなり行う練習試合を心配してるんじゃなくて…その先の未来を心配してるんだ。士郎の実力は、確かなもの。あの監督の目に留まらない筈が無い。そのスカウトを士郎が受け入れたら…もう一緒には、居られなくなる。それが嫌で嫌で、仕方が無いんだ。

「桃花…」
「頑張ってね、練習試合」

 覗きこまれるよりも先に、笑って見せた。そうだよね。これから何が起ころうと、時任せにしか出来ないんだから。今、私がどんなに心配したって未来は変わらない。そんなの、とっくに解っている。解らなきゃいけないんだもん。
 ふと顔を上げると、校舎の屋根から積っていた雪が、盛大な音を立てて落ちた。北海道の建築物の屋根は、自然に雪が落ちるような設計になってるんだよね。だから、どこの民家の屋根も急角度。これが北国を知恵。

「…え?」

 目の前から士郎が消えた。階段に蹲っている。具合でも悪くなっちゃったの?とっさに士郎の背中を摩った。ガタガタ震える士郎。その震えは、何かに怯えているように見えた。雪が落ちただけなのに。そう、雪が…一気に落ちてくる。過去の出来事が脳裏を過ぎる。雪が流れ込んでくる。そのせいで…大切なものを失ってしまった哀しい過去。

「…っ!!」

 唇を真一文字にキュッと噛み締め、震える自分の身体を必死に抱きしめている士郎。握られた拳を、冷え切ってしまった指先まで包み込んでみた。大きくなっていた士郎の右手。そっくり包み込むには、片手だけでは足りなくて。

「大丈夫。誰もいなくなったりしないから」
「もも、か…」

 我に返った士郎は、スクッと立ち上がる。まだ、あの事故の記憶が"トラウマ"として心に深く残っているんだ。改めて知った。知れて良かったと思う。

「大丈夫だから」

 安心させたくて、もう一度、繰り返してみる。紺子ちゃんや氷上くんが見守る中、ようやく笑った士郎。そんな時、「ナヨナヨした奴だな」と誰かが呟いた気がした。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.36 )
日時: 2011/01/16 07:47
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

  第二十話【桃ちゃん】

 すぐに試合開始かと思ったけれど、そうでは無かったみたい。瞳子さんが士郎に話したい事があるらしくて、場所を探していた。その間、皆は、雷門中の人たちと雪遊びをするみたい。私も混ざろうかと珠香ちゃんを探していた。が、瞳子さんに引き止められる。

「桃花さん、貴女にも聞いておいて貰いたいの。いいかしら?」

 場所は校庭の"かまくら"に決定。火鉢とお餅を持っていって、食べて貰う事にした。かまくらの中は暖かい。自然と緊張の糸が緩まる。そしていよいよ、話が始まった。

「私達は…"エイリア学園"を倒す為に、仲間を集めてるの」
「仲間を?」

 瞳子さんは頷いた。エイリア学園が何なのかは解らないけど、サッカー部に仲間集めをしているんだから、サッカーが強い学校なのかも。結構、個性的な学校名だな。…と思っていられたのは今のうち。見せて貰った画像には、壊れた学校の数々が映っていた。雪が積っているのを考えると、北海道の学校らしい。

「数日前からエイリア学園は、北海道の小中学校も破壊し始めているわ」

 悪い事をしているんだ。学校を壊すなんて…酷すぎる。ボロボロに崩れた校舎は、写真を通してでも痛々しさが伝わってきた。もしかして…次の標的が、白恋中なの?
 お餅をひっくり返しながら、うちは狙われないから大丈夫さ、と言ってのける士郎。確かに弱小チームだけど、白恋中だけの問題じゃ無いわよね。被害が増えたら大変だもん。

「俺たちは、ヤツ等を倒す為に"地上最強のサッカーチーム"を作ってるんだ!!だから吹雪、お前に会いに来たんだぜ」

 それが目的だったんだ…でも、どうしてこの話を私が聞いていなければいけないんだろう。それがとても気になる。
 ボーっと考えている間にも、どんどん話は進んでいた。

「吹雪くん…貴方の実力、見せてくれる?」

 円堂さんにお餅を差し出しながら、いいですよ、と笑った士郎。時間も余裕があるとは、言えない。音無さんも円堂さんも、かまくらの外へ出始めていた。士郎に続いて、私も足を進める。けど、やはり立ち止まった。瞳子さんに聞きたい。何故、私が聞いておく必要があったのか。

「瞳子さん、私は…今の話の場に必要だったんですか?」

 驚いたように目を見開かれた。けれど、焦っているようには思えない。聞かれた時に答えられる心の準備は、済んでいたようで。

「いずれ、吹雪くんが白恋中サッカー部を抜けた時に説明して欲しかったの。それと、もしかしたら…」

 一度、何かを言いかけた唇は、すぐにキュッと結ばれてしまった。隠し事をされているようで、快くは思えない。でも、続く言葉が何なのかを聞ける勇気は、私には無いの。

「…いずれ解る事よ」

 目を逸らされたから、あまり信用は出来なかった。士郎が雷門イレブンに加わる事になったら、本当にこの人に任せて大丈夫なのかしら?そんな疑問が頭を過ぎる。その考えを振り切って、かまくらを出た。人を信じないなんて失礼な事、しちゃいけないもんね。まずは、信じないと始まらないよ。

「試合の準備があるので、先に失礼します」
「…桃ちゃん、」

 かまくらを出た時、瞳子さんの切なげな声が聞こえた。小さかったから、あまり聞き取れなかったけど…今、何て言った?"桃ちゃん"?その呼び名は、確か、もっと小さかった頃に呼ばれていたけれど…
 振り向いた時にはもう、瞳子さんは凛とした表情に戻っていて…聞きなおすタイミングを失ってしまっていた。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.37 )
日時: 2010/12/30 21:45
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

  第二十一話【代わりの選手は】


「相手は、日本一のチームだ!どこまで出来るか解らないけど、頑張ろう!」

 士郎の言葉に続いて、おぉぉぉ!!と威勢の良い声が校庭に響く。とうとう試合が始まってしまうんだ。結果が気になる。士郎は何処へ行くのか…気になって仕方が無い。

「…素直に応援、できないなぁ」

 一人ベンチで呟いた。私は、皆のプレイを見て思った事を書いておくのが仕事。隣の雷門中のようなビデオは、借りられないからシャーペンでこつこつと書いていくしかない。これは、選手達の今後のプレイに関わってくるから手は抜けない。集中しないと。
 実況さんが話している最中、コートでは何やらもめているようだった。様子を見ていると、士郎のポジションについて、みたい。伝説のストライカー…つまり、彼のポジションはFWの筈なのに、なぜDFをやっているんだ、みたいな話が聞こえた。

「吹雪は、FWじゃなかったのか!?」
「うん、FWだよ。今は、DFなんだ」

 氷上くんがさらりと言う。相手のFWさんは、何故か機嫌が悪そうだった。そう言えば、雪合戦の時も混ざっていなかったみたいだし…何かあったかな?

『鬼道からのパスを受け、染岡が上がっていく!!』

 そして、このFWさんは、白恋のDFをタックルで吹き飛ばし、ゴールへあがってくる。力強いけど…紺子ちゃん、大丈夫かな?様子が可笑しい…?

『あぁぁぁっと!!染岡のドラゴンクラッシュは、吹雪に止められてしまった!!』

 あ、見てなかった…ナイスディフェンスって書いておこう。ゴメンね、士郎。次は、ちゃんと見てるから。士郎からのパスを受けた氷上くん。が、相手チームの人に奪われてしまう。白恋は、士郎がずば抜けて実力が高いからな。そこを攻められたらどうしよう?

「次は決めてやる…っ!!」
「行かせないよ…"アイスグランド"!!」

 氷漬けにされたFWさん。士郎は、紺子ちゃんにパスを出したけど…あれ?受け取れてない?って言うか、立っている姿が危ういような…

「紺子ちゃんっ!?」

 珠香ちゃんの声が聞こえた。紺子ちゃんは、足を押さえて蹲っている。まさか、さっきのタックルで怪我したんじゃ…審判さんの「タイム!」と言う声が聞こえて、ベンチを飛び出した。


*。+


 足首が赤く腫れてしまっている。このままプレイを続けたら、怪我が悪化してしまう。けど…白恋に交代選手は、いない。どうしよう。大丈夫?と皆が集まって来た。遅れてきた士郎に、プレイ続行は不可能だと伝える。

「無理はいけないから、今回は休んでね」
「…で、でも代わりのプレイヤーは?」

 雷門中の皆さんも集まって、必死に考える。日本一が弱小相手に11vs10で試合を行うなんて…変な受け取り方をされたら、雷門のプライドが壊れるし…かと言って、士郎の実力を見ない訳にもいかないし…う〜ん、どうしよう。ふと、士郎と目が合った。何故、士郎の瞳が輝いていたのか、その時は考えもしなかった。…そのせいでこんな目に会うとも知らず。

「桃花…代わりに試合に出て!」
「…む、無理無理っ!!だって私、マネージャーだよ?」
「小さい頃、サッカー上手だったじゃん。ポジションもMFなんだし」
「昔の話でしょう?」

 ひそひそ声で話していたつもりが、紺子ちゃんに聞こえてしまったらしい。ジャージの袖を引っ張られた。本当に申し訳無さそうな顔をしている。

「桃花ちゃん、お願い…迷惑かけたくないの…」

 こんな風に頼まれたら、どう断ればいいのか解らなくなる。断れなくなってきちゃった。そんな私に追い討ちをかけるような士郎の一言。

「こんな事もあろうかと、もう一人分のユニホーム、準備してあるんだ!!」
「おぉ、さすが吹雪くん!!」

 物事が知らぬ間にどんどん進んでいく。いつの間にか円堂さんも、私が出ると勘違いしてしまい、

「相手がマネージャーでも、本気で戦うぜ!!」
「だから、私、出るなんて一言も言って無いんですけど」

 拒んでいるのに、差し出されたユニホーム。こんなに大勢の人に迷惑が掛かってしまうんだ。解ってはいるものの、私のような初心者が試合に出たら、もっと迷惑が掛かるもん。やめたほうがいいのに。

「よろしくねっ、桃花」

 …最後はやっぱり、士郎に言い包められた気がする。私は、憂鬱な気分で女子更衣室へ向かった。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.38 )
日時: 2010/12/30 22:00
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)
参照: http://www.youtube.com/watch?v=i-aSNh12Dho


  *background music*

URLは、ボカロ/巡音ルカの「Just Be Friends」のピアノver.です。
 物語が進むにつれて使用すると雰囲気が出る曲を選びました。
 「Just Be Friends」が聴きたい人は、>>0のURLをどうぞ。
 お時間があれば、是非一度、聴いてみて下さい。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.39 )
日時: 2010/12/31 21:15
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


〔2010年最後のご挨拶〕

*小さな初恋*をご覧の優しい照美様へ、今年最後のご挨拶です。
この度は、私のような未熟者が書く小説へのクリック、ありがとうございました。
まだまだ見苦しい部分も御座いますが、2011年も引き続き、応援よろしくお願いします。
うさぎ…桃花ちゃんのイメージに近いと言うか桃李が好きなので、より一層、執筆に精進して参ります。

2011年になっても是非、読んで下さい。
桃花ちゃんと共に*小さな初恋*のパワーアップを目指し、頑張ります!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.40 )
日時: 2011/01/01 00:03
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

皆様、明けましておめでとうございます♪
今年も一年、よろしくお願いします!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.41 )
日時: 2011/01/01 01:14
名前: MiNi (ID: AHLqKRWO)

桃李あけおめ^^

今年もよろしくね!!
こんなウチだけど仲良くして☆

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.42 )
日時: 2011/01/01 23:31
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


 MINIちゃん、クリックありがとうっ!!
 うん!あけましておめでと〜♪もう2011だね^^
 私こそよろしくお願いします!!お互いに仲良くしましょう!!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.43 )
日時: 2011/01/04 22:21
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

  第二十二話【借り出されたマネージャー】

 白恋中のユニホームは、防寒対策バッチリで暖かかった。でも、少し動いたら熱くなってしまうんだろうな。まだ動いていない私には、寒くて仕方が無いけれど。さっきまでシャーペンを握っていた左手で右手を包む。はぁ、と息を吹きかけると、さっきよりは寒さを紛らわす事が出来た。

「桃花ちゃん、頑張ろうね!!」
「そんなに心配しなくても、俺たちがいるし」
「そうそう…強引なプレーには、気をつけろよ?」

 珠香ちゃんはいつものこと、喜多海くんや氷上くんも応援に来てくれた。私にボールは回さないで、ときつく言って置いたから大丈夫だとは思うけど。相手は、"地上最強"を目指すチーム。何かあったら、私にでさえパスが回ってくるかもしれない。心の準備は、一応しておこう。

『それでは、試合再開です!!』

 実況さんの声と共に、ホイッスルが鳴り響いた。士郎がカットしたボール。パスは、珠香ちゃんに出された。…けど、相手チームに奪われてしまう。そしてボールを持ったまま、あの人は…こっちに向かってくる!?
 当然と言えば当然だけど…こんなのってあり?プライドが無いのかな、この人は。

「邪魔だっ!!」

 さっきの紺子ちゃんと同じ状況。タックルされたら、私なんてひとたまりも無いよ。どうしよう…頑張るしかないのかな?大きく一回、深呼吸をする。迫って来る男の子の隙を見つける為に心を落ち着けなきゃ。じっと見つめると…ほんの一瞬、隙を見つけた。

「"ネジュカット"!!」

 ボールの周りに雪の結晶が降り注ぐ。相手が困惑した瞬間に、ボールを取らせて貰った。私がマネージャーだからって、思いっきり油断していたみたい。呆気に取られている。

「何っ!?アイツは、マネージャーだろ!?」

 小さい頃は、お父様の影響もあってサッカーをやっていたんだっけ。士郎もいたから、三人で遊んでいたな。フランスに行ってから、ほとんど機会は無いと思っていたけれど…広場で遊ぶ子供達に混じっていたのが、良かったのかもしれない。そこまで腕は、落ちていなかった。…昔の方が俊敏だったのは、仕方が無いけれど。
 水色髪の人を抜くと、士郎の姿を探した。マフラーに右手が置かれている。アツヤの人格が呼び起こされたんだ…

「…士郎っ!!」
「おう!!任せとけっ」

 下がっていた二人の選手のタックルを弾き飛ばすと、円堂さんが待つゴールまで上がっていった。ここまで来たら、大丈夫だよね。

「吹き荒れろ…"エターナルブリザード"!!」
「"ゴットハンド"!!」

 一度は、シュートを止めたようにも見える円堂さん。でも、ゴットハンドを破ったシュートは、鋭くゴールへ突き刺さった。私たち白恋中は、先制点を奪ってしまったようです。

「ゴットハンドが、あんな簡単に破られるなんて…」
「これが"ブリザードの吹雪"…」

 マネージャーさん達も驚いている。円堂さんが破られるなんて、思いもよらなかったんだろう。当の本人も、あんぐりと口を開けている。両手を見つめると、次に士郎に視線を移し変えた。何人もの選手を抜いたのに、士郎には疲れが全く見られない。

「…止めたと思ったのに…なんて破壊力だ」

 ゆっくりと立ち上がった士郎は…まだアツヤの人格のままらしい。挑戦的な瞳で円堂さんを背中越しに見つめると、にやりと口元に笑みを浮かべた。

「いいか、よく聴け…俺がエースストライカー、"吹雪士郎"だ」

 誇らしい様子で見方陣内へ戻ってきた士郎。雷門の選手たちは、そのスーパーディフェンスと素晴らしいシュート力に、目を見開いている。瞳子さんも嬉しそうだった。噂以上のプレイヤーだったんだろう。

「ナイスパスだったぜ!桃花」
「先制点、ご苦労様でした」

 まさかアツヤ——人格なんだけど——に褒められるとは、予想外だった。俺のシュート、ちゃんと見てたか?と言うと思っていたのに。ちょっぴり残念だったけど、それは"立派な成長"という事で、喜んであげよう。

「どんなに凄いシュートでも…豪炎寺の代わりは、いないんだ!!」

 FWさんがボールを手に取った時、すかさず瞳子さんが立ち上がった。

「そこまで。試合終了よ!!」

 雷門の中で、驚きの声が飛び交う。士郎の実力はわかったから、と言う事なんだろう。試合終了で、ようやく胸を撫で下ろした。こんな状況の中でやるサッカーは、やり辛くて仕方が無い。第一、私はマネージャーなんだもん。早く帰りたいよ…

「…これで終わらせて堪るかっ!!」

 ベンチへ戻ろうとしていた私たちに向かって、FWさんのボールが飛んで来る。そこでアツヤものらなければ良いのに…好戦的なアツヤは、真っ先に飛びついてしまった。

「俺とやる気か…おもしれぇ!!」

 そのままFWさんを吹き飛ばしたアツヤは、エターナルブリザードを放つ。円堂さんに向かって飛んでいくボールの前に二人のDFが立ちはだかった。"ザ・タワー"と"ザ・ウォール"を突き破りながら、それでも衰えないアツヤのシュート。円堂さんは、止める気満々のようで。エターナルブリザードは、突き進んでいく…——

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.44 )
日時: 2011/01/04 20:44
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)
参照: 参照400突破…本当にありがとうございます!!

  第二十三話【頑張ってね】

 円堂さんが技を出して構える。避ければいいのにと思うのは、私だけなのかな。

「あ…」

 シュートは、円堂さんがキャッチすると思っていた。が、ボールは大きく曲がりゴールから外れて飛んでいく。さっき、二人のDFさんに防がれたからかな。止まる事は無かったけれど、コースが変わってしまったみたい。…何気に舌打ちをしないの、アツヤ。

「二人掛でコースを逸らすのが精一杯なんて…凄いヤツだ」

 女の子のDFさんも驚いている。そう言えば、女の子の選手も居たんだ。公式戦って女子も出られるのかな?ジュニアチームは、大丈夫だったと思うけど。

「はい、そこまで!」

 瞳子さんの声がまた響いた。いい加減にしないと、怒られちゃう。ポンポン、と士郎の背中を叩くと大きく肩が上下に揺れた。と同時に瞳の色が変わる。士郎の人格に戻ったんだ。さっきとは大違いだから、皆に驚かれるかもしれないな。

「お疲れ様。あんまり勝手な行動は、慎んでよ?」
「ゴメンゴメン…次からは気をつけます」

 次なんてあるのかな。急に不安が心に忍び寄ってきて、自然と溜め息が零れた。士郎のプレーを近くで見られる日が、今日で最後だったら…そう考えると、士郎の活躍をお祝いする事が一筋縄ではいかなくなるな。

「吹雪くん、桃花さん…貴方達も来てくれる?」

 不安になっている場合では、ないらしい。一瞬、顔を見合わせると急いで瞳子さんの下へ向かった。


*。+*。+


 円堂さんが士郎に駆け寄ってくる。凄いシュートに感動したらしい。瞳がキラキラと輝いていた。士郎も士郎で、エターナルブリザードに触れる事の出来たGKは初めてらしく、にこにことご機嫌そう。

「俺、吹雪ともっとサッカーしたい!」
「うん!僕もキミと…キミ達となら、思いっきりサッカーが出来そうだよ」

 にっこりと微笑んだ士郎を見て、少し胸が痛んだ。士郎にとって一番いい選択の筈なのに、弱い私は、やはり素直に喜べない。駄目だな、私は…

「吹雪くん、貴方に正式にイナズマキャラバンへの参加を要求します。一緒に戦ってくれるわね」

 はい、と答えた士郎。快い返事だった。

「…頑張ってね、士郎」

 出来る限りの笑顔を即席で作ると、幼馴染へ向けた。本当は、寂しくて仕方が無い…不安でしょうがないけれど、こんな良い機会なんて滅多に無いんだもん。私が見送ってあげないでどうするの?

「あのー…桃花?頑張ってねって他人事みたいに言わないでよ」
「え?」

 十分に他人事だよね。…冷たい言い方だったかな?優しく言えたつもりだったんだけど。周りを見ると、雷門の皆さんも呆れ笑いだった。士郎も苦笑い。…あ、あれ?

「桃花…話、聞いてた?」
「うん。士郎、キャラバンに乗るんでしょ?」
「そのちょっと後は?」
「……だから私、頑張ってねって言ったんだよ」

 失笑が辺りに響く。私、失礼な事を言っちゃったのかな。

「桃花さん、貴方にもキャラバンに参加してほしいの。良いわよね」

 瞳子さんの言葉が私に届いた瞬間、世界の時が止まったように感じた…——
 

あげるついでに…感謝のメッセージ! ( No.45 )
日時: 2011/01/04 20:49
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

参照400突破、ありがとうございます!!
いつの間にか超えていて、驚きでしたっ!とても嬉しいです!
なのに、小説はまだ白恋中さえ出られてないんですよね…更新、頑張りますw

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.46 )
日時: 2011/01/15 19:13
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

  第二十四話【いつもみたいに】

 つい先程、円堂さんに手渡された雷門中のユニホーム。北海道で着るには少し寒すぎるけど、素敵なデザインだった。でも、このユニホームを着る権利が、本当に私にあるのでしょうか。

「わぁ、桃花も似合ってるね!」

 無垢な笑顔でキミは言う。士郎の方が似合ってるよ、と言おうと思ったが"照れ"からか上手く口が回らなかった。自然と細まる瞳を、隠す事なく士郎に向ける。返事の代わりに微笑みかけた。

「merci……でも私、」
「今更、何を言ってるの?遠慮する事なんて、一つも無いよ」

 遠慮と言うのかな?そうじゃなくて、私は……

「宇宙人を倒す為に戦うんでしょ?私なんかじゃ力になれないのに」

 何も出来ない弱虫の私に出来る事なんて、ちっぽけだもん。きっと、足を引っ張るだけなのに。
 確かにサッカーは、小さい頃からやっていて好きなスポーツなの。お父様とお爺様の影響なんだけど。だけどフランスにいる間は、あくまでもヴァイオリンが一番だった。お遊び程度しかサッカーをやっていなかった私が、日本一に輝いた人たちと、しかも地球を救う戦いに関わるチームへ仲間入りなんて、荷が重過ぎる。

『桃花さん、貴女にもキャラバンへ参加してほしいの』

 瞳子さん——今となっては、私の監督さんだけど——の言葉が耳へ届いた時、本当に驚いた。この戦いを制せば、北海道に居られる事はわかった。別れる事は無いと。でも、負けてしまえば……ボロボロになるまで傷ついて、母校を失う事になる。身体についた傷が消えても、学校を失った生徒の心の傷は、癒すことができない。

「私は……自信が無いよ」

 本音は、ふいに零れてしまうものだ。心配させたくない相手にでも、呟いてしまう事がある。恐ろしいけど、それが"本音"。士郎は何かを言おうとして口を開き、また閉じた。そして、息を吸うとにっこりと私に笑いかける。本当、天使の微笑みだな。

「桃花、笑って!」
「……え」
「いいから、いつもみたいに笑って!」

 どうしてと聞くと、どうしてもと笑う。無邪気に笑う士郎を見ていると、笑えない筈の私まで笑み崩れてしまった。笑ってる場合じゃないのに、溢れてしまったものは抑えられない。

「桃花が笑うと、みんな安心するんだよ」

 私が笑った事を確認すると、急に真面目な顔になった士郎。突然、何を言い出すのやら。
 安心って……そんなこと、初耳なんだけど。

「落ち着けてリラックスできるんだ。だから、皆の為にも笑って!」

 士郎が笑ってるだけで十分だと思うんだけど、そう言ってくれた士郎の気持ちが嬉しくて、気付けば笑っていた。雷門の皆さんは、紅白戦をやるって言っていたっけ。遅れたら迷惑なんだってわかってるんだけど……今は何だか、この空間から離れたくなくて。通りがかった教室の時計から、パッと視線を逸らした。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.47 )
日時: 2011/01/08 16:43
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

  第二十五話【偽りに満ちたその答え】

 少しのんびりし過ぎたかもしれない。校庭へ行くと、待ちくたびれたような円堂さんがいた。私たちの姿を確認した途端、嬉しそうに笑ったけれど。仲間が増えるって、嬉しい事なんだろうな。しかも、サッカーに関して士郎は頼もしいし。……普段は、少しおっとりし過ぎなんだもん。

「おお!二人とも似合ってるじゃないか!」

 ありがとう、と返す士郎。白恋中の皆も喜んでいた。きっと士郎なら白恋中を救う事が出来るだろうから。士郎がいれば大丈夫なんだから、このユニホームを脱いでも良いですか?……なんて言えず。これからの練習についての説明に耳を傾ける事にした。
 まず赤と白の二つに分かれて、攻守を交代しコンビネーションの練習をするらしい。

「面白そうですね」
「……白恋の練習でもやってみたいなぁ」

 さすが部長さん。きちんと皆の事を考えてくれているんだ。

「吹雪くん、貴方にはFWをお願いするわ」

 え?と不思議そうに考える士郎に対して瞳子さんは、『不服かしら?』と声をかける。そう言えば、私はどうなるんだろう。MFだし……試合中、何もしていないし。人数も大丈夫なのかな、と後ろを振り向いた。視線の先には、偶然にも雷門のFWさんがいて。士郎を凄い顔で睨みつけていた。反射的に背を向ける。

「桃花、どうしたの?」

 凄い勢いで振り返った私に、士郎が優しい声をかけてくれた。あの桃色のごく短い髪の毛の人……試合の時も士郎と張り合ってたっけ。仲良くしてくれないのかな。せめて睨みつけるのはやめてほしい。怖くて話し辛くなっちゃうから。

「あ、えっと、その……何でもない」

 随分、言葉が途切れてしまったけど士郎はあんまり気にしてないみたい。私としては、気にされても困るだけだから丁度良かった。深く追求されても、曖昧な言葉しか返せない。

「桃花さん、少しいいかしら」
「は、はい!じゃあ、瞳子さんの所に行ってくるから」

 逃げるように駆け出すと、冷たい空気が頬をさらして痛かった。雪は、天使の羽みたいに綺麗でふわふわしてるけど、時には簡単に人の"命"を奪い去る。"綺麗な薔薇には棘がある"って、こういう事を表してるのかな。
 壁になった雪をぼんやりと眺めながら、ふとそんな事を考えた。

「何でしょうか。瞳子さ……監督さん」
「呼び難いなら、しばらくそのままでも構わないわ」

 私の心を見据えたように呟く。呼び辛いの、ばれてたのかな?でも、どうしてだろう。別に『瞳子さん』と呼び慣れていた訳でもないのに。癖のように言ってしまって、直しようがない。

「この練習、貴女には見学して貰いたいの」
「え?……は、はい」

 キャラバンへ参加して欲しいと言ったら、練習は見学しててなんて。瞳子さんは、私を何だと思ってるのかな?

「貴女には、マネージャーとしても期待しているから」

 覚えておく事がたくさんあるから、練習中に覚えてねって事?それだけ言って、この場を去ろうとする瞳子さん。あまり自分の考えを人に話さないのかな?お姉さんとは正反対だ。お姉さん、いつも唇が動いている人だもの。
 ぼんやりしながらも、私の中に急に湧き上がってきた疑問。今、聞かないでいつ聞けるだろう。ううん。きっと、今しかない。

「監督さん」

 震える自分の声が、瞳子さんの背中にぶつかる。あ、私、監督さんって呼べたんだ。

「私は、イナズマキャラバンに必要な人間なんですか?」

 小さく揺れた肩。しばらく沈黙が流れ、黒い髪が振向きざまに靡いた。

「……ええ。貴女は、サッカーの能力に優れ、人の心を理解できる存在よ」

 初対面の人が、何故そこまで私について語れるのか。また疑問が湧いてきたけれど、胸に留めておく事にした。瞳子さんの言葉は、最高の褒め言葉だったから。きっと人間観察が上手なのかもしれない。自分の思考内で簡単に疑問を処理すると、私は瞳子さんに頭を下げた。

  ——その時の彼女の瞳が切なげだったのは、私の錯覚なんだろう。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.48 )
日時: 2011/01/14 18:47
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


  第二十六話【Geministorm*双子座の嵐】

 目の前で行われる紅白戦。レベルが高いメンバーの中でも、士郎のスピードは一番だった。追いつけている人は、いない。一番近づけているのは、水色ポニーテールさんぐらいだろう。あの人が雷門の中で一番だったのかな。まぁ、士郎の速さは、そう簡単に抜けるものではないから、しばらくは士郎が一番かな、なんて。

「あ、あの……」

 寒さ対策の為、ジャージを着ていた私。チャックを閉め終わる頃に、声を掛けられた。声色からして相手も緊張している。確か、この人たちは……

「私たち、雷門中のマネージャーなんです!初めまして、桃花さん」
「はい!初めまして」

 コートを着込んだ三人組。秋さんと夏未さん、春奈さんは、FFの頃から雷門イレブンを支えてきたらしい。やはり、どんなチームにも支えは必要なんだよね。私は、白恋中の力になれるのかな。今、目の前にいる三人の如く。

「それにしても、桃花さん。サッカー上手だったね!」
「そうですか?……皆さんに比べたら、まだまだですよ」
「女の子なのに上手なんて、憧れちゃいます!」
「ヴァイオリンも素敵だったし……器用なのね」

 他愛も無い会話を交わすうちに、どんどん三人に引き込まれていく。今まで雷門で起こった事件やFF裏話。ついでにFFの説明もしてくれた。優しい人たちで良かったなぁ。話し易いもん。
 でも、一番良かったのは、エイリア学園について聞けたことかもしれない。

「雷門中も……破壊されたんですか?」
「えぇ。傘美野中もやられてしまったの」

 日本一の雷門中でさえ倒せなかった相手。それが、宇宙人……——エイリア学園なのだ、と。
 ふと顔を上げると、しんみりとした雰囲気が漂っていた。やはり、悔しかったんだろう。自分達の学校を守りきれず、仲間が傷つくのを見ていることしか出来なかった、あの試合が。私も力になれるのならば、三人の為にも、白恋中の皆の為にも、地球の未来の為(?)にも、頑張らなくてはいけない。

「ジェミニストーム、でしたっけ」

 英語だと前提して考えるとGeministorm、つまり"双子座の嵐"になる。双子座と宇宙を絡ませてきてるんだから、宇宙人のわりには地球の言葉を理解してるのね。

「私……絶対に倒してみせますから。だから、哀しそうな顔はやめて下さい。選手の皆さんが、心配しますよ」

 そっと微笑みかけると、ようやく瞳から哀愁の色が消えた。フィールドからでも、ベンチの様子は伝わってくる。マネージャーさんがポジティブでいてくれないと、プレーヤーにまで不安が募るから。

「ありがとう、桃花さん」

 やっと光が戻った三人。今、ここで後悔していてはいけない。これからの戦いに向けて、一秒の時間も無駄には出来ないってことなのかな。

「桃花ーっ!!手伝ってーっ!!」

 フィールドから声が聞こえる。士郎のものだということに間違いはないんだけど、いきなり何を手伝えばいいんだろう。
 きょとんとしている私を察したのか、いきなり両手で何かを表し始めた。でも、さっぱりわからない。でも士郎は、伝わった気でいるようで。描き終わると、にこっと笑った。

「風になる練習!」

 その場にいた全員が考え込む中、士郎の意図が伝わった私は、こくんと頷いた。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.49 )
日時: 2011/01/15 20:17
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

面白いですね!!

吹雪も、桃花ちゃんもすごく可愛いです!!

頑張って更新して下さいww応援してます(*^_^*)

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.50 )
日時: 2011/01/14 18:17
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

絆さん、初めまして!
桃花ちゃん、気に入ってもらって嬉しいです。
面白いなんて……あ、ありがとうございますっ!!
はい、更新頑張ります!ありがとうございました!^^*

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.51 )
日時: 2011/01/17 16:44
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


  第二十七話【"風になろうよ"】

 白恋中の校舎の裏は、ゲレンデになっている。東京では見慣れない光景だから雷門の皆さんも興味ありげに覗き込んでいた。
 一週間前から解禁したこの練習。初めて見た時は、私もとても驚いた。が、これが士郎のスピードの秘密なのだと思うと納得できない訳ではない。白恋の皆に声をかけて、たくさんの雪玉が完成した。

「これで何をやるんだ……?」
「見てて下さい。もう来ると思いますから」

 振向くと、雪独特のあの音が聞こえた。どうやら、準備が整ったらしい。

「お!スノーボードか!」

 士郎が両手で描いていた長四角は、スノーボードのことだったらしくて。まあ、言葉で説明するよりもやってみせたほうが早い。士郎は、いきおいよく飛び出していった。
 走る速さも風のようだけど、雪の上を滑るほうが格段に速い。

「は、速いっ!! すごいよ!!」
「ですよね……そろそろかな?」

 だいぶスピードにのってきたことを確認すると、雪玉を押し出す担当の子に手を振る。士郎も気付いたようで。せーの、と声が響き渡った。
 ごろごろと大きな雪玉は、不規則に転がりまわる。

「あ、危ない!!」

 そのうちの一つが士郎に迫ってきていた。が、人の心配をよそに軽々と避けてしまう。見慣れていても、やっぱりすごいなぁなんて感心してしまう私。
 いつまでも見ているのが仕事じゃない。首をひねっている皆さんに、説明することにした。士郎の自論を。

「雪の上を滑ると走ったときより早くなりますよね。そのスピードに慣れてくると感覚が研ぎ澄まされて、周りのものが見えてくるらしいんです」
「だから、風になろうと……」

 士郎は昔から、スキーもスノボも上手でしたから。そう一言付け足した直後、背後から悲鳴が聞こえた。雷門の人らしい。動き難い足元をひねって——スノーボードを付けているせいなんだけど——状況を見てみると、転がって来た雪玉に飲み込まれたらしい。大きな悲鳴をあげながら、尚も転がり続ける雪玉は木にぶつかると儚く崩れた。木に積っていた雪が、当然のように流れ落ちる。
 途端、士郎は蹲った。

「士郎!!」

 先に駆け下りた雷門の人たちを抜かすと士郎に話しかける。この時ばかりは、スノーボードを付けておいて良かったと思った。目線を合わせ、大丈夫だよ、と声をかける。なるべく優しい声色で。お陰で円堂さんたちが駆けつける頃には、笑顔を見せられる程に立ち直っていた。——少し、声が震えていたのを除いて。

「大丈夫か?吹雪」
「……うん。ちょっと失敗しちゃった」

 ほっと安心したように手を差し伸べる円堂さん。その手に縋るようにして立ち上がった士郎は刹那、私の瞳を見つめると申し訳無さそうに俯いた。誰も悪くないのに。後で士郎によく言い聞かせておこう。

  ————士郎が悪いわけじゃないんだから、と。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.52 )
日時: 2011/01/17 17:09
名前: ユッキーナ (ID: 9cDAM5wx)
参照: http://ameblo.jp/toyosakasyou

桃季さんの小説は何度見ても面白いです!!
これからも頑張ってください!!
応援してます(^O^)

↑このURLもよろしく↑

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.53 )
日時: 2011/01/17 17:23
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


  第二十八話【少女の悩み事】

 士郎と私の指導の下、皆さんはとても筋が良くてどんどん上達していった。とても初心者とは思えない上達振り。教え甲斐もあって、楽しみながら練習ができていた。やっぱり、楽しさがあるのとないのじゃ大違いなんだね。
 ただ……FWさん——染岡さんは、何故か士郎と打ち解けてくれなくて。士郎も喧嘩売るような台詞を言ってるんだけど、染岡さんは士郎をどことなく撥ね付けている。受け入れようとしてくれない。同じ雷門イレブンとしては——そういう私も、一応その一員なんだけど、仲良くして欲しい。じゃないと、きっとプレーにまで支障が出てくるから。それは、個人にもチームメイトにも悪影響を及ぼす。その中心地が士郎だなんて、絶対嫌だもん。

「大丈夫なのかな……」

 今、皆さんは夕食をとっている。カロリー計算も完璧、筋力の向上に効果があるとかないとか。曖昧にしか覚えてないけれど、とにかくしっかりとしたメニューだってことに違いは無い。一回につき三十回は噛む。消化をよくする為なんだとか。やはりスポーツの基本は、体調管理からなんだな。
 それは別として、いつ現れるかわからない敵と戦わなければならないのに。士郎のコンディションは問題ない。けど、チームとしてのコンディションは最悪。もし明日、ジェミニストームが現れたら……きっと雷門は、三度目の敗北を自ら招かざるをえない。
 右手で抱いた資料の空白に、"吹雪士郎"と小さく書いてみる。たった一つの存在なのに、士郎は雷門という環境に大きな影響を及ぼしている。良い形だろうと、悪い形だろうと。私の幼馴染、吹雪士郎という存在には、どんな力が宿っているのだろうか。果たしてその力は、本当に世界を救うのか。はたまた、自らとその周りを"破滅"へと追い込むのか。未来は、本当にわからない。

「桃花、どうしたの?こんなところで」

 肩をぽんと叩かれた。声の主は、私の心配している環境を作り出している原因の一人だった。今更ながら、この廊下はかなり寒いということに気付く。

「夕食、もう食べ終わったの?」
「もうって……結構前に食べ終わったよ」

 いつのまにそんな時間が過ぎ去っていたんだろう。私は、マネージャーさんたちと食べるつもりだったから、もうそろそろ行かなくてはいけない。その場を立ち去ろうとして、やはりやめた。ちょっと聞いてみようかな、なんて。

「あのね、士郎」

 一度開きかけた唇は、何も語ることなく閉じられた。私は本当に意気地なしだ。疑問や悩みはあるくせに本人に聞く事が出来ないんだから。気を遣って、とかじゃない。本当に勇気がないんだ。
 なぁに?と首を傾げる士郎に罪悪感が湧き出した。でも、もうどうにもならない。

「えっと、その、なんでもない」
「ん?……変な桃花」

 寒いから早く戻んなきゃ駄目だよ?士郎と自分に言い聞かせると、足早にその空間から逃げ出した。——弱い自分を罵りながら。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.54 )
日時: 2011/01/17 19:42
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

ユッキーナさん
新しいお客様が!!なかなかお客さんが来てくれなくて……ひとつひとつのコメが嬉しいです。
更新、なるべく頑張ります!応援、本当にありがとうですっ!

URLのページ、行ってみますね!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.55 )
日時: 2011/01/17 19:58
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

かッ、可愛いッ・・・。

可愛いです!!

こんなに素敵な小説、たくさんの方々にみていただきたいですよね!!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.56 )
日時: 2011/01/20 17:44
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

絆さん。。
そっ、そんな……嬉しいですっ!
素敵ですかね?私は、駄作しか書けないのでww
たくさんの人に見て貰えて、アドバイスも頂けたら最高ですけど……
な、なんか勇気が無いかもしれないですww

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.57 )
日時: 2011/01/22 20:07
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

  第二十九話【マネージャーの会話】

「あ……桃花さん、左利きなんですか?」

 春奈さんの明るい声で箸を落としかけた私。昔からそう、左利きは珍しいらしくて、話題を振られる。私の家系は、どちらかと言えば左利きのほうが多い家だったから、幼い頃はあまり意識していなかった。小学校に上がった時から、そのことが話題に持ち上がることが多くなって。自分が話題の元になるのは、ほんの少し照れくさい。

「だからボールを蹴る時も、左だったのね!」
「確か、豪炎寺さんも……」

 刹那、部屋の温度が下がった気がした。発言元の春奈さんは、慌てたように自分の口を両手で押さえていた。秋さんも夏未さんも、目が泳いでいるように見える。三人は、あきらかに動揺していた。
 豪炎寺さんって、確か染岡さんも言っていたような。誰なんだろう?

「あの……気になってたんですけど、豪炎寺さんって?」

 いつもならば、この空気をどうにかしようと頭をひねるんだろう。けど、豪炎寺さんって人がどんな人なのか気になる。染岡さんが士郎を撥ね付ける理由もわかるかもしれない。FWだったのかな、とか卒業してしまった先輩なのかな、とか。
 でもきっと、雷門中サッカー部にとって大切な存在だってことに、間違いは無い。

「……豪炎寺くんは、」

 途中まで言いかけた夏未さんの唇は、それ以上、言葉を発することは無かった。

「そろそろ片付けに入って。明日のこともあるから早く寝ること、良い?」
「は、はい……」

 瞳子さんのこの一言。堅苦しい雰囲気の中、三人は早々と片付けに入ってしまった。気になったけど、この話はまた今度にしよう。実は、この後に、

『豪炎寺くんのことは、あとで教えてあげるね』

 秋さんが小さく囁いてくれたから。だから……明日の為にも、早く休まなきゃ!


*。+


 朝、一人でスノーボードを持ちゲレンデへ向かう。皆に教えてあげるばかりではなくて、自分のリズムで滑りたかったから。こんな時間なら、誰もいないだろうと思って。でも、私の考えは見事に違っていた。

「うわぁぁ!?」

 聞き覚えのある声。板を抱えて小走りする。ゲレンデに響いた叫び声は、なんと染岡さんのものだった。昨日は、士郎が提案した練習を「遊びの延長じゃねえか」と、ずっと見学していたのに。やはり、興味が湧いてきたのかしら?でも、悪いことじゃないもんね。染岡さんの周りには、円堂さんと風丸さんがいた。三人でふざけあっている。楽しそう。楽しそうすぎて、あの雰囲気に入りづらい。スノボは、また今度でも良いか。足早に校舎へ帰ろうとした。が、またまた叫び声が聞こえて、立ち止まる。

「や、やったな…!それっ」
「仕返しだっ!」

 真相は、ただの雪遊び。事故や何かじゃなくて良かったと思う反面、それくらいで叫ぶなんてと思う私。自分だって、昔はこうだったのに。思い出して零れるのは、呆れ気味の苦笑のみ。
 ふと、雪と戯れる三人が私の記憶と重なり合った。無邪気な笑顔で、心から楽しそうに。そんな景色は、私のすぐ近くにもあったような……嗚呼、そうだ。幼い日の私たち三人か。士郎と私と、"アツヤ"の姿。アツヤの事を思い出すと、少し目眩がする。それはきっと、士郎のなかに存在する"アツヤ"と記憶のなかで生きる"アツヤ"が、重なり、入り混じり、抵抗し合うからなのだろう。

 もうどうにもならないなんて、わかりきっている。だからこそ、自然に虚無的な笑みが漏れた。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.58 )
日時: 2011/01/22 16:21
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

駄作じゃないですよ!!

こんなにシッカリした文書いてる方滅多にいませんし、
話の組み立て方、ジャンルとかも、
全てが、素敵ですょッ!!

うわぁ〜、憧れますねww

頑張ってください(*´∀`)

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.59 )
日時: 2011/01/22 20:12
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

い、いやいやいやいやっっ!←

話はよく飛ぶし、意味不明な言葉ばっかりですし、更新は超おっそいですし……
欠点をあげたらいくらでも答えられますwwす、素敵なんて……それは私以外の照美様に使う言葉ですよ!?
憧れ……嬉しいですが、こんな駄作者に憧れても何一つ良い事なんてないですからっ!!

内容はメチャクチャですが……とりあえず、更新だけは頑張りますww
ありがとうございました*^^* また来てあげて下さいww

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.60 )
日時: 2011/01/23 21:06
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)
参照: 参照500突破、ありがとうございますっ!!

  第三十話【雷門のエースストライカー】

 瞳子さんとマネージャーお三方の横に並んで、ゲレンデの上から皆さんの様子をぼんやりと眺めていた。最初は、あんなにふらついていたけど、今ではもう立派にスノボを操っている。きっと周りの風景もはっきり見えているんだろう。更なる戦力アップに間違え無し、かな?
 染岡さんも皆に馴染んでいて、良い雰囲気だし……でも、染岡さんがスノボを始めた理由って、士郎に負けたくないからなんだよね。エースストライカーの座は、渡さないとかなんとか。男の子って、そういうのに拘るのかな?あとで士郎に聞いてみよう。
 が、帰ってきた士郎に真っ先に話しかけたのは……他でもない染岡さんだった。

「吹雪! 俺と勝負しようぜ」
「……勝負?」

 染岡さん曰く、この特訓で得た実力を士郎相手に試したいんだとか。拒んでいたのに、もうライバルになってる。男の子ってこういう雰囲気が良いよね。気付いたら、ライバルなんて。女の子は、そう簡単にはいかないもの。

「つまり、雷門のエースストライカーを決めるってこと?」

 士郎もいつになく乗り気だった。"エースストライカー"という響きに魅力でも感じているのだろう。普段は穏やかな瞳が、どこか爛々としている。自信に満ち溢れているようにも受け取ることができた。
 染岡さんも同じみたい。初対面の時のような蟠りは、一切ない。そこには、純粋にサッカーで自分を試したいという一人の少年の姿があった。嗚呼、本当に良かった。意外とこの二人……良いコンビかもしれないね。

「そう思って貰って、構わないぜ」

 彼のこの一言に刹那、士郎の瞳の奥が橙色に煌いた気がした。


*。+*。+


 何故かボールとホイッスルを持って、校庭にたたずむ私。どうやら、私の合図が勝負の幕開けを告げることになるみたい。結構、大役な気がする。と言うか、マネージャーがやる仕事に入るのかしら?こういうのって監督である瞳子さんが行うんじゃあ……

「春崎!頼んだぜっ!」
「は、はいっ」

 低い声に後押しされて、しぶしぶながらホイッスルを銜える私。二人の熱い視線が、私の手にのったサッカーボールと絡まり合う。そして、お互いにもぶつかりあった。敵同士ではなく、良い"ライバル"に対して牽制するかのように。周りの様子を確認したあと、私は緊迫した雰囲気の中、スゥッと息を吸った。そして……———静寂に包まれた校庭で、二人の少年等が"ライバル"としてぶつかり合う。


 ——さぁ、エースの座を勝ち取るのはどちら?




 

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.61 )
日時: 2011/01/26 16:51
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

  第三十一話【勝負の行方】

 どこまでも響き渡るホイッスル。空を覆いつくした雲目掛けて、サッカーボールは、飛んだ。まっすぐに投げられ、まっすぐに落ちてくる……——
 最初にボールを奪ったのは、士郎だった。

「やっぱり、吹雪が押してるか……」
「いや、染岡も吹雪についていってるぞ!」

 練習の成果が、二人とも充分に発揮されている。"風になる練習"、効果はあったみたいだね。私は、雷門のチームメイトである以上、どちらとも応援しなければならない。でも、本音を言ってしまえば……士郎に勝って貰いたいな、なんて。力を付けた染岡さん。士郎は、気付いているだろうけど……手ごわいんだから、甘く見てると負けちゃうね。

「本当に展開が読めない……」

 すると油断したのか、士郎はボールを奪われてしまった。おまけに吹き飛ばされて、どんどん差は広がるばかり。負けちゃう、なんて思った私。ゴメンね、士郎。別に悪気は無いんだよ。呆然と眺めていた。が、士郎が猛スピードで追い上げてくる。例えるならば……"猛吹雪<ブリザード>"のようだった。
 その時見えた士郎の横顔。瞳は、綺麗な橙色で。

「やっとついてこられるようになったじゃねーか……おもしれぇ!!」

 激しい攻防戦が巻き起こる。一時、士郎がボールをキープし、ゴール前へ持ち込もうとした。心臓が高鳴る。きっと、このまま行けば士郎は、シュートを決められる……でも、私は見落としていた。勝負の真っ最中であるこの校庭に、小動物が迷い込んでいたことを……
 一気に攻めあがろうと駆け出す士郎。が、染岡さんの足元には、子リスがいた。このまま蹴飛ばしでもしたら、リスが可哀想すぎるよ……っ!!

「貰ったぁぁぁ!!!」

 その事に気付いていない染岡さん。刹那、迷いが見えた士郎の隙を突いて、ボールを奪い取る。そして、強烈な必殺技を無人のゴールへ打ち込んだ。あれ、士郎の負け?気付けば、瞳は穏やかな普段のものへ戻っていて。雷門の皆さんが染岡へ駆け寄る中、すっと士郎に手を差し出した。

「今回は、僕の負けだね」
「次はきっと勝てるよ。それに……」

 雪の花を咲かせた大きな木。上から私たちを見下ろしていたのは、子リスと母親と見られるリスだった。どうやら再会できたみたい。

「……リスも、応援してくれると思うな」

 すっかり興奮し、北海道の寒さも忘れ始めた皆さん。そんな中、頭上の雲が怪しく動き始めた。見た事の無い流れ方。本当に、風に流されて形を変えているのだろうか。私には、そう思えない。

「おい、円堂!!あれって……」
「……とうとう来たか、レーゼッ!!」

 やはり自然の現象では無かった。思わず目を逸らしてしまうほど強い光の中から現れたのは、奇妙な格好をした人間だったから。でも、本当に人間?まさか、彼等が円堂さんが言っていたチームなんじゃ……

「愚かなる人間どもが」
「エイリア学園……これ以上、サッカーを破壊の道具にはさせないっ!!」

 怒りや敵対心、そんな感情ばかりが伺える表情で円堂さんは、"レーゼ"と呼ばれた少年に吠え立てる。そんな私たちにレーゼは、小さく鼻で笑った。私たちを下に見ているという考えが、むき出しである。この人たちが、破壊活動を続けている"エイリア学園"の生徒……星の使徒なんだ。
 円堂さんが蹴りつけたボールを軽々とキャッチしたレーゼ。私たちは、本当に…地球を救う戦いに挑むんだ。でも、大丈夫なのかな?私が地球を救うんだ、みたいな自信は一切無く、未知数な相手との勝負に不安が募るばかりだった。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.62 )
日時: 2011/01/25 20:49
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

お!!続き気になりますね!!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.63 )
日時: 2011/01/30 21:32
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


>>62 絆さん

続き……なかなか思いつかないですww
大まかには考えてあるんですが、それよりも時間が無くてww
コメ返し、遅れてすいませんでした。また来てやって下さいっ!
いつでもお待ちしております*^^*

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.64 )
日時: 2011/01/31 20:14
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

  第三十二話【私たちの未来の為に】


 辺りには、見慣れないカメラやマイクばかり。地球の運命が決まる世紀の一戦は、テレビなどを通して全国に放送されるらしい。
 けれど、私にはそんな光景、まったく見えていなかった。白恋中を守る為に、仲間の為に戦わなければならない。"雷門"という選ばれた者のみが背負うことの出来る戦士の証は、私を緊張させるには足りすぎていた。

「白恋中を守ってね!吹雪くん、桃花ちゃん」
「うん!皆のことは、僕たちが必ず守ってみせるよ」

 嗚呼、どうかスタメンでありませんように。私がフィールドに立っても足手まといになるだけ。瞳子さんがどんな考えを持って私をキャラバンへ呼び込んだのか、想像もつかない。こんな私じゃ、フィールドに立つのが精一杯だよ。
 エイリア学園のジェミニストーム。彼等に怯えている様子は、見られない。絶対的王者の如く、自身や威厳が満ち溢れていた。嗚呼、ますます自身を失っちゃう。
 円堂さんたちは、真剣な眼差しでジェミニストームを見据え……拳をぎゅっと胸の前で握り、突き上げた。絶対に勝ってやる、という闘争心が露わになっていて、チームメイトなのに、ちょっと怖いかも。でも、今まで悔しい思いばかりしてきたんだよね。私も力になれるのかな?エイリア学園を倒して、大切な人を守りきり、救え切れなかった心の傷を癒すことが。

「桃花ちゃん」

 そこには、切なげな瞳の珠香ちゃんがいた。恐怖からか、身体が小刻みに震えている。やっぱり、いざ敵本人を目の前にすると、テレビの中より怖いもので。目も薄っすらと、潤んでいる。

「がっ頑張ってね!無理はしちゃダメだよ?……怪我しないでね。私、ずっと見守ってるから。だから、だから……」

 どうして泣きそうなんだろう。もしかして、私の不安が伝わっちゃったから。嫌だな、そんなの。私、珠香ちゃんには笑っていてほしいよ。守りたいのは、仲間の涙じゃない。心からの笑顔だ。それだけは、言い切れる。

「……絶対、皆を守るから。それに私、丈夫なんだよ?誰も傷つかないように、戦い抜いてみせるから。笑ってて!」

 何だかさっきの士郎みたい。それでも、珠香ちゃんはだいぶ落ち着いたようで。元気な笑顔に戻っていた。嗚呼、私まで元気にしてくれるこの笑顔。言ったからには、全力で守らなければ。

「心配してくれてありがとう、珠香ちゃん」

 肩から腕にかけて、流れるように撫でる。赤み帯びた頬は、北海道の冷気でなおるだろう。ぎゅっと珠香ちゃんの手を包み込み、笑いかけると、雷門のベンチへ急いだ。もうすぐ、戦いの始まりを告げる笛が鳴る。出来る限りのことはしよう。私たちの未来の為に。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.65 )
日時: 2011/01/31 20:27
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

カッコイイですね、今回は!!

色々大変でしょうけど頑張ってくださいね^^
無理はしないように!!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.66 )
日時: 2011/02/02 19:43
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

>>65絆さん

カッコいいですか?そーですね……いつもはのんびりしてる桃花にも、カッコいいところはあるんですww

二月にはテストもあって、勉強やらなんやらで忙しい…なのかな?
でも、こっちも大切な趣味なので、時間をとって進めていきたいです!
はい!無理はせずに頑張ります!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.67 )
日時: 2011/02/06 15:30
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)
参照: 二月四日は立春(リッシュン)の日!!皆さん、春ですよ〜





  第三十三話【そして戦いは幕を開ける】

 瞳子監督の周りに集合した雷門イレブン。緊迫した空気が、余計に頬に突き刺さる。寒さと緊張が私に襲い掛かった。

『凍てつく北の大地を溶かすほどの熱気……緊急テレビ放送まで行われる世紀の一戦が、始まろうとしています!!』

 白恋イレブンの表情も険しさが増してきた。私だって怖い。でも、絶対に戦い抜くと誓ったんだ。皆の笑顔の為に。
 瞳子監督から告げられた作戦。それは、雷門の皆さんにとっても私にとっても、驚きの作戦だった。内容は——士郎をDFに下げ、シュートを封印すること。あのシュートならエイリア学園にも通用すると思ったのに、何故なのかしら?

「それから桃花さん……前半は、ベンチで控えていて」

 私は、どうやらベンチ組。足を引っ張らなくて良さそう、という安心感と、私の力では仲間を救えないというもどかしさ。どちらもお互いを強く主張し、譲り合う気配はない。おかげで、私は曖昧な気持ちのまま、試合を迎えることになってしまった。

『さぁ、試合開始ですっ!!』

 鬼道さんからのキックオフ。染岡さんにパスが通り、攻めあがっていった。どうだ、と言わんばかりの表情。染岡さん、どうやら自信がついたみたい。レーゼを抜き去ると、ゴール前へ駆け出した。うん、エイリアを抜けた、なんて喜べたのもつかの間。レーゼは、ふっと不敵の笑みを浮かべると、

「……その程度か」

 勝利を確信したかのように怪しげな瞳を煌かせた。雷門が相手陣内へ攻め込んだとき、もう少しのところでボールを奪われてしまった。やはり、まだ追いつけないみたい。

「皆、戻れっ!!」

 あ……前言撤回。初めて会った時より、スピードはあがってる。そして、エイリアたちに追いつけている!春奈さんに試合を録画した映像を見せて貰ったけれど、その時よりも相手をマークするスピードは速かった。ものにしたスピードを使い切れていないので不慣れな部分は目立つが、彼等は自覚している以上にパワーアップしている。
 まさに一進一退。雷門イレブンは、エイリア学園と互角の勝負を繰り広げているように見えた。

「頑張れ〜!!吹雪くん、みんな〜!!」

 白恋中生の声も一段と大きく張り上げられた。学校の運命だけではない。地球の未来もかかったこの戦い。応援にも知らず知らず、力が入る。ベンチの後ろからたくさんの生徒の声が聞こえた。報道陣たちも心配そうにしている。たくさんのカメラが、広いコートを駆け回る一つのボールを追っていた。

「"アイスグランド"!!」

 雷門のゴール前まで迫ってきたボールを士郎がカットする。流石、士郎だ……なんて。私は、士郎がエイリアなんかに負けないってこと、一番知っているんだから。やはり、DFとして活躍している士郎を眺めていると落ち着ける。シュートを決める士郎が嫌いなわけではない。私の中で、シュートを打つときの士郎を自然と"アツヤ"へ変換させてしまうから。だから、どう接すれば良いのかわからなくなり、不安から取り乱してしまいそうになる。そんなの、情けないし申し訳ない。小さいころから見てきた士郎のまま、士郎には大人になってほしいから。
 ぼんやりと過去に浸っている間にも、レーゼがボールを持ってゴール前に駆け上がってきた。士郎の今の位置では、レーゼを食い止めることは不可能に近い。円堂さんが止めてくれないと……塔子さん、壁山くん。お願い、間に合って!

「……"アストロブレイク"!!」
「止めてみせるっ!! "爆裂パンチ"ッ!!」

 レーゼが放ったシュートは、二人のDFをもろともせず、円堂さんのゴールを割った。そして、皮肉な事に前半終了の笛が鳴る。士郎のスピードでも、あの位置からシュートを打たれたんじゃ間に合わないもん。気付くとレーゼは、"実力"という名の貫禄を身に纏い、円堂さんに語りかけていた。いや、円堂さんだけではない。私たち、雷門イレブンへむけて。

————人間ごときが、我々に勝てるはずが無い、と。

 確かに強い相手だけれど、サッカーを破壊の道具として扱うのならば、私たちは全力でジェミニストームを倒さなければならないんだ。ぞっとするほどの正義感に襲われたあと、弱い私の手のひらに残ったものは、小さな誓いと儚い勇気だけだった。


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.68 )
日時: 2011/02/04 20:20
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

気になる気になる!!

あ。桃李サマは、吹雪がお好きなんですか??

私は結構好きですよww

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.69 )
日時: 2011/02/05 15:40
名前: 伶羅 (ID: er9VAvvW)

初めまして
毎回読ませてもらってます
とても面白いです

更新がんばってください
また見に来ますんで 笑

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.70 )
日時: 2011/02/06 15:27
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


>>68絆様

吹雪は、好きなキャラですよ〜!
でも……私は、オールキャラばっちこいなのでw←
絆様は誰がお好きですか?


>>69伶羅様

初めまして!
毎回、読んでくださるお客様がいたなんて……
面白いですか?それはそれは嬉しいです!←

のろのろ更新ですが頑張りますw
コメ、ありがとうございました! また来てやって下さい^^*

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.71 )
日時: 2011/02/06 20:46
名前: 伶羅 (ID: er9VAvvW)

はい 読ませてもらってます
とても迷惑な読者ですが・・・アハハ
更新遅くても私は待ってますんで(きもっ!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.72 )
日時: 2011/02/07 16:15
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


>>71伶羅様

うっ嬉しいです!やっぱり読者様がいると書く楽しさも倍増しますねw
めめめ迷惑だなんてそんなっ!? むしろ有難いですよこんな駄作にコメくれるなんて!
……そーなんですよね。時間がホントに少ないかもなんです← 勉強という壁は大きくてw
はいっ!ありがとうございます!お客様が来てくれるから私も頑張れr(殴

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.73 )
日時: 2011/02/07 16:50
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)





  第三十四話【少女の出陣】


「くそー!あのシュート、止められなかった……」

 前半が終わり、選手たちはフィールドから帰ってきた。皆、不服そうな表情だが中でも塔子さんは、特に悔しそうに見えた。真一文字に唇をキュッと食いしばっている。雷門イレブンとジェミニストームがぶつかり合うのは、今回が三度目だったはず。確か塔子さんは、奈良で行われたとある式典に出席したところ、日本政治界のトップにあたる、財前総理——塔子さんの父親がエイリア学園にさらわれるのを目の当たりにしたんだと聞いた。父親を助けたい一身でイナズマキャラバンへ参加したんだよね。強いな、彼女は。

「気にすんなって! 次は絶対、止めて見せるから」

 塞ぎこんでしまった皆さんを励ますかのように、今回の失点を笑い飛ばす円堂さん。でもきっと、円堂さん自身も悔しくて仕方が無いはず。その証拠に汗ばんだ右の拳が、小刻みに震えているのだから。相当、すごいシュートだったのだろう。うーん、この状況から逆転勝ちする為に後半はどんな作戦でいくのかな?

「吹雪くん、シュートは解禁よ。それから桃花さん、貴女はMFに入って」
「え……桃花も?」

 どうやら私は、後半から参戦するらしい。鬼道さんが言っていたのだけれど、瞳子監督がわざわざ士郎をDFに下げた理由は——自分たち雷門イレブンの為、らしい。練習を積んで、スピードを身につけたとしても実際に彼等のスピードに慣れるには、やはり時間がかかる。だから前半は、士郎をディフェンスに専念させ守りを重視し、その間に皆さんにエイリア学園のスピードを見切らせていた……というわけ。

「それならそうと、言ってくれれば良かったのに……」
「きっと、監督にも考えがあったのよ」

 不満そうに呟いた春奈さんを秋さんがなだめる。彼女の声は届いているはずなのに、瞳子さんはクイッと顔を背けてしまった。本当に必要なこと以外、口にはしないタイプの典型的なモデルだな。やっぱり、お姉さんとは正反対。

「……桃花なら、あいつ等のスピードにもついていけるよね」
「え、ちょ、期待されても困るよ!? だって私、士郎と違って、もう何年もボール蹴ってなかったし、」
「ううん! この前の練習試合だって活躍してたから、大丈夫!」
「そんな……」

 鉛のように重く感じるユニホーム。霜柱が融けて湿った足元を眺めていると、自然と溜め息が零れた。皆を守りたいのはやまやまだけど、はたしてそれが私に相応しいのか。

「春崎っ!頑張ろうぜ!」

 明るい笑顔を振りまく円堂さん。心なしかその笑顔に救われたけれど、私が皆さんの力になれるかなんて、どれだけ自問しても答えが返ってくるはずがない。こうなってしまった以上、私は私のサッカーをしよう。たとえ、この選択が未来にどんな影響を及ぼすとしても。だって、この疑問の答えはきっと、フィールドでしか見つけられないのだから。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.74 )
日時: 2011/02/07 17:05
名前: MiNi (ID: AHLqKRWO)

来たよ^^

桃花ちゃんかあいい^p^
もうたべty((殴

ジェミニねー。レーゼw

更新頑張れ☆

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.75 )
日時: 2011/02/07 17:55
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)


>>74MINIちゃん

あ、お久しぶり〜^^*

可愛い?なんかそう言って貰えると嬉しいなぁ……
お客さんが少ないから、そーゆうのすっごい気になるんだw
た、たべ……ふっふっふっ桃花はすでに試食済みd(殴蹴殴

そーなんだよね、まだジェミニなんだよねw抹茶ソフトさんだよww
うん、更新おっそいけど頑張る!コメ、ありがとーでした!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.76 )
日時: 2011/02/07 19:47
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

お!!桃花ちゃん、頑張れ〜!!

桃李サマも頑張ってくださいねww

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.77 )
日時: 2011/02/10 09:27
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)

思った以上に更新する時間がとれなくて苦戦中なうw
あ!……参照600突破、ありがとうございます!!嬉しいです!!


>>76絆様

桃花ちゃん、後半から出場させてみます!……ちゃんと活躍してくれるかな?←
嫌々ながらきちんと自分の仕事はこなしてくれると思います。彼女はw

はい、私も頑張ります!……もうそろそろテストなんですけどね〜

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.78 )
日時: 2011/02/10 10:43
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)




  第三十五話【雷門の反撃】

 ついに、後半を告げるホイッスルが鳴り響く。士郎はFWにあがり、私はその背中を眺める形。まさか本当に、試合出場しちゃうなんて……いざ本番となると、緊張しないわけがない。何度も深呼吸を繰り返し、自分を落ち着かせようと必死だった。

「奴等は、我々の動きに対応しています」
「人間どもめ……この戦いが無意味だということを教えてやる……!!」

 切れ長の瞳は、キッと私たちを睨みつけたが、いまさら恐怖を抱え込んでも遅い。この怖さを跳ね返すくらいの気持ちで試合に臨まないと。円堂さんの声が私たちを後押しし、後半は点を取る為、積極的に攻めるようにした。私は、そんな皆さんをアシストしなければならない。
 "アイスグランド"でボールを奪った士郎は……また何かを呟き、瞳を橙色に変えた。士郎とアツヤが、入れ替わった瞬間でもある。

『速いぞ、吹雪! まるでフィールドを駆け抜ける雪風のようだ!』

 そのまま果敢に攻めあがる士郎を助けるため、相手のボールを奪いに行く。何とか染岡さんに通ったものの、士郎は勝手にパスを塞ぎ、ゴール前へと行ってしまった。これには染岡さんもお怒りのご様子。でも、この行為は士郎ではない士郎のプレイなのであって……ちょっと複雑な私。
 それにしても相手は、どうやってコミュニケーションをとっているのでしょう?

「……!? "フレイムダンス"!!」

 一之瀬さんがボールを奪う。優雅なディフェンス技。流石、雷門イレブンだとしか言いようがない。一之瀬さんのボールは、士郎にまわる。そして士郎は……染岡さんにパス!?

「行け———っ!!」

 水流のような動きで、青いドラゴンが現れた。そして、GKをすり抜け、エイリア学園のゴールへ突き刺さる。人間が宇宙人からゴールをもぎ取った瞬間だった。

「同点ゴールが……決まった……」

 歓喜溢れる声が染岡さんを包み込む。やはり、その輪の中へは入りづらくて。士郎と共に——人格としてはアツヤなのだけれど——その様子を眺めていた。ふと気になり、士郎に尋ねてみる。どうしてパスを出したの、と。

「俺がシュートを打っても、あの状況じゃ止められてただろ。だから染岡にパスを出した。それだけだ」
「……昔のアツヤじゃ考えられない」

 俺はそこまで幼稚じゃねーよ!
 まだまだ幼いアツヤは、ふいっとふてくされてしまった。うーん、やっぱり幼いような。でも、本人に言ったらもっと怒るだろうから言わないつもり。

「あの技は、"ドラゴンクラッシュ"の進化系——"ワイバーンクラッシュ"と名づけましょう!」

 目金くんの解説を納得しながら聞き流していた。すごいね、なんてアツヤに話題をふると、やはり流される私。でもその後、ちゃんと返してくれたから、やっぱり優しいなと思う。まあ、染岡さんの新必殺技とは全く関係ないんだけど……

「決勝点は、俺が決めてやっから」

 らしいです。その言葉を信じて、私ももう少し、頑張ってみましょうか。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.79 )
日時: 2011/02/11 20:44
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eMRX3Yay)





  第三十六話【打ち勝て!エイリア学園】


「癖……ですか?」
「そう、パスをする時の癖があるんだよ」

 エイリア学園との戦いは、もうすぐロスタイムに突入する。そこで、一之瀬さんにアドバイスを貰っていた。宇宙人にも癖ってあるんだなぁ。やはり、人に近い存在だからなのかな。いや、私、宇宙人なんて絶対いないと思ってたのに。この世界に存在するのは、サンタさんと人魚くらいだと信じてたのに……

「まあ、カットは俺に任せてよ!桃花ちゃんは、FWへボールを繋いでくれ」

 ちゃん付けされるとこそばゆい。でも、この人も帰国子女なんだっけ。アメリカからきたんだよね。うーん、なら、こういうノリでもおかしくないか。うんうん。

「我々が失点だと……!? こんなこと、あってはならないのだ……!」

 先程の余裕さはどこへやら。私には、レーゼが焦っているように見えた。それだけではない。彼等は、"敗北"を何よりも恐れているように思える。もしかしたらこの戦い、簡単には終わらないのかも。いや、ジェミニストームが——宇宙人たちが、そうあっさりと譲ってくれるはずがない。しかも今は、雷門イレブンが試合の主導権を握っているのだから。相手も危機を感じているだろう。だとしたら尚更、相手の動きを見極めなければならない。

『世紀の一戦は、いよいよロスタイムを迎えました。さあ、はたして勝利をもぎ取るのは、エイリア学園「ジェミニストーム」か、雷門イレブンなのか!?』

 そしてまた——笛の音は、鳴り響く。


*。+

 積極的に攻めあがる雷門イレブン。だけど、ジェミニストームも黙って見過ごしてくれるほど、甘くはなかった。

「……真の強さを、見せ付けてやる!」

 トップスピードでボールを運ぶレーゼ。士郎は今、前線へ上がっていてとてもじゃないけどディフェンスには参加できない。こうなってしまっては、GKとFW——円堂さんとレーゼの、一騎打ちだ。

「決める……"アストロブレイク"ッ!!」

 渾身のシュートが今、雷門ゴールへむけて放たれた。この試合、一番の威力を誇るかもしれない。さっきよりもパワーアップしてるし……円堂さんが止めてくれないと時間的にも体力的にも皆さん、限界だよ。円堂さん、皆さんの思いを背負って止めて下さい。学校を破壊された方々の為に。病院で待っている、円堂さんの仲間たちの為に。その想いに報いるため、どうか止めて下さい……っ!

「仲間のためにも、傷ついた人たちのためにも……止める! "マジンザハンド"!」

 シュートのパワーに押され気味だった円堂さん。が、途中、ボールの威力はどんどん吸い込まれていき——気付くと、モノクロのサッカーボールは、円堂さんの腕にがっちりとキャッチされていた。円堂さんが初めて、宇宙人のシュートを止めたんだ。マネージャーさんや瞳子監督が笑み崩れたところを見て、私も少し、落ち着けた。円堂さんは、本当に凄い……!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.80 )
日時: 2011/02/12 12:52
名前: ミルフィーユ ◆n5pVaUx9QM (ID: At9Y2ED6)

桃李さん
はじめまして 
とってもイイ作品ですね!桃花ちゃんとってもかわいいですね♪
天然っていうか、ほんわかしてるっていうか。
更新頑張ってください!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.81 )
日時: 2011/02/13 19:59
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

お久デス!!

進んでますねww頑張ってください!!

おっと・・・私もテストが・・・(^_^;)

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.82 )
日時: 2011/02/14 16:53
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: F343Lai/)

>>80ミルフィーユ様

はじめまして!
新しいお客様に来ていただけて、とっても嬉しいです♪
イイ作品……ですか?まだまだ未熟ですが、イイ作品目指して修行中ですww
桃花ちゃんは、天然ヒロインをイメージしてみました。"ほんわか"が似合う女の子を目指したので、嬉しいです!
更新、ちまちまと頑張ります!コメ、ありがとうございました!また来てやって下さいww


>>81絆様

あ、お久しぶりです!
最近、いらっしゃらなかったので密かに心配しておりましたww
ちょこっとずつですが、更新しちゃったりしてます。頑張りますね!

て、てすと……お互い、頑張りましょう!(キリッ

*~バレンタイン特別conte~* ( No.83 )
日時: 2011/02/27 12:27
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 8pbPlA7p)


 気付くと、いつの間にか雪が降っていた。ぼんやりと歩いていただけだから、そんな変化さえわからなかったんだろう。羽みたいにふわふわで、やわらかい雪。いつもなら、今にでも雪へダイブして遊ぶんだろうな。でも、今日は違う。大事なおつかいがあるから、雪遊びはお預けなの。今日は、一年で一度の特別な日——大切な大切な、二月十四日だから。

「うう……さむい……」

 手袋をつけているにも関わらず、寒さは指先を凍りつかせた。白くなった息を吐きかけて、少しでも寒さを和らげたかったけど、胸に抱えている荷物のせいで、できそうになかった。
 小さい紙袋——まだ幼稚園へ通う歳の桃花にとっては、大きめの紙袋には、昨日の午後、お母様と一緒に作ったチョコレート菓子が入っていた。ガナッシュを挟んで作った"ピンク色のマカロン"。親戚の伯父さんは、ショコラティエというショコラ菓子を作る天才なの。この前、親戚一同で集まった時、お母様と一緒に作り方とレシピを教えて貰った。味の保障はできないけれど、お母様は美味しいって言ってくれたの。だからきっと、二人も喜んでくれるはず。でも、どうしても、二人に渡すには量が多すぎる気がする。

「……しろうとあつや、よろこんでくれるかな」

 折角だから、一人で渡しに行ってきなさい。お母様に言い包められて、吹雪家へ一人で向かっていた。あーあ、今日はバレンタインだけじゃないのに。私——春崎桃花の誕生日なのにな。お母様、忘れちゃったのかな?お父様も今朝から姿が見えなかったし……どうしよう、本当に忘れられてたら!
 そんな、まさかね。ちょっぴりドキドキしてきた胸を押さえて、すぐそこにまで見えてきた吹雪家へ駆け出す。といっても、辺りは当然、雪道なわけで。いつもの速歩きとほとんど変わらないスピードで、焦る思考とは対照的にゆっくりと進む歩調。最近、やっと届くようになったインターホンを押すと、吹雪家の小母さんが答えてくれた。実は、士郎のお母さんって呼びたいんだけど、呼ぶとアツヤが怒るんだ。で、アツヤのお母さんって呼ぶと、士郎が泣きそうな顔になる。だから仕方なく、吹雪家の小母さんって呼んでるの。

『あ、桃花ちゃん?あがってきていいわよ』

 お邪魔します、と呟きドアを開ける。いつもなら士郎とアツヤが飛び出してくるんだけど……寂しく思いながら、一人で重いドアを開けた。暗い玄関。士郎とアツヤなら、私の誕生日、覚えててくれると思ったのに……

「おじゃましま……」

 明るいリビングへ一歩、踏み出す。途端、パンという音が響いた。例えるなら、銃が発砲したような音。びっくりして体が硬直する。瞳をパチパチさせ、辺りの状況を把握しようとした時——煙の匂いが鼻をかすめ、色とりどりの紙ふぶきやテープが、宙を舞っている光景を目の当たりにした。リビングには、士郎とアツヤ。二人のご両親。そして……私のお父様とお母様もいた。六人の手には、クラッカーが握られている。装飾が施されたリビングは、いつも以上に華やかに思えた。カラフルすぎて、目が疲れてしまいそうなほどに。

「あ……あれ?」
「ももちゃん、たんじょうびおめで———」
「にーちゃんのばか! いっしょにいおうっていっただろ!?」

 相変わらず、喧嘩ばかりの二人。でも、この二人を見ているからって、状況がわかるわけじゃない。ぼーっと突っ立っていると、壁にさげられた看板に、私の名前が刻まれていることに気付く。ああ、そっか。もしかしたら、もしかして、そーゆうことになっちゃってるのかも。全部わかった瞬間、嬉しさと恥ずかしさが一気にこみ上げてきて、頬が赤くなっていくのを感じた。そしていつの間にやら喧嘩が収まったらしい二人は、柔らかく暖かい笑顔で、息ぴったりに叫ぶ。

「「はっぴーばーすでー!ももかっ!」」

 皆に、私の特別な日を祝ってもらえることが嬉しくて——私も自然と、微笑んでいた。

「……うん、ありがとう!」


       ( だいすきな、あなたへ )


****

はい、バレンタイン特別短編だったりします!
桃花ちゃんは、二月十四日が誕生日ですーっていうプチ設定があります。本編とはまったく関係ありませんがw
ということで、ずーっと書いてみたかった幼少期のお話を書いてみました。三人でほのぼのしてれば良いなーみたいなw
見に来てくださった皆様に、少しでも楽しんでいただけたなら、私もとても嬉しいです。

では、これからも*小さな初恋*&桃花、そして駄作者、桃李をよろしくお願いしますっ!!


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.84 )
日時: 2011/02/15 19:19
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

おぉ!!はっぴぃばれんたいん(ΦωΦ)フフフ…

誕生日がバレンタインとは、ロマンチックですなぁ\(^o^)/

あ。ご心配有難うございます(_^_)
自分の小説の更新に追われていて・・・(^_^;)
3個って結構辛いですね。。。

明日はテスト二日目、頑張りますねww
あぁ・・・理科と国語・・・。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.85 )
日時: 2011/02/20 14:22
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 8pbPlA7p)


>>84絆様

Happy Valentine♪……って、もう過ぎちゃいましたねww

はい、そうなんですw クラスの男の子もバレンタインが誕生日で、「え……なにそれイイじゃん!」となったので採用しました(
いえいえ、絆様は大切なお客様ですから。なので、貴女様の名前を見ると、少しほっとするんですよね。よかった、また来てくださった、と。

絆様も小説を書いてるんですね!さ、三個……すごいです!
タイトルを教えてください。さっそく見に行きます!あ、来ちゃダメな場合は、はっきり言ってください。陰からこっそりt(ry

テストですか……私は、二月の終わりのほうなんですよね。
時間はまだ残ってるのですが、範囲が広すぎて……泣く泣くアルファベットを書いてますw

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.86 )
日時: 2011/02/20 14:44
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 8pbPlA7p)




  第三十七話【勝負の行方は……】


 呆然と立ち竦むレーゼ。当たり前か。自分のシュートが止められたのは、今回が初めてなのだから。瞳は、初めて生まれた"恐怖"という感情に支配され、闇黒へと突き落とされた。そんなように受け取れる。負けを知らなかったから、なんだよね。レーゼが可哀想に思えたけれど、サッカーで人を傷つけた人——宇宙人、地球外来生物なのだ。そんな情など抱いていたら、限が無い。

「我々の、シュートが……そんな、バカな……!!」

 その間にも、大きく弧を描いたサッカーボールはエイリア学園陣内へと回されていた。カウンター攻撃、大成功かな。染岡さんに渡ったボール。そのまま持ち込み、シュートを狙う。……が、諦めずに追ってきたDF二人が立ちはだかる。そして、染岡さんは……

「……吹雪っ!」
「お、おう!決めるぜ!」

 士郎にパス、なんて。試合中に友情が生まれたみたい。放たれたシュート、"エターナルブリザード"は物凄い威力だった。相手GKを吹き飛ばし、冷気を纏ったままゴールへ突き刺さる。そして、その瞬間——長い笛が鳴り響き、辺りを静寂へ包み込んだ。そう、私たちの勝利を告げる、ホイッスルが。

「俺たちの……勝ち?」

 円堂さんが小さく呟き、そして大きな雄たけびをあげた。世紀の一戦に、ようやく決着がついたのだ。私たち、人類の勝利として。喜びに湧くメンバー、微笑む監督、安堵の溜め息をついた観客たち。士郎と目が合い、おめでとうと口パクで伝えようとした、その時——新たな戦いを告げる、幕が開く。

「え……?あいつ等は……」
「セカンドランクチーム、"ジェミニストーム"。お前達はもう——"用済み"だ」
「で、デザーム様!?」

 うろたえたような表情のレーゼ。が、それが最後に見たレーゼだった。次の瞬間には、白銀の光が彼等を包み込み、気付けば——その姿は、消失していた。ざわつく校庭。唖然とする私たちを余所目に、デザームと呼ばれた青年は言う。

「……我々は、エイリア学園ファーストランクチーム、"イプシロン"だ」

 冷酷な笑みを放つ彼等。地球人と宇宙人の戦いは、終わりと同時に始まりを迎え、新たな戦いが幕開けした。この戦いが、この経験が、私たちをどう翻弄するのか、まだわからない。が、この時すでに、運命が大きく狂い出していたことに気付くのは、後悔ばかりが自分を襲う、未来の話なのだ……——

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.87 )
日時: 2011/02/25 18:14
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 8pbPlA7p)




  第三十八話【涙の種から、咲く笑顔】

 片づけが終わった室内。一通り見渡す前に、私はベッドへダイブした。ふかふかの布団に顔を埋め、しばらくぼーっとしてみる。未だに消えない疲労感を背負いながら、体をよじり、天井へと視線を向けた。真っ白な天井。疲れた脳を癒してくれるものは無いのかと、答えが返ってこない疑問を抱いた。
 ジェミニストームとの戦いは、終わった。それは事実、だけど。

「……"イプシロン"、か」

 エイリア学園ファーストランクチーム。そう、ジェミニストームはセカンドチームだった。つまり、レーゼたちよりも強いに決まってる。彼等は、次に破壊する学校を指定した。京都にある漫遊寺中。次にホイッスルが鳴り響くフィールドは、そこなのね。
 二週間とちょっと。それが、私が白恋中で過ごした時間。長いように思えて、とてつもなく短かった。いや、実際には、こんなことに巻き込まれるなんて思ってなかったもん。だから、急すぎると言うか、何と言うか。二週間で北海道を去るなんて、予定帳に記入してあるわけないでしょう?

「士郎と一緒に全国を回って、地上最強のチームの一員となり、エイリア学園を倒す。それが、私の使命……」

 もし、そうだと言うのならば。
 夢物語のような、有り得ないこの現実が本物で。信じられない。信じたくないけれど、現実なんだよと言われたら、これはもう事実なんだ。運命なんだ。使命なんだ。選ばれたのは、私。巻き込まれたのも、私。私が引き寄せた運命。この戦いが、選手たちを傷つける旅になろうとも、損傷を受けるのは、私。他の誰でもない、……春崎桃花。もし誰かが涙を流すのならば、私がこの運命を受け入れ、その人を笑顔にしなければならない。それがきっと、正しい選択なのだから。
 だいぶ難しい話になってきたけれど、明日、私は北海道を発つ。帰りの予定など無い、長くなるであろう旅の一員になる。力になりたくてもなれない。そんな人たちから見たら、私は酷く羨ましい立場、環境にある。そう考えたならば、精一杯、戦い抜かなければならない。……私がネガティブになっちゃだめ! 私が未来を救うの。それでいい。傷つく人が、一人でも減るように。一粒の涙が、嬉々とした笑みに変わるように。雷門イレブンが、イナズマキャラバンが、無事に旅から帰ってきて、サッカーが楽しいスポーツへ戻ることを、信じてくれる人のために。
 いつだったか、私の大切な人たちが、私を守ってくれた、あの日のように。私は、大切なものを守りきれる。そんな強さを見につけ、皆を守る。——もう二度と、"アノ日"の二の舞は起さない。
 でも。

「強さの代償が、大切なものだとしたら……次は何を、失えばよいのですか?」

 疲れからか、閉じかけた世界。最後に映し出されたのは、失くしてしまった、消えてしまった、大好きだったあの笑顔だった。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.88 )
日時: 2011/02/27 12:22
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 8pbPlA7p)



    第三十九話【狂い咲き】

 雪道をぼんやりと歩きながら、私は肩からずり落ちた鞄を背負いなおした。学校へ行く時よりも重い鞄。着替えやら洗面道具やら……例えるならば、お泊りセットを積めた鞄。——これからの旅の必需品たち。部屋の鍵は、校長先生に預かっててもらう。ペットもいないし、特に心配なことは無い。ただ、旅先にまでヴァイオリンを持っていくことを、瞳子さんが許してくれるかどうかだけが悩みの種だった。
 寒さが厳しい。いつもより遅い時間と言えど、凍えるような冷たさに変わりは無いから。まあ、場所が場所ということもあって仕方が無いのだけれど。
 着いた場所は——知り合いの名が刻まれた、墓石の前。

「……おはようございます。小父さん、小母さん」

 アツヤの名も呼びかけたが、唇は正常に動いてはくれなかった。もうこの世にいないとわかっていても、私はアツヤと会っている。話している。関わっている。それなのに手を合わせるというのは、なんともおかしな話でしょう?

「まさか、二回目の挨拶が別れの言葉になっちゃうなんて……変ですよね」

 こんもりとした純白の雪。毛糸の帽子のように、墓石に積っていた。無意識に雪を払い落とすと、もう一度、手を合わせる。合わせる、と言うよりかは、指を絡ませ、温もりを保つために合わせているのだけど。

「士郎のことは、私に任せて下さい。もう、一人にはしませんから」

 これだけはちゃんと、伝えておきたかった。ねずみ色の空を見上げると、少しだけ笑ってみる。これは、私の約束なの。もう宣言しちゃったんだから、守らなきゃだめなのよ、なんて。
 そろそろ時間になる。まだ、もう少しここに残りたい衝動を抑えて、私は後ろへ振り返った。が、視界の隅に艶やかな色が映し出される。蹲り、その色のもと——季節外れの、狂い咲きとなった花に手を伸ばすと、小さく呟いた。

「……どうか、私たちを見守りください」

 葉や花弁に乗った粉雪を払う。枯れてしまうのは、きっと時間の問題で。それでも尚、美しい花を咲かせようという植物の生命力に感心した。私もこれくらい、強くなれたら。
 重い体を動かし、再度、歩みを進める。旅の出発点となる白恋中学校まで、あと少し。


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.89 )
日時: 2011/02/27 12:53
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 8pbPlA7p)



    第四十話【別れを告げ、すべては始まる】


「あれ……皆、来てくれてたの?」
「桃花ちゃん、待ってたよ!」

 校庭にいたのは、雷門中の皆さん、士郎、そして白恋イレブン。結構、朝が早いから寝ていると思ったのに。なんだか悪いな。私たちだけの為に、わざわざ早起きさせちゃうなんて。罪悪感からか、無意識に謝罪の言葉を口にする。すると何故か突然、怒られた。

「何言ってるの!? 桃花ちゃんは、大切な仲間なんだから。見送りに来るなんて当たり前だよ」

 顔をやや紅潮させて、早口で怒る珠香ちゃん。紺子ちゃんも、頬をぷくりと膨らませている。氷上くんも喜多海くんも空野くんも、後ろで小さく頷いていた。なんだか嬉しくて、これから離れ離れになることも忘れて微笑みかける。士郎は、喜多海くんたちと話していた。そろそろキャラバンに乗らないと。そう思い、女子メンバーとハグを交わしたあと、士郎について行った。が、

「桃花ちゃん、ちょっと待って!」

 紺子ちゃんに食い止められる。雷門の皆さんがポカンとしている間に、透明な包装紙に包まれた何かを手渡された。よくよく見てみると、それは薄い桜色に染まった、綺麗なスカーフで。私がポカンとしていると、珠香ちゃんが説明してくれた。

「お守りだよ!桃花ちゃんと士郎くんが、無事に帰ってこれますようにって……だから、その、頑張ってね」

 涙声にかわりながらも、言葉はちゃんと私に届いた。紺子ちゃんの瞳も潤んでいる。二人をもう一度ハグすると、絶対に帰ってくるからね、そう呟き、キャラバンに乗り込んだ。
 マネージャーさんの隣に座らせられる。窓の外では、皆が手を振ってくれていた。まだ、一緒にいたかった。切にそう思う。

「古株さん、お願いします」

 そんな願いは、瞳子さんのよく通る声にかき消されて。無機質なエンジン音が響き、雪が静かに振り出した北海道を駆け抜けていく。別れなど、あっという間だった。さっきの情景が、スローモーションのように浮かんでは消え、浮かんでは消える。儚いものだ。
 丁寧に袋を開け、スカーフを手に取る。一度洗ってくれたのか、新品にしては柔らかかった。

「可愛いスカーフですね」

 春奈さんが笑う。私を慰めようとして、そんなことを言ってくれたのだろうか。笑い返すと、スカーフを折り、頭へ持っていく。両手を伸ばして頭の頂上でリボン結びをしてみた。

「うわぁ……素敵!なんだかうさぎみたいね」
「うさ耳スカーフです。似合いますかね……?」

 口々に褒められて、少し照れくさかった。髪とスカーフに優しく触れ、心の奥で密かに誓う。私は絶対に、大切なもの全てを守りきると。仲間も笑顔もサッカーも、士郎だって絶対に。出来る限りのことをしよう。いつか胸を張って、白恋中に帰ってこれるように。凱旋できるように、と。
 どんなに辛くとも、私は耐え抜いてみせる。粉雪をぼんやりと眺めながら、そう思った。


 ——こうした大切な人との別れから、私の戦いは、幕を開けたのです。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.90 )
日時: 2011/02/27 12:56
名前: (●A●) ◆ZAc0LgP5pA (ID: 0L8qbQbH)

桃李
おっココにもスレがっ!!!
40話すっごくよかった〜!!
こーしんガンバってね!!
あと、あたしのトコにもまた来てね!!
         / 乙-┐      / ⌒ヽ          < ‾ \「 \
   , ィ ⌒>┴く/,二ュ   ト _」: l: :ΛL _   _  / ‾         └‐ 、
  ┌{ ,>-┴<___ 'く -‐く   ri‐‐ヘ:l:├┴ -</  ⌒> / | l  l、    く
  (/⌒ `⌒ ゝ__ (-‐<    L 二_二_二 _  }    /  L /L⊥ 」 \ l  ゝ
  (rイ)ニ(rイ))ニェ下、-J   Y 0   O   |Tl   Lイ | O   O V  rJ
   /  '    u 6入_>      | ' ' _ ' ' u | |6)     レヘ|  '_  u |/6)
   \ n   ,ィノ        /\  ノ  ,ィV         \  ノ  ,ィノV
       ーr ' |          /´丁 ‐< L _           ーr ' |
   / ‾ く二Yコ‾\    Λ /\ __ Λ   \       / `== ' ‾\
  /: : : : : : \l/: : : : :l     l/ `l: : : :/  r┴、l   |      l /       l   l
  У‾ \ : 只: :/丁   /ト、/ーへ  弓 └ イ       /|       l   |
 /: : : : : : 丁| |丁: : .|    L > ニニく:>ヘ- 、 _」      >┤      丁丁

 *今までのお話* ( No.91 )
日時: 2011/08/10 18:07
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: AuasFZym)




    *~Table des mati~eres~*    スレ制作日*2010/11/27

 プロローグ〜Un prologue〜  >>02-
 オリキャラ紹介  >>04

 第一話【白恋中へ】〜 第十話【ブリザードの吹雪】
>>05 >>6 >>07 >>08 >>9 >>10 >>11 >>12 >>14 >>20
 第十一話【小さな決断】〜 第二十話【桃ちゃん】
>>25 >>26 >>29 >>30 >>31 >>32 >>33 >>34 >>35 >>36
 第二十一話【代わりの選手は】〜 第三十話【雷門のエースストライカー】
>>37 >>43 >>44 >>46 >>47 >>48 >>51 >>53 >>57 >>60
 第三十一話【勝負の行方】〜 第四十話【別れを告げ、すべては始まる】
>>61 >>64 >>67 >>73 >>78 >>79 >>86 >>87 >>88 >>89


       *白恋中学校編・完結  2/27


 第四十一話【いざ、京都へ】〜 第五十二話【小さな変化】
>>101 >>107 >>110 >>113 >>123 >>130 >>135 >>143 >>145 >>149 >>166 >>167



       *漫遊寺中学校編・完結  4/19            

 第五十三話【その男、サッカーの敵なり】〜
>>171 >>


 *参照1000突破記念企画* >>150
【物語目次】>>157 >>158 >>161 >>174 >>175 >>178 >>185 >>189 >>211 >>229 >>226 >>232 >>245 >>246 >>248 >>249 >>251 >>252 >>254 >> >> >>

 *本編サイドストーリー*
【1400突破記念 珠香ver.】—* 届かぬ貴女の微笑みに *— >>139
【世界編予告】—* 忘れた夢が廻りだす、( 芽生えた"ユメ"を消し去って )*— >>199
【1400突破記念 紺子ver.】—* ぐっばい、えんじぇる *— >>204
【1500突破記念 吹雪ver.】—* The tears of the angel *— >>216
【第一回アンケート!】>>219
【2000突破記念文】>>253


  *最終更新/記念企画/20110810*




Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.92 )
日時: 2011/02/27 15:28
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 8pbPlA7p)


>>90(●A●)様

いらっしゃいませ!ようこそお越し下さいました。
おぉ、今回のAAは鬼道と円堂とたちむーですね?可愛いです!
テスト勉強の合間合間なので時間が少ないですが……頑張ります。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.93 )
日時: 2011/02/27 15:32
名前: (●A●) ◆ZAc0LgP5pA (ID: 0L8qbQbH)

桃李
おっ!こんにちは^^タメでいいよ!
あ!あたしのことは「マリン」でいいよ!
これ本名だしね^^
おっ!せいかい!AA得意って言うか…何か…やりたかったから!
テスト勉強!?すごいすごい!
頑張れ!風丸好きかな??
                      / : 二ニ、ヽ}/ : : : .\:\\
                / : : : : : : : : 7 : : : : : : : :ヽ ヽヽ
              / : : : : : : ィ :/ l : l    、. :ヽ : ヽ
               / : /: // /  |: l : : : : : :ヽ: : l: .l l
               l/: .ィ: ./ / 、   l : l : : : : : : : l: :l: .l l
            _ ⊥∠/ :/ :厶ニ\ ヽ: ヽ : : : : : : l: |: .l l   <頑張れよ!
           /       V: :Λ |:::l:]ヽ ヽ: ヽ: : : : : .l l : |: l
            /        l : l ´' ` ´   } \: \: : : /: Λ :\
            l       l ハ        __ ,\: \/: /: :ヽ: : \ __
       __ - :|      | |>ヘ   ‾     \/: Λ: : : :\ー- 二 _ー - 、
     /: : . ィ‾|         ハ V:/ >、        , ィ/: :/ : ヽ、: : : ` ー- 、 \:ヽ : \
    /: / : / l: : : .l      Λ:V:/.rニL ー- ' ´L:/: :Λ : : ヽ`ー- _ : : : ヽ  ヽ ヽ: :ヽ
    /: イ: : l |: : : :ハ        |⊥Ll/:`ー、\ /,ニ/: :/: .ト、\:`ー 、   ヽ: : : ヽ } : l : :|
    l: l | : .レ┴、: : .ヘ      ト  >、:.:.:.ヽ V/.:.厶イL: |  \\ : :ヽ   l : : |: .l|: j/
   └ヘl /     |      l / : ヽ:.:.:.:└イ .:.:.:. /:\ ` ー 」._ノ: l: .|   | : l l: .|└'´
   __/      ノ、      Λ : : : :ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.: /: : : :\   Λ:/: /  /: //: /
   l    、     l ヽ _ - / ヽ: : : : ヽ:.:.:.:.:.:.: /: : : : : : :\l : l: :/  /: 厶/
  /     ヽ    \   / /  \: : :ヽ:.:.:.:. / : : : : : : : /7: l Y  └ '


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.94 )
日時: 2011/02/27 19:18
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 8pbPlA7p)


>>92マリン

じゃ、じゃあマリンって呼ぶね!……やっぱり照れr(殴
AA、得意なんだ!良いなぁ、私はそういうの全然ダメでww
今回のテストは範囲がひっろいひっろい。よって、勉強しても間に合わないんだよ。
うん、頑張るよ!風丸さん、素敵すぐるwそーだね、好きだよ、風丸くん(ちょ

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.95 )
日時: 2011/02/27 19:22
名前: (●A●) ◆ZAc0LgP5pA (ID: 0L8qbQbH)

桃李
マリンでよろしく!!
AA得意…んー…まぁできるかぎりに作るかな??
いや!気合を入れてやれば間に合う!!
ガンバ!風丸好きか!いいこと聞いた!
ラッキー☆イナイレの絵文字作るの楽しみになるっ!!
フィディオの絵文字作った!
                    _   ---
                     - ´: : : : : : : : : .` ヽ、
               /. : : : :/: : : : : : : : : : : : .\
              / : : : - ィ . : : : : : : : : : : . ー- 、ヽ
                /: / : : / : : : : : : : : : : : - 、 : : .\l
            /イ: : : : : | : : : : : : : : : : : : : : \ : : : l
            | l : : : : Λ: : : : : : : : : : : : : : : : \ : ヽ
                  l : : :/、 ヽ : : : : ト、 : : : : : 、 ____> ヽ
              l: : l  >、 \: |: |  \ : : : ヽ: _ : : : :\
               >、ヽ { ト]` ヽN_.ィ」下、ヽ: .「 : : : : : : : ノ 
  . - へ -ァ ⌒ >、 _ /: : \l `´     ` ┘ノ V : : ヽ‾/
  ` ヘ l { : /: : : / / : 、: .l ヽ  `___,      >、: : : .>
   ノ > 」 : : :ヽ : {:/: : :>、l : : >、 マ__ノ   ィ : : :√ \
  └ '    `ヽ: :>'´‾   ヽ: : : :/ ` ┬ ' ´/: : : /. : : : .\
                      ヽ: : l : Λ‾/>、: ./ : : : : : : : >、
                   l : : Vヽ V /: :l/、: : : : : /.:.Λ

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.96 )
日時: 2011/02/27 19:44
名前: 円堂にあーーいをこめてーー♪絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

ほだすデスww

お久しぶりです^^・・・最近来れなくてすみませんでした(_^_)

前に、3個書いてるって言いましたけど、1個終わっちゃいました!!

なので、あと2つ見て頂ければ・・・!!(終わったやつも、是非))

検索で、ほだすと検索して頂ければ引っかかります^^

待ってますね!!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.97 )
日時: 2011/02/27 20:40
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 8pbPlA7p)


>>95(●A●)様

おお!フィディオだ!カッコいいよね白い流星君w……短編書いてみたけど、gdgdだったっていうw
間に合わないんだよ〜まったく覚えられないwもう、誰だよ勉強しろなんていうの!
で、でもマリンの言うとおり気合で頑張るよ!ありがとっ♪

>>96絆様

お久しぶりです!
いえいえ、来てくれるだけで嬉しいので。暇なときにちょこっと見ていただければww
一つ完結したんですか?お、おめでとうございます先輩!(ちょ
ロックしていないなら、三個全部回ってきます!ではでは、行ってきますね!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.98 )
日時: 2011/02/27 20:44
名前: (●A●) ◆ZAc0LgP5pA (ID: 0L8qbQbH)

桃李
フィディオうまくないよ;;;;
気合で行けばいいんだよ!どういたしましてっ!!
         l    ' . : :::::::::::::::::::::::::::::::::::∧:::::::::::::::::::::::::: : .   .  ....  ゛:::..  ',
           !   :    . . : : ::::::::::::::::::/  ';::::::::::::: : ;.     ;!..:::::::::::. ゛;::::..  i
        |   :       . . : : :::::.;'    ',    i! .....::::::::::ハ:::::::::::::. i::::::.  i
         l  .:i ::::::::::::::.......;........... i     !.......:::::;ハ:::::::::::::/  ';::::::::::::. i::::::::. !
         |  .::l :::::::::::::::::::;ヘ:::::::::::: |    |::::::::::/才¨‾ア¨ヽ ';:::::::::::. !::::::::. `ー-=.._
          |  .::l ::::::::;::::::::::i ヽ::::::::::|    |:::::::/´|:::/     i:::::::::::::. i:::::::::::::::::........ \
          |  .::l ::::::::ヽ:::;斗‐气‾¨ト     |::/   l/,=-‐气ミk|ノ::::::::::: !_::::::::::::::::::::::::: i
.        |  .:::! :::::::::::汽:::!.  \::;|     ´    ァ7i´    l::ヘ|ヽ::::::::::: i ヽ:::::::::::::::::::  i
          ノ  .:::l :::::::::::{  `>テ弌=ミ、_          i::ゝ._ノ゛;::::|:::゛::::::::::: i }:::::::::::::::::  ,'
.       /  ..::::::! :::::::::| / ,イ   `ァヾ`          Vフ:;:::::::::;'::::!::::::::::::::: ! /:::::::::::__ (_人
     /  ..:::::::::::! ::::::`十{ !::廴_ノ;:::゛,        ヾ:::`ー '::::/!::::::::::::::: !/‾7¨フ /ヽ.......::/
   〈    .:::::::::::::::i ::::::::::|:.  Vフ::;::::::::;:::::!          `゛ー-‐"_j::::::::::::::: l'  / / /  } 匕_ノ!
     \  ::::::::::::::i ::::::::::!ヘ  \:`ー'::::/    .::{       ‾‾ |:::::::::::::: | / / /   |::::::::::::: / /|
      ヽ  :::::::/´i ::::::::::| ヽ 、`二ニ´       '            小:::::::::::: | / / /   |:::::::-=ニィ´.::::!
       〉 ::::::l  i ::::::::::|  \       、_ _. -—'     / ,':::::::::::::. |/ / /    |:::::::::::........::::::/ 
        / .:::::::l   ! :::::::::|\  >- _       _ -ァ<   ,'::::::::::::::. i' / /    |::::::::::::::::::::/
     / .::::::::::i  l :::::::::|\\     ‾了‾‾   /     ,':::::::::::::.. く / /     l:::::::(‾‾
      〈 ::::::::::::::!   l :::::::::|\\\     l‾‾‾‾/     〈::::::::::::::::::.. \/      !:::::::::)
.       ヽ∧:::::::::l  ノ .::::::::::|  \\\     l     /     ,入:::::::::::::::::... \   ∧::::::/
         _.>-‐'" .::::::::::::::|   \\\    l   /    //入:::::::::::::::::: /   / }/‾‾


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.99 )
日時: 2011/02/28 21:31
名前: ナンジョルノに愛を込めて!絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

ほだデスww

私のスレの方にも来てくださって、有難うございます(_^_)

私も、呼びタメおkですょww

皆にわ、ほだ、ほだっち、ほだち、ってよばれてます♪

*お客様へ* ( No.100 )
日時: 2011/03/04 14:50
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: uXqk6hqo)

おかげさまでテストが無事に終わりました。更新、あまりできてませんでしたね……
たぶん、今までよりはちょくちょく顔出せると思います。コメ返し、遅くなってしまってすいませんでした。

>>98マリン
いえいえ、無事にテスト終わったよ!ありがとう!
それから、お願いがあるんだけど……。コメはなるべく、小説を更新したあとに欲しいんだ。
こうやってお話たくさんしてて、小説更新してないじゃん!っていう誤解を招きたくないし……
お話が進んだら、また可愛い絵文字も一緒にコメントしてね!お願いします。


>>99ほだ
じゃ、じゃ、じゃあ"ほだ"って呼ぶね!
私のほうは……とーりでもりーちゃんでもご自由に^^*
いえいえ、ほだの小説面白いから、またお話進んでたらコメさせて貰うね♪

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.101 )
日時: 2011/03/07 16:27
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: uXqk6hqo)
参照: 参照800突破、ありがとうございます!

    第四十一話【いざ、京都へ】

 夕陽が、まるで一つの芸術かのように京都の街を照らし出す。観光客の客足も絶えず、日本の美しい"和"の風景を眺めている人は少なくなかった。淡い茜色に染まった雲と空。そんななか、その美しい風景に似合わぬ光が空から降ってきた。いや——堕ちて来た。凄まじい爆発音とともにその光は街を傷つける。綺麗に掃除されたばかりの石畳に、ぽっかりと大きな穴が空いていた。吹き飛ばされた人々も、瞳に驚愕の色を浮かべている。そんな京都の林には、無数の黒い影が忍び寄っていた。

「愚かな人間共に思い知らせてやる……——本当の戦いは、"ここから"だと」

 自信たっぷりの笑みを小さく漏らし、歯を見せてニヤッと笑った。険しい戦いの始まりを告げるホイッスルが鳴り響くまで——時間は、あと残りわずかだ。

**

 漫遊寺中サッカー部。どんな学校なのかは知らないけれど、日本の心を重んじる学校なのかな、と勝手に想像を膨らませていた。そしたら、その通りらしい。
 学校のモットーは「心と身体を鍛えること」。それ故、対抗試合などは行わないが、鍛え抜かれた体、研ぎ澄まされた心を兼ね備える漫遊寺中は、FFに出場していれば優勝候補になるだろうと噂されるほどの実力があるらしい。さっきから、らしいばっかり使っているけれど、本当にどんな学校なのかわからないから、そうとしか言えなくて。

「イプシロンは、無差別に学校を破壊してきたジェミニストームとは違い、隠れた強豪校に標準を定めてきた。彼等を倒せば……エイリア学園の狙いがわかるかもしれないわ」

 急いで京都に向かうわよ。そう言い残すと、皆はそれぞれキャラバンに戻り始めた。私も、残っていた缶ジュースを一気に飲み干すと、ゴミ箱に放り、秋さんたちを追いかける。が、私を呼ぶ声が聞こえ、引っ張られたかのように立ち止まった。え? と振向くと、穏やかな表情の士郎がいて。

「どうしたの?」

 一歩、また一歩と無言で近づいてくる士郎を見て、若干恐怖を覚える。何か一言くらい言ってくれないと、すごい怖いんだけど。どうしちゃったのかな?
 男の子にしては白すぎる肌が近い。すぅと伸ばされた腕が、私の髪を撫で、そしてスカーフに触れた。あれ、士郎ってこんなに大きかったっけ?

「……スカーフ、つけたんだ。似合ってるよ」
「え?あ、そうかな?」

 うん、と頷く士郎を見て、また照れが再発する。秋さんたちに言われたときより、なんかどきどきしたりして。でもそれはきっと、士郎とは小さい頃から一緒にいたから、なんだよね。

「Merci、士郎」

 私もにっこり笑い返して、キャラバンへ戻った。
 そう言えば、京都ってどういう街なんだろう? 私、日本人のくせに国内旅行なんてほとんど行ったことないから、高速道路の青い看板見るだけで興奮しちゃって。夏未さんに教えてもらってたな。この先、旅を続けていくのなら……いくつの街に行けるのだろう。どれだけの出会いがあるのだろう。そう考えると、これから長く続くであろう旅を考えても、あまり億劫にならなかった。というよりは、少しでもポジティブでいたくって。
 無理やり楽しい気分を引き出すと、その分ぽっかりと心が虚しくなる。それでも、ずっと暗い気持ちを引きずるよりはマシだった。
 イナズマキャラバンは、京の都を目指し走り続ける。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.102 )
日時: 2011/03/04 19:37
名前: ナンジョルノに愛を込めて!絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

じゃ、りーちゃんで!!

相変わらず小説おもしろいぜッ^^
更新がんばれ〜(^^)v

↑こんな感じでおk?

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.103 )
日時: 2011/03/04 19:40
名前: (●A●) ◆ZAc0LgP5pA (ID: 0L8qbQbH)

桃李
終わった!?よかったね!
あ!分かった!
確かに…;;
そうだね!可愛くない;;分かった!


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  /    / /      i、   \             ヽ_  `‐-、_   _,-'   _/    
/     /   /         i、    `-、             ヽ_   `、-‐'´  _,-‐'  ,'      
     /  /           \    `‐-、、_          ヽ_   `、__,-‐'´   /     
    l   !‾`-、_、         ‾`-、_______‐-、_       `、_   `、    /  
    !   !   -ニニ二、、           _,-'_,-ニニ‐  `‐-、、__   \人人ノ\人人ノ\人人ノ\人人
   !   !  ,彳  {::┃::}\ヽ       //{::┃::} `ヾ   i |`‐-- /                    >
   !   !.l   ヽ  弋:ェ:ノ  i!i!j、      i!i!7 弋:ェ:ノ  〃    i l   \  君がそう言うなら………   \
   !  !  !                              i  l    <                   /
   !  !  !                             i   i   ∠                    >
   !  !   !           イl              i !   i  / ∨∨\/∨∨\/∨∨\/V
ヽ  l !  !─-、__!           ヽ             ,i !    i/              
 `、 i | !    \     ヽ‐‐‐------‐‐‐‐'´〉     /_,-´\   i             
  ヽi  !      `、     `──────‐'    /     `‐、 \            
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Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.104 )
日時: 2011/03/04 22:22
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: uXqk6hqo)


*ほだ

 うん!私の事はりーちゃんでお願いします^^*
 面白いかなぁ?お客様、ほんとーに少ないよ?この小説、どんなふうに思われてるんだろう?ww
 更新、頑張るね!こっちは、思いつかないと書けないんだよ← プロットは出来てるんだけどねww


*マリン

 無事、終わったよ!
 いえいえ、そのほうがお互いの為だしさ……わかってくれてよかったよ。
 え?絵文字、可愛いよ!ホント、すごいなぁって思う^^* が、ガゼル様!?すごーい!さすがマリンだね!
 ではでは、また更新したらコメ下さい!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.105 )
日時: 2011/03/04 22:32
名前: (●A●) ◆ZAc0LgP5pA (ID: 0L8qbQbH)

桃李
終わった!よっしゃ!
絵文字?可愛い?何処が??
全然可愛くないよッ;;
これでもガゼルだよ!すごくないよ〜ww
けっこう時間かかったww
         , へ、|\
      {廴ノ: :_:_:_ソ/二二7'´‾`ヽ
     ノ: : : : \/: : : -/⌒ヽ: -、: \
    {:/: : : : : :/: :/ : /: : : : : : : : :\: l
      /: : ノ: : ://: : : /: : : : : : :|: : : : :ヾ、
     \{\: /: : :/: /|: :| : : : : ハ: :l: : : : |!
         {:{: : :V-‐xハ: : : / ‐V|: :l : :|!
           入: :{y笊Y j:/イ笊Y1 |: :八    オーイェー☆
          / : l\{{ {::り ´   り::}」:ノ:/: : :ヽ   キュアキュア♪
       {:(: : `T:| `^^   '  ^^゛イイ: : : :):}   ワン、ツー、スリー、ゴー♪
        `\: :j:ハ   V 7   ノ:l: : : :ノ'゛ /゛}
            ノ从: :> 、 ー' ,. <: 从:r 、 / /
          /`   }〕   〔{  ´\ハ. し' _{_
           xー\  /!_ _ _ l\  /‐-l  / / `ヽ
        / l二ニV  | /⌒ヽ|  Vニ二l └{_/ヘ }
         |  |二ニ\ l {   }j /ニ二人 /  ノ
         |  ヽ    /^iト-イ^ヽ   / }ー--イ
       ,'   |    /ノフYヘへ|    | 」二二|
       /    l    |/ | !|\|    l {ー—‐}
       /    ∧      レ┴i┐    l |    |
      ,   _ / }    /  ‾}ノ    / /   |
      / , - ┴→r T 「    ノ    ハ      |
      | /     { l l‐=彡'     l \   /
     l         }ー'‐'}/ |      }   ー'
      ‾‾‾厂—‐爪__! ———ヘ
            {——{└  ! ————}

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.106 )
日時: 2011/03/06 17:09
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: uXqk6hqo)


*お知らせ*

今度から、この小説にも向こうのスレで出しましたお願いを起用しようと思います。
+大事なお話、の06"コメ返しへのコメは、ご遠慮下さい"です。01〜05がわかってくださると思うので。皆様、ご理解とご協力をよろしくお願いします。

*マリン

可愛いよ、マリンの絵文字は。
毎回毎回、すっごいなーって思うもん。あ、やっぱり時間掛かったんだ。
プリキュア……最近、おもちゃ売場通った時に見かけた。うさ耳リボンが被っていたことにショック。……もちろん、プリキュアの影響は受けていません!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.107 )
日時: 2011/03/12 18:55
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: uXqk6hqo)


  第四十二話【貴方もきっと、私と一緒なの】

 ボーン、と懐かしい鐘の音がした。実際に聞いたのは初めてだけど、やはり日本人だからなのかしら、懐かしく感じる。いや、もしかしたら、目の前に広がる平和な風景が私をそうさせているのかもしれない。

「襲撃予告が来たっていうのに……」
「なんだか、平和っスね」

 着物のデザインを基調としている制服。漫遊寺中は、ここのはずなんだけど……危機感がまったく無い。むしろ、平和一色だ。穏やかな雰囲気が辺りに流れている。私が言うのもなんだけど、おっとりしすぎな気が。
 さっそくサッカー部を探す。が、なにせ初めて訪れる学校。行き方も何もあったものじゃない。誰か案内してくれないかな、なんて甘えた考えが浮かぶ。が、そうしなくてもいいみたい。

「ここをまっすぐ行ったところに、サッカー部の部室があるんだそうだよ。そうだよね、きみたち」
「はい! 看板があるのでわかると思います!」
「また、何かあったら頼むよ?」

 女の子たちから黄色い歓声があがった。さすが士郎、と思う前に変な気持ちが私を独占する。あんなにニコニコしちゃって……あれ、私、妬いてるのかな? ……変なの。こんなの、昔と一緒なのに。
 あんまり怖い顔をしていたらしく、秋さんに大丈夫? と声を掛けられてしまった。一応笑い返したけれど、ぎこちない笑顔だったと思う。う〜ん、どうしたんだろう? 私。

*。+

 和風の校内を進んでいく。日本庭園と木で出来た廊下を初めて見た私は、さっきのことなどすっかり忘れていて。一歩、また一歩進むごとに軋む廊下が、面白くて仕方が無かった。

「なあ、春崎。廊下がそんなに楽しいか?」
「え……? だって、"木"で出来た和風の廊下ですよ? 珍しいじゃないですか」

 後ろを見ながら歩いていた風丸さん。円堂さんの顔を見ると、なぜかキョトンとしていた。心なしか皆の顔も苦笑気味。あれ? 皆さん、木で出来た廊下なんて珍しくないのかな?

「そ、それに日本庭園ですよ? 砂利がひいてあるなんて、初めて知りました」
「……確かに日本庭園は綺麗だけど、砂利がひいてあるのは珍しくな————」

 言葉は途絶え、円堂さんの叫び声に変わる。続いて何人も姿が消え、気付くと廊下に寝転がっていた。目金さんは壁山くんの下敷きになっており、重い重い、と悲痛な叫びを上げている。呆気に取られる雷門イレブン。どうやら、円堂さんは足を滑らせたらしい。けれども、不思議なことに廊下は、そこだけしか光っていなかった。この輝きは、ワックスだと思う。どう対応して良いかわからず、ただただ呆然としていると、ウッシッシという奇妙な笑い声が聞こえてきた。ふと視線を移すと、そこにいたのは小さな男の子。多分、中学一年生くらいだろう。転んだ皆さんを見て、憎らしいほどに悪戯っぽく、笑い続けていた。

「ウッシッシ! FFで優勝したからって、調子に乗るなよ!」
「おまえ……何するんだよっ!」

 策を飛び越え、その少年のもとに突っこんでいく塔子さん。が、途中で姿が消えた。同時に聞こえてきたのは、塔子さんの叫び声と土ぼこり。えっと、ああいう仕組みを何て言うんだっけ? ……あ、そうそう。落とし穴だ。本物、初めて見た気がする。落とし穴も、日本の和の心なのかな?

「あっ……大丈夫ですか!?」

 漫遊寺中の人と見られる少年の声が聞こえ、はっと我に返った。気付くと、あの小さい少年の姿は無く。塔子さんは、引きずり出されていた。奇妙なポーズをして、塔子さんに謝る少年。続いてこちらを向くと、また怪しいポーズを見せ、深々と一礼をした。

「申し訳御座いません……うちの部員が大変失礼なことを」
「平気ですよ! それより、さっきのヤツは……?」
「あやつは、我がサッカー部の部員です。何度も注意しているのですが、悪戯ばかりしていて……」

 あの子もサッカー、やってるんだ。円堂さんも同じように感じたらしく、驚いたような顔をしている。目金くんに言わせれば、同じサッカーをする者として恥ずかしい、らしい。私には、壁山くんに肩を揉ませる目金くんのほうが、よっぽど恥ずかしいと思うけど。

「木暮は、周りの者を全て、敵だと思っているのです。それはきっと……——あやつが親に捨てられたから、なのでしょう」

 少年の言葉に、動揺を隠せない雷門イレブン。私には、鬼道さんと春奈さんがお互いに目配せした瞬間が、くっきりと見えてしまった。そっか、ご両親がいないのか。そう、まるで……士郎と一緒。そして、幼き頃の"あの少女"と同じ。似たような立場だからこそ、辛さや寂しさは、少しばかり理解できる。
 冷たい現実は、そのまましばらく、私たちを動揺させ続けていた。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.108 )
日時: 2011/03/08 19:52
名前: ナンジョルノに愛を込めて!絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

木暮キタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!

木暮かわいいよね!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.109 )
日時: 2011/03/13 11:58
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: uXqk6hqo)
参照: 大地震、大丈夫でしたか?

*ほだ

木暮さんついに登場だよぉぉぉ!
ちっちゃい子、可愛いよね。でもどうやって桃花と絡ませよう……
お姉さん的ポジも良いけど春奈ちゃんが……もういいや二人のお姉さんにしちゃおう♪←

……そういえば、地震大丈夫でしたか?お怪我が無いことを祈っています。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.110 )
日時: 2011/03/13 18:03
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: uXqk6hqo)




    第四十三話【呼び方変化?】

「「「「えぇぇぇぇ!? 挑戦を受けないだと!?」」」」

 『蹴球部』で私たちを待っていたのは、勝負事を好まない漫遊寺中の皆さんでした。

*。+


 漫遊寺中を少し行ったところに、サッカーができる広さの河川敷があるらしく、私たちは今、そこへ向かっています。士郎がさっきの女の子たちに聞いてくれたみたいで、すぐに見つかりました。でも、円堂さんたちは浮かない表情。染岡さんも苛立ち気味です。

「あいつ等、ぜってぇわかってないだろ。エイリア学園の恐ろしさを」

 まあまあと慰める風丸さん。さすがの瞳子さんも、これには困り気味。でもとりあえず、サッカーをやらなくちゃ。いつイプシロンが襲ってくるかわからないもん。私たちが準備万端にしておかないと。

「じゃあ、練習始めるぞ!」

 円堂さんの掛け声を最初に、皆さんはそれぞれ散らばっていった。私、どうしようかな? ここは、マネージャーさんのお仕事を手伝ったほうがいいのかも。コートに背を向け、秋さんたちのところへ向かう。……が、

「おーい、桃花ぁ! こっちに混ざってくれ!」

 内容をよく聴かず、反射的に返事をしてしまう。あれ、円堂さんって私のこと、呼び捨てだったっけ? 絶対、違う。違うんだけど……仲間って認められたみたいで嬉しいから、あえて追求しないでおこう。弾む心を抑えて、私はゴール前へ向かう。

*。+

「桃花ってシュート技、持ってるか?」

 にこやかな円堂さん。しゅーと、しゅーと……シュートッ!? い、いやいやいや。私の隣にいる人が見えないのでしょうか。士郎がいるじゃないですか、うんうん。私なんかじゃ、練習相手にもならないですよ。
 ちらっと士郎に視線を移し、小さなSOSを発する。けれど、のんびり屋さんの士郎に気付けなんて、所詮無理な話であって。

「桃ちゃん、シュートも上手だったよね」
「それは昔の話だし……」
「本当かっ!? よし、早速特訓だ!」

 二人とも、本当に似ている。夢中になると人の話を一切聞かなくなるところとか。

( あれ……そう言えば、士郎って私のこと"桃ちゃん"って呼んでたっけ? )

 桃ちゃん、というのは小学校に上がる前までの私のあだ名。アツヤなんかは、桃! と私を呼んでいたけれど士郎は前者だった。小学校に進学して、恥ずかしいからやめてと私が頼んだんだっけ。記憶が朧だからか、詳しく思い出せない。でも、今となっては恥ずかしいも何も無いし、懐かしいからいっか!





Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.111 )
日時: 2011/03/13 16:59
名前: 土御門さんに愛を込めて!絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

ホホウ・・・。木暮は、春奈とラブラブだからねぇ^^

うんうん、カワイイカワイイww

てか、本当、地震大変だぁ!!

私のところは全然なんもないケドさ・・・。りーちゃんのトコは?

東北の人、頑張ってくださいって感じだよね!

原発心配・・・。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.112 )
日時: 2011/03/16 13:26
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2lvkklET)

*ほだ

そうそう^^ 二人は仲良しだから!
でもなぁ…立春もほのぼのしてて可愛いんだよな〜

地震、まだまだ治まらないね……
私のところは震度5強でしたw 震度4以上は初体験だったから怖かったよ><
ほだは大丈夫だったの?それは良かった良かった^^*
東北の人、ご飯も足りてないみたいだし、燃料も……ほんとに、頑張って下さいだよ!

原発、また爆発したみたいだけど……職員さん、無理せず頑張って下さい!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.113 )
日時: 2011/03/16 13:55
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2lvkklET)
参照: 発熱かも……





    第四十四話【少女のサッカースタイル】


 繋がったパスを受け取り、ゴール前に立ちはだかるDF達を抜き去った。予測できないようにボールを操り、相手の裏を突く。スタミナに自信が無い私が、皆さんに少しでも近づけるように選んだ手段……それは、技術の向上だった。パワーが足りない分、全身を使ってシュートを放つ。きっとこれが、私の個性。

「……"ヴィオロントン"!」

 ゆらゆらと揺れながら、私でも予測不可能な動きでボールは、ゴールに吸い込まれていった。

*。+


「すげぇ……キャッチできると思ったのに、直前で曲がった……」
「あそこまでコースを変えられるとは……」

 なんとか成功したシュート。打つのは久しぶりだったから、決められるかどうか不安だったけれど。

「相変わらず、器用だよね〜桃ちゃんは」

 驚きと納得が入り混じった表情で、士郎はぽつりと呟く。褒めて貰えたのが嬉しくて、自然と笑み崩れてしまった。Merci、とお礼を言う。ふと後ろへ振り返ると、鬼道さんがこちらを見ていた。顎に手を置き、何か物思いに耽っている。

「……春崎は、俺たちが持っていないものを持っている。華麗なテクニックとダイレクトパスで奏でるプレースタイルはまさに——"シャンパンフットボール"そのものだ」

 ゴーグルをつけているからか、私の位置からは、鬼道さんの表情はあまりよく見えなかった。でも、会話の内容からして私を評価してくれたのだろう。士郎は円堂さんと一緒になって、うんうんと頷いている。
 シャンパンフットボール、か。いつかのプロサッカー大会で、そんなような称号を与えられたチームがあったような……あ。フランス代表チームだったっけ。お父様は、そちら関係の仕事に就いていたから似るのも仕方が無いか。それに私は、あのプレースタイル、気に入っているし。お褒め頂、光栄です……なんてね。

「でも鬼道さんだって凄いですよ。あんな短時間で相手チームの分析を完了できるなんて……さすが天才ゲームメイカーです」
「そーいや桃花って、なんで俺たちのこと、"さん付け"なんだ?」

 何かを言いかけた鬼道さんの言葉を遮り、円堂さんはずいっと前へ出てきた。あまりに近いので、思わず一歩、退いてしまった。悪い事しちゃったかな、と反省の言葉が脳裏を過ぎる。けれど円堂さんは、まったく気にしていないようだ。

「俺たち、桃花のこと桃花って呼ぶから。桃花も呼び捨てでいいぞ! な? 鬼道」
「え……あぁ。俺は構わない」

 一瞬、いきなり話題を振られて動揺したような表情を垣間見せた鬼道さん。が、すぐにポーカーフェイスに戻る。その冷静さには、少し憧れてしまうな。
 でも何だかんだ言って、これが私の、

「じゃあ……よろしくお願いします! 円堂くん、鬼道くん」

 ……"君付け"デビュー、なのかな?

「あ、敬語禁止な」
「……え」

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.114 )
日時: 2011/03/16 15:31
名前: 瑞樹 (ID: AoqJ0bHi)

こんにちは!瑞樹です!

桃花ちゃんが可愛い!皆かっこいい!

がんばってください^^

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.115 )
日時: 2011/03/16 18:48
名前: シズちゃん、大好きだぁ!絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

ホホウ・・・。

立春いいねえ!カワイイカワイイw

震度5強?!ほぇ〜?!

私は、地震経験ナシw揺れたの感じたことないと思う!

原発、ほんと被爆とか最悪だからね・・・。頑張って欲しいよ!

*コメ返しとか* ( No.116 )
日時: 2011/03/17 11:45
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2lvkklET)

*瑞樹様!
初めまして、こんにちわ!自己満足の駄作書きなぐってる桃李です!
うぅ……桃花ちゃん、色々な方に褒めていただけて嬉しいです!
イナズマの皆さんはほとんどイケメンですから(キリッ かっこよく見えるように頑張っているのですが……難しくてww
はいっ!コメ、本当に嬉しかったです!……あの〜、お名前、何て読むのか教えて下さいませんか?(馬鹿め(本当にすいません馬鹿なんです!

ありがとうございました。頑張ります^^*


*ほだ
立春も木春もほのぼのカップルで可愛いよぉ^^*
そうなんだよ、5強だった……ガタガタすっごい揺れてね、泣いてる人が一杯だった。
地震の経験無いんだ……私は、だいぶ免疫ついてきたぜwちょっとのことでは動じない!(キリリ
原爆……被爆したらもう直らないらしいし……でも私たち国民の為に、頑張ってほしい!無理せず、どうか頑張って下さい!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.117 )
日時: 2011/03/17 11:48
名前: 春音 ◆n8KoFeU1rw (ID: 0L8qbQbH)

初めまして〜☆木暮可愛いですよね!
私も好きです!この小説…とってもおもしろいです!
更新頑張って下さいね!応援するコトしかできなくて…ゴメンなさい!
でも…いい小説であるコトが…とってもいいです!
私にできるコトがあれば、言ってくださいね♪
それでは…また来ますね♪

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.118 )
日時: 2011/03/17 11:51
名前: (●A●) ◆ZAc0LgP5pA (ID: 0L8qbQbH)

桃李☆
やっほ〜い!久しぶりぃいいいぃぃいいいぃいぃぃいぃi((殴蹴刺殺
最近来れなかった…。ゴメン〜!!!!!!!!!!!
これからは来れるよ!!
よしっ!また更新頑張ってね!
                 _,-‐'''"""~~~"'''‐-、,
                ,r'":::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::゛ヽ、
              /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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              /:::::::::::::,;:'::::, イ:::/|゛i;:::::i;:::::::::::::::::::::::::゛i,
            i::::::/:::://:/.//  | ゛i;:::|゛i;:::::::i;:::::::::::::::゛i,
           i::::::i':::/-i/‐- レ'   | ゛i;;;| ゛i;:::::ト;::::::::::::::::i,
            i::::::i::/ ,r==、    | '~゛i:|゛''゛i;:::| i;:::::::::::::::i,
              i::::::レ' ,ii' ,;'⌒',`     rト=、゛i:iヽi::::::::::::::::i
           i:::::::::i .ii i:::::::::::i     r'⌒゛';,ヾ;, .|::::::::::::::::i
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          |:::::::::ヽ、      、    `~´   /|::::::::::::::::|
          |::::::::::::|i゛ヽ、   i'‐---、       / |::::::::::::::::|
            ハ:i::::::::|゛i i, i゛'ヽ、!,.   ノ _,, r 'i´ i.|:::::::::::|゛!::!
         / i;::i;::::::| i, i, ヾ,.゛、 `゛'''''''''"´ ノ /  /i::::::::::::ハ/
         ,i  ゛i::i;:::::| ヽ,ヽ、,ヽ,二‐-,‐メ、/ /,i::::::::::/  i
         i  ヾiヘ:::レ'-‐r‐'~''''''<、ニ  ゛'''ヽ、.i::::::;ィ/  |
        ト、,,,_ ヽ/-''i´     _,.\ヽ,--  /::メi/    i
        /_─--ノ´ ‐'''\, ィ r-, ゛i\ ゛Y-  // /ヽ=二i,


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.119 )
日時: 2011/03/17 11:54
名前: ああ (ID: 0L8qbQbH)

 Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.114 )

日時: 2011/03/16 15:31
名前: 瑞樹
こんにちは!瑞樹です!

桃花ちゃんが可愛い!皆かっこいい!

がんばってください^^



 Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.115 )

日時: 2011/03/16 18:48
名前: シズちゃん、大好きだぁ!絆(ほだす)
ホホウ・・・。

立春いいねえ!カワイイカワイイw

震度5強?!ほぇ〜?!

私は、地震経験ナシw揺れたの感じたことないと思う!

原発、ほんと被爆とか最悪だからね・・・。頑張って欲しいよ!



 *コメ返しとか* ( No.116 )

日時: 2011/03/17 11:45
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr.
*瑞樹様!
初めまして、こんにちわ!自己満足の駄作書きなぐってる桃李です!
うぅ……桃花ちゃん、色々な方に褒めていただけて嬉しいです!
イナズマの皆さんはほとんどイケメンですから(キリッ かっこよく見えるように頑張っているのですが……難しくてww
はいっ!コメ、本当に嬉しかったです!……あの〜、お名前、何て読むのか教えて下さいませんか?(馬鹿め(本当にすいません馬鹿なんです!

ありがとうございました。頑張ります^^*


*ほだ
立春も木春もほのぼのカップルで可愛いよぉ^^*
そうなんだよ、5強だった……ガタガタすっごい揺れてね、泣いてる人が一杯だった。
地震の経験無いんだ……私は、だいぶ免疫ついてきたぜwちょっとのことでは動じない!(キリリ
原爆……被爆したらもう直らないらしいし……でも私たち国民の為に、頑張ってほしい!無理せず、どうか頑張って下さい!



 Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.117 )

日時: 2011/03/17 11:48
名前: 春音 ◆n8KoFeU1rw
初めまして〜☆木暮可愛いですよね!
私も好きです!この小説…とってもおもしろいです!
更新頑張って下さいね!応援するコトしかできなくて…ゴメンなさい!
でも…いい小説であるコトが…とってもいいです!
私にできるコトがあれば、言ってくださいね♪
それでは…また来ますね♪

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.120 )
日時: 2011/03/17 13:26
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2lvkklET)


*春音様
初めまして!木暮、やっぱり可愛いですよね!……ですがその描写に苦戦中ですww
そそそそうですか!?← 嬉しいです!自分の趣味暴露してるだけの駄作なのですがww
はい、更新頑張ります!いえいえ、応援してもらうだけでとっても嬉しいんです^^*
ありがとうございます!ぜひぜひ、また来ちゃって下さい♪


*マリン
久しぶり〜!いいよいいよ、大丈夫^^
たまにでも来てくれるだけで、私は充分嬉しいんだから!
そうなの?良かった良かった……うんっ!更新、ちまちまと頑張るんだぜ☆ww

*ああ様
クリック、ありがとうございます。えーっと……今度は、感想なんか貰えると嬉しいでs(マテコラ



……参照900突破?え、なにこれ夢ですか?←
クリックしてくださる方々にマジで感謝です!ほんっとうにありがとうございます!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.121 )
日時: 2011/03/17 13:28
名前: よう (ID: 0L8qbQbH)

おーい!吹雪ってまゆげ濃くない!?

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.122 )
日時: 2011/03/17 13:51
名前: 瑞樹 (ID: AoqJ0bHi)

こんにちはー^^

私の名前は「みずき」と読みますー^^

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.123 )
日時: 2011/03/17 13:53
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2lvkklET)





    第四十五話【ヴァイオリン奏者】

 長かった練習も終わり、あっという間に空は闇色に染まっていた。皆さんが寝静まったことを確認すると、こっそりテントから抜け出す。途中、秋さんにばれそうになったけれど、色々と疲れているようでぐっすりと眠っていた。塔子さんの布団を掛けなおすと、楽器ケースを持って外へ抜け出す。暗闇のせいか、私は気付けなかった。春奈ちゃんの布団の山が、やけに小さかったことに。

*。+


「ここなら、聞こえないよね」

 だいぶ遠くまで歩いた気がする。けれど、思った以上に月灯りが眩しくて、ここまでの道のりを照らしてくれたから、怖くはなかった。地面の上にそっとケースを置く。そして訳もなく静かに楽器を取り出すと、私の大好きな曲を演奏し始めた。

 マルティーニの代表作「愛の喜び」は、結婚式などでもよく使用されるフランス語の歌曲で、いろいろな楽器にアレンジされても親しまれている名曲です。詩の内容は、決してハッピーエンドの恋を描いているわけではなく、どちらかと言えば不実な恋人の物語なのですが……タイトルからして、甘く優しいイメージですから、私は気に入っています。美しい旋律も演奏のしがいがありますし。それにこの曲は……お母様との思い出が詰まった、大切な曲ですから。
 曲もラストに差し掛かった時、突然、校舎のほうから怒鳴り声が聞こえ、思わず演奏を止めてしまった。女の子と男の子の声かな? 喧嘩しているようにも受け取れる。どこか聞き覚えのある声で、私は様子を見てみることにした。

*。+


「それなら、自分の実力で戦ってみせなさいよ!」
「うるさいなっ! 俺の気持ちも知らないで、わかりきってるように言うなよ!」

 こっそりと中を覗いてみる。ぬ、盗み聞きじゃないよ? 様子を見て、タイミングを見計らって話を聞いてあげる予定なんだから。でもどうやら、そろそろ行かないとまずそう……喧嘩は、留まることを知らない。春奈さんと木暮くん、お互いに意地を張り合っちゃってるみたいだし……ここは先輩として、仲を取り持ってあげなきゃ! 頑張るのよ、春崎桃花!

「そんなの、甘ったれてるだけで……もっ桃花さん!?」

 勢いで割り込んじゃったけど、これからどうするの……? とりあえず、喧嘩の理由を聞いてみないとだよね。小さい頃から、喧嘩を収めるのには慣れてるんだから。しかも、もっと大変な喧嘩を、ね。

「二人とも、こんな時間にどうしたの? 揉め事があったみたいだし……」
「だってコイツが!」
「こ、木暮くんがですねっ!」

 威勢が良いのは最初だけ。本当は、自分も悪いことをわかってるから、なんだよね。私は、二人がぽつりぽつり話してくれることに、じっと耳を傾けることにした。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.124 )
日時: 2011/03/17 13:59
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2lvkklET)

*よう様

そうですよねwwリアルだと色々と問題が発生しそうですが、超次元だから大丈夫!(ちょ
二次元だから、あの垂れ眉が可愛いんですよw


*瑞樹様

ほほう、「みずき」様でしたか!……いや、私も最初はそう思ったんですよ!(嘘吐け
ではでは改めて、瑞樹様、よろしくお願いします^^*

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.125 )
日時: 2011/03/17 14:07
名前: 瑞樹 (ID: AoqJ0bHi)

よろしく〜^^

そうそう。私は木春か立春かなら立春派です。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.126 )
日時: 2011/03/17 19:47
名前: 臨也に愛をこめて!絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

ほのぼのカップルwいいねぇ!

うん。ないョ!あったとしても震度1ぐらいまでだと思う!!

りーちゃんのトコ、お客様でいっぱいですなφ(゜Д゜ )フムフム…

てか、桃花ちゃん、ヴァイオリンとかかっこよすぎゃろ!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.127 )
日時: 2011/03/17 19:52
名前: よう (ID: 0L8qbQbH)

リアルだとさ、絶対問題発生するってwww
「ギャー!キモイ!!」とかww俺だったら、絶対そういうwww
二次元だから、言わないがwww

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.128 )
日時: 2011/03/18 16:47
名前: 瑞樹 (ID: AoqJ0bHi)

二次元だから許されるww

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.129 )
日時: 2011/03/21 17:04
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: G1Gu4SBX)

*瑞樹さん
立春派さんでしたか!かわいいですよね、立春^^*
いえいえ、こちらこそよろしくお願いします!

……そうですよね。二次元だから可愛いんですww


*ほだ
ほのぼのカップル大好きですww癒し大好きww
ななな無いのかΣ 私は……あれ、これって多いとか少ないとかあるの?←

だんだん増えてきた気がする……嬉しい限りです♪
ほだのところにもまた行かせてもらうね〜

ヴァイオリンは私の趣味です(キリッ あ、弾けないけどねww演奏できたら素敵だわ〜とかいう妄想☆(
けっこうこだわったので、褒めてもらえると嬉しい^^*

*ようさん
そうですよねwwっていうか、本人が放っておかないと思いますww
リアルで眉毛こゆい人はちょっと……私もきついですww
そーです二次元だからなんら問題は無い!超次元万歳!(ぉぃ

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.130 )
日時: 2011/03/21 17:56
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: G1Gu4SBX)



    第四十六話【涙色の記憶】

 明々とした月が二人の横顔を照らし出し、闇色の影を落とす。そんな、しんみりとした雰囲気の中。二人が話を切り出せるはずがない。当たり前だよね。ついさっきまで喧嘩をしてたんだから。それに木暮くんに関してはもっと複雑だし。人を信じられない彼が、初対面の私たちに、そう簡単に心を開いてくれるとは思ってない。静寂の波紋が広がるなか、最初に口を開いたのは、春奈さんだった。

「私のお父さんとお母さん、事故に遭って亡くなったんです」

 この事実には、心底驚かされた。木暮くんも同じ心境らしく、目を見開き、口をあんぐりと開けていた。そしてすぐにプイッとそっぽを向いてしまう。彼は本当に素直じゃない。
 けど、もっと驚いた事実は、鬼道くんと春奈さんが実の兄弟だってこと。前々から仲良しだなぁとは思っていたけど、まさか兄妹だったなんて。思わず聞き返してしまったほどだ。春奈さんの両親は飛行機の事故に巻き込まれてしまったらしい。そして残された二人は施設に預けられ、別々の家に引き取られた……。最初は色々とあったみたいだけど、今は仲良く接していられるみたい。鬼道くんが他のマネージャーさんよりも春奈さんに優しく接していたのは、そういう理由があったからなんだ。

「だから私、木暮くんの気持ち、少しならわかるよ」
「……あんたは?」

 優しく微笑まれることに免疫が無いのか、儚げに笑った春奈さんから私に視線をずらすと、仏頂面のまま木暮くんは、私に言葉を投げかけた。
 私は、か。残念ながら私は、幸せな家庭の子供にはなれなかった。……いや、途中まではそうだったのだ。皆さんが思い浮かべる"幸せな家庭"とは何なのだろう? 優しい両親? 愛を注がれた子供? 今でも笑顔が絶えない毎日? それならば、本当に残念ながら私は、胸を張って答えることができない。子供に絶対に必要な存在が、欠けてしまっているから。

「そうですね……、私のお母様は小さい頃、病気で亡くなりました」

 本当にいきなりだったんです。自虐的な笑みが漏れるのも気にせず、私は淡々と話を続ける。

 私は、二人より恵まれているとも、不幸だとも思わない。失った命の数で、他人の幸せを計れるとは思えない。それにね。今、笑顔溢れる生活を送れているのだから、私は自分を可哀想だとは思わないの。同情なども無必要。

「お父様は……お母様と同じように、ある日突然、姿を消しました。亡くなったわけではありません。朝、起きたら、忽然といなくなっていたのです。何の前触れもなく、ただ、静かに。そうですね……木暮くんが言うところの"捨てられた"ということでしょう」

 私は、二人より恵まれているとも、不幸だとも思わない。失った命の数で、他人の幸せを計れるとは思えない。それにね。今、笑顔溢れる生活を送れているのだから、私は自分を可哀想だとは思わないの。同情なども無必要。

 ——だけど。

 この告白をしたあとに私に投げかけられる、哀れみの含まれた冷たい視線に私は未だ、恐怖心を忘れることができなくて。






 

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.131 )
日時: 2011/03/21 20:00
名前: 臨也に愛をこめて!絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

イナズマってさ〜、家庭の問題ある人多いよね!?

確かに、ヴァイオリンはかっこいいね!( ー`дー´)キリッ

じゃあ、待ってるね〜^^

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.132 )
日時: 2011/03/21 20:49
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: G1Gu4SBX)

*ほだ
……そうだよね、有り得ないほど多いよね。
鬼道と春奈ちゃんとか、苗字違うのに兄妹だし。豪炎寺とか夕香ちゃん事故に遭ったの影山のせいだし。吹雪、天涯孤独とか嘘だろーッだし← 円堂大介さん実は生きてましたてへっ☆だし……子供向けアニメとは思えないよね!

ヴァイオリン、かっこいいよね!うぅ、良き理解者がいてくれて嬉しいでs勝手に理解者とか言うな!ですよねわかります。
なにか演奏できたらかっこいいとか思うけど、私は何も習ってないのでwピアノ片手なら弾けます←

そうそう、涼野先輩と未南ちゃんの物語、完結おめでとうございます!
いや〜ロマンティックでしたね!というかまさか未南ちゃんをナンパした男がヒロトだったなんて……お前は円堂一筋じゃないのか!(突っこむポイントが違う
他の小説も頑張って下さい。応援しています^^*

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.133 )
日時: 2011/03/21 21:08
名前: 臨也に愛をこめて!絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

円堂大介さん実は生きてましたてへっ☆
↑かなりワロタwww

ほだもね、ピアノ弾けるんだよ(`・∀・´)エッヘン!!
いちおー、習ってたんだよw

あ、ありがとね(∀`*ゞ)エヘヘ
ヒロト〜、ナンパすんなょ!!(藁))
今わ、イナズマの皆に妹がいたら〜っていうのでやってるんだ^^
良かったら来てねv(未南ネタもだそうかと。)

りーちゃんもがんばれぃ!!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.134 )
日時: 2011/03/25 18:13
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: aBT3sVDq)

*ほだ
笑って頂けて嬉しい限りですww

ピアノ弾けるんだ!いいなぁ〜……私は、音楽関係一切経験ありません(キリッ
でもでも、鍵盤ハーモニカとリコーダーはいけるよ!(ちょ

ど、どういたしまして!←
まあナンパしたくなる気持ちもわかるが、しちゃいけないよねw
妹さんシリーズ?おぉ、なんてすごいアイディア!……と思い、行ってまいりました^^*
未南ちゃんも出るのかΣ ならば尚更、こまめにチェックしなければ!(
そ、そう言えば……「円堂vs円堂!?」のほうで宣伝してもらっちゃったみたいで……ありがとうございました!
お礼を言うタイミングが掴めず、今日に至ってしまい……うう、申し訳ない。
あ……ほだって新しい小説始めたよね?ヒロトくんのお話。タイトルからして興味津々のヤツがここにいます(はーい!
今度、コメしに行っちゃいますね〜

ありがとうっ!ほだも頑張れ〜

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.135 )
日時: 2011/03/25 18:40
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: aBT3sVDq)





    第四十七話【少女は一歩を踏み出した】

 知らず知らずのうちに握り締められた拳。汗がにじんできた右手を尚、強く握った。カタカタと震え始める体を制御することができず、仕方なく俯き、誤魔化した。恐らく、隠しきれてはいないのだろうけど。それでも、ただ野放しに感情を露わにするよりは、断然マシだった。

「なぜ"捨てられた"のか、幼い私に理由はよくわからなくて。けれど一つだけ、足りない頭の私でも明確にわかったことがありました」

 声色が震えてしまっている。私は何を怖がっているのだろう。鳥肌がたった腕を見て、ふと考え込むがそんなのどうでも良かった。話しきってしまおう。よくわからないけど、脳がそう命令を出す。
 きっと、この二人に打ち明けることができたなら、私は一歩、先へ進めるはずなのだ。過去に囚われているような、弱くてひどくちっぽけな私から。小さな進歩かもしれないけれど、それでも進歩は進歩だ。春奈さんと木暮くんなら、他の皆さんよりも理解してくれそうな気がする。何の根拠も無いけれど、話してくれた春奈さんのように、私は吹っ切らないといけないのだ。"孤独"の二文字に縛られ続けた過去の記憶から。

「お父様が私を置いて……突然、家を出て行ったのは……————」

 心臓がばくばくと疼く。呼吸さえも息苦しくなってきて、一度大きく深呼吸をした。そこで初めて二人の顔を見る。その表情は、どこか哀しそうで、寂しそうで。驚愕の色も、少なからず浮かんでいた。
 さあ、言うんだ私。イナズマキャラバンの全員に打ち明けろと言っているわけでは無いのだから。同情の視線が、幾つも幾つも突き刺さるわけではないのだから。家庭の事情を話してくれた春奈さんの為にも、木暮の心を少しでも理解できるようになる為にも。結果を話せばいいのだ、この口で。たった四秒弱の作業だ。躊躇う必要がどこにある? ここでやめたら、私は何も変わらない。これは一つの——スタートだ。
 もう一度、すぅと息を吸い込む。弱くしつこい私の心が、ようやく決意を固めた。


「————私が邪魔だったから、なんですよ」


 自嘲的な笑みを堪えることはできず、私は素直に告白した。たったこれだけなのに動悸が治まらない。私は一つ、自分で作り上げた壁を乗り切ったというのに。
 沈黙が止まぬ三人を包み込みながら、長い夜は、気付かぬうちに更けていく。妙に赤い三日月が、にんまりと微笑みながら、今にも泣きそうな少女を見つめていた。


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.136 )
日時: 2011/03/26 11:26
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: ZgrHCz15)
参照: 。

こちらでは初めましてですね^^しずくです。短編小説のリクエスト有難うございました。

実は以前から密かに読んでいました^^隠れファンでしたw

イナズマ小説はよく読みますが、桃李さんのものは文章が綺麗で分かりやすく大好きです^^*一人称で桃花ちゃんの心情が手に取るように分かるし、その中に読みやすさも持ち合わせていて惚れ惚れしちゃいます///
吹雪とのみせ方もお上手です♪私自身、甘いのが苦手でしてorzあま〜いストーリーがとってもお上手な桃李さんは、尊敬します><

桃花ちゃんとても愛くるしいですね^^*そのままお持ち帰りしたいくらい(←コラww)
一途でまっすぐなところが好きです><吹雪への健気な思い&行動を読むと、鼻血もんになりかかる時がw私の萌えのドツボに(?)ぐさぐさ刺さりまくってきますwヴァイオリンを弾けるのもぐっと来ます。
私は、ヴァイオリン弾ける子って無条件で、クール&知的イメージを反射的に持ちます。多分読んできた漫画のイメージですねw
弾いているシーンは、勝手に清々しさを纏う桃花ちゃんをイメージしていますw

吹雪君と桃花ちゃんの関係から目が離せません><
新たなスタートを決められた桃花ちゃんがどうなっていくのか楽しみです><

なんかgdgdと長く語りすぎちゃって申し訳ありませんw
これを期にできるだけこちらに顔を出すようにしますね^^

では乱文&長文失礼いたしましたーっ!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.137 )
日時: 2011/03/27 21:12
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: aBT3sVDq)
参照: 昼寝に四時間もかけるなんて……

*しずく様

はっ初めまして!短編、押しかけちゃってすいませんでした……orz

そうだったのですか!?嬉しいです!しずく様は、私の憧れの作者様なので^^

ありがとうございます!褒めていただけると嬉しいです♪なかなか、お客様がいらっしゃらないので……いえ、駄作なので当然なのですが。読みやすいですか?私は独白しか書けないので、しずく様が羨ましいです。

桃花ちゃんを褒めて頂けるとすご〜く嬉しいんですね^^* ……そうですか?でででは、蓮くんとトレードしましょう!文句は受け付けまs(自重
一途なところを感じてもらえるよう頑張ってたので、伝わっているなら良かったですw正直、不安で不安でwwなぜならお客様が少ないからなのでs私が駄作専門だからですねわかります。
萌えポイント直球でしたか?(マテコラ 健気な子が個人的に大好きなんですよ〜!そう言ってもらえると嬉しいですw
ヴァイオリンは、私の好みです(キリッ 私は音楽経験が無いので全くわかりませんが、そこらへんは妄想でカバーしてるので問題無いです!← うわわ、ありがとうございます!私もそんな桃花をイメージしてるんですよ!

二人の関係変化には、すご〜く手間取っておりますw
桃花ちゃんは、なんとか二人に告白できました……えっと、この場面で春奈ちゃんと木暮くんに告白って、ちょっと蓮くんとかぶっちゃってるんですよね。もともと、こういう流れにする予定だったのですが、不快な思いをさせてしまったなら申し訳御座いません。

いえいえ、感想を頂けて嬉しい限りです!
……良いんですか!? かかか感動ですっっ!(落ち着けバカめ
宜しければ今度、〜試練の戦い〜のほうも行かせて頂きます。

本当にありがとうございました!これからもよろしくお願いします^^*

 *お客様へ* ( No.138 )
日時: 2011/03/27 21:28
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: aBT3sVDq)




 〜クリックして下さったお客様方へ!〜

この小説をご覧の皆様へ、ご報告をさせていただきたいと思います。
実は、この【*小さな初恋*】ですね……気付いたら、参照1000突破していたんです!
どちらの照美様かはわかりませんが、本当にありがとうございます!いつもコメントしてくださるお方も、こっそりチェックしてくれるお方(そんな優しい人、いないと思いますが)も、マジで感謝ですw

主人公の設定は、すこ〜し無理やりだし……進みは遅いし、内容もそんなもんですが……見てくださるお客様がいると思うと、勝手ながら励みになっておりますw

と、言うわけで……勝手ながら、【参照1000突破記念企画】を考えてたりします。授業中に(ぇ
名前だけはカッコ良さそうですがw 作者が作者なので、アイディアも何も無いんですね〜w
なので、遅くなると思いますが、短編を載せようとか思ってます。それしか出来ないんですw でもネタも無いので、何かある照美様はちょろっと言ってやってください。尻尾振って喜びまs嘘です飛び跳ねるくらいです。

ではでは、本当にありがとうございました!
完結目指してちまちま頑張るので、応援していただけると嬉しいです^^*

              2011,03,27  By桃李



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.139 )
日時: 2011/03/28 13:30
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

りーちゃん、お久〜♪

うん。基山のヤツやってるよん!

個人的には、基山あんまり好きじゃないんだけど・・・(^_^;)

てか、参照1000おめでと〜( ゜Д゜ノノ"☆パチパチパチパチ

でわ、また来ます(^.^)/~~~

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.140 )
日時: 2011/03/29 09:24
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: ZgrHCz15)

こんにちわ、1000突破おめでとうございます^^*

えっと、私は様付けされるほどの人間ではありませんw『さん』づけで大丈夫ですb様だと何だか堅苦しいのでw

駄文だなんておっしゃられないでください;;
クリック数が人気を物語っていますよv

短編かぁ〜桃花ちゃんがお姫様になる! 吹雪くんが王子様になる……なんて劇っぽいのが読みたいd(自重w)劇とか。(おい)オーソドックスですな。
おう蓮とのトレード問題なs(え)
私もクリック数だけは微々たる数で増えますが、コメントは全く来ません←駄文ですね、わかります。桃李さんのほうが人気があります^^

短編に来て下さって嬉しかったです^^読んでたのにコメント出さないチキンでしたから、こうしてお話できるきっかけになれて嬉しいです^^
独白形式は逆に苦手(?)。三人称の淡々さが気に入っていてあんな感じに書いていたり。桃李さんのは、言葉が綺麗で読んでいて惹かれますw

いえいえ、不快な思いをさせたのは私のほうですよ;;
蓮の過去を引っ張り出す機会が見つからなくて、、似たような木暮と対比させる形(?)で書いてしまいました。前々から考えていた桃李さんに逆に申し訳ないorz
それに桃花ちゃんの練習シーンを見て、私も似たようなシーンを書いていますし。読んでから、蓮の実力見せんの忘れてたーとか焦って、書いてしまいました。

あ、コメント返しにコメントを返すのはいけないルールがありましたね;;もし破ってしまっていたらすいません。

ではでは^^更新頑張ってくださいb

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.141 )
日時: 2011/03/31 12:39
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Ph3KMvOd)

*ほだ
お久で〜すw来てくれてありがとう!

ヒロトくんのやつ、続きが気になるんだw感想は、またそっちでw
そ、そなのか……確かに基山って聞くと、皆のキャプテン思い出しちゃうんだよねー(自重
ありがとうです!なんか、ホントに気付いたら1000突破してて……目から汁が流れ落ちそうになった(

うん、また着てね〜!私も今度、いきま〜す!


*しずくさん

あ、ありがとうございます!うぅ、私は幸せ者だなぁ。だって皆様n(強制終了

……でっではお言葉に甘えて『さん』付けしたりとかしちゃいますです(日本語が

いえいえ、駄文ですよ〜>< たまに自分で読み返すんですけど、日本語じゃない時ありますからねw
そうですかね……? きっと、間違えてクリックした人がたくさんいるんですよ!(キラッ

ふむふむ、劇ですな!← 美味しいネタをありがとうございます!早速、パクらs有難く、頂いていきますねもぐもぐ。どうしよう……劇って聞くと、3TOPの三銃士を思い描いてしまう私がいる……
よしじゃあバンガゼ+蓮くんセットで交渉成立d(ry
そ、そそそそんなこと……お世辞ってわかってても嬉しいじゃないですk反対言葉ですよねわかります。
しずくさんの小説は、クリック数だってすごいし、コメもたくさん届いていますし、私とは世界が違いますよ!本当に憧れてしまいます^^ しずく様はアフロディです(キリッ

〜試練の戦い〜は、一話目くらいから読み始めてました。それですっごい感動して、『しずく様マジパネェ』とか騒いでましたw衝撃的なくらい、感動したんですよ><
なので、短編がリク受付中と聞き、疾風ダッシュで向かいましたwいえいえ、真のチキンは私だ!← 私もしずくさんとお話できるようになって、本当に嬉しかったんです!
初めて書いた小説(現在、引き出しに封印中)も、独白なんですよ。だから、その延長線っぽくなっちゃってますw 淡々と綴られている書き方も憧れなのですが、一回チャレンジしたら酷いことになりましてw

そ、そうなのですか?いえいえ、私こそ紛らわしいことしててすいませんorz
実は私、ゲーム持ってないんです(え? なので丸っきり、アニメ沿いになっちゃうんですよね。文才も無い上にこんな状況……

いえいえ、そのルールですが……忘れて下さい^^ あの時は諸事情があったのですが、大丈夫なので!
なので、コメ頂けると嬉しいです^^*

ありがとうございます!頑張らせていただきますw

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.142 )
日時: 2011/03/30 19:15
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

お久お久〜(・∀・)ニヤニヤ

にゃはは、最近来れなくてさ〜。。。
塾の春期講習がぁ・・・。(終わったけど)
ほだ、4月1日から中3だから〜ヮ(゜д゜)ォ!
受験がぁΣ(゜д゜lll)ガーン

'`,、('∀`) '`,、だね!

うん、待ってるね〜(^.^)/~~~

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.143 )
日時: 2011/03/30 19:26
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Ph3KMvOd)





    第四十八話【思い煩う少女】


 ぼんやりと空を眺める。ふわふわの雲が、のんびりと青空を泳いでいた。平和だなーと思う。だから、もしかしたら、エイリア学園なんていう恐ろしい機関を潰しに行くなんていう現実も、もしかしたら夢なんじゃないかな——なんて。私はまだまだ幼いなぁ。ここまで来たって言うのに、まだ現実を受け入れられないなんて。もっと成長しなきゃ。頼るべき人は、ここにはいない。そう……家族なんて論外だ。

 ……家族、か。この単語の響きは、私の脳裏に嫌な記憶を映し出す。最近はめっきり見なくなったけれど、"悪夢"に分類される、お母様とお父様の夢は、私がどれだけ成長しても——精神年齢はわからないが——私を翻弄させるのが好きだったようで。夢の中で私は、お母様の背中を必死になって追いかける。そして、やっとのことで掴んだ母の手は、女性にしては大きすぎるのだ。ふっと顔を上げると、お母様は——自分がそう信じていた人間は、怪しい微笑みを浮かべる、父で。息を飲み込んだところで、夢は冷める。なぜ実の父親に、恐怖心を抱くのだろうか。黙って出て行ったところ、私を邪魔扱いしていたのは目に見えているが、そうなれば抱くものは、恐怖ではなく自虐意識だろう。これだけは、永遠に解けぬ謎なのか。
 私は、重苦しい溜め息を吐き出した。同時に、あの日の夜——動揺を隠せていなかった二人の姿も、吐き出した。

「まだだ! まだやるんだっ!」

 木暮くんの怒鳴るような大声が、私の鼓膜を振動させる。ひょっこり覗いてみると、木暮くんの視線の先には、木陰で休む古株さんの姿と、ボトルを手渡す春奈さんの姿があった。大方、春奈さんが木暮くんを挑発して、こんな練習になったのだろう。
 時折、木暮くんは古株さんに対して、罵倒するような言葉を吐きかける。その度に、春奈さんは木暮くんを叱った。けれど、ただ単に叱っているようには見えない。春奈さんは、彼の為を思って木暮くんを叱っているのだ。二人は、本当に仲が良い。例えるならば、そうだな、うーんと……

「仲良しなんだけど、喧嘩が絶えない兄弟って感じかな?」

 春奈さん、気が強いもの。
 木暮くんがバツの悪い表情で、春奈さんに怒られている様子を思い浮かべてみる。あまりにもピッタリで、自分でもくすりと笑ってしまった。仲の良い、喧嘩の絶えない兄弟かぁ……。あらら、私の幼馴染とそっくり。

「それにしても……」

 雷門イレブンが練習を行っている方面からは、時折、威勢の良い声が響いていた。あの中に、彼はいる。私も混ざらなければいけないのだけど。今は、お手洗いに行ってきた帰りだし。
 吹雪士郎。そして、彼の"中"に存在するアツヤ。二人は、共存している。それで害が無いのなら、世界を救うサッカーに支障を出さないのならば、士郎がそう望むなら、私はそれで良いと思う。だけど一つ、疑問があるのだ。これは恐らく、本人に聞いてみてもわからないだろう。それに、アツヤに尋ねるということは、彼を拒絶することになる。それだけはどうしても、避けたいから。だから、自分で結論を出すしかない。

「アツヤって、何者なのかなぁ」

 実際に声に出してみると、酷い愚問だ。自分に尋ねてみたものの返ってきたのは、羞恥を孕んだ私の本音なのだった。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.144 )
日時: 2011/03/30 19:33
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Ph3KMvOd)

*ほだ
春期講習、お疲れ様です隊長!←

へぇ、中三なのか……って、え?さ、さささ三年生!?すごっ、もうすぐ受験やん(関西弁ヤメレ
中学三年生になると、やっぱり色々と忙しそう……部活も引退しちゃうんだね……
もうそんな季節だよなぁ……なんかしみじみw

忙しいと思うけど、ほだのコメは私の励みだから、たまにでも良いから来てくれると嬉しいなぁって……

勉強頑張って下さい!今から、基山くんとこ行ってきます(キリッ

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.145 )
日時: 2011/04/01 17:43
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Ph3KMvOd)





    四十九話【貴方はだぁれ?】


 士郎がアツヤへ"変わる"瞬間。それは、FWになった時。
 白恋中の練習の時も、最近のプレーも、そんな感じ。士郎がマフラーに触れると次の瞬間には、瞳は橙色の好戦的なツリ目になり、髪の跳ね方も変わって、いつもは優しい言葉を言ってくれる唇が、荒々しい暴言を吐き出すようになる。暴言って言っても、言葉遣いが荒いだけで、真意を読み取れば他人を思っての言葉だから、悪いわけではない。問題は、受け取る側にある。
 このようなところは、吹雪アツヤとまったく同じなのだ。だけど、違う。ほら、だって、

「……アツヤは、死んだ」

 紛れも無い事実だ。士郎の中にアツヤが存在したとしても、士郎の弟、"吹雪アツヤ"は死んだ。雪崩に巻き込まれた車内に取り残され、士郎を残し、勝手に逝ってしまった。酷いよね、アツヤは。私との約束、守ってくれなかったんだもん。でも、今はそんなことを気にしている場合ではない。吹雪アツヤは、もういないのだ。
 では何故、アツヤがここにいる?

「士郎のなかに眠るアツヤは……所詮、」


 ————"孤独"という名の闇が作り出した虚像、作り物の人格でしかない。


 うすうす気付き始めていた。アツヤは、アツヤじゃない。偽物なのだ。士郎が作った、都合の良い存在。
 でも、この現実を言葉にして、弱い私に言い聞かせては、いけない気がした。私が認めてしまったら、唯一真実を知っている私が、アツヤを、そして士郎を否定してしまったら。士郎を守れる人が、今度こそいなくなってしまう。ダメだ、そんなの。あの時いられなかったんだから、今こそ、私が士郎を支えるの。この言葉が、呪文のように頭に響く。士郎にとって、私は"必要"でなきゃいけないの。……あれ?

「私は、士郎に不必要なのかな?」

 士郎には、アツヤがいればそれで良いのかな?

「僕がどうかしたの?」
「え……あ、なんだ。士郎か」

 驚きを隠しつつ、必死に言葉を返した。残念そうに呼ばないでよ、と士郎は笑う。つられて私も笑ってしまった。どうしたの? と尋ねると、桃ちゃんが遅いから迎えに来た、なんて。こんな距離なのに、わざわざ練習を抜けてまで来るなんてね。士郎、可笑しいよ、なんてからかうと、こんなところでぼーっとしてる桃ちゃんのほうが変だよって。私と士郎の間には、ほのぼのとした空気が充満している。ああ、だからなのかも。大切な話を、本人に聞くことができないのは。どうしてもそういう雰囲気にならないんだよね。

「さあ、そろそろ戻ろう? キャプテン、桃ちゃんのシュート止めてやるって意気込んでるから」
「やめてよ、士郎まで。私なんか、練習相手にもならないもん」

 控えめに本音を漏らすと、大丈夫だよと笑顔で解決されてしまった。まったく、円堂くんの熱血ぶりにも困るけど、士郎の天然にも悩まされる。ただ、士郎の笑顔を見てると癒されるから、良しとしましょうか、なんて。
 スタスタと先を歩き始めた背中。私も慌てて、追いかける。大きくも、影を背負ったその背中に、私はどうしても、声を掛けずにはいられない。

「ねえ、士郎」

 なんだい? と振り返る彼。不思議そうに、でも口元は笑っている。

「士郎にとって、私って何なのかな?」

 素朴な疑問。アツヤのことは聞けなくても、これくらいは聞けるよね。真剣に質問なのに、なぜか士郎は吹き出した。笑う要素なんて、無かったよね? でも士郎は、きちんと答えてくれた。

「そんなの、当たり前だろう? 桃ちゃんは僕の、大切な幼馴染だ」

 にっこりと、天使のような笑顔で。強張っていた心が、ほっと緩んだ。たとえ、この言葉が嘘だったとしても、今はその笑顔を見ていられるだけで安心できるから。そう、私はこの言葉を待っていたのだ。嘘でも良いから、と。この関係が崩れなきゃいいのに。今は、そればかりを願う。
 駆け寄っていって、士郎の左手に私の両手を添える。驚いたように、いつもはとろんとしている瞳を見開く。ゴメンね、士郎。でも、これだけは伝えておきたいの。

「今度こそ、私が士郎を守ってあげるから」
「桃ちゃん……、」

 しばらく動いてくれない士郎。でもやっぱり、最後には笑ってくれて。私も、とびっきりの笑顔を返す。士郎に名前を呼ばれるだけで、こんなにも安心できるのは、やはり士郎が私にとって、必要な存在だからなのだろう。
 私は、士郎を失いたくない。大切な人を、もう二度と手放したくないの。あの時の二の舞はもう、嫌だから。幸せを失ったときの代償は、あまりにも大きすぎる。そうでしょう?

「普通は、男の子が女の子を守ってあげるんだよ? 特に、桃ちゃんみたいにふわふわしている子を」
「ふわふわ……?」
「だって、いつもすぐにいなくなっちゃうじゃん」
「わ、私は方向音痴じゃないもん!」


 ねえ、神様。この幸せは、いつまで続いてくれますか?



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.146 )
日時: 2011/04/02 13:28
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: 8gvA/W.A)
参照: カキコが携帯対応になればいいのになぁ←

お久しぶりです^^中々来れなくてすいません><

桃花ちゃんの、アツヤについての悩みがよく分かります。アツヤが本当に存在するわけではありませんし……迷ってしまうのがわかります。
士郎を支えようとする桃花ちゃんは本当に素敵です><どんな時でも、絶対に士郎のそばに居るって強い覚悟がひしひしと伝わってきますwその意志の強さにあこがれます、しびれます←
優しい士郎と桃花ちゃんのほのぼのとしたムードが大好きですw守ってあげるって双方共にかっこいい。

あっち一話から読まれていたんですかっ!?(驚愕)うわぁ、衝撃を受けたなんてありがたいお言葉です><私も桃李さんの小説を、初めて読んだときの感動は忘れられません><
私は恥ずかしながら、京都に入った辺り(?)から読み始めました。美しい文に天井まで飛び上がって、大急ぎで一話から読み返しました。もっと早く知っておけばよかったのに、と激しい後悔と共にw
短編に来て下さった時は、本当に夢かと思いましたw

初めて書いたのが独白形式なんですか〜すごいです^^
私は小学校の課題ですねw低学年に、「男の子と女の子が宝島に行くお話しを自由に書いてね」って課題があって、それが全ての始まり。内容も文もカオスですが(例・島への行き方→女の子が男の手を引きずり海を走っていくとか)、それが淡々と書いたから今も淡々と書いてます。
これは建前。独白形式をつい最近まで知らなかったのが本音ですw

似ちゃうことはよくありますw私も意識してアニメのワンシーンを借りている場面がありますし(え)

アニメ沿いもいいと思いますw私は脱線させてすごいことになってますしwゲーム持ってないんですか><私もGOは買えそうにありません;;

バンガゼ+蓮はど(こら)

語りの方が多くなっていてすいません;;
ではではまた遊びにきますねっ

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.147 )
日時: 2011/04/02 18:59
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

ほだだょw

流石ですな〜……りーちゃん神!!RESPECT!

それにしても、桃ちゃん可愛すぎるだろ!←ヲイ

士郎くんは天然ですか^^

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.148 )
日時: 2011/04/04 16:14
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Ph3KMvOd)
参照: 「近くて遠い。これが、キミと私の距離関係」

つい最近、この小説にピッタリの一文を発見致しました。
ラストのほうで使用するつもりなので、お楽しみに〜^^(ちょ
あ、大丈夫ですよ?本のタイトルと著者を、きちんと明記しますのでw
というわけで、どーでもいい大発見報告終了^^*

*しずくさん

お久しぶりです^^ いえいえ、お暇な時にでも来て下さい。駄文を載せてお待ちしておりますw

アツヤの存在については悩みどころです。桃花も、アツヤはアツヤじゃないってことを理解したうえで、否定できない〜みたいな?
桃花は、士郎に対してトラウマがあるといいですね(ぇ  雪崩の事故で天涯孤独の身になったとき、自分は士郎の隣にいてあげられなかった。だからこそ、私は今、隣にいてあげたいの……! みたいな(長い
覚悟しちゃってるんですよね、桃花。でもこれから、士郎が壊れていくに当って、この覚悟も狂うと思います(ネタばれ? だんだんと変な【秘密事項】に変化していっちゃって……
ほのぼのムードでいれば良いですw あーもー私も吹雪に守られたいでsうるさいですよねわかります。

じ、じつはそうなんですよ……私がチキンキング(なんだそれは)なので、コメできずにウジウジしてたのですがw
しずくさんの小説は、感動物です!なんで本屋さんに並んでいないのでしょうか?
京都編ですか?いえいえ、クリックして頂けただけで感謝です><  美しいですか?……ふっ、それは鏡に映ったしずく様のことですからね(キラッ
短編の件、ありがとうございました^^  思わず暴走してしまったので、ドン引きされていると思いますが、気にしない方向でお願いします(おま

『書きたいっ!』と思って書いたのは独白でしたねw 内容ひっどいですけどw
私もありました!小学生の頃の授業で「お話を書きなさい」みたいな授業が。きつねとうさぎが出てくるもので、三つの絵があるんですけど、順番を自分で決めてお話を作りなさいみたいなw 宝島に色々なルートがあって、自分で選んで話を創作しろとかw
まあ、共通しているのは……『まさにカオス!』←

アニメ沿いしか書けないですwゲーム欲しかったです……多分、今後も買えませんね。親の視線が冷たいw 最近、初めて漫画をゲットしました!7巻と8巻と番外編集!(1巻は?

ではでは、バンガゼ+蓮くん+アフロディのFDセットで!(

コメント、ありがとうございました!また来て下さい^^*


*ほだ

……とうとうバレてしまったか。この私こそ、駄文の神!(キラーン
ううん。私は、ほだにリスペクトだよ!なかなか上手く書けない私って一体(ただのバカだ

桃ちゃん可愛い?わあ、嬉しい^^* 桃ちゃんは結構、お気に入りですからw
士郎くんは天然だと良いなぁ……それで、士郎くんと桃ちゃんの天然っぷりに、アツヤが振り回されてれば美味しいと思うんだよ(妄想自重
それでアツヤに「士郎も桃も知らない!勝手にふざけてればいいんだっ」とか拗ねられて、「アツヤもまだまだお子ちゃまだね〜」「そうだね」ってなって、結局アツヤが折れて「しょ、しょうがねぇから俺が二人の面倒見てやる!」ってなって「さすがアツヤ!頼りにしてるよ〜」って褒められてアツヤはツンツンするんだけど一件落着すれば可愛いんだ!(長いし疲れたorz

妄想が爆発してしまった……こんなバカだけど、またきてね^^w

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.149 )
日時: 2011/04/04 16:11
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Ph3KMvOd)
参照: 「人の瞳には、見えないほうが幸せな事実さえ映るのさ」





    第五十話【降ってきた影に】


 練習に混じった途端、さっそく円堂くんに捕まる私。きらきらの瞳で勝負を申し込まれたけれど、私はMF。しかも、どちらかと言えば守りのほうが得意なので、難しい言葉をつらつら並べて円堂くんをかわした。熱血漢、円堂くんをかわした私は珍しいらしく、風丸くんに感心される私。
 うーん、円堂くんって何者なんだろう……?

「じゃあ桃花はさ、なんでシュートを覚えたんだ?」
「あぁ、それは……」

 円堂くんの素朴な疑問に、私は思考を巡らせる。あれは、いつのことだったか。薄れ掛けた記憶から、あの状況を思い出すのは大変だったけど、わりと早く思い出すことができた。

 幼馴染と父親の影響で、女ながらにサッカーを始めた私。好きだとは言え、体力がつけばいいかなぁと思い始めたので、幼馴染についていくのが精一杯だった。父親のポジションはMFだったから、と言う理由でMFとしての技を磨いていった。勿論、FWしかシュートを決めてはいけないというルールは無い。それ故、MFがシュート技を覚えても可笑しくないけど、私は守るほうが得意だった。新しいシュート技にチャレンジするよりも、私のサッカーを磨いていきたい。それが私の意志だから。
 でもある日、私は同じジュニアチームのFW……男の子に、喧嘩を売られたらしい。私からすれば、勝手に騒いでいるだけだったんだけど、周りがそう言っていたから、ね。その子はいつもベンチで、自尊心ばかりが高かった。努力もしていないくせに。私の幼馴染みたいに、泥まみれにもならないで僻んでいたのだ。女の私を。正確に言い直せば、士郎とアツヤを。その感情がそのうち、レギュラーとなっていた私に向いたらしい。

「……それで、シュート勝負を申し込まれたんです。負けないで、なんて応援されちゃったので練習を重ねていたら、」
「ある日突然、完成しちゃったんだよね」

 わかっているのか、わかっていないのか。円堂くんは曖昧な言葉を返すと、ゴールまで走っていき、士郎にシュートを求める。パス練習にでも混ぜてもらおうかな? そう思い、鬼道くんや一之瀬くんのもとに目をやると、染岡さんの姿があった。うーん、どうしてだろう? 染岡くんに対してだけ、"さん付け"や"敬語"が抜けないのは。

「よ〜し、特訓頑張ろうぜ!」

 円堂さんの一声で、雷門イレブンのやる気は頂点に達する。私も、微力ながら頑張らないと。左手に拳を作り、「よしっ」とやる気スイッチを入れると、駆け出した。
 ……が、

「え……」

 地面を揺るがすような爆発音が、静かな京の都に響き渡る。鳥達が群れを成して空へと逃げていく。どうやら、漫遊寺中のほうで何かがあったらしい。この場所にまで、人々のどよめきの声が届いたのだから、大事なのだろう。呆然と立ちつくしている私たちを、正気に戻してくれたのは、

「皆、行くわよ」

 いつでも冷静な瞳子さんだった。足元に転がって来たサッカーボール。片付けは後にしよう。いそいそと皆さんの後を追う。
 が、弾かれたように体は立ち止まってしまった。モノクロの、薄汚れたサッカーボール。もしも、黒いサッカーボールが、この地響きの原因だとしたら? その可能性は、充分に有り得る。心の覚悟を決めなくてはならない。

「……勝たなくちゃ、ダメなんだよね」

 エイリア学園が地球を襲う目的は、何なのだろう。それさえわからずに、戦わなくてはいけないのか。

「桃花さぁーん! 行っちゃいますよー!」

 春奈さんに呼ばれ、私は止まっていた足を前へと進めた。


*。+*。+

「雷門イレブン……————お前達が後悔するのは、目に見えている」

 黒い影がにんまりと、漫遊寺中の校庭で微笑んだことを、私たちはまだ知らない。知らなくてもいいことに、私は一歩、足を踏み入れたと言うのですか? もし、そうならば。私の人生は、"後悔"という闇に塗りつぶされてしまうのだろう。だけど、それでも良いよ。


  ————彼がまた、心から笑ってくれるなら。



 *【参照1000突破記念企画】の予告* ( No.150 )
日時: 2011/04/10 20:15
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: QiznQFqE)





  *【参照1000突破記念企画】の予告です*


 どうも。春休みが終わりに近づいてきて、かなり焦っている桃李です。
 さて、>>138で言っていた通り、参照1000突破ということで、記念とお礼を兼ねて短編を書きたいと思っています!
 しずく様から、素敵なネタを頂きましたので、それをもとにちまちま考えている日々……。
 ほんの少し固まってきたので、キャラ設定とか載せちゃえ!という作者の無茶振りですwどうぞ、スルーしてくださいましw


 【元ネタ】童話にしようかと思ってます。でも、絵本を寄付してしまったのでうろ覚えw結構、有名なので頑張りますが。
 キャラの台詞や詳細から、何の絵本かわかっても黙ってて下さいwいや、バラすのも楽しいですが(ぉぃ


 *キャスティング*

「ねえ、お父様。なぜ糸車に近づいてはならないの?」

姫君【春崎 桃花】
詳細【お城で暮らすお姫様。おしとやかで優しい娘だが、ある日、父親の言い付けを破って……? ヴァイオリンが得意。動物や子供に懐かれ(なめられ)やすい。甘党】


「僕は、夢の中で出会った少女を探しているんだ」

王子【吹雪 士郎】
詳細【夢で出会った女の子を捜している王子様。イケメソで温厚な性格柄、国民に愛されている。ちょい腹黒だけど気にしない。従者の染岡さんには絶対の信頼を置いている】


「お前は絶対に、糸車に近づいてはいけないんだ。わかるだろ?」

王様【円堂 守】
詳細【明るいバカ。天然女タラシとはこの人。基本、厳しいことは言わないが"糸車"に関する約束は絶対守らせようとする。尚、この人が王様になったせいで王妃役が混戦中。でもやっぱり自覚は無い】


「姫様、勝手に出歩いては困ります……」

召使【風丸 一郎太】
詳細【空色ポニーテールな美人さん。召使にしたのは作者の趣味wしっかり者で信用できる人。自由な人が多いので、よく振り回される。国一番の苦労人。疲れが溜まると、無自覚で桃花に愚痴る】


「王がお前を探していたぞ? どこに行ってたんだ、桃花」

召使【豪炎寺 修也】
詳細【ツンツン頭くん。召使にしたのは作者の趣味w(ちょ 召使なのに姫を呼び捨てしたり、王に"様付け"しなかったりする自由な人。それで王様(円堂)によく怒られる。何だかんだで頼りになるお方】


「軍の戦略は得意分野だ。が、魔法は操れないぞ」

指揮官【鬼道 有人】
詳細【ゴーグルマントくん。国の頭脳な人← 王国の警備及び戦は、この人に任せておけば何とかなる。ちなみに、その怪しい容姿故に魔道師に間違えられるが、あくまでも軍の指揮官。このお話にはあんまり関係ない】


**

 こんな感じです。バカにしてはよくまとめましたよね!←
 ではでは……春休み中には書きたいです。自己満足ですが、どうぞ、お楽しみに^^*

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.151 )
日時: 2011/04/04 20:18
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

いや、誰も駄文の神とか言ってないし!'`,、('∀`) '`,、
ほだわね〜(駄)文にすらなってない←
まだ文になってるだけマシだろ((ヲイ

りーちゃんすごい妄想力ですなっっ(藁))
自分で語っといてかってに疲れるとか・・・(^^ゞ
妄想自重できてねぇ〜ヮ(゜д゜)ォ!

とりま、ゴーグルマントくんにワロタw

てか、春休み終わっちまうぜ・・・orz

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.152 )
日時: 2011/04/05 10:27
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: 8gvA/W.A)
参照: 入学式終わったー!そして忙しくなるorz

桃花ちゃんすごいですねぇ^^
円堂くんをかわしたりできるなんて、口が達者(頭がいい?)
サッカーのほうも実力が高い!男の子と勝負をして、シュートを打てるようになったのも、潜在能力の高さをうかがわせますbその才能をくだsわ〜なにをする。女の子で、サッカーが出来るなんて素敵でとっても可愛いです><(←日本語おかしい)かっこかわいいってやつですねw
イプシロンも来ちゃいましたね><これからどうなるのか、ワクワクしすぎてPCから離れることができません!桃花ちゃんに吹雪君ふぁいとぉ〜です!

私のは、本屋に並んでいても絶対に売れませんw
桃李さんのは、文学賞物になれると思います^^

短編も期待したくなる設定だらけですw
染岡さん従者ですかw振り回されている予感しかしないのは、気のせいでしょうか?いいえ、しずくの妄想です。それと、鬼道君に何があったのか気になります←

先日、ファイドラに釣られて8巻だけ購入しましたw他は友人から借りる一方。

ファイドラみんなもってけーです!
チャンスウ「こら、しずく!全員返しなさい!」

ではではまた来ますねっ♪

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.153 )
日時: 2011/04/05 12:15
名前: MiNi ◆L/NsWzLsGs (ID: NcVt2sWO)
参照: http://www.youtube.com/watch?v

やほー!桃李!
嫌だな、私もう中3よ?
そういえば桃李って中学生だよね?同い年?

塚うちのクラス最悪だ。
学校来る前にクラス楽しみしてこの結果。やっぱり期待わ駄目だねw
地味な面子が多くて。うわっ、うちこれから大丈夫なのかって。

これで修学旅行に体育際に文化際、球技大会。考えるだけでも嫌だww
もう受験生だし色々と大変になりそう^^;

桃李の頑張って!!!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.154 )
日時: 2011/04/05 19:18
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Ph3KMvOd)

キャラソンCDの内容を見て、2828が止まらない桃李ですw
いや〜金欠なので買えませんが、動画投稿サイトから落としてしまおうかな……売らなきゃ大丈夫だし!(


*ほだ

いやいや、言わなくてもわかる。私にはわかるんだ(誰だお前
ほだのは面白いよっ!文だよ神文だよえへん!(は
……いえいえ、私が書いてる日本語の塊は塊だからね。ここ重要だよ←

ふっふっふっ、私の妄想力を舐めるな!
桃花と士郎について語らせたら(妄想を爆発させたら)やっばいことになるよw自重できないw
まあ、これでも学校でのあだ名は"妄想少女"だから(キリッ(ぇ

ゴーグルマントくんは天才くんなんだよ!天才と変人は紙一重だ!(ちょ
っていうか、鬼道さんを初見した時の衝撃はヤバかったですw

春休みいいいい!長引けよおおおおお(ry


*しずくさん

円堂は、漢字が多い単語をつらつらと並べればかわせるんじゃないかと思います(キリッ
たとえ自分が意味を理解して無くても!←

できれば普通の女の子っぽく書きたかったんですけど、キャラバンに乗せるとなると趣味レベルじゃダメかなぁっと……。まあ、吹雪兄弟の幼馴染としてそれくらいできちゃえよっ!というノリです。ノリw かっこかわいいですか?あ、ああありがとうございます!
イプシロン戦、まだ内容があやふやです(ぇ どうすればいいのかわかりません……と、とりあえずファイトします!(お前にじゃねーだろ

いえいえ、そんなこと無いですよ>< しずくさんは入荷待ちになっちゃいます絶対!
文学賞は、しずくさんが総嘗めです(キラーン

短編のほう、終わる気がしませんw
染岡さんは個人的に、吹雪側にいてほしいです。いえ、しずくさんの妄想は現実になるでしょう(キラッ でもきっと、私なんかが書くので書ききれてないと思います(ショボーン ……番外編のプチおまけが書きたいです←
怪しいですよね、鬼道さん!(笑顔で言うな でも、良い人だと思うんですよ。頭良いし、妹思いだし。

私は、世界編に負けましたw7、8巻を買ったは良いんですが、財布の中がエタブリ状態ですよ。すっかすかですw(意味不明
残りは、レンタルします。たとえ白い視線を浴びても!←

うわぁい!ありがとうございます!遠慮なく頂きますy(自重

はい!こっそりお待ちしておりますw


*MINIちゃん

ミニ、来てくれたんだ!嬉しいなぁ♪
中三は大変だよね……受験もあるし。勉強尽くしなのかな?
うん。私は中学生だよ^^ でもね、今年で中学二年生w 円堂たちと同い年になりますたw

クラスかぁ……さ、最悪なのか^^;
まだクラス発表されてないんだよぉ〜私w でもきっと、ミニなら乗り越えられる!

イベント盛りだくさんだもんね〜w
やっぱり、受験は大変そう……一年の勉強も精一杯だったのに、二年は大丈夫かな?つか、先輩になるんだしw 後輩とも仲良くしなきゃなのか……パソ禁食らわない程度の成績を維持したいですw

ありがとう!MINIも頑張ってね^^*
また来てくれると嬉しいです。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.155 )
日時: 2011/04/05 19:41
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

はははっ^^どーゆーコトやねん!!(藁))
ほだのが神文とか〜・・・
脳外科いってらっは〜い($・・)/~~~

マジか?!妄想少女!?(ヲイヲイ))
自重しろよw

最近鬼道くんが気持ち悪い件←
声優は神☆ミですが!!よっちん神!!

だね!春休み長引けwww
ほだも、三年だからねぇ・・・。受験とか受験とか受験とか!!
まじ、勉強したくないよぉぉぉぉ(爆))

てゆか、キャラソンもうすぐ発売じゃね?!
超気になるぜ!!
私も金欠なので〜〜〜(T_T)

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.156 )
日時: 2011/04/06 14:39
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Ph3KMvOd)

*ほだ
え、え、え?ほだのは神文だよ?もー知らないの?(誰

そうそうw一友人に『もーホントお前って妄想少女w』って言われる。
……ふっ、私の辞書に"自重"という文字は無いのだ!←

鬼道さん怪しいけど、妹思いだよ?まあ、よく知らないけど(ぇ
声優さん素敵だよね!あーゆー声カッコいい☆

うんうん!春休み延びろおおおおお(ry
お受験を控えてるんだよねー……あぁ、私も勉強したくないw
勉強なんか嫌だあああああ(ry

キャラソンカッコよさそう〜気になっちゃうんだw
金欠?よし、同士さん発見!(ちょ

*【記念短編!】* ( No.157 )
日時: 2011/04/18 11:26
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: yCBA8YKv)
参照: 四月六日は士郎の日!



 ——昔々、まだ妖精が森に住み、魔女と人間が共生していた時代。とある小さな国に、お姫様が誕生しました。


 長らく子供に恵まれなかった王と王妃にとって、娘の誕生は、とても喜ばしいものでした。そこで王様は、城でパーティーを開くことにしたのです。そのパーティーには、姫の誕生を祝うたくさんの人々や、姫に送られたプレゼントが、たくさんたくさん集まりました。人間達だけでなく、王から招待を受けた魔女達も、お城へとやってきたのです。

 お披露目された姫に、魔女達はそれぞれ贈り物をしました。人としての暖かさ、本当の優しさ、恵まれた幸運。顔を綻ばせる王達の前で、順に魔法をかけていきました。

 そんな中、パーティーに招かれざる客が現れました。森の奥でひっそりと暮らす魔女が、パーティーに呼ばれなかったことを恨み、姫に悪い魔法をかけたのです。王様は長らく、その魔女に会っていなかったので、彼女の事をすっかり忘れていたのでした。魔女は、すやすやと眠る姫に悪い魔法をかけると不気味な笑い声を辺りに響かせ、姿を消してしまいました。


「娘が十四歳を迎える日、娘は糸車の針に指を刺し、短い生涯に幕を下ろすだろう!」


 残された王妃は泣き出し、王もがっくりと膝を床につけ、自分の失態を悔やんでいました。

 悲しみにくれる城内。一人の魔女が呟きました。

「私はまだ、贈り物をしていません。では、私は姫への贈り物として……———」

 彼女は、森の魔女よりは弱い魔女でしたが、姫にかけられた理不尽な運命への対抗策として、とある魔法をかけました。その魔法とは……——


*。+*。+

 金や銀の装飾がいたるところに見られる城内。豪華な柱が壁に沿って並び、歴代の王の肖像画が飾られていた。天空の世界を描いた高い天井には、国中から寄せ集めたガラス細工の名士に作らせたシャンデリアが、真紅の絨毯を煌びやかに照らしている。そんな城の中、この国の頂点に立つ人物の部屋へ向かう廊下を、一人の若者が歩いていた。
 長く伸ばした茶色い髪を、故意に縮め束ねた若者。真新しい革靴が絨毯を踏む度、蒼色のマントが靡いている。絨毯に負けないほど紅く、そしてどこまでも澄んでいる瞳は、王がいるはずの部屋を見つめていた。どこか緊張している面持ちだが、足取りは軽い。ドアの前で立ち止まると、コホンと空咳をし、重いドアを押した。

「ただいま戻りました」

 よく通る声で言い、そのまま歩みを進めると段の前に跪いた。マントの裾が床についていることにも気付かず、若者は真紅の瞳を伏せると、恭しくお辞儀してみせる。そして頭をあげると、ぎこちない笑みを浮かべた。

「早かったな、鬼道! 国民からの反発は、大丈夫だったのか?」

 太陽を連想させるような、そんな明るい表情で彼———国の主、円堂守は笑っていた。鬼道と呼ばれた少年を再度見つめ、「敬語はやめろって言っただろ〜?」と子供のように話しかける。鬼道は困ったように、それでも楽しそうに微笑むと、ゆっくりと立ち上がった。

「いえ、姫様の為と説得したせいか、表立った抵抗は見られませんでした。これも、王が国民から慕われている証でしょう」

 鬼道の言葉を聞いた円堂は、ほっと安堵の溜め息を吐いていた。どうやら、相当心配していたらしい。周りの召使たちも、それぞれ思ったことを口にしている。なんとも自由な人々だ。
 それはともかく。今回の令を国民が理解してくれたことに、円堂は心を暖めた。それほどまで姫を愛してくれているのか。幸せな王室だ、円堂は心の内で呟く。が、口元が緩み目元がにやけている様子では、心の呟きなど簡単にばれてしまう。鬼道は円堂の考えが読めたのか、呆れ気味に腕を組んでいた。

「さてと……じゃあ俺は、プレゼントの準備でもしてこようかな」
「え、まだしてなかったんですか」
「いや〜まだまだ先だと思ってたら、もうこんな時期になっちゃって……」

 ドタバタと部屋を飛び出していく王。召使たちも大慌てで後を追いかけていった。そんな様子を見て、含み笑いを漏らす鬼道。しばし部屋を眺め、それにしても、と疑問を抱く。

「呪いなど信じないと言っていたのに……今頃になって、"糸車収集令"を出すなんてな」

 今頃、城の裏手では、何の罪も無い糸車が炎に焼かれているのだろう。灰は、庭園の草花達の栄養剤にでも使われるのだろうか。しばらくぼんやりと物思いにふけっていた鬼道だが、忙しそうに走り回る召使の姿を見て、弾かれたように我に返った。
 もうすぐ、姫の誕生日会が盛大に開かれる。
 そちらに人事を注ぎすぎたせいで、軍指揮官の自分が休日とも関わらず、城下へと借り出されたのだ。早く自室に戻り、読みかけの本でも読もう。久しぶりの休日とあって、最近休めていなかった鬼道は、かなり遠くに位置する自室目指して、一歩足を踏み出したのだった。


 〜作者より〜
始まってしまいました記念短編!何だか長引きそうで怖いですw
結構、捏造ポイントも多いのですが……糸車でわかりましたか?元ネタの童話。
皆さん、知ってると思います。絵本などでたくさんあるのでw

まだヒロイン出てませんが、ゆっくり待って下さると嬉しいです^^*

*その2* ( No.158 )
日時: 2011/04/15 12:23
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: l6KRDtx2)
参照: 四月六日は士郎の日!




 駆け回る召使達とは一変、ゆったりとした歩調で歩く鬼道。面積は、他の国に比べたら小さいが、城は本当に大きい。しかも、内装は選りすぐりの名士を集めたのだ。美しくないはずがない。まるで城そのものがアンティークのようだ。建築物評論家は、口をそろえて城を褒める。王の手前、嘘でも言わなければならないのだろうが。それでも、建築物に詳しくない鬼道まで美しいと思わせるのだから、大したものだ。

「鬼道、ちょっといいか」

 後ろから名前を呼ばれ、鬼道は反射的に振り返る。そこにいたのは、白髪を立たせ、黒い切れ長の凛々しい瞳を持つ若者だった。城に仕える召使であり、同時に医師である少年、豪炎寺修也は、"無"に近い顔を珍しく歪ませ、腕を体の前で組んでいる。どうやら、困り事があるらしい。
 困っている人間を放置しておけるほど、鬼道は悪人ではない。関わらないほうが良い、と脳が危険信号を発するが、気付けば豪炎寺はすぐ傍にまで来ていた。

「何だ、豪炎寺。俺は忙しいのだが———」
「桃花の姿がない。見かけなかったか?」

 鬼道の最後の抵抗虚しく、言葉を無理に遮った豪炎寺は困り顔を見せる。

「お前……姫を呼び捨てするのは、いい加減やめたらどうだ」

 豪炎寺の問いに答えるよりも先に、鬼道は豪炎寺の態度を治そうと言葉をかけた。この男、豪炎寺修也は国一番の命知らずだ。いくら教育が遅れている田舎の子供だって、姫を呼び捨てになどしない。にも関わらず、本人の前で堂々と呼んでいるのは、コイツだけであろう。鬼道としては、円堂に首を刎ねられる前にと、何度も注意しているのだが全く効果が見られない。たまに、王に対しても失礼な時があるので、さすがにその時はフォローに回るが。
 彼の言い分は、「桃花に直接、呼び捨てにしてほしいと頼まれたから」らしい。しかし、目下の身分に対し緊張を解くような言葉をかけるのは、貴族、王室の身分に有る者のマナーだ。幾度と無く言い聞かせているものの、それでも彼は言い続ける。何度目かわからない溜め息を零すと、鬼道は本題へと戻る事にした。

「この時間は勉強しているはず……勉強部屋にいないのか?」
「そこにいないから、城中を探しているんだ」

 苛立ちの含まれた返事が返ってくる。それもそうだ、と自分に言い聞かせる鬼道に対し、豪炎寺の苛立ちは益々募っていくばかりだ。怒り気味に、そして不安そうに柱時計を眺めている。顎に手を置き、しばらく考えていた二人だが、ようやく答えを見つけたらしい。居心地の悪い沈黙は、瞬く間に吹き飛んでいった。

「たしか、ヴァイオリンが持ち出されていたな……」
「俺の予想が正しければ、姫は今頃———」

 駆け出した豪炎寺の背中を送り出す。恐らく、豪炎寺もわかっただろう。が、廊下の角を曲がった辺りで豪炎寺に再度、呼ばれる。どうやら鬼道までもが巻き込まれたらしい。重苦しい溜め息を吐き出すと、愛用のマントを翻し、目的の場所へと向かった。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.159 )
日時: 2011/04/06 20:02
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

姫って・・・(藁))
鬼道くんが言ったらキモイw

はははッ!でも、分かるわ〜!!妄想少女。
私もあれだわ、友達に「変態」とか「変人」とか言われるもんww
「別の意味で、健全だよね」とかね!
うん。自重できないし!(藁))

うん!受験受かんのか?!まじ不安ww
勉強まじ嫌だーーーーッ!!

☆-(ノ゜Д゜)八(゜Д゜ )ノイエーイ
同志っすね!!

てか、キャラソンのCM流れてたな〜♪

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.160 )
日時: 2011/04/09 20:36
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Ph3KMvOd)
参照: 一日中外にいました。太陽眩しいよw

*ほだ

き、きもいとか言わないの!鬼道さんの出番、ここしか無いんだから!←

わかってくれる?……うわぁん、さすがほだ!(
しょうがないじゃん、妄想癖があるのはさぁ……だって、それしか現実逃避の方法がないんだもん(ぉぃ
そなの?wでもそうだよねw「変態は健全です」だよw

じゅっけーん!(おま
勉強は大変だと思うけど、ほだならきっと受かるよ!陰ながら応援してます^^

いえーい金欠っ!
でもでも、キャラソン案外カッコよかったよ〜!個人的には、風丸のやつが好きだな^^ いや、アイスロードも良かったけどw 歌の雰囲気的には、「舞い上がれ!」が好きですw

円堂のは可愛かった〜>< 豪炎寺は……シスkげふんげふん。鬼道さんもシスkいえ何も。吹雪はブラkちょ、やめうわああああああ!……染岡さん、「汗臭い」発言気にしてたんだw飛鷹はともかく、不動があんなキャラだとは思ってなかったよw自覚あるんだ、モヒカン。でもそんなこと、「海の広さに比べればちっぽけな話さ!……多分」

*続き* ( No.161 )
日時: 2011/04/09 21:34
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Ph3KMvOd)



 息せき切って駆け続け、二人がたどり着いたのは城の裏庭にあたる森林である。涼しい影から急に、柔らかな陽射しが差し込む森に来たため、二人は自然に瞳を細めていた。そして目をこらし、影に隠れた少女の姿を探し始める。
 すると、突然耳に優しい音色が届いた。弦楽器の音であることに間違いは無いのだが、ひとくくりに弦楽器と言い表すには、惜しいもので。誰もが一度は立ち止まる、その極上の音色は、二人の探し人であることに違いない。城に仕える者しか知らぬその音色が、何よりの証拠であった。

「この奥か……」

 小さく呟き、面倒そうに歩き出す豪炎寺の背中を、しぶしぶ追いかける鬼道。革靴が芝を踏むたびに、暖かい春の匂いが鼻腔をくすぐった。小鳥のさえずりが、いつもより近くに感じられる。賑わう街とはまた違った魅力を持っているのが、人を支配し、また人の支配下に置かれている"自然"の特色なのだろう。
 足を進めるたびに近づく、美しい弦楽器の音色。聞き覚えのない曲だったが、彼女のことだ。また新しい曲を暗譜したのだろう。いつもは穏やかで、人よりもおっとりしているのだが、音楽となると彼女は脅威の記憶力を発揮するのだ。勉強も人並以上に育てられてきたが、今までに何人の家庭教師が、しっかりと使い分けされてきた記憶能力に溜め息を吐いてきただろう。家庭教師だけではない。身の回りの召使も、その被害者なのである。

「……あ、」

 鬼道は無意識に、ふと声を零す。紅い瞳の視線の先には、ヴァイオリンの演奏している少女の姿があった。柔らかな茶色の髪を肩までの長さに切りそろえ、薄桃色の瞳には幸福が映し出されている。布がたっぷりとあしらわれたドレスは、少女の品の良い立ち振る舞いを、さらに引き出していた。唇はにっこりと弧を描いており、楽しそうに華奢な身体を揺らしている。

 彼女こそ、もうすぐ十四歳を迎える一国の姫君————桃花なのであった。

 桃花は少年達の存在に気が付いていないのか、演奏を続けている。隣の切り株には、歳が近そうな女の子が二人、目を伏せて桃花の演奏に聞き惚れていた。小鳥さえ、さえずりを遠慮せざるを得ない。それもそのはず。この演奏は、限られた人間しか聞くことを許されていないのだから。

 いつしか演奏は終了し、ぱちぱちとまばらな拍手を浴びた桃花は、恭しく一礼した。表情は、達成感で満ち溢れている。鬼道はタイミングを見計らい、一歩足を踏み入れる。草が踏まれる音が聞こえたのか、桃花ははっとしたように振向き、見開いた瞳に驚愕の色を浮かべた。

「あれ……お二人とも、どうしたんですか?」

 自分が捜されていることを知らないのか、あどけない笑顔を見せる桃花に豪炎寺は厳しい口調で語りかける。

「桃花、勉強はどうした?」
「今日の勉強は夜からですよ。まだじゃないですか」

 きょとんとしながら首をかしげ、ヴァイオリンを抱えなおす。豪炎寺もこれには面食らったのか、深い溜め息を吐き出した。再度、視線を交差させると呆れたように話し出す。

「勉強時間が夜へ変更になったのは、明日の話だぞ? 今日は、いつも通りだ」

 豪炎寺の言葉を聞いた桃花は、しばらく俯いていた。が、小さく声をあげ顔を上げると、その表情は焦りに満ちていて。少し、いじめすぎたか。心の中で笑みを漏らす豪炎寺とは裏腹に、桃花はあたふたと慌て始める。

「珠香ちゃん、紺子ちゃん……ど、どうしよう。先生に怒られちゃうかも……」
「大丈夫だよ! だって最近、ヴァイオリン演奏してなかったんでしょ? たまに演奏してあげないと、"天使の歌声"が鈍っちゃうって!」

 "天使の歌声"。それは、桃花が所持するヴァイオリンにつけられた異名だが、確かにこのヴァイオリンはその名に恥じない音色を醸し出している。もう何百年も昔に作られたヴァイオリンだが、音色の質は落ちていない。さすが、この国一番の名手がつくった楽器だ。魔法がかけられているかのように、楽器自体の質も音色も全く褪せることがない。

「きっと先生も、わかってくれると思うな」

 先生、音楽大好きなんでしょう?
 穏やかな笑みを浮かべ、紺子はのんびりと呟いた。そんな紺子に、桃花は抵抗の言葉を投げかけたが、すぐに口をつぐんでしまった。今更焦っても仕方が無いことに気が付いたのだろう。ぼそぼそと謝罪の言葉を呟いている。

「謝ればきっと、許してくれるよね」
「そーだよ! もう何年、桃花ちゃんに勉強教えてると思ってるの?」

 珠香の言葉に返事は返ってこなかった。代わりに、ごそごそと楽器をケースに仕舞いこむ音が、静寂の波紋が広がる森に響く。ヴァイオリンを肩に背負い、空いた左手でドレスをつまむと、鬼道と豪炎寺に一礼し、一目散に駆け出した。慌てる姿にさえ品が感じられるのは、やはり育ちのせいなのだろうか。
 桃花の背中が遠くなっていく方向から、聞き覚えのある凛々しい声が響いた。澄んだ青空でそのまま染めたようなポニーテールが、不安げにゆらゆらと揺れている。桃花を探しているうちに緩んでしまったのだろうか。それでも風丸の表情は、明るい太陽のように晴れ渡っていた。安堵の色が紅い瞳に映し出される。

「おーい! 捜索、ご苦労だったなー!」
「ほっとしている暇なんて無いぞ、風丸。パーティー会場の最終確認も控えているんだからな」

 叫び返した豪炎寺は、何かを思い出したかのように振向き、鬼道の正面に立つと、

「協力に感謝する」

 と、短い礼を述べ、風丸のほうへと走り去ってしまった。取り残された鬼道は、一人呟く。

「……俺がここに来る意味は、あったのだろうか?」

 いつの間にやら、メイドの姿も消えており、本格的に独りぼっちになった鬼道は、乾いた笑い声を喉の奥から零すと、ゆっくりと目を伏せた。


 平和以外に表しようがない、今日この頃。誰が想像していただろうか。今、この時間にも姫を消すための魔法が、ちゃくちゃくと進んでいたことに。同時に、絡み合った運命を直すための少年が、悲しき夢を見たことに。


 ————国の向こうの大きな森で、闇色の魔女が、嬉しそうに微笑んだ。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.162 )
日時: 2011/04/10 16:55
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

いやぁ、なんか最近鬼道くんがキモイ!!異様にキモイ!!
このシスコン野郎め〜っ(藁))
豪炎寺は、ロリコンですなっっ(^_^;)

受験生はもう、現実逃避出来ないぜ〜……(T_T)
はい。健全な中学三年生でございます(_^_)

あ、風丸のヤツいいよね〜^^私も好きだ!!
でもやっぱ、明王が可愛かったょw
明王の吐息ww(//////)←自重しろっっ

ま、円堂が一番だけどなっ^^

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.163 )
日時: 2011/04/12 19:49
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: byaeXgri)
参照: なんでかな。嬉しいのに、涙が溢れて止まらないの!

*ほだ
あははw鬼道さん、嫌われちゃったねw
シスコンになるのはわからんでもないな〜。だって、春奈ちゃん普通に可愛いよ萌える←
豪炎寺は……うん!ロリコン×シスコンだ!(おま 夕香ちゃんピンポイントで萌えるから良し!← ちっちゃい子は可愛いんだいッ!

そ、そっか……私も来年が怖いよ(T_T)
あっ私もだよ〜!自分に正直な、普通に健全な中学生です(キリッ(怪しい

本当!?やった、ほだと一緒だぁ!
ほうほう、明王さんも良かったよねwあれは、ウケ狙いかな?(マテコラ
……大丈夫!好きなキャラの吐息で興奮するのは、健全な証さ☆(ぇ

円堂さん!皆のきゃっぷてーんだもんね^^* 円堂さんかわゆすだったw

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.164 )
日時: 2011/04/12 19:59
名前: 絆(ほだす) (ID: ugb3drlO)

だねw
春奈わ、可愛い(*^_^*)
豪炎寺まじ、ロリコン(^_^;)

とかいう私も、ロリコンw(二次元限定)
現実なんてクソゲーだ!

夕香嫌いだぁ〜w

風丸のヤツは普通に良いと思う!
西墻さん、ボイトレしたんだ。。。
「最強で最高」の風丸、酷かったもん(藁

だなっ!健全すぎて困るぜ。。。

俺の円堂、皆のキャプテン!!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.165 )
日時: 2011/04/15 12:30
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: l6KRDtx2)

*ほだ
春奈ちゃんは可愛いよw私もあーゆー妹が欲しかったな……あああ鬼道さんそこ代われ!←
豪炎寺さんはお兄さん属性だと思う今日この頃。だからちっちゃい子に弱いのだw

いえいえ、かくゆう私も(二次元)ロリコンですから(キリッ
現実は嫌だよ〜>< 面倒だし疲れるし、人間関係ドロドロだし……

え、そなの?夕香ちゃん可愛いよ?というか春奈ちゃんと気が合いそうだと思う。あーゆー兄を持つ妹としてw会話めっちゃ弾んでそうw
「最強で最高」そんなに酷かったの?私まだ聞いてないんだよね……(ぇ
でもまぁ、努力が実ったということで!←

そうそうw健全すぎて大変ですw(自重できない的な意味で

円堂さんは皆の円堂さんだ!さすが教祖様!(ちょ

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.166 )
日時: 2011/04/15 12:53
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: l6KRDtx2)
参照: 本編を更新したくて堪らない私←





    第五十一話【皆さんを信じて】


 急いで向かった漫遊寺中のグラウンド。彼等は、確かにそこにいた。勝負を受けない漫遊寺イレブンに対し、酷い言葉を放っている。でも私は、そんな会話に集中することができなかった。私の中で生じた疑問が思考を独占し、他の事を考えさせてくれる余裕を与えてくれない。エイリア学園が悪いことをしてきたのは、充分承知している。雷門中のように学校を破壊されたところや、怪我を負った人がたくさんいるのもわかっている。サッカーを愛する気持ちを、否定されたことも。けど、それ以前に問題があると思うのだ。
 それは、エイリア学園の真の姿について。何故、彼等がいきなり破壊活動を始めたのか、理由があるに違いない。けれどそれを知るためには、次々と現れるサッカーチームを倒さなければならない。そのために私は、キャラバンに乗ったのだから。だけど、相手には相手の言い分もあるはずだし。言葉で和解とかは、無理なのかな。別に相手は、火星語とかを遣って話しているわけではないのだから。

「桃花さん」
「は、はいっ!」

 瞳子さん……じゃなくって、監督さんの声を聞くと、自然に背筋が伸びてしまう。私、瞳子さんのこと、どう思ってるのかな? 怖い人って思ってるのかな? うーん、いまいちわからない。

「今日の試合、貴女を出すつもりはないから」

 え? と聞き返すよりも先に、円堂くん達のほうへ歩いていってしまった瞳子さん。私じゃ、役に立てないってことなのかな。そう考えると、どうしても自己嫌悪気味になってしまう。ああ、私って本当に弱虫だな。どうして、次頑張れば大丈夫! って思えないのかしら。やっぱり、本質がネガティブだからなのかな?

「……じゃあ今日は、皆さんを精一杯、応援しないと」

 左手で拳を握り、胸の前でガッツポーズをする。第三者目線で試合を見れば、新たな発見があるかもしれない。それで少しでも、皆さんのお役に立てれば。試合に出れなくても、皆さんとフィールドで戦えなくても、私にだってできることがあるはず、だもんね。よしよし、この意気で頑張らないと!
 人間離れしたオーラを放つイプシロンを一瞥すると、ベンチへと向かっていった。皆さんなら、大丈夫。この言葉を、信じながら。私はまだ、知る由も無い。この試合が終わる頃、否、もう始まる前から、


 ————大切な人の運命が、大きく狂い始めることに。




Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.167 )
日時: 2011/04/18 11:55
名前: 桃李 (ID: yCBA8YKv)





    第五十二話【小さな変化】


 何もできない自分がここまで愚かに思えたのは、初めてだった。否、あの日以来、初めてだと思う。選手にアドバイスするにあたって、目を凝らして試合を観戦していた私。けれど、もうその時点で無理だった。相手チームの攻撃を受け、ぼろぼろになっても立とうとする雷門イレブン。そんな十一人を見て、冷静さを失わずにいられるほど、私は大人じゃない。どうすればいいのかわからなかった。ただただ、冷たい水の中に突き落とされたような閉塞感に襲われるばかりで。怖くて、怖くて、どうしようもなかった。


*。+

「私たちの代わりに戦って下さり、本当にありがとうございました」

 漫遊寺中サッカー部のキャプテンさんと円堂くんが、ガッチリと握手を交わしている。今から私たちは、また新たな仲間を探しにここ、京都を旅立つのだ。言葉では言い表せないほど、複雑な心境です。そう言えば、彼——木暮くんは、どこに行っちゃったんだろう? お見送り、してくれないのかな。春奈さんにお世話になったんだから、一言ぐらいお礼を言っても良いと思うけど。それにあの時の試合で大活躍したんだから、皆、木暮くんのこと受け入れてくれたのに。そう、あの試合の時。

 三分で終わってしまった、雷門イレブン対イプシロン戦。こちらは二回、シュートチャンスを手に入れたが、得点には繋がらなかった。しかし、相手には一点を決められてしまい、そのうえ激しい戦いに体力の消耗も大きかった雷門イレブンは、立つ事だけで精一杯だったように見える。けれど最後の木暮くん、デザームのシュートを止めちゃって。彼の真の実力を、見せ付けられた気がする。
 けれど私には、もっと心配なことがあるのだ。

「打倒エイリア学園! 頑張って下さいね!」
「ああ! またいつか、サッカーやろうぜ!」

 イナズマキャラバンが進みだす。ふと士郎を見てみると、染岡さんを仲良さげに話し込んでいた。今は、大丈夫みたい。だけど、試合直後の士郎の表情を、忘れることができなくて。


『……何も役に立てなかった。僕は、完璧にならないといけないのに』


 苦しそうに歪められた瞳。なんて声を掛ければいいのかわからず、ただ黙って見守ることしかできなかった。完璧、か。この単語そのものは知っている。けれど、士郎が求める完璧がどういうものなのかは、本人と——もう一人の彼しか、知らないのだろう。


 デザームによって、片手で止められた"エターナルブリザード"


 ————あの瞬間から、大切なきみも、儚い世界も。少しずつ少しずつ、壊れていった。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.168 )
日時: 2011/04/18 19:20
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: 2.TlWg7X)
参照: 舞い上がれも好きな自分

劇、みんな可愛すぎます//バイオリンが弾ける王女様は優雅そのもの。よし、私と友達にn

吹雪が悩みだして可哀想です><吹雪の悲しげな一言や桃花ちゃんの心情が切なく、瞳からエターナルブリザードです;;優しいガールフレンドが居て、吹雪はいいですね♪
役に立てないから自己嫌悪をすることってあります。苦手な分野で足手まといになったときは、今の桃花ちゃんの心情そのものでしたねorz
黙って見守ることしかできないのがつらいですね;;一生懸命な桃花ちゃんなら大丈夫だと信じています^^

キャラソン、私も聞きました♪ええ、全部youtubeからタダでアイポッドに落とし、寝る前に聞いてます←エンスカイに反旗を翻した人。
(今月はビッグカードコレクション2に金を持っていかれましたww)

アイスロード、吹雪らしさが出ていてかっこいいし宮野さんの歌い方もまた素敵w(なんかポケモンのテッド(?)を同時に連想することが)
個人的につなみたちのが一番気に入ってますw全てを無理にまとめるつなみ、そして。不動「……つなみ(怒)」がなんか癖になります。吹きましたw

gdgd文失礼しました^^;


Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.169 )
日時: 2011/04/18 19:50
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

お久しw

まあ、確かに春奈は可愛いが…なんかウザイ。
妹は要らないかも。(ほだには弟がいますが。
二次元の妹は大歓げ…(殴っ

二次元はいいね。なんか楽だ。
最近人間関係やら勉強やらでげんなりのほだすs。

二次元ロリコンの同志だw

夕香は、兄貴に顔が似てるんだよな…。
だからどうしても、ね^^
確かに春奈と夕香は合うかも!

最強で最高、酷かったw((豪炎寺も。

サッカー教の円堂教祖様。(藁

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.170 )
日時: 2011/04/19 11:25
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2RWcUGdy)
参照: 母さんのPCから入ってますw

*しずくさん
あありがとうございますううう(ry ……あそこの描写は酷かったですね、笑えないくらいに(遠い目
お友達……ですと!? もっ桃花となる前に私となって下s

吹雪が悩む場面は、書くときも悩みます。でも少し、伏線張りすぎた気もしてきて……展開は考えてあるんです。ラストまで。で、この続編も書きたいんです!オリジナルに突っ走って!
優しいガールフレンドですか……?そう言っていただくと鼻から血が止まらなくなるのですg

自己嫌悪気味なのはリアルの私だったりw(ぇ 人間関係がヤバイです。多種多様な性格の皆様のドロドロな人付き合いを見ています。それぞれに手紙で相談されるので、複雑になります(話し逸れすぎ
足手まといはキツイですよね。……そう言ってもらえると嬉しいです本当に。

しずくさんもですか!私もYoutubeから頂きました♪いいですよね、今は景気よくないんですから(
私は一年中金欠女ですw母にこっそり持っていかれます(ぇ

良かったですよね、アイスロード!さすが宮野さんw
綱海さんは最高でしたwあの豪快さは素晴らしいです。そのポジティブさを分けて頂きたい←
不動産、公式だとあんな感じのキャラなんですね(ん? モヒカンを通る風って中学二年生が使う言い回しなんですかね?(バリ厨二め

いえいえ、ありがとうございました!


*ほだ
春奈ちゃんは普通に可愛いよ〜夕香ちゃんも!
妹弟か……二次元なら制限はつけない( 私は妹がいるんだよねー。結構歳離れてるんだけど。

二次元最高おおおおお!←
人間関係は難しいもんね……(その問題にぶつかってる奴です私(勉強も危ない私です

あーそっか……でも私は普通に、嫌いじゃないよ^^ 黙ってればイケメソの部類に入るし黙ってれば(おま

最強で最高、聞いてきました!聞かなかったことにします!(
うーん……まあ本業は声優だしね。宮野さんは歌も歌ってるけど。

円堂は皆の円堂であり、世界のキャプテンであり、信者の教祖様なんだ!

第五十三話【その男、サッカーの敵なり】 ( No.171 )
日時: 2011/04/19 13:26
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2RWcUGdy)
参照: 愛媛編始まります!





「皆、よく聞いてちょうだい」

 京都を出発したイナズマキャラバンは、一般道を駆け抜けていた。比較的、黒や白が車のカラーに人気な時代にこのキャラバンは浮きすぎだと思う。窓の外をこっそり覗いてみると、隣の車線を走っている家族が不思議そうな瞳でこちらを眺めているのだ。見せ物のような気がしてくる。ただそれでも、こうやって皆さんのために体をボロボロにしてまで戦ってくれる少年たちがいることを、心に刻んでいただきたい。蹴球少年達の勇姿を。

「今、響木監督からメールが来たのだけれど……」
「響木監督から?」

 円堂くんは体を前にのめらせて、運転席の隣にいる瞳子さんを覗き込む。対して瞳子さんは、不思議そうな表情の円堂くんに一瞥もくれず、言い難そうに話し出した。その瞳は、戸惑いからか揺らいでいる。いつも冷静な瞳子さんが、こんな表情を他人に見せるなんて。

「……愛媛県の真・帝国学園を率いている人物が、」


  ————影山零冶。


「まさか……だって、あの男は!」
「懲りない男だ」

 皆さんは、口々に影山さんに対する暴言を吐いている。悪口はいけないことだけど、どうしてそこまで嫌がるのだろうか。あの円堂くんでさえ、怒り故に握った拳が震えているのだ。私はFFのこともよく知らないので、何があったのかわからない。ただ、それでも。たった一言でこんなに雰囲気が重くなるのだ。相当な事情があるに違いない。あれ、でも"帝国"って……

「鬼道くんの様子、いつもと違いますよね」

 彼だけ他のメンバーより苦しそうに、そして悲しそうに見えた。そうだ、帝国学園は鬼道くんの母校だったよね。

「影山は、試合直前のフィールドに鉄筋を落下させて雷門イレブンに怪我を与えようとしたのよ」
「……その後、無事に逮捕されたんだけどね」

 そんな悲惨な事件があったなんて。第一、大勢の観客がいる前でそんなことを行うとは、酷すぎる。純粋にサッカーを愛する世界中の人々を裏切ったようなものじゃない。
 ああ、やっぱり。大人なんて、その程度なのだろうか。子供の価値観を、世界を。大人の観点でしか覗くことができない。

「……、やっぱり大人は汚いです」
「桃花ちゃん?」

 しばらく何も言えなかった私。大人なんて大嫌いだ。あの日から、ずっとずっと。


 瞳子さんから新たな敵の出現を聞いた私たち。お陰でキャラバン内は静まり返ってしまった。先程までの賑わいは、もうどこにも見られない。それ程、影山零冶がつけた心の傷は大きいのだろう。
 ため息を吐きかけた刹那、特有の笑い声が車内に充満して。何かと思って振り向くとそこには、怪しいフィギュアを抱きかかえて泣きじゃくる目金くんがいた。それを見て大笑いしている木暮くん。あ、またやっちゃったんだ、悪戯。

「僕のフィギュアがぁ……どっどうしてくれるんですか!?」
「たかだか玩具でしょ? ウッシッシ!」

 木暮くんは、勝手にキャラバンに乗っていたのだ。どうりで最後、姿を見せなかったわけで。そんな木暮くん、また悪戯を始めちゃってます。

「だいたい、ちょーっと可愛いからって調子に乗り過ぎなんですよ!」

 春奈さんは、木暮くんを叱ろうとするも……目金くんの迫力に押されてしまっている。いや、空気読んで怒ってないのかも。キャプテンも困り気味。でも、目金さんも子供だよね。

「落ち着いて下さい、目金くん」
「も、桃花さんに言われても僕は許しま——」

 目金くんの言葉を遮る。そしてまっすぐ彼を見つめ、

「ちょっと自分に可愛さが足りないと自覚してるからって、後輩の木暮くんに当たるのは、よくないと思いま」
「桃花さん!?」

 愛媛県までの道のりは、まだまだ遠いです。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.172 )
日時: 2011/04/20 17:58
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

うーん…。あんまりタイプじゃないとでもいうのかな。
弟より妹の方がいいじゃん!
私の弟は2歳下。でも超ショタだょw

現実がいいなんていうヤツは、ただのリア充だ!
生憎、非リアなもんで。。。

私のクラスに、豪炎寺にそっくりな人がいるんだよね〜(^_^;)
まじカンベンw
誰が見ても似てるっていうね。

うん、聴かなかったことにしよう!(藁
でも、宮野もそこまで歌上手じゃないし…。
豪炎寺と風丸は破壊力抜群だなっ^^

円堂のってある意味…洗脳?

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.173 )
日時: 2011/04/21 15:46
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2RWcUGdy)

*ほだ

そうなのかー……。あぁ、妹?私は二次元の妹しか愛せない(キリッ(ちょ
リアルの妹とは五歳差でーす。もうマジムカつくよあの女← 姉を敬いなさいだし!
ショタ良いじゃん可愛いじゃん万歳!

リア充は私の敵だあああ! 私もバリバリ非リアですw
友達も「リア充爆破しろっ!」仲間なので気が合いますよw(

……まさかのそっくりさん!? す、すげー! 会ってみたーい←
そんなに似てるのかーふむふむ。私の周りはつまらぬ人間ばかりですよまったく(おま

そうそう!「最高で最強」?まだ聴いてないけど?
まあ、歌が上手いか下手かは、神様が決めるからねー。私も音痴だしw
炎の風見鶏ペアは、ある意味最強っス!

円堂さんは……ほら、悪魔の呪文だから(ドヤ

*続き* ( No.174 )
日時: 2011/04/24 14:50
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: iCAwesM8)



 とある平和な朝。


「本当なんですか? お父様」
「悪い悪い、夕方には絶対、帰ってくるから!」

 不安そうに王の顔を覗き込む桃花。行かないで欲しい、とその薄桃色の瞳で訴えかけているようだ。しかし王は、幼い子供をあやすような口調で自分の帰宅を待つように指示している。そして上等なマントを羽織り、腰に王室に由来の有るサーブルをさし、家来を数人連れ出て行ってしまった。残された姫君は、それはそれは残念そうに小さく溜め息を吐き出し、傍にあった椅子に腰掛ける。

 今日は、待ちに待った桃花の誕生日だ。同時に命日と予言された日でもある。糸車に近づいてはいけないと言われてきた桃花だが、自分に掛けられた呪い、ましてや王の失態等は聴かされたことが無かった。つまり、出生パーティの一悶着も知らずにこの十四年間を生きてきたのである。太陽が西に沈む頃、十四回目のパーティが開かれる予定であった。
 が、しかし。見ての通り、王は不在である。実は突然、今まで敵対関係にあった王国の遣いがやってきて和解をしたいと申し出たのだった。この国と良い関係を結べれば我が王国の繁栄は目に見えている。この後の未来を考えて王は、城を発ったのだった。
 誕生日を独りで迎えるのでは。最悪の事態を考え、続いて大きな溜め息を吐き出す桃花。この消極的な考えは、母親譲りなのだろうか。

「姫様、ご安心下さい。パーティは予定通り、行いますから」
「今年もたくさんの贈り物が届いているぞ。見てきたらどうだ?」

 風丸と豪炎寺が、少しでも元気付けようと明るい話題へ話を逸らす。風丸は床に膝をつけると桃花と視線を絡ませ、潤んできた彼女の瞳に優しげに微笑んで見せた。

「……贈り物は毎年、お父様から頂いたものを一番にと決めているのです」

 ふいっと顔を逸らし視線を天井へ泳がせると、誰も座っていない王座を寂しそうに一瞥する。円堂の自由人ぶりに一番被害を受けているのは、もしかしたら彼女なのかもしれない。幼い頃からこうやって、約束をすっぽかされたことが幾度と無くあったのだった。桃花は、素直な面があると同時にかなりの頑固者である。一度、拗ねてしまうと当分機嫌を直すことはなかった。いつか一国の頂点に立つ人物にはこの頑固さも必要なのだろうか。
 桃花は城内にぐるりと一周、視線を走らせると窓から臨む裏庭に視線を移していた。そして、しばらくじっと眺めて、いきなり立ち上がると、

「少し、散歩をしてきますね」

 そそくさと歩き出し、ドアの向こうへ消えていった。姫の一人での外出は禁止されている為、慌てて珠香と紺子が追いかけていった。
 二人の召使を見送ると風丸は、不安そうに裏庭を見つめた。否、もっとも彼の視線に映っているのは裏庭ではなく、魔女が住むとされる山を越えた森のほうだったのだが。この城に関係する者は桃花を除いた全員が、あの日の悲劇を知っている。パーティー本番、彼女を見張る役は風丸と豪炎寺が頼まれていた。

「……今日は二月の十四日。さて、無事に明日は来るだろうか」

 消え入りそうな儚い瞳。誰に向かってかはよくわからないが、何か見えないモノに怯えているような表情の風丸に豪炎寺は、柔らかく笑いかける。風丸の魔女嫌いを知っての対応だった。円堂は知らない話だが、風丸には幼き頃の思い出の一つに、苦々しい物を持っているのだった。

「簡単に終わる事を期待するな、とだけ言っておく」

 部屋から一望できる城下町と裏庭。自らのサーベルに触れると、柄の部分をなぞるように握り締めた。呪いの内容は糸車だったとは言え、森の魔女なら何をやらかすかわからない。今回の相棒は風丸と言っても、魔女嫌いという弱点がある。独りで乗り切るつもりでいよう。黒い切れ長の瞳をゆっくり伏せると、豪炎寺は瞼に桃花のあどけない微笑を浮かべた。



*続き* ( No.175 )
日時: 2011/04/25 17:01
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: ofW4Vptq)




 聴きなれたはずの音色がまた、彼女自身を包み込む。何度も演奏している桃花だが、このヴァイオリンには厄介な魔法がかかっているようで。一度聴けば、たちまちその人間はこの音色の虜になってしまうのだ。否、魔法ではなく魅力と呼ぶほうが正しいのか。けれど確かなことは、一つある。この音色に一番惚れ込んでいるのは、他でも無い桃花自身であると言うことだ。

「……今年の誕生日も、独りで過ごすのでしょうか」

 辺りに人の姿は見られないが、誰かに尋ねるように呟いた桃花。その言葉の通り、王は去年、一昨年と桃花の誕生日をすっぽかしているのだ。どれも国の未来に関わる事情だったとはいえ、娘の誕生日を二年連続、隣で祝っていない王、円堂。きっと今年もそうなのだ、と桃花が決めつけてしまうのも無理は無い。
 演奏を終えた桃花は、倒れこむのように芝が生え揃う地面へと座り込んだ。どことなく疲れも見られる。それはきっと、誕生日が近いと言うことで祝辞を述べるためにはるばるやってくる大臣や国王達に、笑顔を見せ続けてきたからなのだろう。国の姫君も大変である。が、それが彼女の運命だ。仕方が無い。

「また、逃げ出してみようかな……?」

 しれっと呟く桃花。実は彼女、幼い頃に珠香や紺子を連れて、城から逃げ出した経験があるのだ。俗に言う家出である。桃花にとって初めてのリサイタルを、"寝坊"という事情でサボった国王へ見せた唯一の抵抗だった。その前にも王妃の誕生日を忘れたり、勝手に城を抜け民と戯れたりと、問題が多かった国王。本人からすれば、国民の意見を聞くための一環らしいのだが……。そんな王への愚痴を零していた王妃。その言葉を聞いた桃花は、王に、自分勝手な行動の大変さを教える為に家出を実行したのであった。何とも頼もしい少女である。
 彼女が家出した期間は七日間。その間、何をしていたのかは不明だが、身分を隠し自らの力で生活していたらしい。恐るべし、姫君の底力。結局、風丸と豪炎寺によって保護されたのだが、王が何度謝っても機嫌を直さなかった桃花。円堂に、王妃に向かって頭を下げさせ、大臣達にも日頃の謝罪の言葉を述べさせ、ようやく普段の彼女に戻ったらしい。女性の恐ろしさを、身をもって痛感した王であった。




 しばらく裏庭を歩き回っていた桃花。珠香と紺子の姿は見られない。どうやら、途中で桃花を見失ったようだ。
 独りで裏庭の穿鑿を続ける桃花は、ふと立ち止まり、目の前の建築物を見上げる。見慣れないその建物は、円柱の古びた塔だった。色あせたその塔は、壁にたくさんのつる草が絡み付いている。こんな塔あったかな、と自分の記憶を探る。が、探究心に負け、徐々に塔の入口へと近づいていった。頭に過ぎるのは、初めての場所には一人で行くな、と諭す父親の姿。一度立ち止まり、よくよく考える。

 ——娘の誕生日をすっぽかすような父親の言葉を、いまさら信じるの?

 誰かの声が脳内に響く。少なからず沸き起こる、父親への反抗心。

「……私だって、ただの箱入り娘じゃないわ」

 睨むように塔を一瞥すると、大きく息を吐き出し、古びた塔へと足を進めた。彼女を食い止めようとする、森の動物達の忠告は、もはや少女に届かない。不気味な笑い声が塔に響いた。操られているように足を進める桃花には、そんな声さえ、聞こえなかった。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.176 )
日時: 2011/04/25 18:02
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: PODBTIS5)

中々来れずにすいません、しずくです><
では桃李さん!是非お友達になってくさいませn

お〜伏線!わかりませぬ><私のバレバレな複線と違い、張り方が上手いですねb尊敬します^^

桃李さんはプロットを立てられているのでしょうか?私もプロットを作ればいいのでしょうが、プロット作っても無視して思いつきで書いてしまいます、はい。流れしか考えてませんorz

続編楽しみですw桃花ちゃんは、イナズマジャパン(?)と絡むことになるのでしょうか。気になります><私も三期編を書く気マンマンですwですが案が、案が。サッカーを超えたもんになってます先生←(しかも蓮と涼野&南雲はこのままだと対立しそうだしw)

KA☆GE☆YA☆MAきたー!(え)
そして桃花ちゃんの一言が悲しいです;;瞳子さんや古株さんとかいい大人はたくさんいるよ!後、白恋の監督さんとか^^
最後の桃花ちゃんの言葉には盛大に笑わせていただきましたw天然、いいですね。え、目金って可愛いですかね?健気で気弱でけっこーだと思う気がします。

お姫様桃花様は意志がお強い方ですね><
お父さん、それは立派な育児放棄ですよ!今すぐロードローラーに乗って警察引き連れていいですk(無理w)でも、国のためですよね・・・今で言う外務大臣がいらっしゃればいいのに;;それでも、しっかりと可愛く育っている桃花様には逞しさを感じさせられますw
城から逃げ出してしまうとは、とても大胆ですね・・・しかも自立していたのがすごいです。桃花様はお可愛いので、手助けももらえたのでしょうか^^;
不穏な空気があって、これからどうなるのか気になります!

すっごいgdhd乱文(ほとんど語りw)&長文失礼いたしました!

追記
桃李さんの短編にリクを出そうとしたのですが、タイトルを正しく記入してくださいと出ていまい、スレッドに書き込めないって・・・カキコのいじめですか?

!コメ返し! ( No.177 )
日時: 2011/04/27 16:28
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: ofW4Vptq)

*しずくさん

お忙しい中、来て下さりありがとうございます><
い、いいんですか!? では、遠慮なk

……そうですよね下手すぎてわからないんです!伏線なんてカッコいい言葉を使うんじゃありません自分!『少し主張しすぎた』程度ですよねわかります(

私は一応、立てています。一応デス。(大事な事なので二回言いましt
立てておいて全力無視しますです。言わせたい台詞とか、シチュとかを書き留めておく程度です。流れは、私の気まぐれという最悪な方向へ進んでいますw←

続編が書きたくて書きたくて堪らn
しずく様は書くのですか!……よっしゃあああああ!(ちょ サッカーを超えた物語、ですと?それはなんという美味しい物語ですkあ、ちょ、やめ
確かに、蓮くんの世界挑戦編を読みたい私……ごくり。ぶっちゃけ、公式より面白くなりそうな予感がしまs何するやめっ これは本音なんd
蓮くんはFDなのでしょうか?……アンケート、答えたかったですw

イナズマジャパンのマネージャー桃花とか書きたいです!吹雪、一時離脱しちゃうけど!←
……な、反面。二期と三期の間の時間枠で、オリジナルも書いてみたいです。白恋イレブンと絡む、"ほのぼのピュアラブストーリー"を← べっべつにそこからだいぶ飛んだ卒業ネタ(第二ボタンネタですねw)を書いて完結させて自己満足に浸りたいとかそんなんじゃn
うーん、悩みます。自己満足万歳!な私だから、どっちも書きたいっていうw

キタキタ影山ェ……!←
なんか、大人嫌いな女の子になっちゃいました^^; こんなに人嫌いにするつもりは無かったんですけどw
そ、そうですよね!優しい人もいますよね!監督さんも瞳子さんも古株さんもしずくさんも円堂くんなんて良い人の代表格じゃないか!サッカーを愛しすぎてるだけで(マテコラ(途中に何かが(だがしかし本音だから訂正しない
目金に可愛いという単語は似合わないと思ってたらこうなりました。いや、私も健気な人だと思うんですけど……アニメで、木暮くんのことを『可愛いからっていい気になって!』とか言ってたのを聴いた結果、私の本音が反映された台詞になりました、はい。

な、なんか桃花がどんどん勇ましくなっていk
お父様は人間としては最高なんですけどね^^;裏表無いですしw ただ育児に関しては暴走して頂きました。私の小説に円堂キャプテンの暴走は必要不可欠です。円堂教の信者様には申し訳ない(おま
多分、桃花姫は珠香と紺子連れて、責任感じちゃって躍起になったのだと思われますw 別にお父様は恨んでないよーだけどもう少し空気読みなよみたいなノリで( 街の人におこぼれを恵んで貰っていそうwちっちゃい娘三人ですからw

こちらこそ、gdgdなコメ返し(とも呼べないもの)をすいませんでした;
気付けば、小説一話くらいの長さになってしまい……

>>追記返し
そ、そうなのですか!? あっちは自己満足のかたまrげふんげふん。
ありがとうございます! 『仕方が無いからリクしてやんよ!』と優しさを私に分け与えて下さる場合は、再度リクして頂けると嬉しいです。あっちのスレがまた駄目だった場合は、このスレでいつまでもお待ちしております(キラッ(ちょ

*続き* ( No.178 )
日時: 2011/04/27 17:25
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: ofW4Vptq)





 その頃、城内にて。

「どういう事だ……?」
「今、事の解明に急いでいる。大人しくしていろ!」

 不安じみた声で呟く豪炎寺に、鬼道の切羽詰った叱責が飛んだ。困惑の色を浮かべているのは、豪炎寺だけでは無い。その場にいる全ての者が、鬼道から告げられたとある出来事に、耳を疑い、動揺を隠しきれていなかった。

「……あの国の使者が、偽者だったとはな」

 円堂から、隣国の王と和解談議を行うため城に向かったところ、追い返されたと連絡が入ったのは、ほんの三十分前のことだった。使者について尋ねたところ、そんなもの送っていない、と突っ撥ねた返事が返ってきたらしい。王が無駄足を運ばれたことはともかく、幸いにもこちらの家来とあちらの兵とで争うこともなく、怪我人及び死者もなく事が済んだのだ。不幸中の幸いとも言えよう。
 だが、しかし。問題はその後にあった。

「なぜ生身の人間を斬ったのに、その男は闇に紛れて消え去ったというのだ? 相手は、人間ではないというのか……?」
「精霊、もしくは使い魔かもしれん」

 騙されたことに腹を立てた役人が、その男への罰として斬首を行った。が、血が跳ぶこともなく、男の身体は細かな粒子となって、消えてしまったのだ。まるで、影が闇へと溶け込むように。
 悪戯にしては、手の込んだものだ。同時に悪質でもあり、被害者は国の主である。必ずや主犯格を見つけ出し、罰を言い渡さなければさらない。が、もしこの事件の犯人が"魔術"を操るものであったら? 王に無駄足を運ばせることが目的ではなく、城から遠ざけることが真の目的であったら。何せ、今日の日付は——二月十四日。城の召使達が恐れてきた日であるのだ。
 しかも、姫の姿は無い。

「……まさか、な」

 心配そうに尋ねてきた風丸に対し、豪炎寺はただただ、覚悟を決めろと目で訴えかけることしかできなかった。

「おーい! 王がお帰りになられたぞー!」

 門番の息切れた言葉が、城内に響き渡る。王の安否を心配していた大臣たちは、ほっと胸を撫で下ろした。王が狙いでは無かったか、と口々に言葉を零す。王が狙いでは無い。それは、もう一人がターゲットであることを確信させる事実であった。
 姫の捜索を任せている男からは依然、連絡は無い。そこへ、珠香と紺子が駆け込んできた。赤くなった瞳を見れば、先ほどまで泣いていたと見て取れる。責任を感じているのだろう。風丸は傍へ行くと、優しく二人の背中を叩いた。崩れ落ちるかのように、座り込む二人。微妙な空気が流れる空間に、二人の嗚咽が響く。他の家来の不安も増していくばかりであった。

「風丸さん、豪炎寺さん……鬼道さんも御そろいですか」
「珍しいな! 城の御三家がこうして揃うなんて」
「つ、綱海さん!? 今は緊急事態なんですから、ノリで話すのやめて下さいよ〜」

 姫捜索班隊長、立向居勇気が、危機感を感じさせない雰囲気を醸し出している綱海条介に対し、注意している。彼等二人は新人であるとは言え、十四年前の悲劇を知っているはずだ。にも関わらず余裕を感じさせる綱海の言動に、苛立ちを覚える鬼道。自分には、何もできない。そんな苦しい真実を知っている為であった。

「桃花姫の行方は?」
「姫様の自室、勉強部屋、音楽室、書斎……どこを捜してもいませんでした」
「外はどうだ?」
「裏庭、中庭、城下町。目撃証言は、今のところ"ゼロ"だ」

 機関銃のような勢いでまくし立てていた風丸は、綱海の最後の言葉を聞くと風船がしぼんでいくように元気を失い、しゅんと黙り込んでしまった。最後の希望が絶たれた瞬間である。

「あたしが……桃花ちゃんを見失っちゃったから……」
「ご、ごめんなさぁい!」

 一層激しさを増す、二人の泣き声。謝り続ける二人の背中を、年配の召使長が摩っている。けれど、その彼女の瞳も心配からか潤んでいた。


 今日は、姫の十四回目の誕生日。めでたい日であると共に、運命の日でもあった。王を城から遠ざけたのは恐らく、森の魔女の陰謀。忽然と姿を消した桃花姫。最悪のシナリオを辿り、最期の為の準備は整っていた。

 ——誕生日を、桃花の命日にしないでくれ。

 いつも元気で明るく、へこたれた姿を見せたことが無い王が。一国の主という、自分が味わったこともないプレッシャーに耐えてきた円堂が。心底不安そうに言った言葉。そして芽生えた、王への新たな忠誠心と桃花を守り抜く決意。彼は、底知れぬ恐怖に襲われている友人を一瞥すると、サーベルをぎゅっと握り締めた。

 もう、迷いも恐怖もあるものか。桃花姫を護る事ができるのは——自分しか、いない。

「風丸、」

 豪炎寺はいつもより一層、低い声で怯える友人の名を呼ぶと、腰に下げた炎のサーベルを軽く撫で、城から見える森の景色を黒い切れ長の瞳できつく睨みつけると揺れる空色ポニーテールを一瞥し、


「桃花を捜しに行くぞ」


 たった一言、決意の言葉を、迷いと共に吐き出した。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.179 )
日時: 2011/04/27 21:10
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

お久なのだ〜♪

だな。それは言えてる。二次元の妹最高w
へぇ〜、五歳差かぁ…。いいじゃん!可愛い。
私の弟私に反抗期。
お姉ちゃん、悲しいです(;_;)

私のクラス、リア充ばっかだし…。
気の合う「リア充爆発しろ!」な友達もいるけど…。
とりま、典型的な非リアっていうねw

豪炎寺そっくりさんキモイし…(ヲイ
てか、まず現実ロリコン。まじヤメロ〜w
ロリだけど、基本雑食だし(藁

私も音痴w
でも居るよね〜、破壊力抜群の、もう神として崇めてもいいくらいの音痴(藁))

「円堂守、サッカーを捨てろ!!」
ってな〜♪

てか、最終回終わリーヨ。
松風天馬、マジ誰〜?(藁))飛鷹2号ゃw

!コメ返し! ( No.180 )
日時: 2011/04/28 19:46
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 0y/6MWPS)

*ほだ

久しぶりいいいいい(ry 最近、来てないなぁと思ってたから不安でしたw学校、忙しいのかなーって。

二次元の妹は可愛いwだが、リアル妹は……くっくそっ……(何があった
五歳差、羨ましがられるんだ〜(何語 全ッ然、可愛げも何も無いけど。姉をバカにするんだよ!?確かにバカだけどさ……少なくとも、私なりには頑張ってるもん!人間関係どろどろの中学校を体験していない妹に何がわかるんだいッ!←
は、反抗期到来ですか;い、いつかはお姉ちゃんに素直になる時期がくるよ!(何を根拠にry
お姉ちゃん同士、一緒に頑張ろう!(誰がお前なんかと

リア充何ソレ美味しいの?←
ああ、典型的な非リアさんでしたか……リアルは、たまになら楽しいよ。たまにならね(大事な事なので二回言いました
「リア充爆発しろ!」は、自分のリアルに何かあった時に言いたくなるwでもホントにリア充嫌だw

豪さんもどき、そんなに似てるのかw一回、ガチで会いたいwどんだけ似てるんだよwww
ロwリwコwンwでしたか。あーロリコンですか……幼女趣味ですか……← 私も雑食だよ☆(

音痴の何が悪いんだいッ!(
ああ、たまにいるw音楽の歌の授業とかで、「つ→ば→さ→を→ひ→ろ→げ→て〜♪」みたいなノリの人がw私も人のこと言えないけどね(遠い目

私「円堂がサッカーを捨てたら……何も残んないじゃん!」
同じ考えを持っていらっしゃる方は、日本各地にいるはず……だよね!(

最終回、終わっちゃったよ(泣)
天馬くん瞳がキラリーヨなんですけど(は どうしてもイナGOは好きになれそうにないw 円堂編のが好きだ!多分、このスレの続編もイナイレ世代になるしwイナGOの長編、書ける気がしない。ってか円堂以外のキャプテンなんか認めない!(おま
飛鷹二号w言えてる言えてるw

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.181 )
日時: 2011/04/28 20:27
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

はろはろ♪

いやぁ〜。最近忙しかったのよw((デュラララ!!を観るのに。
一気に25話観ようと思ってね。
しかも最近、ガリ勉街道まっしぐら〜w
中三だから仕方ない!

お姉ちゃん同盟だ!
でもさ〜、姉妹って大変そう…(^_^;)
女の子同士ってどろどろしてるじゃん?(オレのイメージ的に
姉弟はまだいいかも。性別違うし。
まあ、私が男勝りなところあるしな…。

今、体育大会近いからリア充張り切ってるよw
はっきり言って、非リア+運動音痴には厳しい行事(T_T)
運動苦手ww(部活、運動部なんですケドね。
まじ、リア充サンご勝手に〜w

幼女趣味を馬鹿にしたらアカン!
tk、私も割と雑食w(女の子に限る。

半端無く音痴な人の近くで歌ってるとつられるよね〜。
あれだ…
音痴の連鎖反応w

「捨てる」ってゴミ箱にポイとか(藁
円堂、サッカー取ったらダメ男。ダメ人間。

私も円堂編が好きだ!
イナGO、一話見て今後もみるか決めます…。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.182 )
日時: 2011/04/30 13:18
名前: 星兎 (ID: u3k5ctnm)
参照: お久しぶりでありんす、元MiNiです。

桃李、MiNiだよ忘れないとは言わせないぞ←
星兎、地味に長くなったなぁw

何か凄い進んでるのは気のせい?
話しに全くついてけない。。。

こんな私を煮るなり焼くなりゴミ箱にポイするなり好きにすればいいい。

まぁ更新頑張ってね^^

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.183 )
日時: 2011/04/30 17:36
名前: しずく ◆rbfwpZl7v6 (ID: PODBTIS5)
参照: GOみてプリキュ○と思ったのは私だけ?

では友達としてよろしくd

桃花ちゃんがついにいなくなってしまい、お城の中が大パニックになっていて、すいません非常事態なのにやべ紺子ちゃんとの白恋女子コンビが不覚にも可愛いと思った私をどうぞお許しください←
桃花様を思ってのと自分の責任を感じて泣く彼女らの優しさと真面目さにああ可愛いと思ってしまいましたwこのお城はいい人だらけ(変人いるのか・・・?)で住んでみたいなあと思いましたw特に風丸をその性格のまま執事n

私も桃李さんと同じで全力無視しています(特に最近)
言わせたい台詞・シチュエーションから逆算して一応は纏めますが、いいアニメ見て「お、こんな展開よくね!?」と頭がダメシーンを連想するとそのまま木っ端微塵に砕けますwありえない、何かの間違いではないか(ry状態

続編の妄想膨らみますよね><書いていると三期の想像が膨らみ、今の執筆の邪魔をしますw
イナズマジャパンマネージャーの桃花ちゃんですか!吹雪って三期、一番連携技のパートナーに選ばれていますよね^^;大変な吹雪くんに、桃花ちゃんはいい癒しの存在になれると思います。そして離脱時も大きな支えになる、大きな存在の桃花ちゃんをm

卒業ネタも白恋ピュアラブも激しく気になりますw桃李さんは、面白い内容をお書きになるのでその時が楽しみですw第二ボタンかあ、吹雪くんってモテモテーヨですからね・・・競争率がはんぱなさそうorz

公式よりだめになりそうですwアンケートとったらFDが多すぎて笑った覚えがwあれ、蓮ってどんだけバーンとガゼル側の人間として扱われているんだよ状態wFDだと一からストーリー考えるのが面倒なので←おい、しかもイナズマジャパンには負けるので(大切なことなので二回言いました)
多分イナズマジャパン所属にしながら、一人だけFDと共闘させるつもりです!でも、やっぱりオリジナルのストーリーが必要で。それがサッカーを超えたもんにw
実は三期設定のネタバラシ一部してますw忘れな草に書いた短編、「嫉妬の詩」です。とある人物から蓮への心情を駄文として表しましたwもうバレバレと言うw


あ、アンケートならいつでも受付中(え)お時間があれば答えていただけると恐縮d……試練の戦いのPage2の>>218、あたりでした(多分)

桃李さんがアンケートをやられるときは、かっとぴんぐしてきますよb

いい人代表は桃李さんです(キラッ
私はあわんてんぼうなおおボケさんなのです☆

私もカラオケではむさ音痴ですノ
イナズマの曲はいい。高音のミクの曲なんか終わってます「わたしは→はしる↑さまよい↓はしる↑」moonlit bear 歌ったら、最後の無理よ!だって、もう……だけは友達に絶賛されたというw他はダメとかのブーイングの嵐。

ついにGOになっちゃいましたねorz
キャラの十年後は楽しみなんですが、天馬は微妙ですwピカチュウや蘭丸に目はつけていますが、多分短編程度。円堂も監督よりキャプテンのイメージが強すぎです。

ところでリクの件、やはりガルシルドの陰謀にPCがかかり、書けないようです。くそ、鬼瓦さんはいつになったらガルシルドを逮捕してくれるんだ←あ、でも鬼瓦さんに私も逮捕されかねませんw

===夢リク用紙===

名前【宝生 未来/ほうしょう みう】
年齢【13歳の中学一年生】
容姿【濃い栗色の髪。長さ自体は背中にかかる程度だが、もみ上げはクララ様のようにオレンジの髪留めで止めている。瞳の色はエメラルドグリーン。黙らせていれば大人しく見える←】
性格【大人しい見た目を超越したじゃじゃ馬娘。せっかちで、いつも身体を動かすか喋っていないと気がすまない。気が強いが頭はあまりよくありません←年上であるはずの円堂たちに敬語を使わず、タメ+呼び捨てで呼びかける恐れ知らずな面も。ただし鬼道さんは例外】
人称【一人称「あたし」、鬼道さんの前だけ「わたし」。二人称「あんた」、やっぱり鬼道さんの前だけ「あなたさま」】
相手【鬼道さん、春奈】
関係【雷門中学校のマネージャー】
シチュ【鬼道さんの家に、春奈と共に遊びに行き、鬼道さんをいじりまくるw(メイド服着せたり☆とか←おい)シスコン鬼道さんとそれを振り回す女子コンビってば具合で…後はお任せです!】
ジャンル【ほのぼのw】
サンボイ
「あたしは宝生 未来! 雷門中の『優秀な』マネージャーよ」
「鬼道お兄様ぁ! ご機嫌はいかがですか!?」
「春奈、今日も仕事をしっかり頑張ろうね」
備考【春奈とは同じクラスで親友。おかげで鬼道さんも頭が上がらない。鬼道さんを「鬼道お兄様」と呼び敬語で話すなど、鬼道を崇拝している】

いや、色々やりすぎて長くなりましたw
これで一本の短編かけるんじゃないかって長さです^p^ではでは、次こそガルシルドの魔の手からPCが逃げられていることを願っています←

!!コメ返し ( No.184 )
日時: 2011/05/01 21:54
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 0y/6MWPS)

*ほだ
はろーはわゆー♪

デュラララ!!……か。それは、見た事無いんだよね〜;
勉強は大変だよね;中学三年生は特に……

お姉ちゃん同盟、ぜひ組みましょう!←
姉妹は、ドロッドロだよw取っ組み合いの喧嘩はしないけど(年齢的に問題がw)口喧嘩はすごいからw
性別違うと、それはそれで大変かもだけど、付き合いがさっぱりしてそうで良いな^^ 楽そうw

体育大会!こっちは体育祭だよw
わかるわかるw去年は、目立たない種目を見事勝ち取ったとーりであります(キリッ
リア充だけ参加してれば良いんだいッ!ほだも運動部なの?何部?私も運動部なんだ〜w後輩が入ってきて、さらに人間関係のもつれ合いが悪化しておりますw恐るべし、新入生w

べ、別に幼女趣味を馬鹿にしたわけじゃ……私も雑食っすw
私も小さい可愛い娘は大好きだよ!ただ、大きいお兄さんに好かれてると思うと小さい娘が不憫で(
まあ、私の身長も中二としてはアウトなんだけどね^^;

音痴の連鎖w確かに途中で、正しい音程を見失ってしまうw自分がよくわかってないからねフン!(テメェ

「サッカーなんてポイだ!」などと言う幻覚が聞こえたのは気のせいですか?

円堂編の影響力は凄まじかった……(遠い目 多分、GOのキャラみたけど、それでも私は円堂キャプテンを愛するよ!色々な意味で!
一話みて興味をそそられなかったら、流しながら見ると思います。見忘れても「ま、いっかw」みたいな。円堂編を見忘れた日には、どれだけ後悔したことか……(遠いm


*星兎
忘れた、だと?私が大切なお客様を忘れるとでも思ったのかー!(

結構、進んでますwでも最近、部活に時間を追われる日々で……家に帰ってくると死体のように動かなくなります、えぇ。
二期編は難しいぜ☆← まあ好きだから良いんだけど!←

だっダメだよ、そんなことしたら!むしろこの駄作者に制裁を。

更新、頑張るよー!星兎もガンバですw


*しずくさん
最近、タンポポを見る度に2828が止まらなくなるとーりです。ぜひ、お友達になりまsy(キメェヤメレテメェ
プリキュ○、今度見てみようと思います(

え?紺子と珠香は私の嫁ですがなにk(エターナルブリザード! ……間違えました、桃花の嫁でした(有無を言わせぬ黒い笑顔 白恋女子コンビは最強です><可愛すぎです!なので126話の吹雪くんに抱きついていたシーンは、誰得なのかと言うと俺得なのですね(誰だお前
風丸さんは、魔女がお嫌いという設定です。なぜ嫌いなのかは、本編に書ける……かな?書けなかったら、後々、番外のおまけを書いて自己満足に浸りますb そうですね、執事丸さんをお持ち帰りしましょう!

そうですよね、大切なのは言わせたい台詞とシチュなのです(何をいきなり
わかりますw全力無視ですw最近では、滅多に開かなくなってしまいました。うろ覚えで進めてます^^;
当初の予定とは大幅に狂い、本当に、何処で何を間違えたんだと自問を繰り返す日々……全く、何をどうすればいいんでしょう?←

なんだか、不動さんを「めーおうさん!トマト、食べて下さいね」と無垢な笑顔で名前を間違える桃花を想像(という名の妄想)してしまう私は、末期だと思われます。この小説は完結を目指しているんだ、三期妄想よ邪魔するな!と自分と格闘中w決着はつきませんが何か?(
吹雪は、二期のメインキャラでしたからね;出番が減らされてしまうのは仕方が無いです。寂しいですが;
癒しの存在ですか?しずく様に言って頂けると嬉しいです><私の癒しはもっぱら、可愛い蓮くんですg何するやm

白恋ピュアラブ、とても良い略称をありがとうございます^^ 今後、使わせて頂きますw
こっちも書いてみたいんですよね>< 桃花のイメージが"ほのぼの"なので、そんな二人をメインに書いてみたいです。吹雪くんは、シャツのボタンも貰われていそうです^^;

公式以上に素敵な物語の匂いがします(ちょ
やっぱり、蓮くんと風介、晴矢は良いんですよね〜!最高で最強な三人です。FDの皆さんに振り回されている蓮くんがまた素敵d(自重
サッカーを超えた物語ですね!ああもうどれだけ素敵に物語りになると思ってるんですか!?(あれ?(なぜ部外者が オリジナルストーリーも楽しみですv
短編、チェックして参りましたあああ!私はバカでアホなトンチンカンですので、このキャラかな?くらいの予想しか出来ませんが、もし当っていたら賞品に蓮くん+αセットをくだs

アンケート、こんな私が答えても大丈夫なのかと思いまして……あばば、やっぱり恥ずかしい!(ぇ でっでも疾風ダッシュで答えに参っちゃいますよ!止めるなら今のうち!
私もアンケ実施してみようかな……?続編についてと、二期沿いの感想やアドバイス等、皆様に聞いてみたいものです。

良い人代表しずく様は、今日も私と仲良くしてくださるのです!恐縮ですしもったいないですが、後悔なんかしてません。ありがとうございま(自重

カラオケではもっぱら、音域の狭い曲を選びます。へ、下手だけど歌いたいんだいッ!moonlit bear聴いてきました。ミクは高音ですよねwGUMIくらいなら歌えたいですはい。
厳しい評価ですね;私の友達も素直なので、グサグサと心に突き刺さる評価を貰います。まあ、お互いに悪口を言い合う仲なので、これで丁度良いんですが。

気付いたらGOに突入でしたw天馬くんは、円堂以上に愛される主人公になれるのでしょうか?……私はずっと円堂派ですw短編くらいしか書けないと思います。GOに足を踏み入れる勇気なんか……←
円堂さんはやっぱり、監督っていうよりはキャプテンですよね^^

リク、了解致しました^^* 喜んで書かせて頂きます!そして、未来ちゃんのキャラが好き過ぎて仕方が無い私を逮捕してください、鬼瓦さん。
おそらく長引きます。絶対に長引きます。なので遅くなります(え のんびり待って頂けると幸いです。
次こそ、鬼瓦さんはガルシルドを逮捕してくれるでしょう!私もタイトルが何とか〜……になったのですが、コメ欄の題名のところを適当に変えてみたら投稿に成功しました。うーん、原因は何なのでしょう?

*続き* ( No.185 )
日時: 2011/05/02 17:45
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: gdJVioco)





 こつ、こつ、こつ、こつ。

 一段一段、古ぼけた塔の階段を上っていく。その旅に、革靴が石段を踏む音が、誰もいない塔の内部に響き渡った。右手を壁に付け、左手でドレスを摘み、ゆっくりと階段を上っていく。不気味な雰囲気。埃っぽい空気を吸い込むたびに"城に戻りなさい"、と脳が自分に指令を出すが、可笑しなことに桃花は、自分の意思を実行に移すことができないでいた。私はどうしても、この階段の先にある"ナニカ"に会わなくてはならない——根拠の無い理由に思考を占領され、父親の言付けはどこかへ飛んでしまっていた。

 操られたマリオネットのように、ただひたすら足を進める桃花。いつもは好奇心に踊る瞳が、虚ろな闇に踊らされていた。浮かんでいるのは、歪な想い。作られた好奇心だった。
 黙々と上り続ける足。疲れが見え始め、呼吸が乱れ始める。時計回りに廻り続ける、終わりの見えない螺旋階段。息を整えようと足を止めると、歪んだ声が直接話しかけてくるのだ。
 『貴女は、会いたくないの? 最上階で待っている、貴女を救う天使に』
 天使、か。ぼやける思考回路を必死に動かし、言葉の意味を探す。それは、父親の自由さから私を解放するための天使かしら? そう、声に話しかけても返事は返ってこなかった。代わりに響くのは、思わず顔を歪ませてしまう金属音。酷い耳鳴りは、自分を最上階へと催促しているのだ。それ以上も、それ以下もない。——戻ったら、私は何も変われなくて、進めば"ナニカ"が変わる。そう考えると、足は自然に上へ上へと進み始めるのだ。
 桃花の意思など、お構い無しに。

 背負ったケースが、カタカタと細かな振動を刻む。そんな小さな音さえも、この塔の内部に響き、反響し合った。歩みを進めるごとに消えていく耳鳴り。同時に、本当の考えも耳鳴りに混じって消えてしまった。


 ——私は何故、天使に逢わなきゃならないの? 自分を変えなければならない、その理由は?


 くらくらと歪む視界。理解できない偽物の意思。ぐらつく足取り。ここだけ世界から切り離されてしまったかのような、漠然とした孤独感。生きている心地がしない、おかしな浮遊感。そんな不安定な状況の中、必死に紡いだ本音を心の中でぽつりと吐き出す。
 返事はまた、返ってこなかった。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.186 )
日時: 2011/05/03 19:06
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

はろはろ〜はわゆ〜!!

いえい!お姉ちゃん同盟w
ビバ!!お姉ちゃん同盟w

体育祭なんだ〜…へぇ〜。なんかかっちょええw
私は三年連続障害物競走であります(キラリン
しかも放送やんないとだし…。
あ、私はバド部だょw
リーちゃんは??
バドって結構ハードなんだよね…(^_^;)
私、シングルだから特にきつくてね!
明日試合だし。

大きいお兄さん…((藁
でも、私たちのような者に好かれているのも不憫とゆーか…。

分かるリーヨ。
アニメを見逃したときのショック感は否めないよね〜w

「サッカーなんてポイだ!」
?????????????????

新入生もイラッだけど…
二年生もイラッですなっっw
流石、中二病。(厨二病でわなく。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.187 )
日時: 2011/05/07 16:53
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: PODBTIS5)

なんかガルシルドは逃亡を続けているようです。また短編のほうに入力しようとしたら、「タイトルが〜」と出てしまいました;;前にも別の方の小説ででたことがあるのですが・・・原因はプログラムとかですかね?

お友達y(←早く逮捕されるべき

白恋女子コンビ最強デスヨねw二人とも初見からキュンキュンしてm(ここに建てた病院が逃げた
私もゲームで紺子ちゃんは、しっかりチームに入れてますよ←紺子ちゃんはシュート入れると、やったよ吹雪君!ってはしゃぐのが可愛すぎて、いつのまにかFWになってますw珠香ちゃんは、スーパーリンクで連れてこれませんでしたorzれ、レベルが足りなかっただと……


今から魔女が桃花様を洗脳、違いました。魔女が来る予感・・・!よしイオナズンか、マホカンタで(←ゲーム違う
天使と聞いてまず吹雪君が頭に出てきました。でもでも、嫌な予感がしますね・・・これから先が心配です><

「めーおうさん!」ですかw桃花ちゃん可愛いですね^^不動が「あ、おう」とかぶっきらぼうに言って、戸惑っている様子が目に浮かびます。あ、あと。秋ちゃんたちと料理しているところとか。勝手な妄想ですが女の子同士で楽しくやっているモーションが再生されます、どーしよー。きっとアメリカ戦のあと、桃花ちゃんと吹雪君は手をつないでライアコット空港に来るんですね!(自重しましょう、しずくさんw
私も三期妄想が熱を帯びすぎてやばいことになっています。世界各国の首都を間違えまくる蓮の妄想が特に増えてます←例えば「韓国の首都!? そんなのKARAに決まっているじゃないか!」とか。

私も晴矢、風介、蓮の幼馴染コンビが一番好きです^^*連携技とか出したいなぁ←もうFD入ったら、蓮は振り回されますwキャラが濃いのが二人もいるのに、元神も増えてすっちゃかめっちゃかです。振り回されているシーンは最強で最高←こら
桃花ちゃんと吹雪君の連携技、あったらきっと最強だと思います^^ロココでも止められない。愛こそこの世で一番強いのだ←

あ、アンケート答えて下さるんですか!?嬉しすぎて、私がのぼせ上がる←
アンケートが開始されたら、時間があるときに必ず答えます☆私も書いていると色々気になりました。うけているシーンとか、キャラとか。蓮が可愛いと全く思っていなかったので、初めて聞いたときはぽかーんとなりました。

ガルシルドのせいで、短編の感想も一緒に載せます;;


鬼道さんのメイド姿を妄想して、あたり一面にまっかなお花畑を咲かせた変態と書いてしずくです☆
文才ゼロではなく、文才ありすぎです!あ、文の後ろから後光(宗教がでよく見る光の表現のはず)が差している気が・・・やはり、桃李さんの文章は魅力的です^^
未来のキャラばっちりですwいや、描いてもらえてとっても感謝感激♪そして鬼道さんが振り回されて、困惑する鬼道さんとか可愛いですね、普段の冷静な鬼道さんがうな垂れる姿とか本気で見てみたいです2828←
春奈の服のチョイスのセンスのよさを下さい。うん、鬼道さんはなんだって似合うよ!ナースh(おい)そして、改めて春奈に弱いことがはんめー。もう春奈を間に立てれば結婚の二文字も夢じゃない気がします。
イニシャルのところは吹きましたw確かにKYだってことに今、気がつきましたw

本当にありがとうございました!また頼みにk

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.188 )
日時: 2011/05/07 20:52
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: c1Cj7oJq)

うはー久しぶりのパソコですぜ☆更新が疎かになっているのは、時間のせいです。文句は受け付けない!(
とりあえずこれから更新できる……はず!← 頑張りたいところです。
でも、一言。土曜日に学校があるなんて何ですか新手のイジメですか?聴いてます?校長。


*ほだ
ぐっといぶにんぐ!
いぇい!お姉ちゃん同盟、やふー♪w

一応、名目は体育祭です。未だに"運動会"って呼んじゃうけどw
障害物競走!……こっちのコースには、"マシュマロ探しin小麦粉の中"があるよ← 顔を真っ白にして走るのだけは私は……。友達は今年もやるらしいけどねw

バドミントンか!シングルはきついよね〜;
私は、ソフトテニス部だよ^^ ダブルスだけど大変さ〜w ペアとの相性も肝心だしwペアが"そういう人"だときっついぞー!←
おお、試合なのか!って、今はもう終わっちゃってるねw お疲れ様でしたです。

いやいや、我等ロリコンには、綺麗な愛があるから問題ない(キリッ
アニズマを見逃したときのショックは計り知れないですぜ……

一年生はまだまだ、ルールとかわかってなくてね^^; 教えてない二年も悪いんだけど、まだまだ頑張らないとw
先輩は厳しいし、後輩は名前覚えられないけど……うん。←

ふっ、私は厨二病だ☆(


*しずくさん
さすがガルシルドさん。しつこさは世界一ですね←
うーん、何なんでしょう……私も出たので、「あちゃー」と悩んでいたのですが、コメ欄の一番上を書き換えたら直りました。プログラムとか関係するんですか?機械音痴なので、わからないですorz

では、握手をしてくだs(逮捕!

白恋女子コンビは可愛いです>< もう胸キュンですよね!(早く刑務所へ!
ゲームを買えたら、絶対に引き抜いてやる!と一期の夢を見ておりました。こ、紺子ちゃん……そんなふうにはしゃがれたらFWになりますよね!珠香ちゃんはお留守番ですか……大丈夫、珠香ちゃんはいつでも私の胸の中d(スノーエンジェル!

魔女さんは配役に悩みました。悩みましたが、そうなりました←
うーん、私は"天使"という言葉が大好きなようです。どうしよう。もういっそ桃花ちゃん、天使マニアにしちゃおうかな?これからの展開は……どうしましょう(ぇ

そうですねwきっと振り仮名が振ってあっても気付かないのでしょう!桃花ちゃんはそうですね、秋ちゃんと仲良しでいてほしいです。そしてガールズトークをしてればそれでいい!めーおうさんは仕方が無い!(ストップかかりました、桃李さんw
蓮くんの地理に関する発言は、もはや私の中で名物と化しておりますwKARAはちょっと違う気が……正解は"少女時代"ですからね!テストに出ますよー(マテコラ

幼馴染コンビが一番、しっくりしますねw可愛いしw……蓮くんに彼女疑惑が浮上したら、一番嫉妬するのは晴矢と風介なんだろうなーなんていう妄想が止まりませんw今度、リクさせて貰おうかな……?
三人の連帯技見てみたいいい(ry FDの蓮くんも良いですよね!振り回されている蓮くんがなんとも……^^* はい、最強で最高です!
……その法則でいくと、幼馴染コンビの愛は世界レベルのシュートになるわけですね!(テメェ

アンケート、答えちゃいますよ反対など知らん!(
今、地味にアンケートの内容を考え中です。今月中には……無理、かな?とにかく、アンケートは実施したいですw

ガルシルド……鬼瓦さん、貴方の仕事は何なんだ!←

書いている途中で2828が止まらなくなったド変態と書いて桃李と読みますよ!
春奈ちゃんは鬼道さんの全てです(キリッ 彼女がいれば、何でも願いは叶うでしょう!鬼道財閥の名に賭けて!(あれ?
私としたことが、ナースを忘れるなんて。何たる失態……確かにクールな鬼道さんがあくせくしてたり困惑してたり困ってたりすると、可愛いと思います。これが巷で噂のギャップ萌えですなw

未来ちゃんのキャラが崩壊していないかが不安でしたー;そう言って貰えると嬉しいです^^ またリクして下さるのですか!?……喜んでしずくさんにもリクしちゃいますy(こら

ではではお二方、コメありがとうございました^^

*続き* ( No.189 )
日時: 2011/05/08 15:16
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: npMPGGPe)





「あら、遅かったのね」

 疲労からかぼやける視界。ようやくたどり着いた塔の最上階には、奇妙な服装の——声色は、明らかに女性なのだが——怪しい人物が、古ぼけた椅子に座っていた。黒いローブに身を包んでいるため、こちらからは通った鼻筋と色っぽい唇しか窺うことができない。
 乱れた髪を直すと、改めて室内の様子を見回した。埃っぽい空気は変わらず、息苦しい。お世辞にも広いとは言えない室内には、簡素なベッドと木製の椅子。それから——この部屋には似合わない、新品の糸車が置かれていた。埃でくすんだ視界にも関わらず、ニスが塗られた艶やかな光はまっすぐ桃花の瞳に届いていた。

「貴女は、誰ですか……?」

 素直に疑問を投げかける。生憎、返事らしい言葉は返ってこなかった。が、ローブが取り払われる音が室内に響く。怪しい人物の素顔が露わになった。桃花は、その人物の顔を穴が空くほどじっと見つめ、そして肩を落とした。城の敷地内にいるということは、知り合いではないかと考えたらしい。残念だが、そんな小さな希望は簡単に崩されてしまった。

 そっと、小さな溜め息が吐き出される。そんな様子を見て、"怪しい女性"はクスリと笑みを漏らした。黒いサラサラの髪が、ふわりと揺れる。漆黒の瞳に、不安を隠せない桃花を映して。

「人に名を尋ねるときは、先に自分から名乗るものじゃない?」

「……失礼。私は、桃花です。以後、お見知りおきを」

 先ほどまでの疲れは何処へやら。そっと目を伏せ、ドレスを摘まんだ桃花は、姫君らしい品のある挨拶を女性に見せる。その様子を見た女性は、口元に笑みを浮かべた。右手で顔にかかった髪を払うとそのまま身体の前で腕を組み、冷たい笑顔を浮かべる。

 刹那、桃花の背筋に悪寒が走った。無意識に自分の身体を抱く。

「瞳子、私は瞳子よ。どうぞ宜しく、お姫様」

 裏がありそうな、そんな笑みを漏らす瞳子。警戒気味の桃花に一瞥くれると木製の椅子に腰掛け、糸車に手をかけた。きー、からん。きー、からん。規則正しいリズムが止まった時間に刻み込まれる。そんな様子を桃花は、顔を歪ませて眺めていた。


 初めて見た、"いとぐるま"。
 ——いや、違う。私はもっと小さい頃に、糸車を見ていたじゃないか。

 
 "きー、からん。きー、からん。"
 糸車が紡ぎだす純白の糸と、繰り返される効果音は、呆然と立ち竦む桃花を過去の記憶へと旅立たせていた。



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.190 )
日時: 2011/05/08 20:48
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

やっほーい♪ぐっとぐーっといぶにーんぐっ!!

分かります!
私も運動会って呼んじゃうおw(汗
ナニソレww面白そうだね!!私やってみたいかも?!
障害物競走わね、生徒会役員にジャンケンで負けたらマイクで校長先生に挨拶するっていうヤツとかあるし…ヮ(゜д゜)ォ!

ソフトテニスかぁ…。
運動場でやってんの見て楽しそうだな〜とか思ってみたり!
テニスやってる子はみんな可愛い!だから、りーちゃんも可愛い!!
ダブルス大変だよねぇ…。
体力的にはいいんだけどさ、気疲れすんだよね。疲れるわ。

なんかりーちゃん気持ち悪くなってきてるぜ(ヲイ
↑おまえが言うなよってね。

私は俗にいう、愛想の悪い先輩というヤツらしい。(ホホウ
先輩に「愛想悪っ」って言われたからね。
確かに自分でも思うぜ。

二年はね、お気楽お気楽でいいんですよ〜☆
三年と一年が大変だおw
二年生って楽だわ…。戻りたいぜ…。

私は厨二病ってほどじゃないけど…(藁

!コメ返し! ( No.191 )
日時: 2011/05/09 15:36
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: npMPGGPe)

*ほだ
やっほーい♪はろ〜!

同志様発見ですぜw運動会で良いよね!? やる内容は紙一重なんだしっ><
うんwこの競技は面白いですぜw 息を吹きかけてノロノロと探してたら、マシュマロを見つける前に敵に抜かされちゃうからねw 恥を捨てるんだ!
マイクで校長に挨拶?何それ面白い。いーなーやってみたいw……でもきつそうw

そうなのです。ソフトテニス部です。上下関係が曖昧に厳しいんだw
全然そんなんじゃないよw可愛くないことに定評がある桃李さんです。バドミントンやってる人は美人さんだから、ほだはスラっと美人系お姉さんだね^^*
ダブルスやだよ〜>< 今日も校内試合があったけど番手が下の先輩に負けちゃって……ショック。
でもでもペアさんは、悔しいとも思ってないみたいでさ……「勝ちたい」って思ってるのは私だけなのかな?くっそ、温度さめw気疲れwそれが一番、きついですw

はっΣ しまった自重を忘れていた!←
しばらくは大人しくしています。イナズマと円堂きゃっぷてーんへの愛を語るくらいにしておきます(ぉぃ

愛想悪いのか……;そんなの他人を意見だもんねっ「愛想悪い」のは仲良くする必要が無いからだもんねっいつでも誰にでもニコニコしてられるほど暇じゃないもんっ愛想悪い人は自分に正直なんだよ!(言われた覚えがある人

トータルで見ると二年が一番楽だよね;一年生は厳しい上下関係に直面し、三年生は受験の壁に突き当たる……
お気楽でいたいけど、人間関係で苦労するのはどの年齢になっても同じなのさ〜☆

……自分の小説読み返すと思う。「ホント厨二だなぁ」って。
ほら、桃花ちゃん、ちょい厨二病患者だからさ(おま



Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.192 )
日時: 2011/05/09 15:38
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: PODBTIS5)
参照: 健康診断と言うフリーダムタイム

究極奥義握手がえしG5(え

そういえば体育祭の時期ですね。私の学校は10月の第一月曜日です。つか、高校にもなってプログラムが小学校の運動会同じですw台風の目とか百メートル走とかw
昔は騎馬戦もあったそうですが、皆があまりにも殺気立つことで有名だったらしくw高校のお兄さん、お姉さんは恐ろしいようです。ある年に、女子VS女子のチームが爪で体操着を引き裂きあって(!)から中止になったという伝説wどんな学校だ←

魔女がついにキター!何を考えていない妖美(?)な雰囲気にメロメロにされそうです。踏んでください、女王s(←こらwあ、ところで魔女さんはお城にお引きこもりですか?ニートでs
何考えていない辺りがとっても怖いです><怖さで鳥肌立ちます。糸車が紡ぐ先にある、桃花様の記憶が気になります。ほら、きっときっと可愛いドレスを着た桃花様がこっちに駆けてくる(←病院立てたほうがいい

白恋女子はもう兵器の域に達してますw(通報されるべきw
ちなみに珠香ちゃんは決めると、「やったあ、決まったべ〜」とはしゃぎ、心をくすぐる(おい引き抜くときもこんな私でよければ、お願いするべみたいなこと言っていて可愛らしいですw
紺子ちゃんはゴットノウズでゴール奪ってます。天使です。
天使っていいですよねw天使マニア大好きです。吹雪は笑顔の天使で、桃花ちゃんは優しさの天使ですかね〜センスないww

不動明王なんて普通「ふどうみょうおう」とか読みそうなので、間違えるのも無理ないと思います。めーおうは最初「あきおだ!」とか言っているが、だんだんめーおうに慣れそう←で、ドリンク渡すと頬を赤らめて(ジャジスルー!
あ、蓮は地理に振るべきスキルを全部サッカーに振っちまったんですw全都道府県、世界の日本を除く全ての国の首都と位置が分からないとか。あれは、もう名物でもありますw
桃花ちゃんは、秋ちゃんと気が会う気がします。もうガールズトークの妄想が。。あ、彼女疑惑面白そうですwリクしていただいたら、喜んで書きm。私も、秋ちゃんと桃花ちゃんのリクを出してみたいですwガールズトーク楽しそうですw

パワーバランスに悩みますが、<カオスブレイク>は上回るはず(?)世界最強のシュートになります(?)。問題は晴矢と風介の技は隙がでかいことですwファイアブリザードもカオスブレイクも、一回はカットされているし←
そう、友情と幼馴染こそ世界一!桃花ちゃんと吹雪のシュートも、ロココを破ると妄想中w

アンケートありがとうございます^^桃李さんにお答えいただき、嬉しすぎてアイスグラウンドw
で、実は……(え
桃李さんは一回目をお答えくださって、この馬鹿は二回目の(試練の戦い>>218)桃李さんのご意見も気になるんですw好きなキャラベスト3と、蓮との絡みは誰がいいか、蓮はFDとジャパンのどちら向きか?に、二度手間頼んですいません!台詞の方はお答えいただいているので大丈夫です。また、余力があればで大丈夫です^^そしたら蓮の彼女疑惑をお礼にk

いっつも1000じオーバーするしずくでしたw(←桃李さんと話すと楽しすぎはっちゃけるんです


*本編サイドストーリー* ( No.193 )
日時: 2011/05/09 16:06
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: npMPGGPe)
参照: 参照1400突破、ありがとうございます!





「あ、珠香ちゃん!」

 教室の入口から聞こえる足音。規則正しいリズムが刻まれる。振向くよりも先に、声の主に気付いてしまった。
 少し乱れた呼吸。弧を描く口元。頭の上で結ばれたリボン。白恋中サッカー部唯一のマネージャー、春崎桃花ちゃん。よれたセーラー服のスカーフを直してあげると上品な笑顔でお礼を言われてしまった。なんだか照れる。と、いうかこの娘は「ありがとう」と言えないのだろうか。今も尚、「Merci」と微笑む彼女。帰国子女だから?

「まだ部活、行かないの?」
「うん。忘れ物しちゃって……もう行くよ!」

 鞄を取ると、机に椅子をしまう。乾いた重苦しい効果音が教室に響く。
 ふと、窓の外に広がる校庭に視線を落とす。そこには、待ちきれなくなったのか数人のサッカー部員がボールを持ち出し、パス練習を始めていた。傍には紺子もいる。あ、先にいっててくれたんだ。そろそろ行こう、そう声を掛けようと隣を見て、言葉を失う。


 桃花ちゃんの顔が、苦痛に歪んでいた。哀しそうに伏せられる瞳。刹那、垣間見えたのは桃花ちゃんの瞳に映りこんだ吹雪くんの姿だった。どうして、幼馴染を見て哀しそうにするんだろう? 喧嘩でもしたのかな? 二人は仲良しなのに。

「桃花ちゃん?」

 名前を呼んでも、返事は返ってこなくて。代わりに、

「……どうしてそんなに、遠いの?」

 落とされるように零れた呟き。その言葉の意味が理解できなくて、しばらくフリーズする思考。もう一度、名前を呼んでみようかと思った。でも、もう彼女はいつもの彼女に戻っていて。あの光景が嘘みたいに思えるほど普通だったから、無意識に目を擦る。何も、変わっていなかった。

「とお、い?」
「……なんでもないよ。さ、部活に行こう」

 遅れたら士郎に怒られちゃう。
 そう言いながらあたしの手を引く桃花ちゃん。あの時、あの呟きの意味を聞き返してあげられたら、何かかわったのかな? ……いや、違う。もうそんなの、確認できないや。だって桃花ちゃんは、遠いところで吹雪くんと戦ってるんだから。あたしたちの誰よりも吹雪くんに近いんだから。


 だけど、でもね、桃花ちゃん。
 桃花ちゃんにとっては吹雪くんが遠い存在に思えるのかもしれない。でもあたしには、そんな桃花ちゃんが"遠く"に思えてならないよ。


 だから、早く宇宙人を倒して、北海道に——白恋中に帰ってきてね。
 一緒にまた、サッカーできる日をあたしも紺子も喜多海も氷上も空野もずっとずっと、待ってるんだから。


       (  過去より遠い貴女の姿を、引き留めたかったと後悔するのは、  )




              ——* 届かぬあの娘の微笑みに *——



!コメ返し! ( No.194 )
日時: 2011/05/09 16:52
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: npMPGGPe)
参照: 参照1400突破、ありがとうございます!

>>193*本編サイドストーリー*という名の突発文ですがなにか?(
うちの白恋イレブンは北海道の方言を知りません。「なげる」くらいしか知らない作者が書いているのでとーぜんですがね、ふっ!←
とりあえず自己満足駄文なのでスルーして下さいw珠香ちゃん好きだv紺子ちゃんも書きたいv


*しずくさん
究極奥義握手がえしがえし(あれ?

そうなんです。そういえば体育祭が近い桃李さんなのですwじゅ、十月ですか?……私の学校は六月です。来月なんですよ〜w
おお、騎馬戦!小学生の頃、私たちの学年で一度だけ復活しましたw殺気が凄かった思い出が。練習ではいつも一位だったのに、赤組と青組(赤vs青vs黄色だったんです)の猛攻撃にあい、二位に堕ちた記憶がorz ……高校のお兄さん、お姉さんのやる気は凄まじいですねw爪で体操服を……な、何か恨みでもあったのでしょうか?(違う

瞳子さん登場!なぜ、監督さんが出演しているかは突っこまないで下さい← ……瞳子様に踏まれて良いのは、オサームくんだけですよ(違和感が 塔にずーっと住んでたのでしょうか?では、立派なニートですね。美しすぎる(
怖いですよね、魔女子さん(あれ? あ、あんなところにナンパされてる蓮くんが見えまs(←精神科病棟は何処にw

そうです。白恋女子のあの可愛さは兵器です(←豪炎寺さんのお父さんを探していまs
……珠香ちゃんも紺子ちゃんも天使ですね!(キラッ 強気な女子も良いけど控えめな珠香&紺子を愛しています。ゴットノウズですかwそれはまさに天使ですね><一度、見てみたいです。つーかゲーム欲しいいい!
しっしずくさんもですか? 同志様がいらっしゃった……(泣) なんかもうしずくさんにそう言って頂けるだけで嬉しくて興奮しちゃう私を誰か叱って下さい(ぇ

最初は訂正しそうですがそのうち気にしなくなりそうですよね、めーおうさん。「あきおさん? ……誰ですか、それ」 桃花の脳内に不動"あきお"は存在しませんw……そうですね、ぶっきらぼうに受け取って逃げちゃってそれで赤面してr(皇帝ペンギン1号!(ぇ
……俺は地理がわからなくても、蓮くん好きだぜ←
いいんです。蓮くんに地理情報はいりません!風介くんがどうにかしてくれるよ!←
秋ちゃんと仲良しな桃花ちゃん描写を書きたいですvお互いに照れまくってればそれでよい( ……気に入って頂けましたか!彼女疑惑ネタw今はリクがたくさんなので、タイミングを見計らってリクしに行っちゃいますvただ、桃花と吹雪兄弟の幼少期もリクしたい……!

世界最強のシュート間違いなしですね!この三人なら、ロココも円堂も敵じゃないですw
桃花と吹雪は……どうなるんでしょうw自分でもよくわからないですw友情と幼馴染!そして世界一だっ!(意味不明です黙って下さい桃李さん

アンケート、答えていて楽しかったですv楽しすぎてスノーエンジェルw
……ですよね!二回目の人気投票もありましたよね!悩み迷い、また後日しずくさんに確認してから答えちゃおうとルンルンしてましたすいません;
よし、嫉妬する晴矢と風介を見るために疾風ダッシュで行きまs(カオスブレイク!

毎回、うきうきしながらコメ返しをする桃李でしたw私も楽しいですvはっちゃけるどころか暴走してまs(自重

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.195 )
日時: 2011/05/09 20:22
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

グッドい&#12436;にんぐっ!!

さすがりーちゃんw同志ですな(藁
運動会でエエじゃないか!
'`,、('∀`) '`,、
恥は家に置いてこいってな!
マシュマロチョイスってのがまたね。

可愛くないことに定評ってヲイヲイw
りーちゃんは可愛いと思いますが…。
スラっと美人系お姉さんちゃうし〜(苦笑
まずスラっとしてないしさブーちゃんゃし!!
美人とかナイナイw
お姉さんっつーか、鬼姉(藁
今日も部活でキレてました、はい。

勝ちたいって思ってるならまだいいじゃない、そういう子は伸びるよ。
私もあまり勝ちに執着ないしね〜^^
冷めてるこの気持も分からんではないよ。
負けてもあんま悔しくないし。
でもやっぱりそんな奴は伸びないぜ!!
熱血いいとおもいます(`・∀・´)エッヘン!!

既に自重できてないってゆーねw(藁

そーねーw
私基本、素直だし!!(ウザッ
嘘です、かなりひねくれてますね。

そだな。人間関係は大変だな。
私は中一の時に困難に突き当たったぜ☆
あの時は今以上に病んでたぜ!
記憶消えたときはビックリしたぁ…w
…とゆー、どーでもいい昔話。

厨二ww
桃花ちゃん可哀想(藁
でも、私の小説のキャラのほうが可哀想かも…?!
ほとんど私の欲望が入っております(_^_)

でわw

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.196 )
日時: 2011/05/11 18:41
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 6vRIMW/o)

*ほだ
ぐっといぶにんぐ!久しぶりにパソ開いた気がするw

さっすがほだですよ^^v息ピッタリさ!(やめ
そーだよ!だって、やる種目とかあんまり変わらないもん!無駄に体力を消費する一日なだけだもん!←
そうそう^^ 恥はお家にお留守番さ☆( マシュマロはすげえぜw誰がこの種目考えたのか知らないけどね。

いやいや、私は「ウザキャラ☆←」で通ってるからねw可愛さなんて欠片も無いのさえっへん!
ほだはきっと優しいお姉さんだと思う。ブーちゃんだなんて……謙遜しちゃって〜☆(何だそのノリは
ほだをキレさせちゃうほど、すっごい事があったの?! こっちは後輩に「先輩、威張ってるよねーw」って言われちゃったよorz くそ、まだ威張ってないっちゅうの!(違う
絶対ほだはキラキラしてると思うなー。もういっそ、ほだ姉さんって呼びたい(真顔

うーん、私もそこまで執着があるわけでは……実は最近、この前、勝てた相手に負けちゃって……それが悔しかっただけwでもペアさんは、あんま悔しそうじゃなかったからさ。お互いにミスはあったんだけどねw自分のミスを次の試合で成功させる為の反省とかしてないっぽいし……前は勝てたのに悔しくないのかなーって。
冷めてる気持ちもわかるんだっ!自分が落ち込みすぎてペアさんに迷惑掛けたこともあるし。私、すっごいネガティブさんだからねwつーか、クールでカッコいいと憧れちゃうし。私はつい感情的になっちゃうからねー。
熱血は円堂キャプテンだけで充分っス!w

自重、何それ美味しいの?(おま

そーそー素直なんだよー!ひねくれてないよw優しいよ^^
……私は根性が歪んでるからねwひねくれどころじゃないよw

そ、なの?記憶が消えちゃった!?……壮絶な時期があったのですな。
今は大丈夫なの?私は……あさーいgdgdがながーく続いてるよwほだも何かあったらどんどん言ってね!私はいっつも愚痴言わせて貰っちゃってるから。

そうなのです。うちの桃花ちゃんは可哀相なんです(キラッ
ほだの小説のヒロインちゃん達は可愛いよー^^* キャラ作りは難しいからなー、苦労してますw
……厨二は、私が厨二なので桃花ちゃんに投影しました。かっ書きやすい!(おま

ではではっ!コメ、ありがとうございました!……思わず短編並の長さまで語っちゃったぜ←

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.197 )
日時: 2011/05/12 20:21
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

ぐっとぐっっといっぶにーんっぐw

流石だろ〜'`,、('∀`) '`,、
明日予行練習だし。
ってか、今日メチャ怒られたょw
「三年なのに何で一年とか二年より出来ないの?」とか言って。
だらだらしてる〜とかね。
まじ黙れ!かってにキレんなっての!o(`ω´*)oプンスカプンスカ!!
リア充サンうざいしw(いつものことながら
ブログとかに「マジ学校楽しい!!」とか書いてるらしーし。
マジきもい…。迷惑!!って感じ。
…すいません(_^_)愚痴になってもーたわ。

な…なんか変なテンションだなヲイ。
謙遜してません、はい。
いや〜、とにかく二年がまずとろい!!「はよ動けや」みたいな〜w
一年は一年のくせに試合出る奴いるし…。
私たちが一年の時は、体育館にも入れなかったってのに!!
みたいな。
色々あるんですよ。ね。
威張ってる…って先輩なんだから威張って何が悪いんだって〜の!!
逆に馴れ馴れしい後輩のが駄目だろ…。
キラキラしてません、どろどろしております。
りーちゃんは、キャピキャピしてそう。
よっ、妹☆的な?

ネガティブかぁ…。
私は基本的に何も考えないで生きてっからねぇ。
ポジティブもネガティブもないんすよ〜w
私も感情的…というか、すごいテンションの時はあるらしーし。
↑友のブログ引用。(藁

自重は食べれません^^

歪んでる…ってヲイ。
私も180度ひねくれてんぞ!!
0度=360度
360度でもとに戻ります。

私も愚痴らせていただいております!!
寝不足は良くない…リアルに一ヶ月分くらい記憶消えましたよ。
といいながら、今も寝不足…。
どんどん愚痴れ!!

ちゅ…厨二っすか……。
ヒロインはほぼ私のタイプor話に合わせてですね〜w
でもやっぱ、自己投影が一番楽だよねw

ほんとだ、メチャ語ったわw

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.198 )
日時: 2011/05/13 20:41
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: cEkdi/08)

*ほだ!
ぐっとぐーっとぐぐぐっと!←

流石ですのぅ^^ ……おっ怒られちゃったのか。リア充さんはすげぇねw私がブログ作ったら、学校の愚痴しか書くことないわwあーでもブログやりたいっ><
いえいえ、愚痴はこっちも聞いて貰っちゃってるからおkです^^

変なテンションは俺の嫁(
あらら、二年生さん頑張って!こっちも頑張ってるからバドミントン部の皆さんも頑張って!
……ふにゃー!?← 一年生が試合に?! 体育館にも入れなかった時代はどこへっ!(落ち着け
こっちもそうなんだよねー。私たちは結構、外周走らされたのにー。甘いな、今の顧問はー。
私の部の新入生に馴れ馴れしい後輩がおります隊長!先輩と異様に絡もうとするんだよー?三年の先輩の顔が!フェイスが!強張っていることに気付きんしゃい!←
いやいや、ほだはピカピカしてるよ。眩しいー!ってくらいにw……私はご察しの通り、ドロンドロンぐちゃんぐちゃですぜ姉さん(キラッ

部活一のネガティブ野郎とは私のことですぜ、親方(キリッ
でも人間だもん。色々な面があって当然だもん。おー、友達さんブログやってるんだ!良いな、うちもやりたいよ……

自重? ……そんな言葉、必要無い! この言葉のせいで語り足りないんだッ!←

いやはや、もう湾曲してます。歪です。ぐにゃぐにゃですあぱー。
なんかもう、言われた事全てに反抗したくなる……べっべつに反抗期とかいう単純な理由じゃないんだからね!私は複雑な人間なんだからねっ!(誰得ツンデレ

じゃあ私も愚痴っちゃうよー!
……寝不足で記憶が!? お、恐るべし寝不足。私も睡眠は大切にしよう!……とか言いつつ寝る時間が無いしw

私もほとんどはそんな感じwタイプと自己投影と話の流れ上、便利なヤツ←
ただし、本当に自己投影しちゃうと大変なことになっちゃうから自重!(

……気付いたら、語っちゃってるんですよねーwでも楽しいからグッチョブ!(マテコラ

*本編サイドストーリー* ( No.199 )
日時: 2011/05/13 21:04
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: cEkdi/08)
参照: 衝動なので、気にしないで下さいv





 どうすればいいのかわからなかった。今は過酷に思える言葉も、後に私の為になることを知っていたから。だから尚更、刻一刻と迫る決断の時を拒み続ける。

「……これは、きみの為に言っているんだ」
「わかっています。ただ、それでも——」

 こんなのは我が儘だとわかっている。
 私を想って、未来を考えて言ってくれているのだから。この言葉、昔の私ならば喜んで受けただろう。何の戸惑いも抱かず、迷いも躊躇いも無く。
 彼等と出会えたことは、私の人生を大きく廻すきっかけになった。どうやらそれは、あの時だけでは無いらしい。あの日、あの瞬間(とき)も。今も、今この時刻(とき)も。でも、それでも私は彼から離れる事が怖いのだ。隣に居られなくなることがたまらなく嫌で、そして寂しくて仕方が無いのだ。
 でもこのチャンスにすがれば、夢は叶う。

 ——私は、どうすればいいの?


「少しでも早いほうが良いのだ。待ってくれるという言葉に甘えてはいけない。そうだろ? ——桃花」

 せっかく平和な毎日を取り戻したのに。
 この日々の代償が、こんなに大きいとは思っていなかった。まさか、まさか——片方の夢を、彼等の希望を、惚れこんだサッカーを捨てなければならないなんて。


       (  代償=失いたくないと、本気で願ったソレ  )





              ——* 忘れた夢が廻りだす、( 芽生えた"ユメ"を消し去って ) *——




****
やや世界編、意識して書いてみました。テーマ的なw
結論…もっとわからなくなりました。どーしよ、世界編のテーマが決まらないw なぜオリジナルネタの白恋ピュアラブのほうが固まるんだ!←


*お知らせ* ( No.200 )
日時: 2011/05/13 21:10
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: cEkdi/08)

どうも、桃李です。今日は短編を更新した直後ですが、お知らせですお。
実は作者さん、もうすぐ大嫌いな中間テストがあるんですよーwなので、更新できないと思います。ざっと二週間くらい。

 で す が !

挫折したわけではないので見捨てないで下さい><
更新はしませんがちょくちょくカキコに来てたりするので、暖かい目で見守って下さい(遠い目
……せめて1400突破記念/紺子ちゃんver.を書ききりたかった……無念←

ちなみに、コメント下さい(こら 感想とか聞いてみたいです。アンケートネタは固まってきましたが。
ではでは、こんな作者ですが優しく見守ってやって下さい。では、また会う日まで!


              ——20110513*桃李より——

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.201 )
日時: 2011/05/14 11:04
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: PODBTIS5)
参照: は、ハンドベルの部活はハードだ!

中間テストっ!来ました><私の学校は6月の初めです☆もう、数学Ⅰとか外国語の並びにしか見えません←桃李さん、テスト頑張ってください♪この時期の私は、いつもより小説書きたくなるんですよね(爆いや、だって楽しすぎて、、キャプテンの「小説」やろーぜなんて幻聴が聞こえてきそうでww常に見えざる敵と戦っていますw

なんかわたしの学校は遅いんですよねwしかも、体育祭の一週間前は文化祭orz小学校は5月(転校前の学校は10月でしたがw)なだけに、初めはびっくり。先生によると、試合が白熱しすぎた結果だそう。なんか黄色い歓声の中の悲劇とか言ってましたw
騎馬戦は、下の馬やってましたwなのでリーダーの子が動くのにくっつくだけ、みたいなw3つも組があったんですか!?私の学校はただ、赤と白だけでしたw同性同士で一回戦い、その後に総当り。上の子がすぐに帽子取られて終わっちゃいましたorx桃李さんのチームはお強いですねb

桃花ちゃんと秋ちゃん見て2828したいです(え)テレあっているのがすごく希望。私も希望です。それが素敵です!もう、早速リクを・・・下のほうに向こうに書こうとした文も含めているので、今回は長くなってしまいますw
明王のツンデレは必殺技だと思います。FD戦で改になって、いつのまにか真になってたと思うんですよ〜そのたびにTV前で「真ツンデレ」とか叫んでみたり←
嫉妬ネタ気に入りましたw桃李さんに妄想していただけて嬉しいです←狭い視野ではなかなかネタが見つからないので・・・
ななななな桃花ちゃんと吹雪兄弟の幼少期ネタ!wktkな予感しかしませんつかしない。よーし、桃花ちゃんのために早くリクを仕上げねばorz
アンケートお答えいただけるんd。ルンルン♪嬉しすぎてスノーエンジェルw


珠香ちゃん、ちょw可愛すぎw一緒に思ってくれる仲間がいる桃花ちゃんは幸せ者ですね。待っていてくれる、そんな暖かい仲間たちは最高です><
白恋のメンバーはみんな優しいし、桃花ちゃんのように素敵なマネージャーもいるし・・・イナイレ世界にトリップできるなら、白恋がいいです^^桃花ちゃんたちと一緒にサッカーやりたいなぁ。必殺技名? どうだな<フォビディン〜>え、中二?


厨二、私もです!ぜひお話に参加させてください(キミ、高校生だよね?それと、横入り失礼w)この前、厨二病診断をやったら、100点中70点と言う得点がwこれがテストならよかったのにwもう中二病発病していますよ、周りをドン引きさせましょう☆と、ディスプレイが残酷な事実を告げてきましたがなにか←ところで、厨二の概念がいまだに分かりづらいですorzそのせいで、風介を中二キャラにできないんですよ〜;;←是非でんz
桃花ちゃんは、厨二には思えないほどの可愛さですwキャラクター作りって難しいですよねorzどうやったら、桃花ちゃんや葵ちゃんのように可愛いキャラになるのでしょうかorz教えてk
桃花ちゃんの性格から察するに、桃李さんは可愛いお方ですねb
自己投影、ですか・・・どうなんでしょう・・・私は、好きなアニメキャラや、憧れるリアルの人間をベースに、他のキャラや他の人間の要素を加えていることが多いです。よくもわるくも色々ある人間関係は大助かりですw

人間関係といえば、桃李さんも大変ですねorzペアとは違いますが、今、部活でハンドベルやっているので。それに近いものはありますwハンドベルは、誰かが一つ音を間違えるだけで、曲全体が崩壊してしまうんですorzベルは一つのベルで「ド」や「レ」を表すんです。つまり、それぞれのベルを持つ奏者次第でできがかな〜りかわってくるうんですよねorz

ペアで、どっちもしっかりやらないといけないのにすごく近いかな、ってかってに思っていますw新入りの私は、音楽の知識がないためかよく間違えちゃってorz家に帰ってから、一人で泣いています。同学年の子は音楽の知識がある(中学時代が吹奏楽部)のに、私と同じくらい間違えていても気にしていないように感じます。その桃李さんのペアの子状態。間違えてもあっさりして、また間違えて。先輩に注意されてもあんまり変わってないんでしす、その子。
う〜ん。私はその子の前の音なので何もいえませぬがorzむちゃネガティブ状態に突入しかかっています←あ、gdhd言ってすいませんでいた。いえ、見ていたら呟きたくなっちゃってorz流してオッケーですb

小説書き始めてから、人間観察が趣味wわたしの描くキャラは「いてほしいキャラ」が多いですw蓮は「雷門に足りない部分」をフォローするように描くつもりが…倒れてばかりでorzあ、それはプロット作らないのが原因でしたw

リク、リクにしてやんよ♪……はい、すいません。もうガルシルドがすごいwいまだかつて短編のほうにコメント入れられたことがorz!この前、桃花ちゃんと秋ちゃんが見たいと言ったので、是非リクさせて下さいでありんす(←うん。仁の影響w


色々読ませて頂いたのですが、やはり風介が一番気に入って(お前が好きなだけだろw
風介のアイス食べる南雲が大好きです。可愛いなぁ^^いたずら好きな南雲と、それに何か悪態つきつつも実は南雲のこと気に入っているんじゃないかって言うこのシチュエーションが大好きですwっこの二人は仲が悪くても、実は仲がいいだろ!?っつ雰囲気をかもし出しているのは、なんとも俺得です^p^二人とも結婚s

葵ちゃんモテモテですね^^でた、キャプテンの特殊能力「鈍感」wほのぼの大好き^^豪炎寺さんは、ツンデレなのか口が悪いのか。でも、夕香ちゃんと仲良くなれば、きっと優しくなりますよね。お兄ちゃん、夕香のお友達には〜殺人平気ですなw吹雪君黒いwでも、そんなあなたも素敵ですよ、先生。アツヤにたしなめられていそうです。


===普通リク用紙===

キャラ【桃花ちゃんと秋ちゃん】
シチュ【ん、夕食の手伝いしながら女子トーク(後は桃李さんにお任せでおっけーですか?】
ジャンル【ほのぼの】
その他【秋ちゃんと楽しくやっているところは是非みたいです!】

はっちゃけるのは私も同じです、同志ですnつか、興奮するがあまり語りが多すぎて自重できない私をどうにかしてー;;

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.202 )
日時: 2011/05/15 18:57
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

いえーい(^^)vぐっとぐーっとっ!!

うん。怒られますた(*^^)v
でもまぁ、無事に本日体育大会終了しました^^
うちのクラス優勝だったのよ。
で、リア充サン大盛り上がり!キャーキャーうっせーバーカみたいな?
後は中総体を残すのみ。ですなっ。
私もブログやってませーんヮ(゜д゜)ォ!

そうなのよ!一年がし…試合に…!みたいな。
今の顧問甘いよー!!(今年から変わったんだけど…。
元の顧問がやばかったから…。
部活休みなのに部活入れたり…その他諸々、とにかくやばかった!
死ぬかと思うくらいきつかったもん!!
…でも今となっては懐かしいな…なんて…。(肝))
いるいる!!馴れ馴れしい後輩!!!
放送の後輩にいるし…!
後ね、上から目線の後輩とか!!
「せんぱぁ〜い、○○ですよぉ〜?」みたいな?
マジムカつく!!!分かっとるわい!
ワタクシは、テカテカしております☆ミ
り…りーちゃんが眩しいぜっ><

ネガティブでもいいさ!!
もうどうでも!(藁

りーちゃんより自重しない奴が居たよ…私の友に…(T_T)
私の友に、すぅちゃんってコがいるんだけどさぁ、
こないだ一緒に帰ったときに、パンツ丸出しで家まで帰るという見事な偉業を成し遂げてくれたよ…(ヲイ
もちろん本人の意志で。
そして周りも自重しないとゆー…ヮ(゜д゜)ォ!

反抗期がないと危ない大人になるらしーし、いいんじゃねぇの?
私はめんどくさがりだから、反抗するのさえも面倒臭がってるし…。
だから反抗期来てませーん^^多分来ませんね、はい。
いいではないか、反抗は自立の証だ!

んだ!取り敢えず寝るの最優先!!

話のベースは自己投影で!!って感じっすね。
自己投影バンザーイ(^O^)

本当。
雑談じゃないのに雑談しちゃってるわw
ま、いいか。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.203 )
日時: 2011/05/16 17:04
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 0fWfwKh9)
参照: テストなんか見えないぜ!←

*しずくさん
しずくさん、同志です!私にもキャプテンの「小説やろーぜ!」が聴こえるんです(こら 小説カキコは楽園ですヘブンですw楽しすぎますよねw
私の学校は中間テスト、五月の終わりなんです。もう間に合いませんが何か?← 頑張りたいのですが、やはりキャプテンの幻聴のせいでパソを開いてしまいました( とりあえず、前回以上またはパソ禁にならない程度の点数が取れるよう、頑張りたいです;

文化祭と体育祭が続くんですか?た、大変ですね……私の学校の文化祭は十月です。漫才とか出てきます(ぇ
黄色い歓声の中の悲劇wどれだけ激しいバトルが繰り広げられたのでしょうかw
私も下の馬ですw小さいので最初は上に乗る予定だったのですが、戦力外なので先生に頼んで外して貰いましたw強い、というよりは元気が有り余っているクラスだったんですよねw運動会当日、上の子が帽子を取られた際に転落し、足蹴にされた私w痛かった……orz

マネージャー組を見ていると2828が止まりません← あ、リクありがとうございました!秋ちゃんとのガールズトーク、書いていて楽しかったですw駄作ですがね(遠い目
「真ツンデレ」ですかw美味しいです頂いていきます(こら うちの桃花は、ツンデレ処理などお手の物ですよ!(あれ
リクエストしてきちゃいましたきゃー♪← 勢いに任せて色々なことをしでかしましたが後悔はしていません。だ、だって神文を定期的に補給しないと倒れちゃうから(キリッ
アンケート答えちゃいますよ^^* 恐る恐るクリックして答えてきます← 反省はしているが後悔はしていn(ry 楽しすぎてノーザンインパクト!w

>>193は妄想の塊ですのでご注意下さい。
珠香ちゃんと桃花ちゃんはお似合いだと思うのです(こら 私が吹紺より吹珠派なのでorz 思いっきり趣味丸出しですねw 羞恥心はどこかに置いてきました←
イナイレにトリップしたいとどれだけ思ったか(待て 白恋中も行きたいけどFDの最強トリオも見守っていたい( あーもー分身できれば問題無いのに!(違う

どうぞどうぞ!現役厨学二年生がお出迎えしますよ!(誤字発見
厨二病診断なるものが存在するのですかw厨二の概念、難しいですよねwでも痛い言動をする子供(?)が厨二病患者さんなんですよね?「闇の使者」とか「勇者」とかいう単語に魅力を感じれば良いんじゃないですか?wそうそう、「凍てつく闇」とか(ドヤ ……喜んで伝授しまsy(

葵ちゃんをお知りでしたか! あの娘はほとんど、短編夢用キャラになってますwでも葵ちゃんは「雷門に足りないツッコミ要員」として考えましたwあまり投影してないです。
桃花ちゃんもほとんど憧れからなる想像ですよw厨二っぽいところ以外は全て他の人から頂いた部分のチグハグですwそうですね、人間観察楽しいですb

ハンドベルですか!wiimushicでやりましたwハンドベルも責任感凄いですよね……
しずくさんは頑張っていらっしゃるんですから大丈夫ですよー! ああ、ペア状態さんがいらっしゃるのですか……どこにでも似たような人間の方はいらっしゃるんですね;私もネガティブなんですよ;それでよく、気持ちで負けるなっ!と怒られてしまいますw私もgdgd言ってしまいすいません;でも吐き出せる場所が無いので……いつも聴いて貰ってすいません;

「いてほしいキャラ」さんですか!蓮くんは雷門に必要ですもんねwこれからも活躍してくれるはずです^^
私はどちらかというと……「憧れる人間」が多いです。桃花の場合は、「音楽肌」、「女の子らしい女の子」です。家事が出来ないのと音楽が苦手なのと、欲望と妄想の塊ですよ!(

リクさんきゅーなのです!喜んで書かせて頂きますw駄文でありんすが宜しくお願いいたします←仁、たまに見てますw面白いですよねw

風介と晴矢の短編が少ないのは、私に文才が無いからでs(知ってる
なぜか私の中で風介=アイス(または晴矢or蓮くん)という公式が出来上がってしまったのでああなりました。ちなみに、あの短編に出てくるアイスの三本目は、チャンスウでもアフロディでもなく蓮くんをイメージしてたり(こら

葵ちゃんは悪魔でも+なのです。×にはなりませんwあのこは友情優先なのでwそしてツッコミを支える数少ない部員として奮闘してほしいw風丸さんを助けてあげて!鬼道さんとかああ見えて絶対ボケだから!←

はっちゃけてしまうのは仕方が無い!だってしずくさんからコメがもらえるんだから!
自重ですか?そんなもの、忘れてしまいましょう!自重なんかしていたら語り足りなくて病気になってしまいます(それはお前だけだ できれば、この変態を制御してやってくだs

では、有難う御座いました^^*


*ほだ
ぐっとだよー!

優勝、おめでとうございます!今年の体育祭、私は優勝できそうにないぜw
リア充さん大興奮かwでもそうだよね、最後の体育大会なんだもんねwブログやってみたいよー><

一年生が試合に……! ふむ、世の中とは難しいね←
その時はつらくても、後々思い返してみると懐かしかったりするよねw
馴れ馴れしい後輩はすごいよーw先輩にタメ口のギリギリを遣っちゃうんだからねw怒られるのは後輩さんたちだよーw
私はノロノロだよー!(ぇ ほだはキラキラさ☆

反抗期は厄介だよーw反抗するのにも体力使うしねw
自立の証……な、なんかカッコいい……(厨二め!

自己投影部分を少しでも作っておくと、後々、楽なのかなーみたいなw
バンザーイ!いえいいえい!(

雑談?いえいえ、大切な栄養補給さ☆
また来てね〜^^

*本編サイドストーリー* ( No.204 )
日時: 2011/05/16 17:40
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 0fWfwKh9)
参照: 珠香ちゃんと紺子ちゃんに世話を焼かれる桃花が好きだv




「おはよう、紺子ちゃん」
「おはよ、桃花ちゃん」


 斜め前にある机の持ち主が姿を現した。起きたばかりなのか、柔らかい髪がくるっと跳ねていた。当の本人は気付いていないらしい。くしを取り出し桃花ちゃんを呼ぶと、自分の席に座らせ髪を梳かしてあげた。顔は、まだ眠そうで。朝にめっぽう弱いというのは、どうやら冗談では無いらしい。吹雪くんが"眠り姫"とからかうのにも納得がいく。
 何度も何度も梳かしていく間に、明るい茶色の髪はいつもの輝きを取り戻した。薄暗い教室でも、綺麗な天使の輪が浮き出ている。


「ありがと、紺子ちゃん……」


 まだ眠気が覚めないのか、もやもやとこもった声。机に突っ伏しているのも関係があるのだろうけど、やっぱり瞳もとろんとしていて。彼女の頭に手を置くと、二三度撫でてみた。甘い匂いがする。珠香ちゃんが言っていた、新発売のシャンプーなのかもしれない。


「まだ、寝てる? 先生、この時間じゃ来ないから」
「でもそしたら、紺子ちゃんに悪いし……」


 そう言いながらも、瞳はとろんと眠気を訴えていた。
 まだ大丈夫だよ。そう告げようとして、まだ暖かい左手を包み込んだ。でも、言葉は彼女によって遮られ。


「……その朧月夜の儚きこと、春夢の如く。記憶の約束、その堅さ故に、滅びてゆく影を見る」


 なんだか難しい言葉をつらつらと噛まずに吐き出して。こんな言葉、国語の教科書には載っていなかったから、ますます謎が深まる。何かの呪文なのかな?


「その言葉、なぁに?」
「……今の状況を昔の日本語っぽく話すと、こうなるのかなって」


 これは、桃花ちゃんの天然が発動したと思っていいのかな?
 何のことを言っているのか、何があったのか、変な夢でも見たのか、悩みでもあるのか。複数の選択肢が脳裏に浮かぶ。けれど、残念なことに本人は夢の世界へと誘われていた。聴けなくなっちゃった。


「まあ、いっか」


 桃花ちゃんとは、これからずっといられるんだから。
 まだチャンスはあるし、悩みがあるのなら打ち明けてもくれるだろう。それまでじっくり待てば良い。


 ——そう思っていた。


 知らなかったの。雷門中がやってきて、エイリア学園を倒すためにと吹雪くんと桃花ちゃんを連れていっちゃうなんて。夢にも思わなかったの。でも、仲間が世界を救う戦いに必要とされている。それは二人の努力が認められたことと一緒で、誇らしいことなのに。
 だけど、あの暖かみに包まれたいと。仲間と共に永久に笑い合いたいと。永遠など存在しないとわかっているのに。でも、でも、そう思うの。白恋中の皆も、もちろん私も、


「————早く、逢いたいよ」


 零れる涙を拭いながら、そう、切に願う。



              ——* ぐっばい、えんじぇる *——



 


 
 

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.205 )
日時: 2011/05/16 17:40
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

ヘーイ!ぐっとぐぐっと〜♪

優勝っつっても、学年優勝、応援優勝、行進優秀賞、の三つなんだよね〜(^_^;)
おめでとうはリア充サンに言ってあげな^^
体育大会とか苦痛でしか無いし。
ま、体育大会の振り替え〜ということで本日学校お休みでしたが!!
そこはなんか得した気分ヮ(゜д゜)ォ!

ブログいいっすよね〜(ウム

先輩にたま〜にタメ使っちゃうコいるんだよねぇ…。
地味にイラッとすんのね?(藁
私は滅多に怒りませんが。
てか、ノロノロってヲイ\(^o^)/
擬態語、擬声語乙〜((藁

'`,、('∀`) '`,、
厨二さすがっすなっ!
どんどん反抗しようじゃないか〜\(^o^)/オワタ
エッ(゜Д゜≡゜Д゜)マジ?

腐の栄養が…ヮ(゜д゜)ォ!

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.206 )
日時: 2011/05/16 18:26
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: PODBTIS5)

紺子ちゃんせつねー(←誰w)紺子ちゃんがエイリア学園と戦う雷門イレブンが戦っているシーンをTVで見ていて、二人を回想しているのでしょうか……
それにしても、当時から桃花ちゃんは可愛かったんですなぁ。そんな顔で寝られていたら、きっと私は授業どころではない(←先生に補導されそうw)TVの向こうで二人が戦っているとなると、会いたくなりますよね…早く会えるといいなあと思います。桃花ちゃんの言っていることが私の好きな分野にぴたりとあてはまりました(古典好きです。百人一首とか好きですw)。そんな難しい言葉知りません。かっこいいです。知的ですね!

文化祭と体育祭を連続させるのは学校の陰謀です←めんどくさいからまとめてやる状態。
桃李さん、すごい大変なクラスだったんですね・・・!足蹴りは痛いorz私も足がぁあああになりかかりましたね。騎馬戦と組み体操はきつかった;;

私もキャプテンの声が聞こえてPCできない日は携帯を見てしまいますorzパソ禁はつらいですよね…(←色々親の目を盗んでやってた人w

秋ちゃんの今からゆっくり読ませていただきます♪名作であること間違いないです←私が保証s

吹珠、実は私もw珠香ちゃんの方がどっちかと言うと好きなんですw顔つきとか明るそうで・・・優しそうで。あ、紺子も好きですw羞恥心はね化学変化を起こして妄想に変わりました。

仲間がいて嬉しいですw(え)高校の仲間一般人なので(二人ほど重症がいますけどw)仮面被って生きてます←
厨二病 診断 ってグーグルやヤフーで調べるとたくさん出てきますよwどれやっても60点以上いくってどういうことwうわ、闇の使者とか勇者って血がさ、騒ぐ・・・!(重症だなおいw)カタカナ語も大好きデース。おしえてくだs

葵ちゃんはツッコミポジションですかw憧れの人間。わかります、桃花ちゃんが現実にいたら嬉しいですよね。憧れる人間で書くときもあります。前に出した未来ちゃんとかがもろそのタイプですね←気弱、人見知りなのでずばずば言える元気な子に尊敬を抱いています

わたしの中で桃花ちゃんがブームになっているように、桃李さんに蓮を気に入っていただけてなんか嬉しいですw他の方の小説見てると、風介ってアイス好きって言う設定をよく見ますよねw照美やチャンスウをイメージしていただけに。三本目が蓮であってとても嬉しいです><今度蓮のリクも頼んでいいk

ハンドベルも大変です;;桃李さんも大変ですが、頑張っておられて頭が下がります。私も見習って頑張ります。どこにでも似たような子はいるんですね…私はカウンセラーと呼ばれるほど人の愚痴は聞き慣れているので、吐き出してもらっても大丈夫です^^私も聞いていただいてありがとうございました><桃李さんのおかげで、元気になりました♪

私も自重はできない人間ですwあ、私も語らないと五月病n(え)私もマインド・コントロール受けないと末期かも、です^^;
失礼しました〜

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.207 )
日時: 2011/05/28 23:44
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: B7nGYbP1)
参照: 参照1500突破は信じても良いのですね?←

テスト終了しましたー!ああもうよくやったよ、自分w
テスト期間中、なんだかネタばかり思い浮かんでどれだけ苦労したことか……



*ほだ
ぐぐっとやふー!

な、なんだか難しそうな言葉が並んでおりますな、姉様←
私ももうすぐ体育祭だよーどうしようー団結なんて欠片もねーよーリア充さん頑張ってー!

ブログやりたい。でも、なんだか続かなそうw

のろのろ桃李さんが通りますよー!
独り言をタメ口を勘違いされちゃうことがあったりなかったり。最近は、やけに馴れ馴れしい後輩さんに、私達一同驚きですよw

厨二は正義だ!←
反抗も正義だ!←←   今日も友達と厨二ごっこ。楽しすぐるよ><

えっいよう〜えっいよう〜♪

*しずくさん
紺子ちゃんの一人称がわからないのですが誰か教えてください(キリッ きっと対エイリア学園はTV放送されてますよね。あー何回生まれ変わったら桃花ちゃんになれますか?←
桃花さんは低血圧でお困りです。寝起きはキャプテンより悪いという重大事。お世話になってます、秋母さん。
あれはですね……造語です(なぬ いや待って言い訳を聞いて下さい。あのですね、授業中に妄想してたら……

『……春夢って言葉、あるんだー』→『ほにゃららの儚き事、春夢の如く〜なんつって!』→『……』→『"如く"ってかっけー!(厨二め』

となりまして。ちなみに、"記憶の約束"とは『完璧になる約束』。"滅びゆく影を見る"は『自分を追い込み続ける士郎さん』がイメージです何コレ恥ずかしい!テストも終わったので、これからは古典探しに明け暮れます。私も古典とか大好きですb

な、なんてことを……!ガルシルドの陰謀よりも性質が悪い!←
組み体操も懐かしいですwでも私は小さかったので一番後ろでやってましたwちょ、ちょっとさぼったりとかそんなことはしてないですy(ヒートタックル

パソ禁は私の敵です。でも、六月の終わりにまたテストが……orz くそぅガルシルドのチキン野郎!(
秋ちゃんは可愛いですが、私のせいで大変なことになりました(キラッ 反省も後悔もしてませんよ☆駄文の名作ですね、わかります。

……吹珠の同志様大発見!あばばばばぜひお友達からスタートしましょう!(おい
紺子ちゃんも好きです。でもどちらかといえば珠香ちゃんなのです。世間は吹紺派が多くて、私に冷たいですねw

厨二病診断にレッツチャレンジしてみたら、84点を叩きだしました。こんな私とお仲間になってくれるのですか?w
とりあえず堕天使や英雄とかそういう響き大好きです!(ぉぃ 
そうなんですかww私はもう、仮面なんて剥ぎ取りました←

とりあえず、桃花ちゃんが現実にいたら迷わずストーカーに走ります(こら 蓮くんに至っては大切に見守りますのでご安心を^^(
オリキャラ作りが下手なことに定評のある桃李さんですが、桃花ちゃんは力作ですよーとか言ってみます。いやだって妄想の塊ですから(キラッ

しずくさんに桃花ちゃんを気に入って頂けたようで嬉しいです>< 蓮くんは一年中マイブームですが問題がありますk(カオスブレイク!
風介はアイス好きそうですねーw晴矢はパシられてそうw そう言えばいつか、晴矢vs豪炎寺、風介vs吹雪が書きたいです。二期メインさん大好きですよ!w
蓮くんのリクエスト、ですと?あまりの嬉しさに思わず叫んだ桃李さんがここn

いえいえとんでもない;私はしずくさんの背中を追いかけて生きているんですよ>< 吐き出してしまいすいませんでした;また何か機会があったら、お互いに吐き出しましょう( カウンセラーさんの存在に感謝感謝です♪

語りを我慢してたら五月病になりますy私にもマインド・コントロールを与えてください( 落ち着いた人間になりたいです!w
ではでは、ありがとうございました!

*おまけ。* ( No.208 )
日時: 2011/05/27 19:58
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: arQenQl7)
参照: 参照1500突破は信じても良いのですね?←





  【白恋イレブンとお話しよう!】〜作者さんの暇つぶしですよ。〜

「北海道ってどうして寒いのかな……?」
「マフラーも巻かない春崎に問題がある」
「えー……じゃあ、喜多海くんのマフラー貸して」
「はいはい、風邪引かれたら困るからな」

*喜多海×桃花ちゃん。流くんは皆のお父さんです。


「ひょーじょーくん」
「もーもーかーちゃん」
「……あれ、何言おうとしたんだっけ」
「大丈夫だよ、真都路か荒谷が覚えてるから」

*氷上×桃花ちゃん。いまいち烈斗くんのキャラが掴めぬw


「空野くん、ニシンって何?」
「僕にニシンを語らせるとざっと二時間はかかるけど良い?」
「……あ、そう言えば珠香ちゃんが家庭科室でニシンの甘露煮作ってたような」
「また今度話そうね、桃花ちゃん!」

*空野×桃花。この人からニシンを抜いたら何が残りますか?


「紺子ね、あのね、クッキー焼いたんだよ!」
「美味しそうぉ……食べてもいい?」
「もっちろん! 桃花ちゃん以外にはあげないつもりだから!」
「何故だろう、みんなの視線が痛い」

*紺子ちゃんと桃花ちゃん。紺子ちゃんマジ天使。


「桃花ちゃーん、一緒に帰ろっ!」
「珠香ちゃんは元気だね」
「だって桃花ちゃんと一緒だもん! 桃花ちゃん大好きー!」
「私も好き好き〜」

*珠香ちゃんと桃花。珠香ちゃんマジ大天使。なんか会話がバカップルっぽいけど気にしない^^*


「もしもアツヤが生きてたら、僕はどうなってたのかな?」
「そんなこと言わないでよ。哀しくなるから」
「……まあ、とりあえずアツヤの分まで桃花を護るから」
「じゃあ、アツヤの分まで士郎をお世話しなきゃね」

*士郎×桃花だよ。落ち着いたら二人がお墓参りに行くシーンが書きたい。センチメンタルな。


*おまけ。
「桃花ちゃん、どうしてわかってくれないの? 吹雪くんはタラシだよ!?」
「そんなことないもんっ! 紺子ちゃんのほうがわかってない!」
「……桃ちゃん、僕のことかばってくれてる?」

「士郎は、ただのタラシじゃなくて"天然女タラシ"だから性質が悪いんだもん!」

「その意見になら紺子も賛成〜!」
「さっすが紺子ちゃん!」
「…………」
「泣くな、吹雪」


*おまけ。その2
「うーん、どうして桃花ちゃんの幼馴染が吹雪くんなわけ? 納得いかない!」
「珠香ちゃん……そればっかりは、どうしようもできないかな……」
「吹雪くんよりあたしのほうが、絶対! 桃花ちゃんを幸せにできるのに!」
「私は珠香ちゃんが隣にいてくれるだけで幸せだよ」
「……ももかちゃーん!」  「きゃーっ! 珠香ちゃーん!」

士郎くんの一番の壁は、真都路ちゃんであってほしいです。甘やかしちゃう珠香ちゃんと過保護な紺子ちゃん。白恋中が舞台のオリジナルを書くとき、そんな二人が書きたい。

Re: *小さな初恋* 【イナズマイレブン】 ( No.209 )
日時: 2011/05/27 20:50
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

にゃはwぐっっとなんだな〜♪

テストお疲れさんデスw
テストはまだまだ先なのですが…。
あ、数学の単元末テストが月曜日に…!!
50点以下は、毎日自学だせ〜とかなんとか。
体育祭頑張ってくださいな!

最近は、友達が集って同人誌作ってますよ〜ヮ(゜д゜)ォ!
すごいねぇ…。
私は絵の才能がないので、ラノベ書いてます^^
結構難しかったり〜…。
同人書いてる友に、挿絵描いていただいております!!

のろのろ桃李さんてヲイw
取り敢えず後輩はウザイ!!
まあ、私たちもそう思われてたのよね。きっと。
先輩になってから分かることってあるもん!

私の友が厨二病。
中三なのに厨二病。
いや、まじで。

でわ($・・)/~~~

Re: *小さな初恋* 【inzm11/参照1500突破感謝!】 ( No.210 )
日時: 2011/05/29 13:36
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: MsIbxfYV)

*ほだ
にひにひ☆← 雨がすごいですねーとか言ってみる(

テスト、大変でした。どれだけカキコの誘惑に負けそうになったことか……恐ろしいな、もうっ! 結果マジヤバスだよきっと! 今回、全体的に平均点が低すぎて競っております; 凡ミス一つで運命が変わる!(違う
体育祭はもう少し! 六月の最初のほうだからねw 月曜日にリハーサルがあるらしいです。やる気なんて欠片も無いけどw

ど、どど同人誌!? す、すげぇ!← 実物見たことないけどw いつか読んでみたいとか言ってみる。絵の才能がある人は良いな〜私も桃花の絵とか載せてみたいよ。一目見て"人間"だと判断できるような絵を描けるレベルに達したら(ぇ 桃李さんの美術センスは妹に全て持っていかれました^^
ラノベですと? それもすげぇ!←← 難しそうだな、ラノベも。ほだのラノベ読んでみたいです。すっごい面白そう♪ 挿絵、良いな〜。私の友達も絵上手なんだけど、この小説の事教えてない(恥ずかしすぎて教えられない)から頼めないorz イラスト屋さんに頼もうかな……?

先輩になって初めて気付くことって多いです;学ぶ事も多い。が、今は部活の状況が非常にまずいのでそれどころではないorz 緻密な人間関係を把握しきるのは大変ですぜw 今日も「誰は仲良く接してるけど嫌いらしいよ〜」というのを聴いてきましたw 色々な意味で勉強になります^^

大丈夫、問題ない(キリッ
現役厨二は今日も平和だ← それに、いつか厨二病患者卒業の時が来るしねw 私はきっと……お酒が飲めるようになる前には完治すると思うよ!(遅いだろ

ではでは〜^^ 不覚にもその絵文字にときめいてしまったw

*続き* ( No.211 )
日時: 2011/05/29 14:30
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: MsIbxfYV)



 遠くにいる少女は、誰なのか。かすかだが見覚えがあるその姿に、桃花は息を呑み、言葉を失った。
 ——なぜ、幼き日の私がそこにいる?


 にっこりと無邪気な笑みを浮かべる少女に、問いかけることなどできない。


**


 あれは、いつの事だったか。
 霧が掛かったかのようにはっきりしない、記憶の海。まだ、読み書きも不安定だった歳の頃か。ヴァイオリンを初めて弾いた時のことか。あるいはそれよりもずっと——遠い遠い、昔の記憶。


 空には灰色の厚い雲がどこまでも広がり、対照的な純白の粉雪を散らしていた時期。寒さが厳しい日が続き、よく台所へ駆けていった。城内で一番、ふくよかな女中長の腕の中で眠る為に。あの女中は、来てはいけませんよと私を叱るくせに、優しく抱きしめてくれて——、あぁ、そういえば。
 とある大臣からプレゼントされた薄い黄色の、シルクのドレス。その年、一番最初に貰った誕生日プレゼントで、はしゃいでいたのだ。そして皆に見せてこようと思い、その女中のところへ向かおうとして……、その音を聴いた。




 "きー、からん。きー、からん。"




 初めて耳にする音色。なぜ自分があの音に惹かれたのかはわからないが、じっと耳を澄ませ続きを待っていた気がする。ドアに耳を立て泥棒のようにひっそりと、息を潜めながら。
 なぜ、隠れなければならなかったのか。それはきっと、大人になってもわからないのだろう。子供には、子供にしか無い"感性"がある。それをすっかり記憶の箱に閉じ込めることで、人は"大人"へと成長するのだから。
 入っちゃいけない。聴いちゃダメだ。そんな声が脳内に響く。けれど、忠告を受け余計に倍増した好奇心に、子供心が勝てるはずもなく。チョコレート色のドアに飾られた金色のドアノブ。少し背伸びをして、回してみる。


 カチャリ、と。


「……だぁれ?」


 奥にある窓からは、眩い光が漏れ出していた。刹那、目を細める。黒と白がチカチカと点滅しあい、そして消えた。
 長いスカート——目だった飾りは一つもなく。暗い影のせいでよくは見えなかったが、それは召使達の服によく似ていた。名前を尋ねたものの、結局私は、彼女の名前を知ることもなくその場を去ることになる。私の視線は、部屋の中央にたたずむ一つのソレに奪われていたからだ。そうだ、あの時だ。あの時、初めて私は、
 "糸車"を目にしたのだ。


 出逢ったしまったその場所に、いったい誰がいたのか。
 今となってはもう、知る由も無い。


**


「大丈夫かしら、お姫様」
「……えぇ、貴女に心配されることではありませんから」


 そう、と独り言のように呟いた瞳子は、桃花から窓の向こうへと視線を移した。空はまだ、青い。
 はっと我に戻った桃花は、左手でごしごしと目を擦る。今のは、いったいどんな魔術なのだろう——考えて答えがでるはずもなく。もともと、魔女とこうして言葉を交わすことさえ初めてなのだ。赤ん坊の頃、一度は会っていたらしいが。

 例えるならばそれは、


「白昼夢、」


 としか言いようがない。はっきり呟いたにも関わらず、瞳子はこちらに振向かない。やはり彼女は何かを知っているのだろう。だが、聴くに至らない。聴いて答えてくれるほど、親切ではなさそうだ。


 羽織っていた黒いローブから、瞳子の白い腕が伸びる。人間離れした美しさ、と言うべきか。そのうち腕はまっすぐ糸車を捕らえる。また、糸を紡ぐのだろうか。そう考えた刹那、桃花の両腕は反射的に耳を覆っていた。

 この音はどうも、好きになれない。
 勝手に動いた身体を見て自嘲的に笑うと、桃花は薄く微笑む。今まで、数多くの音色——自然のものから日常生活に根付いたものまで——を堪能してきたが、音を嫌ったのは初めてだ。転がるような音を楽しいとは思うものの、絶対に聴きたくないと身体が反応するほどなのだ。拒絶反応、そんな言葉が脳裏を過ぎる。


 だが、その音は聴こえてこなかった。
 ふと顔を上げると、小さく笑った瞳子がそこにいて。そんな表情もできるのかと、疑問に思う。戸惑う桃花はお構い無しに、瞳子は笑う。


「貴女も糸を、紡いでみる?」


 悪魔の囁きを、吐き出して。


 

Re: *小さな初恋* 【inzm11/参照1500突破感謝!】 ( No.212 )
日時: 2011/05/29 16:02
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

はろ〜( ノ゜Д゜)こんにちわ
確かに雨すごいっすね〜!

なんかスゲー深刻だなヲイ。運命とか(藁
明日単元末テストだってのに、予想問題のプリント学校に忘れてくるとか…まじ私って馬鹿?!
リハーサルまぁ、適当にがんばっちゃいなさいな♪

同人読んだこと無いの?へぇ〜。
なんか、りーちゃん清楚系って感じするもんね。
同人ってもう腐の読み物だし。いや…教科書?聖書?
人間だと判断できるような絵ってヲイ\(^o^)/
どんだけすごいねん!(藁
人物画って難しいのよね〜…いや〜…。
着物の柄とか複雑な奴って意外と簡単なんだけどね。
てか、リアルにラノベ制作進んでねぇ…。
今日、友にキャラデザを見せてもらいました〜。
可愛く書けててなんかもったいないな〜と…。
小説かいてんのとか、超オープンだし☆
皆知ってます、多分。
桃花ちゃんは可愛くなりそうだよね!

あぁ〜。そういうの分かるわ〜!!
自分が聞くのもあるけど、友達に「〇〇って〇〇のこと嫌いらしーよ」とか言って傷つけたりしちゃったりとかね!
よくありますな。
ある日突然ハブる、とか。
よくある話だな〜。

せめて中学卒業までぐらいには患者卒業しましょ?
お酒飲めるようになるまでにはって(←ヲイ

この顔文字?→($・・)/~~~
「ばいばい」って打ったら出てきたw

ではでわ(=^・^=)

Re: *小さな初恋* 【inzm11/参照1500突破感謝!】 ( No.213 )
日時: 2011/05/31 17:29
名前: 星兎 (ID: MXERWh7v)
参照: イケメン見るより美女見て興奮する変態な私(笑)

久しぶり桃李!星兎というゴミだよこの世のくずだぜ^^
何故か桃李のもう1つのスレにコメが出来ないのでこのスレにしましたw
私なんか悪い事した?したかw

参照1500突破!凄いねおめでとう^^
さすがっす!!

最近期末近くなったから大変だよ^p^
現実逃避したい、桃李を誘拐したい((
変態なのは最初から分かるから気にするな☆

それじゃあ更新頑張れ!

Re: *小さな初恋* 【inzm11/参照1500突破感謝!】 ( No.214 )
日時: 2011/06/01 18:26
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: gKVa1CPc)

*ほだ
もう梅雨入りだね〜w雨なのに、なぜ部活があるんだ畜生←

それはそれは将来を大きく左右するからね!頑張らないと良い会社に行けないわよ……と、母様が(ぉぃ
予想問題プリント置いてきちゃったの!?……私もよく、テスト前なのにワーク忘れてきたりしたなwうましか桃李さんは今日も変わらずおバカさんです(キラッ
リハーサル、雨っぽいのでサボれそうですwそれはそれで不安だけどw

なんか……どこで読めるのかわからないです。清楚系?私、十分腐ってますよ^w手のつけようが無いですよ><
ラノベ制作、お疲れ様です姉さん!← 一から設定作り上げるのは大変だよね;二次しか書いた事無いからよくわからないけど(
キャラデザものすっごく興味があるのですg(爆発 もうホントに誰かに絵、お願いしたい……っ!

そうだね、人間関係は後戻りできないからね。一発勝負だもんね。
……我には、中学卒業までに患者脱退できる自信が無いのだよ(誰 でもいいもん!厨二=個性で生きていくもん!(やめなさい

ではではっ!($・・)/~~~←


*星兎
ひっさしぶりぃ!桃李という名の世界のGO☆MIだよ(キラッ
……や、やはりか←← あのスレ、なぜかコメできないんだよねw私も含めてw
星兎は悪くないよ>< 全てはきっとガルシルドのせいd

あ、ありがとうございます^^*
恐らく1500のうち1499くらい私がクリックした数だからねw私の努力の成果だv

もう期末なの!?こっちは先日、中間テストが終わったばかりでして^^;
私も現実逃避したいっ星兎を誘拐してしまいt(殴蹴滅
変態?それはずばり、私のコトでしょう!(おま

サンキューです!うん、頑張るよ〜^^

Re: *小さな初恋* 【inzm11/参照1500突破感謝!】 ( No.215 )
日時: 2011/06/01 19:44
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

梅雨なのかね〜?もう。

リハさぼれるってイイやん!!
私等、次の日に延期されたんだからね!…もう終わったからいいんだけどさ…。
単元末テスト、無事終わりましたわw
ギリ50点以上だったかんね〜…助かったわ…。

学校に持ってきちゃダメなのに同人持ってくる人がいます…(藁
二年の時とかやばかったもん!お菓子持ってきたり〜ゲーム持ってきたり〜……。
授業中にやってる人いました、はい。

二次も二次でむずいよねw
でもやっぱ、普通の奴難しいわ。
絵、書いてくれるひとって結構いるよね〜^^
依頼の掲示板で。

厨二=個性……う〜む、いい響きだ〜(ゴクラクゴクラク
いいとおもいます(`・∀・´)エッヘン!!

でわでわ($・・)/~~~

 *本編サイドストーリー* ( No.216 )
日時: 2011/06/05 21:02
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: t8UeV32b)
参照: コメ返し遅くなりますっ;すいませんorz



「どう、したの?」


 怯える彼女に何も弁解できない僕は——酷く愚かでちっぽけだ。謝罪の言葉を伝えられない不便な喉からは、ただ楽しそうにカラカラと響く乾いた笑い声だけが、くぐもって辺りに響いた。


    —* The tears of the angel *—


「ももちゃん、」


 ひゅう、と小さな"空っぽ"の音がした。何をしても、何を得ても埋まらないその隙間に風が吹くとき、このえらく寂しい叫びは喉元で響くのだ。今までもそうだった。人肌恋しくなる秋の晩、何度この叫びで部屋がいっぱいになったことか。そんな回数など、もう覚えてなんかいない。
 でももう、そんなこと気にしなくて良いんだ。だって僕には——彼女がいるから。ちゃんと僕を見てくれる、暖かくて優しい人が、ずっとずっと隣に居ると約束してくれた。夢でも幻でも、嘘でもいいから言って欲しかった言葉を。『ずっと一緒だよ』って。もちろんお互い子供だし、絶対という根拠は無い。でもその言葉で、ようやく隙間は埋まり始めたんだ。少しずつ、ゆっくりと。
 ああ、でも。僕はなんて恐ろしい夢を見てしまったのだろう。——いや、哀しい過去を"夢"という形で思い出してしまったのだろう。こんなものさえ見なければ今頃、きっと僕と彼女は笑い合えていたはずなのに。でもやっぱり悪いのは、夢なんかに怯えて彼女を困らせている僕なのかもしれない。
 だけど、僕はやっぱり怖いんだ。ねえ、桃ちゃん、お願いだから。


「——僕を、見て?」


 嘘なんていう戯言で、


( わたし、アツヤがすき )


 僕を、独りにしないでください。


幼少期の夢を見て不安になる吹雪くん。桃花が小さい頃、アツヤに恋心を抱いていたら……という捏造要素たっぷりという条件で書いていますのであしからず。
 

Re: *小さな初恋* 【inzm11/参 ( No.217 )
日時: 2011/06/05 20:44
名前: しずく ◆UaO7kZlnMA (ID: Qn90BKnn)
参照: テストをエネルギーに、カオスブレイク!

おひさナウ。テスト前だけど、悠長に携帯をいじっとるしずくさんで〜す。なかなか向こうに行けなくてすいません;;くそ、テストめと思っていたら、携帯でもスレッドが見れるようになったとか神様は私に現実逃避を与えてくださり!←おい。で、今日は携帯です^^これから携帯率上がるんで、よみずらくなると思います。これもKAGEYAMAのせい。あ、何かの悪性プログラムみたいだ。
でも、短編の方には書けませぬ。悪性プログラムオソロしや。
本編は、また今度、感想を書きますね;;

秋ちゃんと桃花ちゃん可愛かったです><さすが桃李さん、甘すぎ神文をご馳走さまでした^^同じ、恋に悩む乙女同士で照れあったり、励まし合ったり。お互いに似合うと思うと謙遜しあっている場面は、妄想してにやつ—ぎゃあ何をする。最後、秋ちゃんが円堂くんに告白したら、多分、勘違いしちゃうんでしょうか^^;サッカーが好きとか…円堂くんには、教祖さまフィルターがあるとしか思えないorz
語りですが、ゴーの秋ちゃんも天馬のお母さんをやっていて可愛かったです><アメリカからの電話が少々気になりますが……え、一之瀬くん?

バンガゼや葵ちゃんと豪炎寺も素敵でした。テスト前にお守りにします。←こら
ガゼルを守るバーンの優しさ、葵ちゃんの一言も心に刺さるものがあります。本題に〜向こうで蓮の夢リクを頼むと言ったので、頼みに来ました♪やっぱり、信頼できる桃李さんに書いていただきたいんですっ!←逮捕した方がいいよ

     ===夢リク用紙===
↓携帯で空白打てないので、大変なことにorz
名前【白鳥蓮/はくちょうれん】
年齢【13/中二】
容姿【長めの艶のある黒髪。背丈は鬼道程。やややせ形。瞳は、黒曜石のような黒目】
性格【普段は穏やかで、謙遜。そのせいで、色々と振り回され、気苦労が耐えないw子供っぽく素直で、表情がすぐ表に出てしまう……単純なやつと見せかけ、その裏には策略家(←洞察力とかをまとめた結果)な面を潜ませている。ただし、悪いことはしない様子】
人称【一人称→僕
二人称→キミ、(怒ると)お前】
相手【アフロディ、南雲、涼野】
関係【南雲&涼野→幼馴染み、アフロディ→なんか知り合いになった的な。変なやつだと思うが、仲は良好。蓮はファドラ設定で。】
シチュ【アフロディたちが蓮を振り回している日常(笑)→やがて蓮を本気で怒らせ、アフロディたちは蓮に、しばらくふりまわされるはめになるという感じでw後は、お任せで大丈夫ですか!?】
ジャンル【ほのぼの?】
サンボイ
「僕は、蓮。白鳥蓮だよ。」
「か、韓国ってどこにあったっけ。きたのはて?」
「あははは。冗談きついよ〜」←怒り中
備考【軽くなら大したことがないが、本気で怒らせると誰の手にも負えなくなるw怒った時に笑うが、迫力が凄いとかw高笑いをしていたら、完全に怒っている証拠。南雲&涼野曰く「破滅の神と化する」】

ながったらしいですが、よろしくお願いします!私も、桃李さんのリクを早くやらねばorz

ちなみに私の、中二診断は桃李さんより若干控えめな80点w中二病は、個性つかスキルかしてますな〜。役に立ち…ます?実生活で役立ったこと→小説のねたになる、なんかヲタ友達できたよ!←イナイレ好きではないですが;;

追っているのは、私です!やべ、桃李さんスゲーと何度も叫びましたもん。

晴矢とごーえんじ、吹雪と風介の小説気になりますねwやっぱり、二期さいこー!
私は、アンジェロ&アフロディ&風丸による美少年(男の娘)対決とか、やーな内容ばかりww

乱文、失礼しました。

コメ返し。 ( No.218 )
日時: 2011/06/06 22:45
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: EUu3Ud2H)
参照: 小説家になろう、へも活動を広げる予定。

最近、来てなかった気がする……w
あーもー本編更新したいようッ!← でも番外楽しすぎる←← 今年中に終われ!←←←

*ほだ
梅雨入り、かなぁ? 最近は心なしか雨が多い気がw
「サボれるぜよっしゃ!」とか独りで騒いでたら翌日、きちんとリハありました。日焼けで顔が痛いです。
テストは大惨事が起こりました← もう大アウト。酷い結果だったよもう!(

同人誌、学校に持ってきちゃうの!? げ、ゲームにお菓子……あ、でも最近、授業中にゲームやって怒られてた人がいたような。うすうす気付いてたけど、黙ってた私(ぇ

二次も普通の創作も難しい……orz でも楽しいからなぁw
今度、掲示板を巡り巡って、桃花の絵、描いてもらおうかな?
厨二=個性=正義だ!w

ではではっ!また今度〜


*しずくさん
おひさナウですw しずくさんもテストに直面ですか? が、頑張って下さい!
携帯対応、ですと?← そっれはつまり、今まで以上にしずくさんとお話ができるという神からのプレゼントという解釈でいいですk(ノーザンインパクト!
短編のほう、だめでしたかw……申し訳ないですorz いっそ立て直そうか考え中。ごった返してきたので、ちょうどいい機会かなぁと。

うぱあ甘すぎるなんてそんなぁ!(あれ 教祖様フィルターは最強ですね! でも秋ちゃん頑張れ>< 円夏も嫌いじゃないけど!(
恋する乙女とは私にもっとも遠い存在なので苦労しましたw え? 二次しか恋しませんけど何か?(危険
イナGOの秋ちゃん&春奈ちゃんの登場に思わず叫びました^^ 冷たい視線? そんなの気のせいに決まってします。そうなんですよね、私は円秋だと信じていたのにまさか……アメリカ男、だと? どうしよう一秋も可愛い!(こら

バンガゼは若干、危ない方向へ走りかけました← 危ない危ない、思わず結婚させるところだったじゃないか(ぉぃ
豪炎寺さん難しいですが楽しいです^^ 吹雪は消化したのですが、駄作ですね。豪炎寺さんは恋愛要素ちょいちょい挿めた気がするのですが、吹雪はまるでダメで……畜生、桃花と珠香ちゃんのせいだいッ!←
安心してください、しずくさんの神文は私の毎日のごはんです(待て
信頼、ですか? ……ご安心下さい、蓮くんはこちらで美味しく頂きまs丁寧に扱わせて頂きます。べ、べつに蓮くんが可愛すぎて妄想自重できてないとかそんな事態には陥って……、ます(ぉぃ

あの件以来、厨二診断がトラウマになってきている桃李さんですw もちろん! 厨二は個性ですよねッ!
やっぱり無駄ってわけじゃないと思います。厨二ならではの長所がある……ある……はず。イナイレ好きがリア友にいません、寂しいです。なのでカキコが唯一、叫べる場所なのです……(こら

もう遠すぎてしずくさんの背中さえ見えません。待ってくださーい!←

二期対決が果てしなく楽しいです。晴矢が突っかかっていきそうw 風介は吹雪にやんわり牽制されてーみたいなw 妄想が止まらないw 二期は最高ですよねっ♪(
男の娘対決……ぜひ審判に私を起用してくだs

こちらこそ暴れすぎましたorz リク、頑張らせて頂きます! ではっ!

>>追記
近々、『小説家になろう』でもデビューしてみたいと思いますw ここの書き直しにするか短編にするかは悩み中ですが、その時は宜しくお願いします^^

 *アンケート!* ( No.219 )
日時: 2011/06/06 17:39
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: EUu3Ud2H)





  *アンケート!*
いきなりすいません、どうしてもやりたかったんだ(
この小説について色々と知りたいことがあるので、作ってみましたw 答えてくださると良いことが……ある、かな?
そういえばもうすぐ参照1600突破らしく……皆様、本当にありがとうございます!


 〜*小さな初恋*アンケート〜

 【1】最初に、この小説の印象(?)を教えて下さい。ストーリー展開についてや、足りない描写等もw

 解答欄 【】


 【2】続いてこの小説の主人公、『春崎桃花』について一言!

 【】


 【3】また、桃花に吹雪以外に絡ませてほしいキャラ、掛け合いが楽しみ! 等のキャラも教えて下さい。(例/秋と桃花、など)フラグ建設という訳ではありませんが、ちょっと知りたかっただけ(殴

 ①【】
 理由【】

 ②【】
 理由【】

 ③【】
 理由【】


 【4】小説内で【脅威の侵略者編】が終了する次第、【世界への挑戦編】という形で続編を書きたいと思っています。ですが皆さん知っての通り、吹雪、一時離脱してるんですよ!
   そこでなのですが……

 「私は、士郎の隣にいたいから。迷惑だなんて思ってないよ。だって、自分の意思だもん」
  …と一緒に離脱するか。

 「イナズマジャパンのマネージャーとして、私はこのチームを支えるよ。だから絶対、帰ってきてね? ……ずっと、待ってるから」
  …と遠距離恋愛(殴 っぽくするか。

 どちらがよいか、お聞かせ下さい!

 【離脱/チームに残る】
 理由【】


 【5】ここでは個人的な相談……この小説で、桃花の白恋生活を全然、描けていないんですよ。でも、どうしても、珠香ちゃんと紺子ちゃんと遊ぶ桃花が書きたい……!
   なので、続編についてアンケートです! 【4】訊いといて……とか言っちゃダメだよ(

 【世界への挑戦編/白恋ピュアラブ/……両方!←】
 理由【】


 【6】最後に、作者に一言!(ぉぃ

 【】


 */* 以上です^^* お疲れ様でした!

 いやぁ……長いですねw
 でも楽しかったから問題ない! あとは回答者が私以外にいるかどうかだ!(
 はっちゃけすぎましたが、スルーして下さい。ではでは、皆様が答えてくれることを祈っています←

 ではでは、クリックマジで感謝!

 

 

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.220 )
日時: 2011/06/06 19:42
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

やっほー^^

いや〜、それはお疲れ様でした。
日焼け痛いよねw
私も顔ヒリヒリするから、日焼け止め塗ってるよ!既に黒いんですが…。

最近はあんまりいないけどね、悪ガキくんは。
この間ゲームしてた人見かけたけども。
やっぱ面倒なこと避けたいし……言わないよね。フツー。

桃花ちゃんは絶対可愛いよ、うん!
絵にしたりとかしたら……かなりの美少女だと思う!!
私も、ラノベのキャラの絵描いてもらったんだけど(友に)めっちゃ可愛く描けてた!!
感激する同時に、自分には絵の才能がないぜ!みたいな深い絶望感に襲われましたが。

アンケート答えるぜ↓↓(答えられる範囲で)


〜*小さな初恋*アンケート〜

 【1】最初に、この小説の印象(?)を教えて下さい。ストーリー展開についてや、足りない描写等もw

 解答欄 【印象は……『ふわふわ』
ストーリー展開とかよく分かんないけど……。
足りないところはぜんっぜんありません!!完璧っす!!RESPECT!】


 【2】続いてこの小説の主人公、『春崎桃花』について一言!

 【とにかく可愛い(・∀・)ニヤニヤ
こんな子を彼女にしたいです、はい。(藁))】


 【3】また、桃花に吹雪以外に絡ませてほしいキャラ、掛け合いが楽しみ! 等のキャラも教えて下さい。(例/秋と桃花、など)フラグ建設という訳ではありませんが、ちょっと知りたかっただけ(殴

 ①【綱海?】
 理由【なんか、タイプが正反対とゆーか。。。
真っ先に思いついたのが彼だった……^^】

 ②【鬼道くん((藁】
 理由【鬼道くん変態だから(爆笑)】

 ③【豪炎寺??】
 理由【なんか、どんな会話すんのかな〜って。】


 【4】小説内で【脅威の侵略者編】が終了する次第、【世界への挑戦編】という形で続編を書きたいと思っています。ですが皆さん知っての通り、吹雪、一時離脱してるんですよ!
   そこでなのですが……

 「私は、士郎の隣にいたいから。迷惑だなんて思ってないよ。だって、自分の意思だもん」
  …と一緒に離脱するか。

 「イナズマジャパンのマネージャーとして、私はこのチームを支えるよ。だから絶対、帰ってきてね? ……ずっと、待ってるから」
  …と遠距離恋愛(殴 っぽくするか。

 どちらがよいか、お聞かせ下さい!

 【離脱……かな?】
 理由【酷い感じもするけど……やっぱり二人には一緒にいてもらいたい(T_T)
勝手ですかね?】


 【5】ここでは個人的な相談……この小説で、桃花の白恋生活を全然、描けていないんですよ。でも、どうしても、珠香ちゃんと紺子ちゃんと遊ぶ桃花が書きたい……!
   なので、続編についてアンケートです! 【4】訊いといて……とか言っちゃダメだよ(

 【世界への挑戦編/白恋ピュアラブ/……両方!←】
 理由【りーちゃんの最終的な選択にお任せします。】


 【6】最後に、作者に一言!(ぉぃ

 【これからも、素敵な小説書いてくださいね!
まあ、受験生なんで見に来れなくなったりするかもですが……。】



……こんなんでおk?

Re: *小さな初恋* 【inzm11/ア ( No.221 )
日時: 2011/06/10 11:12
名前: 携帯しずく ◆UaO7kZlnMA (ID: PODBTIS5)

駄文がごはんになっていれば幸いなしずくです.
小説家になろう!サイトにデビューなさったら、おきにいりと…したい。

短編は、投稿する時間がorz桃花ちゃんたちの幼少期は可愛すぎて、ぐふひひあははは。気を失いましたし←変態なだけ
れ、蓮が可愛いですと!あの地理ばかが可愛いといってもらえて、私は、いましぐふうじんのまいだよ。

一秋も好きです^^でもそうするとリカちゃんが…リカちゃんはエドガーとでもくっついたんでしょうか←ゴーといえば、最近ネットでゴーの設定画がネット上に流出したらしいです(by中学時代の友人)円堂、豪炎寺、鬼道、風丸、吹雪、木暮、秋、春奈、夏未等の姿を見られたらしく。叫びっぱなしのメールが送られてきましたよ←

晴矢も豪炎寺もたしなめられそうwやっぱり二期が一番です^^
アンジェロ可愛すぎて、小説書き手(=じゃあ男の娘対決にw)桃李さんには主審をおねがいs・・

実は、リアともにイナイレ仲間がいないのも同じですww中学にはいましたが、高校はいませ〜ん。腐女子×3とヲタク×2ってカオスな面子が揃っているんですが、みなイナイレには興味がないとか、けいおんばかり見やがって【泣】神よ←一応ミッション系の高校はなのでwwどこまでSなんです、と毎日学校の礼拝で祈らずに叫ぶバカがここに一人。

ところで、アンケートも不躾ながら答えに来たのです!え、呼んでないって言っても、遅いよ!←黙ろうか


 〜*小さな初恋*アンケート〜

 【1】最初に、この小説の印象(?)を教えて下さい。ストーリー展開についてや、足りない描写等もw

 解答欄 【私に書けない甘さ満点のハートどきどきラブ小説だと思います。例えるなら、デパートにある高級パフェなみの甘さ。展開も描写もうまく、憧れちゃいます♪←比喩がおかしい】


 【2】続いてこの小説の主人公、『春崎桃花』について一言!

 【天然で可愛くて。しかも、その可愛らしい言動と仕草にノックダウンされましたww友達にいてほしいです。二人で、買い物とかしてキャーってしたいです】


 【3】また、桃花に吹雪以外に絡ませてほしいキャラ、掛け合いが楽しみ! 等のキャラも教えて下さい。(例/秋と桃花、など)フラグ建設という訳ではありませんが、ちょっと知りたかっただけ(殴

 ①【立向井】
 理由【性格からして、何か会いそうな気がしますww純情同士で、会話が会いそうな。「立向井くん、頑張って下さい!」「はい!」みたいな妄想があります。】

 ②【秋ちゃん】
 理由【桃李さんに書いて頂いた短編が大好きだから、その影響。お母さん秋ちゃんなら、桃花ちゃんを優しく包んでくれそうだし、恋する乙女同士で、照れあうと可愛いから←え】

 ③【不動産じゃなくて、不動さん】
 理由【まだ会っていませんが、どう関わるのか気になりますねww】

 【4】小説内で【脅威の侵略者編】が終了する次第、【世界への挑戦編】という形で続編を書きたいと思っています。ですが皆さん知っての通り、吹雪、一時離脱してるんですよ!
   そこでなのですが……

 「私は、士郎の隣にいたいから。迷惑だなんて思ってないよ。だって、自分の意思だもん」
  …と一緒に離脱するか。

 「イナズマジャパンのマネージャーとして、私はこのチームを支えるよ。だから絶対、帰ってきてね? ……ずっと、待ってるから」
  …と遠距離恋愛(殴 っぽくするか。

 どちらがよいか、お聞かせ下さい!

 【離脱】
 理由【やはり、吹雪くんとは一緒にいてほしいです><桃花ちゃんは吹雪くんを励ましたりして、二人の絆をいっそう強めて、そしてゴールi】


 【5】ここでは個人的な相談……この小説で、桃花の白恋生活を全然、描けていないんですよ。でも、どうしても、珠香ちゃんと紺子ちゃんと遊ぶ桃花が書きたい……!
   なので、続編についてアンケートです! 【4】訊いといて……とか言っちゃダメだよ(

 【両方!←】
 理由【白恋の生活も、すっごく気になりますし、お話の続きも気になります!要は、どちらも選べぬゆーじゅんふだんやろーです。】


 【6】最後に、作者に一言!(ぉぃ

 【これからも、1読者として桃李さんのファンであり続けます^^神文、語り共に大好きです!←あんた、黙ったほうがいい】


 */* 以上です^^* お疲れ様でした!

なんか、ろくなこと書いてませんねwwではでは、失礼しました♪

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.222 )
日時: 2011/06/11 13:04
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2PzMw0lr)
参照: 円堂編大好きですv

*ほだ
はろーはわゆー^^

日焼けはもうとっくに諦めてる桃李さんが通りますよ!(
わかる。顔の日焼けは痛いし恥ずかしいよねwとくに鼻の頭の皮がむけた日にはマスクが必須です(グッ
とりあえず日焼け止めは大切なお友達だけど、面倒だから滅多に塗らない。でも焼けたくない……畜生、悪いのは全て影山のせいだ!(違う

中学二年生は反抗してなんぼだからね!(キラッ 授業中に普通に遊んでるけど、先生怒らないよw気づいて無いから← 先生、結構おばあちゃん先生だからね、読書してもバレn

桃花ちゃん褒められると桃李さん照れちゃうよ><(やめなさい
最近、まったくと言って良いほど本編が進まないのですがどうしましょう。今年中には完結させて、続編書きたいのに……ッ!
アンケートお答えいただき、ありがとうございます(ペコッ かなーり参考になりました!……ふむふむ、にーにと桃花ですね?確かに異色ちゃ異色だなぁ……あ、なんか楽しい!(

来訪にマジで感謝!です^^ ではではっ


*しずくさん
もはやあの神文は私の主食だァァァァァ!← とか叫びました桃李です。
今、お父さんに色々と頼んでいるのですが、内容を検討中です。これの書き直しか短編か、また別の長編か……ああ、楽しい迷いだ(

短編は無茶言ってすいませんでしたっ!(土下座 でっでも後悔も反省もしてませんぜ!←
蓮くんファンクラブ書記の座は譲らない!← ちなみに会長は過保護気味な風介と晴矢が争って決まってなくて、ちゃっかりアフロディが副会長なのに「会長」って書かれた名刺もってれば良い(意味不明です
炎龍で貰ったリクには苦戦しています。あ、そういう意味じゃなくて妄想が止まらないのです;そのせいで逆に纏められないとかもういじめですか?(違うだろ

二期hshsですね!← そういえばGOで円堂さんの影が見えた気が……教祖様が本気出せばフィクスセクター(?←うろ覚えw)なんか敵じゃないのに……
そうですよねwでも書きたい……(ウズウズ 私が主審になったなら、とりあえず全員抱きしめます。え?ちゃんと審査してますよ?別に審判の権利乱用してないs

もはや稲妻を語れるお友達がネッ友しかいないなんて……ッ!でもいいもん、カキコで愛を叫ぶから!←
けいおん流行ってますよねwちらっと漫画を立ち読みしましたが、結構面白かったですwでも稲妻は私にとって不動の一位だ……!←

アンケートご協力に感謝感謝です^^* しずくさんのアンケをだいぶ真似させていただきましt(おい
いやだってしずくさんのアンケートに答えているうちに私も気になってきちゃって……!(言い訳ヤメレ

いえいえ、コメ残していただけるだけで嬉しいのです♪
ありがとうございました!


アンケート返しはいつか行いますっ><
桃花は吹雪と一緒に離脱、か……緑川とも関わってくるわけですね!( 入院生活だから……主治医は豪さんパパにしようかな?酷い捏造だけど気にしない!←
あーでもなぁ、遠距離も書きたい。毎晩、吹雪にその日あったことを話すんだけど一週間くらいしてから寂しさが酷くなっちゃって、電話切ってから泣いちゃう桃花も楽しい← 吹雪もさらっと心配するようなことを呟いちゃって、緑川が話の聞き手にまわるのも良い。

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.223 )
日時: 2011/06/11 18:23
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: PODBTIS5)
参照: 今日はPCだお←

迷うって楽しいですよね←私も書きたい短編があれやこれやと悩です。

短編書くのが楽しすぎて止まらないんですっ。月曜日にはどっちかできるといいかな・・・と思っていたり。私も妄想が激しすぎて長くなったり、こっちの方がいいかなと思ったりしてまとまらなかったり、全く別パターンのものを考えたりとかしちゃうんだよね(え)

書記ですかありがとうございます!そうですね、過保護(自称保護者)の幼馴染二名が喧嘩してる癖に、アフロディがちゃっかりその座を射止めている気がしますwで、蓮はその三人を利用したりする子悪魔的な面が(たま〜に)

じゃあ私は桃花ちゃんのファンクラブに〜会長は吹雪か紺子ちゃんか珠香ちゃんにして私は副か庶務。桃花ちゃんの素晴らしさを広めるためなら、例え火の中、超次元のサッカーの中(おい)

二期はマジ最高←何回目?教祖様がいればフィクスセフターなんて、一秒で洗脳できる気がします。実は黒幕は円堂監督(違うでしょ!)
後、アフロディと蓮をくっつけてみたいと思う変態チナンのネタも書きたい(変態はお前w)

けいおんもまあ好きです^^でも稲妻はどうどうだいちーい!なのに周りではやってないってどういうこと(泣)カキコでツイッターのように呟きながら毎週叫びたいです。特に水曜日。

実は私も蓮と絡ませて欲しい相手とか気になっちゃったりして……新CP開発してーとか、私も似たようなこと考えてますwまさかの影野とか、壁山とか、影山とか←最後は問題あり

色々雑りました〜失礼します^^

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.224 )
日時: 2011/06/12 00:23
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2PzMw0lr)
参照: 小説家になろうデビューv

*しずくさん
悩むのがこれほど楽しいとは思わなかったですよ(

長編をベースとした短編の楽しさと言ったら!思わず長編の更新がストップしそうなほど熱中しちゃいますよ(おい 他のパターンが思いついたときには、どっちにするか迷います。迷いまくって、後日、何を迷っていたか忘れるという←

書記と認めてくださるとはありがとうございます!会長(達)、副会長(という名の会長)ともども、たとえ水の中、草の中、あの子のスカートの中!(こらっ! 蓮くん教を布教しまくリーヨ!
あばば副会長お疲れ様です!( ちなみに私の報酬は蓮くんレアグッズですが何か← 今月も売上好調です、会長! っていうか一人で全部買い占めないで下さい自称神!

やっぱりイナズマ最高!(わかったわかった
円堂さんの必殺、"逆洗脳"があれば世界は平和になるのに……!(危険
あれ、なんでだろう物凄くチナンに同感!(こら でもそしたら風介と晴矢が嫉妬しちゃうじゃないか照美ェ……!

やっぱりイナズマ最高!(二度目
こんなに好きな人多いのに、リアルとなるとパッタリ途絶える稲妻人気。可笑しいな、目の錯覚?
カキコにツイッター機能があったら水曜日の常連になってしまいますw

新CP考えるの楽しいですw桃花は一応、オチキャラが吹雪なのでそれを利用して複雑な人間関係を脳内で作り上げては盛り上がる私(
ちょっと待った栗松くんが入ってないですよ!(彼はアウトです 影山さん……あ、でもいける(この人危険! 禁断の恋ですね利用されてるとわかっていても好きになっちゃうんですねわかります(やめなさい

今日も語りすぎました〜wすいません;
またお待ちしております^^*

 *本編サイドストーリー* ( No.225 )
日時: 2011/06/12 00:27
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 2PzMw0lr)





 「どうしよう……おねがいだから、なかないで?」

       ——*なみだぽろり。


 「俺も多分好きだったよ、お前の事」

       ——*過去形の恋


 「ごめんね。僕じゃきみを、幸せに出来ない」

       ——*現在進行形の失恋


 「大丈夫だよ。何があっても、あたしが貴女の隣に居るから」

       ——*最強友情論!



 *続き* ( No.226 )
日時: 2011/06/12 21:26
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: csh0v7TN)
参照: パソ変えますた。



 どきり、となぜか動揺する桃花。あれ、と無意識に言葉が零れる。そんな桃花を見た瞳子はまた、色っぽい微笑を顔に張り付けると糸車を廻し始める。だいぶ聞き慣れたと自負していた桃花だが、とっさに耳を塞ぐところを見るとやはりまだ慣れないらしい。怯える小動物のように怖がる桃花を見て、瞳子は薄く笑った。そのことに気付いたのか、桃花は薄く涙が溜まった桃色の瞳を細め、必死に睨みつける。が、まるで動じぬ瞳子に諦めがついたのかその瞳を伏せてしまった。楽しそうに、魔女は微笑む。


「あら、まだ慣れない?」


 この人、私が糸車を苦手って知ってたのかしら?
 そんな疑問が頭をもたげ、桃花はどうしようもない絶望感に襲われる。だとしたら自分は、彼女から恨まれるような事をしてしまったのだ。だから私は、こんな意地悪をされてしまう。歪む表情に淡い罪悪感を忍ばせ堪える桃花に、瞳子は再度尋ねる。


「やってみない? 楽しいわよ、糸車」


 純白の細い糸が紡がれていく光景は、ただ純粋に美しいと思った。でも、やってみたいなんて——そう自問をしたところでふと気付く。自らの足が勝手に進んでいることに。そしてその先にあるのは——、くるくる廻る糸車。
 どうして? 声にならない桃花の叫びは、己の中でぐわんと反響し合う。それでも尚、身体は引き込まれていくかのように進み続ける。ここまで階段を上ってきたときのような、おかしな感覚。私はまた、操り人形(マリオネット)にされている。そう考えると瞳に敗北感が滲むが、解放されることはなかった。美しい微笑を保ったまま桃花の瞳をじっと覗き込む瞳子に違和感を覚える。もしかしたら、私をマリオネットのように操っているのは、


「ひとみこ、さ……」
「やりたかったんでしょう?」


 違う。そう、はっきりと脳内で言葉を繰り返すことはできるのに、なぜか告げることに戸惑いを感じる。それも、主人(マスター)気取りのあの人のせい? つうと伝った涙にもどかしさと恥じらいを含ませながらも進む。ふらふら、くらくら。滑稽なダンスを踊っているような足取りで。逃げ出せない自分を叱咤し、募る後悔の念を涙に代えて零しながら、とうとう桃花は糸車の目の前へと躍り出てしまった。後戻りなど、できやしない。


 自分の手が、まるで他人の腕のように見えた。
 何の躊躇いも感じさせぬまま、その手はゆっくり糸車へ掛かった。つややかな糸が巻かれたそれは、涙に滲む桃花の目にはなぜか、楽しそうなものに見えて。これも、魔法のせいなのだろうか。


「どうぞ、お姫様」


 きーからん。きーからん。
 規則正しい音色が部屋に刻まれる。どうしてこんなに引き込まれるのか。近づいてはいけないと言われたのに。どうして、どうして? 答えに近い考えが脳裏を過ぎった瞬間——


 ちくり、小さな痛みが人差し指に走る。じんわりと滲み出す紅の水滴は、まるで林檎のように甘そうで。舐めたらどんな味がするのかしら、と思ったのもつかの間。一瞬だったはずのその痛みはだんだんと大きくなり、身体中を駆け巡った。がつんと殴られたなようなその痛み。そして遠のいていく、誰かの記憶。
 そんなとき、最後に瞳に映りこんだ影は、


「……永遠におやすみなさい、桃花姫」


 漆黒の髪を微かに揺らした、魔女の笑み。



Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.227 )
日時: 2011/06/12 21:04
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

はろぅw
ほだサンですょ〜……。

部活、やっと引退しました。
はあ〜……長かった、部活よ……。
とにかく、いまから勉強頑張ります。

最近雨だからね。
日焼け止めはあんまり必要ないね〜^^
がんばって白くいられるようにしてます。

本、授業中読んじゃうよね〜(藁

はあ……
やっぱ、何だかんだ言って部活なくなったら寂しいな。
めちゃ泣いたし(T_T)

でわw

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.228 )
日時: 2011/06/18 09:54
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Fn07flnU)
参照: パソ変えますた。

*ほだ
吹珠+桃に目覚めつつある桃李さんが通りますよ!

部活お疲れさまでした!(ペコッ
こっちの先輩達もそろそろ卒部です。いや、でも強いから県大行くと思うけど。
勉強頑張らなきゃなんだよねー……うーん、忙しくなったらほだと会え
なくなるんだよね。寂しいなぁ;;

日焼け止めは大親友!今日も一応、お世話になりますw
雨の日でも油断は大敵ですお!紫外線はばっちり人を狙ってます!(誰

……最近、スリルのある読書に目覚めました<●><●>

引退は寂しいよね……後輩も悲しいです、ほだ姉さん(
たぶん私も先輩が卒部するときめっちゃ泣くと思います(T_T)

ではではwコメありがとですっ!

 *続き* ( No.229 )
日時: 2011/06/19 15:00
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Fn07flnU)
参照: 心配症風丸さん。





 同時刻、城内にて。


 普段の穏やかな雰囲気は何処へやら。城の隅から隅までを食い入るように覗き込む円堂の姿がそこにはあった。いつもは、若々しい希望を映しこんでいる彼の瞳には、うっすらと焦りの色が浮かんでいた。しかしそれは、円堂に限った話ではない。忙しなく駆け回る女中達も、さぞ重いであろう鎧を鬱陶しそうに着込み裏庭を捜索する兵士達も、蓄えられた絹のような白い髭を揺らしながら杖を突いて地図が無ければ迷ってしまうような城の部屋を巡る大臣達も——皆、焦燥感がびっちりと張り詰められた城内で、たった一人の少女の影を捜していた。明るい栗色の髪を揺らし、楽器ケースを左肩に下げ、嬉々として駆けていくまだ幼さが残る小さな背中を。だがしかし、捜索開始から二時間が経過した中、誰一人としてその少女はおろか目撃情報さえ見つけられずにいた。徐々に苛立ちを孕んだ言動が多くなってきたようにも思える。が逆に、今にも泣き喚きそうに瞳を濡らす召使の姿も多々ある。
 それは、城の御三家にも共通して言える事実であった。


「おかしいな……これだけ城を探し回って、手掛かり一つも得られないなんて」


 王と共にその道を歩く誓いを果たし、今日もそしてこれからも駆け続けるであろう青年、風丸一郎太。


「魔女の住処にさらわれた可能性は?」


 史上最年少で軍事機関のトップに君臨し、数々の戦を勝利に導いた天才、鬼道有人。


「それはあり得ない。何せ、魔女の姿も確認されていないのだからな」


 炎のサーベルを操り、自らの手で大切なものをすべて護り抜いてきた最後の英雄、豪炎寺修也。


 彼等三人もまた、消失した主人の捜索に頭を抱えているのであった。焦燥感に逸る気持ちを抑え込み、冷静に現状を把握しようと行動する。しかしこれまで、すべてが空回りしていた。何をしても、どれだけ駆けても、大切なあの人の姿は見つけられない。それが何をしても埋められない喪失感を味あわせるのだと、青年達は痛いほど思い知らされた。いつか少女に約束させられた『戦場だろうと何処であろうと、必ず帰ってきて下さい』という言葉が、くるくると脳で廻る。その言葉の響きにかつて、これほどの重みを感じたことがあっただろうか。
 ならば今、貴女に告げたい。


「終わらない“かくれんぼ”なんかやめて、今すぐ帰ってきてくれ……」
「風丸、」


 鬼道に制され言葉を飲み込む風丸。先程より下ばかり向いている風丸に不安を感じたのか、豪炎寺はちらりと空色のポニーテールを窺うと小さく「大丈夫だ」を告げた。ああ、と半ば上の空で返答する風丸にやはり不安を隠せない豪炎寺。一見、鬼道は冷静そうに見えるが真紅の瞳は揺らいでいる。動揺しているのは皆同じなのだ。


「……普段通り、とまでは言わないが少し落ち着こう。見えるはずの答えまで見失うのは御免だ」


 そうだな、と豪炎寺。隣の風丸もこくんと頷いた。陽の光が優しく差し込む裏庭、のどかな雰囲気であるにも関わらずこうして悩まなければならない現実が、苦しいほどに哀しい。きっと彼女ならお茶会でもしようと微笑むのだろう。ああ、でも——、いけない。最悪の結末を思い浮かべてしまった自分に叱咤を飛ばすと風丸は、パンパンと乾いた破裂音を二つほど響かせ空を見上げた。
 彼女が帰ってきたら、まずは思い切り叱ろう。そして——楽しい“お帰りパーティー”でも開こうじゃないか。

 哀しみと絶望を孕んだ紅い瞳に、希望の光が一筋、差し込んだ瞬間だった。



Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.230 )
日時: 2011/06/19 19:36
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

梅雨って嫌ですなぁ……。とつぶやいてみたり〜。

私の部はあまり強くないからなぁ。
あ、でも、テニス部は強いな、そういえば……。
めっちゃ強いゴリラみたいな奴いるし(藁
ただいま、ソイツと教室の席となりww

なんか暇だわ。部活ないと……。
休日って部活で潰れてたからなぁ。ゆっくりできるのは良いんだけどb

寂しいと思ってくれて嬉しいですな〜(´;ω;`)
でもさ、期末テストを明後日に控えているというのに遊び倒している奴がさ、まともに受験勉強するとおもうかい?(ヲイ
気が重いぜ……。
今回のテストが一番、受験に響いてくるところなんだとさ。
もう、今更勉強する気起きないけどね。

日焼け止めって臭いんだよね……。
制服についたらスゲー臭う((
最近ほんとに雨ひどいから塗ってないけどねw

スリルのある読書ねぇ……(藁

泣いてくれる後輩っていいよね!
まあ、一年前も先輩の引退で泣いた身。

まあ、楽しいので出来る限りこさせてもらおうと思ってまぁす!
でわ($・・)/~~~

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.231 )
日時: 2011/06/21 17:06
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 3AvLviHa)

*ほだ
梅雨は早く明けてほしいですなぁ……

ゴリラ……ですと? こっちにもすっごいゴリラ似の人がいるよ!(
とっなりの席!? ……残念だけどそこから恋愛に発展しそうな予感はしないな←
暇なのか;こっちは暇が無さ過ぎてピンチです( 何名か風邪とか怪我で倒れとるwで、私もその一人だったりw

テストは内申に響くもんね〜; しかも受験に直結ときたら……大変だと思うけど、頑張ってほしいです!とかいう私ももうすぐ期末……理科とか英語とか国語とか意味不明!誰か助けてSOS!←

汗でべたつくよね;制汗剤OKだから持っていきたいんだけど、なかなか買いに行けないとかw

……私もほだと話せて楽しいよ〜!なので、たまーにでも来てくれると嬉しいです^^*

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.232 )
日時: 2011/06/24 20:58
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: EUHPG/g9)




 いない。桃花の部屋を捜していた珠香は、無意識に言葉を漏らした。もう彼女は肩で息をしている状態で、白い肌に大粒の汗が浮き出ていた。疲れていることは誰の目から見ても明らかだ。もう何度も、女中長が彼女を休ませようと声を掛けたが、もう少しだけ、の一点張り。こうして今も——あの人の影を見つけるべく、駆け回っているのだ。


「どうして」


 弱弱しく掠れた声。それは、簡単に風に流されてしまいそうなほど小さなもので。しかし、何度言葉を繰り返しても、返ってくるのは心臓を抉られる感覚を覚えるほど辛い虚無感だけだった。疲れと焦燥感とで立眩みが彼女を襲う。支えがいないこの部屋で珠香は、崩れるように膝から倒れた。絨毯のざらつきが頬を撫でる。


「……なんで、桃花ちゃんなの?」


 魔女に殺されかけた悲劇のヒロイン。それは、絵本の中だけだったから、だから読み続けることができたのに。お姫様が王子様に助けられることを知っていたから彼女の苦しみなんか知らずに、ハッピーエンドしか見ていなかったのに。どうして彼女がさらわれなければならないの? 答えはきっと、返ってこない。
 汗がつうと伝う首筋。もう拭う余裕もなくて。沸き起こる罪悪感に珠香は、静かに目を伏せた。


「もも、かちゃん」


 本当にごめんなさい。
 私、お姫様を助ける王子様にはなれないみたい。


**


「そんな、」


 息を呑む、そんな表現がぴったりだった。途切れることなく流れていた時間ときが一瞬だけ止まる。


「……なんで、こんなこと」


 そう、倒れている人間たちに問う。
 紺子の前に横たわっているのは——桃花を見つけ出そうと奮闘しているはずの家来達だった。だが、今の彼等はどうだろう。重なり合うように地に寝そべり、苦しそうに歪んだ表情を浮かべながら、浅い呼吸を繰り返している。召使達も大臣達も家来達も貴族達も下僕達も、身分など関係ないとでも言うように。ただ、それ以上に驚いたのが、
 ——寝息をたてる、王の姿。
 彼のお気に入りであった真紅の絨毯の上に、ぐったりと横たわっている。その横には、お世話になっている女中長の姿もあったのだが紺子は迷わず駆けだした。


「どうしたのですか!?」


 背中しか見えぬ王に話しかける。怪我でもしていたら大変だ——と一瞬、そこに広がる現実を疑った。王は怪我などしていない。王も女中も、全員——眠っているのだ。大切な主人を捜しているというのになぜ? 疑問故に首を傾げ、恐怖に身を凍らせる。ああ、これからどうしろと言うのだ。


「……御三家に報告しないと……!」


 意を決し立ち上がる。が、ふと鼻孔を突いたその匂いに立ち止った。
 ふんわりと香る甘い——以前、姫と焼いたケーキを思い出させる懐かしい匂い。でも、なぜここでその匂いが。自然と背後を振り向く。


「——え、」


 一瞬、鋭い痛みに身体を貫かれ——ぷつんと、そこで紺子の意識は途切れた。



Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.233 )
日時: 2011/06/21 19:39
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

梅雨なんて明けてしまえー!!o(`ω´*)oプンスカプンスカ!!

恋愛に発展とか無い無い。
てか、ちゃっかり3年間ゴリラと同クラなんだよね〜((汗
まじ無いわーー。
でも、他クラスの子によると居なくなってみると寂しいんだと。

暇なのって幸せだよねww

期末一日目終わりますた\(^o^)/オワタ
いやぁ〜……もー、分かんないわ〜〜!!
明日も明日で英語と理科だし。
英語は得意なんだけどね……(^_^;)
英語と理科の点数の差が30点ぐらいあるとゆーね。
うむ……。
まあ、いっか!(ヲイ

制汗剤いいなぁ〜いいなぁ〜ww
私のところダメだし!!
一年の時持ってきて怒られたよ、皆で☆
まじでムカつくわ〜(#゜Д゜)y-~~イライラ

うん。迷惑じゃなければ毎日でも((殴

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.234 )
日時: 2011/06/24 20:54
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: EUHPG/g9)

*ほだ
梅雨は辛いけど、部活休めるからラッキーです☆

あー……わかる。
いると「またこいつかよw」ってなるけどいざ離れると寂しくなるパターンですな!←

暇とかなんて素敵な響き!←

私ももーすぐ期末だぜ☆
今回は英語と理科と数学がピーンチです。社会なんて知らない。国語は先生と相性が良いので、少しは期待できそうです。

まだ先輩方は卒部してないんで制汗剤はまだキツイです。
もーすぐOKなはず!

…毎日きてくれるとか嬉しすぎて吐血しちゃうd

*めも。* ( No.235 )
日時: 2011/06/24 21:26
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: EUHPG/g9)

タイトル/未定。
ジャンル/第三期【世界への挑戦編】ベースの夢小説。
本編内容/夢主がFFIに参加するイナズマジャパンのマネになって、笑ったり泣いたり恋愛したりツンデレ処理をしたりする青春ストーリー!
書きたいもの/番外編で不動さんとお話とか、世界キャラと絡ませるとか、【ifシリーズ】とか。


タイトル/未定。
ジャンル/白恋中メインの"ほのぼのピュアラブストーリー"。時期は二期後設定。
本編内容/帰国子女な夢主、【春崎桃花】が白恋中で幼馴染や親友達とほのぼのライフを楽しむお話。天使な吹雪と過保護な珠香ちゃんと心配症な紺子ちゃん、そんなメンバーとゆったりとした白恋生活を送ってみませんか?
番外目次/【ifシリーズ】、【心拍数#0822パロ】、【Just Be Friendsパロ】、【季節or誕生日ネタ】

+
続編のめも。

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.236 )
日時: 2011/06/25 22:07
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

梅雨ってジメジメ!
そっか、テニス部やもんねww

そうそう、いざ居なくなってみると寂しかったりする〜ってやつな^^
ま、私に限ってそんな事はないと思うけども。

自分も、その暇な時間に幸福感でいっぱいだ!!
まあ、昨日から塾へgo toなんですけどね(^_^;)

ピンチって((ヲイ
その3教科めちゃくちゃ大事やん!!
でも、自分的に英語と社会が分かりやすい……。
今回、英語散々だったけど(´;ω;`)
頑張ってくださいな!!

先輩は怖い!
がんばって汗臭さを乗り越えるんだ!(?)

吐血しないでくださいよ((藁
困ります。
……まさか、来ないでっていう気持ちの裏返s((殴

本当だったら立ち直れませんorz

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.237 )
日時: 2011/06/26 10:09
名前: 憐卯 ◆Oq2hcdcEh6 (ID: qsw8GWEd)


は、初めまして!
素敵な小説発見++という感じに浮かれてやってきた奴です、

長文=神文、という方程式が出来ている自分の中でこの小説が最高過ぎて何とも言えず。
宜しければお近づきになりたいなあ、なんて!

これからも読ませて頂きますので!

ではでは、失礼いたしましたノ

PS.(?)タメおーけいですかっ!(

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.238 )
日時: 2011/06/27 15:54
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: rb3ZQ5pX)

*ほだ
ジメジメ蒸し暑いよ……とりあえず雨よ降れ!←

ゴリラさん いなくなったら 寂しいよ
…とまぁ一句読んじゃった桃李さんです。こっちにはそんな愛されキャラはいないなー。なんか逆に新鮮(ぇ

そう!暇と幸福はイコールで結ばれているのだ!(
Go to 塾……ですと?っいやだそんなの!(意味不明

大ピーンチですよ(キラッ☆
英語やばいっス。それ以上に社会が……おかしいな、一番好きな教科は社会だったはずなのに。でも頑張る!今回から六教科だけど!

もう今週から怖い先輩デビューですよw
威張らないけど、きっちりマナーは叩き込む予定です。人間としてお互いに成長しなきゃ!

……MA☆SA☆KA← 毎日お会いしたいとか身悶えてるのに?!(きもい
来て来てって言う気持ちの裏返しの裏返しだよ☆←

*憐卯様!
はっじめまして!桃李とか名乗ってるうましかですw
素敵小説ですと……違いますよ違います。妄想をだらだらと長ったらしく書き殴ってるだけですw

お近づきとかむしろこっちの台詞ですよ!(何語
読んで頂けるとか嬉しくて泣けます← いえいえ、また来てやって下さいお願いします!

PS.返し←
呼びタメおーけーです!好きなように呼んでやって下さい!

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.239 )
日時: 2011/06/30 18:55
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

ZI☆ME☆ZI☆ME((うっぜぇ……

う、上手い!!!!
今度ゴリラに読んであげよう。是非。

はあ……go to塾……。

てか、この間体育大会終わったと思ったのに……。
日曜日は地区ペーロン大会だよ……。さぼろっかなぁ〜。
てか、ペーロンって知ってる?
二学期は合唱コンクールあるし……。
私、多分、伴奏しなきゃだ!!
ピアノじゃなくていいじゃん。CDで歌おうぜww

うん。まあ、勉強も部活も頑張ろう。
てか、がんばって←

もうすぐ夏休みww
でも、登校日があああああ……((叫
登校日が2日もあるっていうね。
りーちゃんのところはどうかしら?

てかね、今ね、学校の授業で劇してる。
めっちゃグロイやつ!!
まあ、私は監督ですから、大変なこと何も無いんだけどね((ヲイ
リア充サンがはりきっ((ry

リアルに会いたいです。うん、会いたい((え。
でも、会話の内容から住んでる土地、かなり遠いよね。お互い。

まあ、あえなくても心で繋がってるぜ☆((ウザ

*落書き ( No.240 )
日時: 2011/07/07 19:51
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 6PSxBKjg)
参照: コメ返しはまた後で;

「ごめんなさい」

 普段の彼女からは想像もできないであろう冷たい声色。嗚呼、こんな彼女を見たら吹雪くんはどんな反応をするのだろうね。それでも彼は、春崎さんを“優しい天使”と恥ずかしげもなく評することができるのかな? うーん、そこまでいったら二人はもうそういう関係としか思えないよ。でもまあ、二人がお互いに片想い中(つまり両想い)なのは、イナズマジャパン公認って言っていいほどわかりきってる事だけど。気付いてないのは、鈍感なキャプテンや綱海くんくらいかな。
 でも春崎さんは誰にでも優しくて、天使みたいっていうのは僕もよく理解できる。だって、皆の前の彼女はそうだもん。いや、あれが本当の春崎さんだから。つまり、僕にだけ態度が冷たかったり視線が鋭いのは、彼女を狂わせてしまう僕のせい。アンサー、彼女は悪くない。嗚呼、でもなぁ。どうして緑川には優しいくせに、僕には怖いの?

「私、大嫌いなんです、貴方のこと」

 嗚呼、なんて素直な告白なんだ。

「……というか、基山さんと重なるんですよ」

 かさな、る。
 それは誰? と野暮な質問をするよりも先に僕は気付いてしまう。そして、「そんなことか」と納得してしまう。しょうがなかったんだね。きみが僕を嫌うなんて。だって、ねえ。春崎さんだって人を嫌うなんてそんな不気味で愚かで疲れる行為、したくないだろうに。
 それよりも、さ。

「士郎を傷つけた——あの、宇宙人と」

 ねえ、どうして春崎さんは、僕を見ようともしてくれないの?

                                              #鏡の中の自分はちょっと泣きそうで


嫌われヒロトさんと天使じゃいられない桃花さん。
緑川のことは平気なくせにヒロトはどうも許せない桃花。まあ、あれだよ← ヒロトは直接的に吹雪を傷つけてるからさ。人は誰だって、悪人を憎めずにはいられないんだ。大勢の人は許せても、たった一人だけ恨み続けてしまうなんてよくあることなんだよ。
桃花もずっと天使ではいられない。だって、大切な人を傷つけたのは貴方でしょ!みたいな。ちなみに桃花は、グランとヒロトは違う存在って割り切った上で大嫌い。

あー短編のほう今日、立て直そうかな。

>>追伸
お題はメガロポリス様より頂きました。

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.241 )
日時: 2011/07/03 16:42
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 6B38yoz9)

*ほだ
A☆TU☆I←

ふっ、俳句にはちょっと自信があるよとかちょっと何言わせるの!(
あ、是非ゴリラさんに読んであげて下さい(ぇ 少しでも喜んでくれるといーなー♪

I'm not going to 塾!
私は絶対、塾には行かない!てか行っても成績上がらないと思うし!
……その代わり、『お母さん』という名の最強家庭教師が隣にw逃げられないぜw

日曜って……今日?←
ぺーろん……?ご、ごめんわからない……というわけでググってみたよ(キラッ
舟漕ぎ競争?何それ楽しそう。びちょびちょになって遊ぶのかなうわぁい←

合唱コンクール、うちももうすぐだぜ!
……ほださん伴奏やるの!? か、かっこいい……音楽のセンスをすべて胎内に置いてきた桃李さんとしては羨ましい限りです(´;ω;)←

勉強も部活も全力投球!もっとも一番不安なのは部活の人間関係のイザコザなんだけどね!私を巻き込まないでくだsぎゃああああ!

夏休み、うちの学校は登校日が無いという……小学生の頃から登校日なんて無かったので、最近、登校日の存在を初めて知ったという。
うん、でもその代り部活はたくさんあるぜ☆学校懐かしいとか無いぜwほぼ毎日こんにちはしちゃうw

劇とか何それ楽しそう^p^
監督ですと?とってもいいポジションキープですね、ほだ監督!グロイのか……ちょっと興味が(
そうなのかwリア充さんの毎日は今日も楽しそうですね←

うん、会おう(ちょ
でも遠そうだね……うわぁん神様のいけず!←

心の繋がりは最強で最高(待て
いつだって繋がってますぜ!もう離しませんy(キモい

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.242 )
日時: 2011/07/04 16:30
名前: しずく ◆snOmi.Vpfo (ID: PODBTIS5)
参照: 色々書いてみたいこのごろ。

お久しぶりです!桃李さぁああああん!この感動のままに抱きついても(おい)桃花ちゃんを久々に入れて画面がにじんでますいfヴぃhヴぃお(え)

ここ最近、7月2日に行われたコンサートのせいでこれませんでした;;東日本なんちゃら支援コンサートと言う長ったらしい名称。で、聖歌隊(クリスチャンの学校なので、合唱部の名称が変わっています)と共にハンドベルやってきましたー。失敗はなったのですが、先輩が失敗してしまい、アリア(←女の人(恐らく聖母マリア?)が賛美歌を一人で歌っているイメージの曲)と言う曲がカオスかしてましたw聞こえるはずの音が聞こえなくて、お客さんたちの表情が曇ってましたorzよく小説で「怪訝な顔付き」って書きますがまさにその事態になっていましたね。その時、小説の勉強してるよと言わんばかりにどや顔してたら…学校の公式ホームページのってたぁああああ!澄んだハンドベルの音色言う照会文に似合わないわたしのドヤ顔。写真の一番左側にいたため結構目立ってます←ジーザスぅうう。

いよいよ世界への挑戦編の予告来ましたね^^青春ストーリーですかwマネージャーとして個人特訓とかしたりしてもらえるんでしょうなぁ…イナズマジャパンにマジに入りたいと切に願いますw桃花ちゃんがみんなとどう関っていくのか非常に気になります。
おお、白恋編も着ましたねっ。女の子組みとの絡みや吹雪くんと過ごす日常ネタは気になっていたので、楽しみです^^学校には桃花ちゃんのファンクラブがありそうな気がします←え、親衛隊ですかね?っもちろん主体はサッカー部のメンバーで(おいー)

ストライカーズの公式ホームページ見ました^^まさかの奥さん判明にびっくしです><やはり冬花か夏未ですかね…秋ちゃんは、この前天馬が円堂の話をしたら「同級生だった」のあっさりな感想。あれ、教祖様好きじゃなかったの!?とちょっぴり悲しくなりましたorz

蓮の影響力でかすぎww自称神さんはちゃかり蓮に手を出して幼馴染にフルボッコされるという妄想する私は鬼畜ですね分かります。

ふっ、俳句にはちょっと自信があるよとかちょっと何言わせるの!(
あ、是非ゴリラさんに読んであげて下さい(ぇ 少しでも喜んでくれるといーなー♪

またろくな感想書かずに出没しますがよろしくどす^^(こらw)では^^

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.243 )
日時: 2011/07/04 20:14
名前: 絆(ほだす) (ID: 4NzAaWKB)

TSU☆KA☆RE☆TA((ヲイ

よぉし、ゴリに詠んであげようw
いま、学校でやってるぜ、俳句。

ふむ。いいですなぁ。
でも、親が一番怖いよね。うん。
まあ、私のところはそんなにだけど……。

わざわざググッてくれたのね。すいません……m(__)m
ペーロン結局乗れなかったし、行った意味ないし!
まあ、リア充サンのお陰で私どものクラスはトップでしたが。
フライング故の(ヲイ
楽しくないし!!筋肉痛半端ないし!!

まあ、分かんないけど。
伴奏とかしたことナッシング!!
一応、小学校の頃ピアノ習ってましたが。
才能は全くと言っていいほど……ありませんからw

登校日無いんだ!!いいなぁ〜♪
私達は、8月9日と8月19日とゆー……。
仕方ないのよ、8月9日。
8月19日は納得いかんが。
……あ、住んでる場所、バレました?
夏休みの部活は辛いね〜いやぁ。
がんばりたまえww

監督はなんにもすることありませんから、楽ですわw
演技指導のもう一人の監督、通称『王子』が奔走中ですからね。乙です。
悪質なグロさですわ。
グロすぎだああああああああ!!

よし、会いましょう。
神様は意地悪です☆

さいきょーーーでさいこーーーーー♪

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.244 )
日時: 2011/07/06 18:54
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: TEtEJYHD)
参照: 久遠さんと桃花のお話も書きたい。

*しずくさん
おっ久しぶりでえええすううう(ry むしろ私が跳びついてもいいですk

チャリティコンサートですか?……聖歌隊とか素敵ですね羨ましい! ハンドベルと合唱が組み合わさったらそれはもう蓮くん+バンガゼ+@並の最強さじゃないですか!?(@は誰
どや顔ですかw私がどや顔をすると「え、何それどや顔? ちょ、ウケるんだけどもっかいやってww」となります。……ふっ、私のどや顔は安売りしない(違う

世界編予告書いてみました! が、いつエイリア編が終わるかわからないという何これいじめ? マネージャー桃花さんはとりあえず、応援、雑用、励まし、ツンデレ処理が主な仕事です。え、最後がおかしい? ……対象が誰だかわかった人は私とお友達(やめろ 個人特訓も言われたら手伝うし、そっと協力してみたりもします。なにげ監督との絡みも増やしたいです←
白恋編も珠香ちゃんと紺子ちゃんの誘惑に負け制作を決意。うまく両立してみせるんだからっ!← 親衛隊ですかwそんなものがあったら面白いのにと真面目に悩む私はもはや末期(知ってる

ストライカーズ欲しいェ……
円堂さんのお嫁さんは果たして誰なのでしょうか!?やっぱ冬花なのかな……教祖様は無理に結婚させなくても良かったんじゃないでしょうかと今になっても思ってしまいます。
でっすよね!← 秋さんちょっとあの頃の赤面は嘘だったのと叫びました( あんなあっさりとじゃなくて「……そう。同級生、だったのよ」くらい間を開けてくれれば私は満足だったのに……←

蓮くんは神を超える!(待てこら厨二めっ 幼馴染コンビはいついつまでも蓮くんをお守りします。

楽しく語らせてもらえる私は恵まれてますね!ではでは、また来て頂けると嬉しいです。……先に私が出没するかもしれないです(


*ほだ
KU☆TA☆KU☆TA←
私も前まで学校で俳句やらされてたw意外とめんどいんだあれw

親は私の黒歴史もヤル気スイッチも全て把握してるので怖い。簡単に操られてるのが悔しくて悔しくて仕方がないんだけどやっぱり勝てない←

いえ、ググるの楽しかったです(キリッ
リア充さんパワーのすごさにびっくりです。リア充すげぇ!トップとかすごすぎてフライングの五文字が見えない!←
筋肉痛w私もじょうろ持っただけでなっちゃって痛いw部活サボってるのが仇になったw

ばんそーばんそー♪
ほだならできますよぅ☆( リア充さんから感じないのかい?期待に満ちたその視線が!(うざい

住んでるところなんてそんなわっかりませーん!
夏休みはきつすぎる。暑いよ、直射日光。痛いよ肌やけ。意識朦朧としてくるしw笑えねーw

『王子』とかあだ名の由来はルックスからなのかな……とかぼんやり想像してましたきゃー←
悪質なグロさ、ですと!? ちょ、待ってこみ上げる興味が抑えきれない!←

さあ、会いましょう← 神様の気まぐれを信じて!(
さいきょーでさいこぅ!

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.245 )
日時: 2011/07/10 15:54
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: SjhcWjI.)
参照: もうちょっとでこれ終わる(はず)……!




「それにしても、」


 焦燥感しか張り付けられていなかったその顔に、疑問の文字が浮かぶ。それは、軍の指揮を執り国を護ろうと日夜精進している冷静な少年——鬼道有人からは想像もできない表情であった。彼も迷い悩む時があるのかと、隣でぐったりとしていた風丸が目で語る。そんなアイコンタクトに応えつつも豪炎寺は、鬼道の続く言葉を促していた。ゆっくりと確かめるように鬼道は呟く。


「何故こんなに、静かなんだ……?」


 そう言えば。この五文字が三人の顔に浮かぶ。消失した姫の捜索に総動員されているのだ、暇を弄んでいる者などいるはずがない。それならもっと慌ただしいのでは——否、少し前はもっと騒がしかった。何かあったのではないか、そんな不安が御三家に過ぎる。だが直接、不安を公にしないのが経験から得た知恵だ。居心地の悪い沈黙に包まれようとも仕方がない。彼女がいなくなって一番辛いのは——紛れもない我が主、なのだから。


「風丸、手の空いている兵士に城内の見回りをさせろ」
「了解。だけど……おかしくないか?」
「何がだ」


 風丸は手短に、傍にいた兵士に見回りを任せると言葉を続けた。


「約束の時間なのに——王も女中も、帰ってきてない」


 ぼーんと、街の中央部にある教会の鐘が響いた。
 それは捜索が始まる少し前のこと。どうしても桃花を捜すんだ、と聞く耳を持たない王に豪炎寺が持ちかけた約束事だった。『鐘の音が三回鳴るまでには帰ってこい、それでも桃花を見つけられなかったら俺達に任せろ』と。諦めないのが王の長所でもあるが、往生際が悪いと言えば短所と化す。ならば捜すだけ捜させておけばいい、それが豪炎寺の考えであった。その時にはもう、見当は付いていたのだ——今の状況では、桃花は助けることができないと。

 ぼーんと再度、鐘が響く。


「……家来をつかせたが駄目だったか」
「しぶといのが王の特徴だ、そう簡単に帰ってくるはずがない」
「でもえんど……王は約束は守る男だ。そうだろう?」


 矛盾した考えが交差し、答えはさらに遠くなってしまった。悩み、頭を抱える彼等の耳に最後の鐘の音が滑り込む。何か、あったのではないか——ぼんやりと頭の隅でそんなことを考えたらしく、風丸は更に顔を青白くさせた。疲労困憊というところか。短時間と言っても風丸は、家来に指示を出しつつ女中たちを慰めもしていたので、鬼道や豪炎寺よりも多く動いていた。それに加え、姫と王の心配もしなければならない——心配性の彼としては、辛さも一入なのだろう。
 大丈夫だろうか、と豪炎寺が微かに瞳を歪ませた瞬間——バタンと、飛び出すような勢いで一人の兵士が飛び込んできた。何か収穫でもあったのかと期待が込められた視線が兵士に集まる。大粒の汗を流している兵士は、ぜえぜえと息を切らしながらこう叫んだ。


「御三家に報告致します! 今すぐ……今すぐにでも、姫の捜索を断念して下さい」


 空気が固まった。
 ふざけるな、と今にも怒り出しそうな家来達をたしなめ、その兵士を再度眺める風丸。刹那、背中を走った悪寒は何だったのだろうか?


「……何故だ」


 その言葉は以外にも淡々と吐き出された。最も、鬼道のその紅い瞳は、憤りと困惑に満ち溢れていたのだが。だが、兵士はそんな彼の視線など気にも留めていないようで。まだ少し乱れた呼吸を整えると、静かに切り出した。





Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.246 )
日時: 2011/07/26 16:18
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: eXBL1K9M)
参照: 久しいですね^^




「……姫様を捜すのは、もはや意味を成さぬ事なのです。それなのにどうして、姫様を捜す理由が見つかると言うのでしょうか? 周りの兵士等もくたくたです。休ませてやらねば、他国軍が攻めてきた時に影響が出ま——」


「聞こえないのか、貴様は!」


 掠れた声で必死に言葉を紡いでいた兵士を、豪炎寺が一括した。無意識なのか、周りの女中達は小さな悲鳴を上げ、大臣達はびくっとその身体を震わせる。兵士は遮られた言葉の続きを呑込んだ。が、あれほどの剣幕で怒鳴られたと言うのに、怯えている様子は見られない。その光景に違和感を覚えたものの、風丸はゆっくりと立ち上がった。


「……俺達が聴きたいのは、お前の私論では無い。姫の捜索を諦めなければならない、その馬鹿げた理由を知りたいんだ」


 堂々と佇まい、兵士をやんわりと先制する風丸。もうこれ以上、そんなおかしな事は言わせない。真紅の瞳がそう、語っていた。
 だいぶ呼吸が落ち着いてきた様子の兵士は、自分が何故怒鳴られたのかわかっていないようにポカンと口を開け、そして唾を飲みこむと目を伏せた。


「姫様はもう、この国にはいません」


 落とされた言葉の威力は大きい。
 短く、そして淡々とした響きの言葉だったが、部屋を駆け巡るどよめきはそう小さくは無かった。城はおろか、国にもいないなんて。誰かがポツリと呟く。若い女中が隣にいた、そう歳も変わらないであろう娘を突く。彼女が呟いたことは、そんな一連の動作から見えた。鬼道は突然顔を上げ、キッと兵士を睨みつける。そして、そのまま厳しい眼差しを向けたまま「根拠は」と尋ねた。


「……特攻隊第二番隊隊長、木暮より報告を頼まれました。我々特攻隊の一部が見たらしいのです。……えぇと、その、」


 姫様を抱き抱え、煙となって消えた魔女の姿を。
 言葉を濁しながらも兵士はそう告げた。憎らしそうに潜められた眉間が、彼の心情を映し出す。しばらく考え込んでいた鬼道だがゆっくりと顔を上げると、「木暮から一人で行けと言われたのか?」と小さく尋ねた。兵士はパッと口を開くと、凛々しい声で返答した。
 がくっと、誰かが崩れ落ちる音が虚しく部屋に響く。


「……鬼道、どうする?」
「俺は魔法使いでは無い。その魔女の行先までは予測不可能だ」


 それはつまり、


「桃花姫を諦めろと、そう言いたいのか」


 どこか諦めを孕んだ声音で問いかければ、鬼道は風丸とは目を合わせず、静かに頷いた。がたんと風丸が椅子に崩れる。近くにいた女中が駆け寄り、慌てて風丸の体を支える。その手を大丈夫だ、と取り払う声は湿っぽい。
 その時、ゆらりと影が一つ、立ち上がった。風丸が弱弱しく彼の名を呼ぶも、反応を示さぬその背中にもはや掛ける言葉は見つからない。


「桃花が消えた、か………」


 他人事のように呟く豪炎寺。風丸が豪炎寺を宥めようと椅子を引いた。刹那、


「ふざけるなっ……——道化の面をかぶった悪魔め、っ!」


 抜かれた重々しいサーベルがぎらりと、痛々しい鋭利な光を放つ。
 英雄の黒き瞳に殺意にも似た憎悪が宿り、戦うことでしか大切なものを護れないその身体が闇を忍ばせた風に化し、誰も待ったを掛けられない一瞬のうちに、その光は何かを切り裂いた。

 道化師の仮面が、瞬く間に崩れていく。





Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.247 )
日時: 2011/07/27 18:58
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: xJuDA4mk)
参照: プチおまけ。(?)





「あら、こんなところにいたの?」

 星空に見入っていた私を現実に引き戻したのは、凛とした美しい声だった。
 もしかして——と声の人物を頭の隅で思い起こし、ゆっくりと振り向く。そこにいたのは、漆黒の綺麗な髪をそよ風に靡かせ、薄く笑みを浮かべている瞳子さんの姿だった。あの瞳子さんが笑ってるなんて。珍しいと思うと同時に、嬉しくて堪らない。いつもは厳しい表情で、私たち選手と深く関わろうとはしてくれないから。どきり、と戸惑っているのに自然と心が弾む。

「早く寝なさい。明日もまた、扱(しご)くわよ」
「……私は所詮マネージャーですから」
「貴女を信頼してる選手は多いのよ。倒れられたら、彼らが練習に集中できなくなるわ」

 心配してくれてるんだ。
 彼女から直接、暖かい言葉は届かなかったけれど、その響きの裏に瞳子さんなりの優しさを感じる。ほっこりと胸が暖かくなった。ふと緩みかけた涙腺を、再び締め直す。泣いたら、ダメだ。この人に余計な心配を掛けてはいけない。それは私が一番、わかっている。

「ありがとうございま——」
「桃花さん」

 真剣な瞳の彼女に名前を呼ばれ、身体が大きく跳ねた。
 嗚呼、どうしてそんなに優しく笑うの? 私は貴女に縋れないと言うのに。私は彼を受け止めなくてはいけないから、自ら誰かに助けを求めるなど、到底できない話だ。瞳子さん、貴女だってわかっているのでしょう? それなら何故、私を苦しめるのですか? 私は、私なんかには、
 貴女の優しさに触れる権利など、無い。

「——無理はしないで」

 だから、

「……は、い」

 暖かい笑顔なんて浮かべないで。ふんわりと、その白く華奢な手で私の頬を包まないで。——お願いだから、

 優しく、その手を差し伸べないで下さい。


優しさを否定する桃花と、気に掛けてしまって仕方がない瞳子さん。

Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.248 )
日時: 2011/07/28 21:44
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: 4vtppfc1)





 女中たちは皆、両手で顔を覆い顔を背けた。それもそのはず、人が斬られたのだ。サーベルは正義を破り、己の欲望のままその仮面を打ち砕いた。——が、鮮血の飛び散る音も、兵士が立ち崩れる騒音も、何も聞こえない。この空間だけ、世界から切り離されてしまったように。静寂に包まれた室内で恐る恐る目を開ける。そこにいたのは——、


「いきなり斬りつけるなんて、荒々しいわね」


 人間離れした美貌を持ち、妖艶な微笑を浮かべた一人の——女の姿。
 そんな彼女のすぐ横に、あのサーベルは存在していた。豪炎寺はきっと心臓を狙ったのであろう。自分が避けられたことに気付いたのか、その瞳には驚愕の二文字が踊っていた。が、空を切り裂いた剣が、ぱっと身をひるがえすと女の喉元に突き付けられる。忌々しそうに女を睨みつける青年は、吐き捨てるように呟いた。


「——何故おまえがここにいる……ッ!」


 それは、この場にいる全ての者の言葉を代弁したものだった。
 黒いローブがゆらりと泳ぎ、そこからすうっと白魚のような手が伸ばされる。その手には何も載せられていなかったが、やんわりと開かれた掌には淡い灯が浮き出ていて。純白のそれを美しいを感じるよりも先に、焦燥感と恐怖心を煽られる。
 青年の言葉に対し、女——史上最悪の魔女は不気味な笑い声を上げた。幼い赤子の無垢な声にも聞こえるが、年老いた老婆の乾いた声にも思える。そんな不思議な笑い声は突然ぱたりと止み、代わりに艶やかな笑みを唇で描いた。


「十四年ぶりと言うのに……『また』もてなしてはくれないの?」


 寂しそうな口調。だが、声音はどこか楽しそうだ。
 そんな魔女は、——そんな魔女こそ、この最悪の祭りの首謀者であった。自分が姫の出生パーティーに招待されなかったことを恨み、産まれたばかりの彼女に呪いをかけた、最後の黒魔法使い。大臣たちはどこか恐れ慄いているものの、その瞳が映すのは憎悪の籠った負の感情であった。


「まあ、そのもてなし方は改めた方が良いわよ。それにしても、何故正体がばれたか訊きたいところだわ」
「簡単だ。——おまえは嘘が上手過ぎるのさ、そこに“違和感”が生じるほどに」
「そう。貴方、随分と冷たくなったわね……英雄さん」


 厳しい瞳で睨みつける豪炎寺を魔女は、どこか愉快そうに眺めていた。その視線の裏には『お前など敵では無い』という魔女の余裕も垣間見える。——つくづく嫌な女だ。風丸は立ち眩みを覚えるも立ち上がり、精一杯、魔女をその真紅の瞳で睨みつけた。彼の視線に気づいたのか、魔女が風丸を見遣る。びくり、と彼の身体が跳ね上がった。


「……も、桃花姫の居場所を知っているんだろ?」


 それでも何とか吐き出された言葉は、魔女を不機嫌にさせたようで。その細い眉が潜められる。


「貴方はいつでも姫様姫様で……つまらないわ」
「そんなこと、どうでもいい。——彼女は何処だ? 何処に連れ去った?」


 鬱陶しそうにその黒髪を払うと、魔女は自分の手元を見つめ始めた。カチャリとサーベルが喉に近づくが、それ以上は動けないらしい。固まってしまった手首を見て、豪炎寺は目を見開く。


「——呪いは、誰にも解くことができないのよ」


 魔女の足元に描かれた、暗黒の魔法陣。ぼうっと鈍い光を放ち始めたそれは、いつしか魔女の掌に集められていた。


「大丈夫、安心なさい。全員、今すぐにあの娘のもとに連れて行くつもりだから」
「どういうつもりだ!」
「——憎しみは永久に消えることがない、悲しい哀しい記憶だということを貴方たちの頭に刻み込んであげるわ!」


 光は徐々にその膨張させていき——ついには全てを呑込んだ。
 ブラックアウトする視界、がつんと殴られたような衝撃、微かに香る甘い匂い、瞼に浮かぶ幼い少女の背中……ぐるぐると廻り続ける何かが、彼らを襲う。そして、佇む城をも呑込んだ。茨が何処からか生え始め、がっちりと城を覆い尽くす。陽の光も届かない、孤独な孤独な世界が完成した瞬間だった。


「……これが報いよ、」


 ぽつりと落とされた、酷く掠れた悲痛な叫びを最後に、城には何も響かなくなった。


 *


 くにのひとびとは、とてもおどろきました。ごうおんがあたりにひびきわたり、そとにでてみれば——あのおおきくてうつくしかったおしろは、こいみどりのいばらにおおわれていたからです。なんにんものおとこたちがいばらをつきやぶり、なかでねむるおうとひめをすくおうとしましたがみな、きずだらけになってかえってきました。そしてとうとう、だれもひめをすくいだそうとはしなくなりました。

 なんにちもなんにちも、ひはまたのぼり、そしてつきとほしがおどって、またたいようがかおをだしました。
 ながいながいじかんはとうとう、ひゃくねんかんもまわってしまったのです。

 さて——おひめさまはまだ、とうにとじこめられたまま。
 たすけてくれるおうじさまは、まだこない、まだこない。きっとずっと、もうこない?



Re: *小さな初恋* 【inzm11/アンケ実施中です!】 ( No.249 )
日時: 2011/08/03 22:34
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Va4IJVQE)
参照: gdgdです☆(キラッ




 ここは、何処だろう?
 空も海も草も土も何も無いこの空間に、僕は独りで立ち尽くしていた。何も、なーんにも無い。ただ、視界はどこかぼやけていて決してクリアとは言えなかった。音も無く、風も無く、僕以外の生命さえ感じられない。嗚呼、僕、本当に独りなんだ——ちょっと、心細いかな。


「だれかー、いませんかー!」


 ほぼ無意識に叫んだけれど、答えは返ってこない。ただひたすら、僕の声が響き反響するのみだった。不思議と怖くは無かったけれど、また独りになってしまったのかな、と寂しくなった。世界はこれでもかってくらい、大切なモノに満ちている。そしてその大切なモノたちは、どうしようもないほど、儚かった。街で見かけ、衝動買いしてしまった愛らしい小鳥のガラス細工も、虹を映しこんだ水たまりも、悴む(かじかむ)指先に息を吹きかけながら作った雪だるまも——、大切なあの人も。一度ゆっくりと目を伏せ、次に瞳が世界を映す頃には、僕の手には何も残らなかった。
 世界なんて、所詮そんなもの。

 ちょっと苦しくなって、無理やり口角を吊り上げる。これは一種の癖らしく、よくやっては染岡くんに怒られた。無理するなって、大丈夫だって。僕からすれば、何が無理で、何が大丈夫なのかさえ知らなくて、そして知ろうと思わないほど、どうでも良いことだったけれど。
 その時、ふと空気が動いた。ゆっくりと目を開ければ、視界の隅に映り込んだ薄いピンク色のドレスの裾。え、と目を凝らしその姿を眺める。茶色い髪は肩の上でひょこひょこと跳ね、頭の上では純白のスカーフが揺ら揺ら踊っていた。背丈は、僕と同じくらいかな?
 彼女はどうしてここにいるんだろう? そんな疑問を抱いた瞬間、反射的に前へと進みだす脚。

 よく小柄だと言われるけれど、体力にはそれなりに自信があった。それに追いかけているのは子兎のような女の子。すぐに追いつけると思っていたのに。


( どうして追いつけないんだ……? )


 僕のほうが速いのに。彼女はまるで氷の上を滑っていくかのように先へ先へと行ってしまう。対照的に鉛のように重くなっていく脚に、驚いた。息が切れる。少し早すぎないかな、ちょっぴり情けなくなったけど我慢我慢っと。


「まっ……ねえ、待ってよ!」


 掠れた声で叫べば刹那、少女の体がフリーズした。——よし、追いつける!
 後ろに振られた彼女の腕を半ば無理やり掴む。同年代の女の子とあまり触れあったことがない僕は、その華奢さに驚いた。
 嗚呼、この娘も脆く儚い存在なのか。
 歪みかけた唇でどうにか笑みを描き、ゆっくりと問いかける。不思議なことに彼女は、息も切れていなければ肩も上下していなかった。でも、もっと驚いたのは——


「あの……、え?」


 薄い桃色の瞳に浮かんだ、透明な雫。
 何も言えぬ僕に何も言わぬ彼女は一度、腕を振りほどこうと暴れられた。が、そこは体格差でカバーする。ぽたりと伝った涙は、儚いと同時にとても美しかった。

 ねえ、だけど、どうしてキミは、


「こんなところで、泣いてるの?」


 躊躇いがちに開かれた唇がゆっくりと何かを形作り、それが言葉となって僕の耳へと響く前に……——


                                             *綺麗な涙、ひとしずく。



番外/吹雪くんの夢です。これだけで1000文字いくと思わなかった……そろそろ従者染岡さんが出せそうですw

 *皆様にマジで感謝! ( No.250 )
日時: 2011/08/05 12:21
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: /qKJNsUt)




 [ 皆様にマジで感謝! ]

 という訳で、クリックして下さった皆様に一つ伝えたいことが。

 ……参照が2000突破してました! やふー! ほんっとビックリしました。あ、もう1900超えてたんだーとか考えてたら2000突破とか。あれですね、なんかもう感動の渦ですよ渦!←
 【参照1000突破企画】が終わってないのに、とか憂鬱になんてなってません。なってませんよ!

 お礼企画、何かやりたいなぁとは思っているのですがアレを終わらせないと本編も書けないので、何もできない始末……いっそオリキャラ募集とかしちゃいたいですが、そんなことする勇気、私には無い……!

 なので、アレが終わって余裕があったら何か企画したいと思っています。適当で申し訳無いです;
 ではでは、応援して下さっている照美様方に精一杯の感謝を込めて!


  * 20110805 桃李 *



Re: *小さな初恋* 【稲妻/参照2000突破Thanks!】 ( No.251 )
日時: 2011/08/05 20:07
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: Xgqnh5jE)
参照: 合作楽しそうだなぁ……。





 どこまでも高く澄んでいる空の中を、一羽の鳥が翔け抜ける。純白の輝く翼は、陽の光を受け一層、きらきらと儚い光を世界に零す。遥か遠くの地面に自らの影を映しながら鳥は、滑るように、泳ぐように、翔けるように、踊るように——果てない空を飛び続ける。
 その影は疾風のごとく街を駆け抜け、山々を抜き去り、林道に隠れる。やがてその影は、二人の人間の頭上を飛び抜け、姿を消した。一人が呆然と空を見上げる。栗色の馬の足がぴたり、と止まった。
 刹那、きらりと遠くで光を放つ何かが空から降ってくる。


「おい、どうしたんだ?」


 荒い口調で一人の青年が尋ねる。一方、立ち止まった傍らの青年の手には、ふわふわとしたその何かがちょこんと載っていた。自然と緩む唇は薄く、肌も少女のように色白い。雪をそのまま映したような、白銀の髪がぴょこんと跳ねていた。藤色のたれ目が、純白の羽を映しこむ。そしてにこっと、愛らしい笑みを浮かべた。


「いやぁ……空から天使の羽をプレゼントされちゃったよ」


 穏やかな微笑を浮かべるこの少年こそ——吹雪士郎。北の果てに位置する王国の一人息子なのだった。





「吹雪、いつまでその羽持ってるつもりなんだ?」
「いいの! 僕、これ気に入ったんだから」


 何もない畦道(あぜみち)を二頭の馬に乗った青年が歩いていた。荒い口調で先を行くのは染岡竜吾。一国の王子である吹雪の護衛だが、普段は同い年ということでお互い気兼ねなく交流している。剣の腕前は王国で一位、二位を争うらしい。


「……羽なんて何処にでも売ってるだろ」


 染岡はあくまでも口喧嘩にまで発展させるつもりは無いらしい。はあ、と溜息を吐くと黙りきってしまった。そんな彼を見て、吹雪はくすくすと小さな笑みを漏らす。


「だってさ、もしあの女の子に出会えたら、見せてあげたいんだ」


 この世界の一部を、その美しさを、その儚さを。
 そう語る藤色の瞳を見て、染岡は「はいはい」と曖昧に言葉を濁す。どうやら、この手の話は聞き飽きているらしい。そんな彼のげんなり加減に気付いているのか、知らんぷりをしているのか、吹雪はゆっくりと目を伏せた。


「あの女の子もさ、きっと怖いと思うんだ。だから、世界を見せてあげようと思って。それで、僕の旅の話をしてあげて、彼女の身の上話も聴いて、」


 そこで故意に言葉を切ると、吹雪は瞳をぱちりと開き、


「……あの子を笑顔に変えてみせる」


 明確な意思を宿した瞳ほど、凛々しく強いものは無い。今までの吹雪からは想像もつかないほどの堂々とした姿勢に、染岡は少し、嬉しそうに笑み崩れた。まさか、夢で一度会っただけの少女が暗闇で泣いていた少年をここまで勇ましくさせるなんて——自分ではできなかった、その現実は悔しいがその少女に感謝せざるを得ない。
 まあ、頑張れよ。そう告げようとし息を吸った染岡は、思わず息を呑んでしまった。指令を出すよりも早く、馬も自然と立ち止まる。本能からか、その黒い瞳には恐怖が映り込んでいた。優しく毛並を撫でる。後ろから続いてきた吹雪もあっと息を呑む。目の前に広がる下り道など——ましてや普通に生きる国の姿など、彼らの瞳には映っていなかった。


「こ、れが……」
「噂の“永久の眠りについた城”ね……」


 ぽつりと呟いた二人の前に広がっているのは——深い緑の茨に覆われ、生きる光を失った、かつて芸術と評された城と、呼吸が止まった城の隣で細々と生き続ける王国の姿であった。



Re: *小さな初恋* 【稲妻/参照2000突破Thanks!】 ( No.252 )
日時: 2011/08/08 18:13
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: AuasFZym)
参照: 合作楽しそうだなぁ……





 しばらく畦道を下り続けると、やっと人を見かけ始めた。普通の暮らしはできているようだな、と呟いた染岡に吹雪は無言で頷く。主を失ったこの国は、とある街の司祭が政治家となり、仕切っているらしい。この百年間、王族を失った国はその司祭の一族が治め続けてきたことになる。本来ならば他国の領土として吸収されるのが一般的なのだが。その話が持ち上がった時、国民たちは反乱を起こしたらしい。我々が慕っているのは、王だけだと。そしてこれからも、この国の国民であり続けたいと。噂によれば王——円堂守は暴君王で、家来や妃、娘をかなり困らせていたらしいのだが、真実はわからぬままだ。何だか面白いね、吹雪はぽつりと呟き小さく笑みを浮かべた。そんな吹雪に対し、染岡は不機嫌そうな表情を作る。


「吹雪……お前、自分が旅を続けてる目的、忘れたんじゃねーだろうな?」
「酷いなあ、染岡くんったら。ちゃんと覚えてるよ」


 そう言いながら、人差し指で頭をこつこつ突く吹雪。そんな彼を見て、染岡は盛大に溜息を吐き出した。どうやら、王子に振り回されるのは日常茶飯事らしい。困ったようなその瞳には、どこか諦めの影も忍んでいる。だが、街に入った時に馬から降りていた染岡のそんな表情など、馬の上で暢気に街を見渡す吹雪の視界には、隅にも映っていなかった。
 何やらぶつぶつ呟いていた染岡が突然、足を止める。吹雪も慌てて手綱を引いた。どうしたの、と尋ねる前に染岡の視線の先を見る。そこには、何頭かの馬が繋がれており、その奥には少々古ぼけた住居が見えた。あまり綺麗とは言えない住居だったが、大きさは普通の民家より大きく広そうだった。「嗚呼、成程ね」と吹雪は呟き、自らも馬から降りる。染岡は既にその住居へと歩みを進めていた。


「すいませーん! 誰かいませんかー?」


 野太い声が辺りに響く。一回、しんと静まったものの、すぐに住居の奥から「はいはーい!」という声が返ってきた。声色からして、男だろう。それからしばらくして、ドアががさつに開かれた。慄いたのか、染岡は一歩、ドアから無意識に退く。


「遅れてごめんねー。で、何の用?」
「……ここは、宿屋だよな?」
「そーだけど……あ、お客さん? よくわかったね、うちは看板出してないのに」


 紅い髪がぴょんと跳ねた若者は、随分とお喋りな奴だった。うるさそうに眉を潜めた染岡を、吹雪が笑いながら制する。
 染岡がぼそりと「宿屋、変えないか?」と呟いたのだが聞こえていたらしく、若者に「ここらに宿屋は一件しかありませーん。それがここ! 違うとこ行くなら、あと二里は歩いて貰うよー」と制された。耐えられず、チッ、と舌打ちした染岡を吹雪はまた笑顔でなだめる。


「ま、そうカッカしないでよ。さあ、上がった上がった!」


 ばたばたと住居の奥へ走り出す若者に続いて、二人も恐る恐る入っていく。外装こそ古かったものの、中は案外、きちんと掃除されているようでちらかってはいなかった。むしろ、民宿としては綺麗な方である。花瓶に刺さった黄色の愛らしい花を見て吹雪は、にっこりと笑っている。そんな吹雪を見て染岡は憎らしげに、「うちの王子は暢気で困る」と言いのけた。

 がその時、さきほどまで騒いでいた若者が戻ってきた。はっと我に返る染岡は、冷や汗を流している。身分がばれたのかもしれない。


「あ、あの、さっきのは冗談で……ほら、コイツ、結構整ってるだろ? か、顔立ちが!」
「まあ、僕には敵わないけどね。そうそう、自己紹介してなかっただろ?」


 先ほどと変わらない接客態度から、ばれていないと見た。また、盛大に溜息を吐く染岡に、若者はにっこりと満面の笑みを向ける。


「僕は基山ヒロト——この民宿のオーナーさ」


 よろしくね、とウインクを決めるヒロト。吹雪も柔らかく微笑み、握手を交わし始める。杞憂に終わったか、と染岡はようやく胸を撫で下ろした。そうそう、とヒロトは呟く。


「一国の王子様が来てくれたって、良いモノは何も出せないからね。あんまり期待しないでよ?」


 ぽかんと口を開ける吹雪と、唖然と立ちすくむ染岡。そんな二人をよそ目にヒロトは、ルンルンと身体を揺すりながら先へと進んでいく。二人は顔を見合わせると、困ったように笑い合った。


「……ばれ、ちゃったね」
「……悪い。本当に悪かった」


 いつまでたってもついてこない二人に痺れを切らしたのか、奥からヒロトの声が聞こえた。反射的に振り向いた二人は仕方なく、奥へと進んでいく。ヒロトが情報を悪用するような輩には見えないものの、あのペースに巻き込まれるのとかなり疲れる。一晩の我慢だ、未だ昼食を取っていないため、空腹から元気が出ない吹雪は必死に自分に言い聞かせた。安心して眠れる保証は無いと、第六感が騒いでいるのは、染岡も一緒である。



 *2000突破感謝文。 ( No.253 )
日時: 2011/08/08 23:15
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: AuasFZym)
参照: 合作楽しそうだなぁ……





 もし、私が彼を世界から切り離しても。
 私の人生もあの人の運命も、何一つ変わらないって知ってた。


「ねえ珠香ちゃん、」
 おとぎ話の続きを教えて。
 そう懇願すると、彼女はきょとんとし、瞬きを数回繰り返すと「何のお話?」と聴いてきた。あ、そうだ。それを言わなくちゃいけないんだった。
「あのね、知ってると思うんだけど——『人魚姫』」
「うん、もちろん! っていうか桃花ちゃん、知らないの?」
「そのー……持ってた絵本の絵がやけに怖くて、開けなかったの」
 へえ、と面白そうにくすくす笑う珠香ちゃん。悪戯っぽく微笑む彼女は酷く愛らしい。少し悔しかったけど、これは無知な私がいけない。ただ、どうしても続きが知りたかった。それで何か起こるかもしれないでしょ?
「ねえ、人魚姫は、」


 海の泡になって溶けた後、どうなったの?
 人魚姫はまだ、そこにいるの? 暗い海の中で泣いてるの?
 私ね、本当の彼女が知りたい。だって、彼女だけバッドエンドなんて哀しいでしょ。


「——桃花、ちゃん?」


 彼も、同じなんだもん。
 冷たく閉ざされた記憶の中で、今日もずっと泣いてるの。幻影だけが、彼を受け止められるから。
 でもね、私だって彼のこと助けてあげられるのに、酷いよね。バッドエンドは変えられない。だから、

 だからせめて、これから続くストーリーはハッピーエンドでありますようにと、祈っているのに。


「……桃花ちゃん、ねえどうして、そんなに彼を想ってあげられるの?」
「わからない。わからないけど、何故か追いかけてしまうから」
 理由なんていらない。理屈なんて知らない。説明なんて必要ない。言葉で語れるものじゃない。
 だって私、春崎桃花は彼——吹雪士郎に、


 ( ただただ魅了されている! )


 それだけの話、なのだから。



10日Pの曲 マーメイド/GUMI を参考にしました。
ようつべにもニコ動にもあるので、聴いてみて下さい。超可愛いです。桃李のセンスは腐ってるけど多分これは通常運転。

Re: *小さな初恋* 【稲妻/参照2000突破Thanks!】 ( No.254 )
日時: 2011/08/10 18:01
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: AuasFZym)
参照: 合作楽しそうだなぁ……




 ぐう、と少々間抜けな音が部屋に響く。赤髪の若者、ヒロトは奥にある部屋に二人を連れていくと、決して大きいとは言えないテーブルに二人を座らせた。それから、何やら楽しそうに鼻歌を歌いだし、キッチンに付きっ切りである。そんなヒロトを怪訝そうに眺める染岡に、吹雪は笑い掛けた。
 それからしばらくして、美味しそうな匂いが辺りに立ち込める。二人が空腹からぽーっとしていた時、テーブルがガタンと揺れた。


「……すごい、美味しそう!」
「予想外だな、こりゃ」


 どうだとも言わんばかりに、誇らしげに佇むヒロト。テーブルに広がる料理はどれも、民宿で出される食事とは思えないレベルであった。カゴに詰められたパンはキツネ色で、こんがりとしている。香ばしい匂いが香るあたり、手作りなのかもしれない。みずみずしいサラダは、見たことがない真っ白なソースがかけられていた。パプリカやキャロットなど、見た目も色鮮やかである。そして、食欲をそそるのは温かそうなシチューであった。ブロッコリーやニンジンなど、さまざまな野菜が浮かぶスープからは、真っ白な湯気がたっている。ごくり、と吹雪は唾を飲みこんだ。


「これでも幼い頃は、貴族御用達のレストランで修業しててね。王室の料理には劣るけど、他の店よりは遥かに食べなれてると思うよ」


 実際、その通りだった。メニューは庶民的なのだが、味は天下一品。下手すれば王室の料理長並みの技術である。無我夢中になって食事をかきこむ吹雪を横目に、染岡はヒロトを眺める。そして目を細めると、口を開いた。


「なあ、ヒロト。お前はあの城について何か、知ってるか?」


 その話題は気になるのか、吹雪が握っていたスプーンが置かれる。ヒロトもこの質問には面食らったようで、数回瞬きを繰り返すと、愉快そうに微笑んだ。二人と向き合うように腰を下ろし、頬杖をする。


「あのお城……百年の呪いがかかった、お城か。興味があるの?」
「まあな。本来の旅の目的とは違うが、こんな城、初めて見るし」


 へえ、と意味ありげに呟いたヒロト。吹雪は不思議そうにヒロトを眺めると、


「何か知ってるの?」


 ぽつりと呟いた。
 ヒロトはゆっくり息を吸うと、にっこりと笑って見せる。ただ、どこかその表情には影が忍んでいた。ぞくぞくと背中に悪寒が走る。


「だって、ねえ……あのお城には、百年の眠りにつく呪いが掛かっているらしいんだけど、面白いんだよ」



 ちょうど今年が、その百年目なんだから。
 くくくっと喉をならし笑うヒロトを、人一倍興味深そうに覗き込む吹雪。ヒロトから聞かされた百年前の物語は、とても愉快で、哀しく、そして不思議な物語だった。空腹だったはずの二人は、食事も忘れてヒロトの話に聞き入っていく。


 *


「ごちそーさまでした!」


 吹雪はあれほど用意された食事をぺろりと平らげ、満足そうに微笑んだ。隣に座る染岡は、「よく食うな……」と一言。が、へへへと幼子のように笑う吹雪に、染岡は溜息を吐いた。とても、自分と同年代とは思えない、とでも言うように。
 ヒロトは食器の片付けを始め、荷物は従業員らしい晴矢、風介と名乗る二人が持って行ってくれた。部屋は二階にあるらしい。もっとも、従業員らしい、としか述べることができないのは、二人の仲の悪さからだった。接客態度もお世辞でも褒めることはできない上に、二人の仲も良好とも言えない。客に当たる吹雪と染岡の前でも普通に揉めているのだから。が、その様子からするとヒロトは二人の身分を伏せてくれているようだった。
 と、吹雪は何やら愉快そうにくくくと笑い出した。怪訝そうに吹雪を見遣る染岡。


「ごめんごめん。ちょっと、思い出し笑い?」
「どうして疑問符が付くんだ。……まさかお前、変なこと考えてないだろうな?」
「まさか! 失礼だな、染岡くんったら」


 そうか、と怪しむようにながらも渋々聞き入れた染岡は、先に部屋に行ってしまった。荷物の整理をするらしい。そんな彼の背中を見送った吹雪は、脳内でヒロトの言葉を思い返していた。


『そのお姫様は、まだあのお城の中で眠っているんだよ。助けてようとしてくれる青年が、誰もいなくなってしまったからね』


 お姫様は、待ち焦がれているのだ。——夢の中の少女の如く、助けてくれる王子様を。
 ならば、自分が行かないでどうするのだ。目の前で困っているお姫様を救えないようでは、あの娘は助けられない。きっと出会いさえ逃すはずだ。これはきっと、あの娘に会う為、神様が用意したチャンスなんだよ。吹雪は勝手に決めつけると、ふっと微かに微笑んだ。その瞳には、誰にも邪魔できない、邪魔させないという不敵な光が宿っていて。
 刹那、誰かの笑い声が辺りに響いた。もしかしたら、待ってくれているあの少女の声かもしれない。そう解釈すると、吹雪はゆっくりと目を伏せた。もう、何も聞こえない。






Re:   *小さな初恋* 【inzm11】 ( No.255 )
日時: 2011/08/15 18:59
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: L6Qpujhg)


 [ メモ ]


「心の傷は癒すことしかできません。でも——私なら、その痛みを無かったことにできる」


「羽を持たない天使は、ボクを待ってくれているんだ。あの街で、あの約束を信じて。だからボクは、こんなところに居ちゃいけないんだ。天使にはいつでも、笑ってて貰わなきゃでしょう?」


「あのね、あたし、そんなに強くないの。だからきっと、彼女に依存しちゃう。なのにあの娘は優しいから、微笑みながら『それでも良いよ』って言ってくれるの。ねえ、どうしよう? あたし、——彼女の荷物になっちゃうよ」


「『愛する——それは互いを見つめ合うことではなく、いっしょに同じ方向を見つめることだ』……嗚呼、貴方は今頃、何処を眺めているのかな?」



最後の『愛する〜』はフランスの作家、サンテグジュペリの言葉です。
代表作は『星の王子様』。あれを知らない人はいないだろう、レベルの名作ですよね^^*
ちなみにこの台詞が厨二チックなのは、いつか書く中世ヨーロッパ物語で使う予定だからです、ですですー。
白恋メンバーは出しますよ! だってこんな可愛い嫁達抜きじゃ書けないでしょ! 盛り上がんないでしょ!

Re:   *小さな初恋* 【inzm11】 ( No.256 )
日時: 2011/08/24 19:11
名前: 桃李 ◆J2083ZfAr. (ID: YpJH/4Jm)
参照: 最近、更新が疎かになってますねわかります。

今日は書く気がしないよー。

あげついでに、ここでも呟いておこうかと思う←
最近、お客様が来てくれないなーとか考えちゃう今日この頃。立て直しとかしてみたいけど面倒だからやらない。世界編からはちゃんと書くもん!
ネタはある、が、やる気が無いのじゃふふふ。アツ桃前提吹桃とかも考えてるんだけどね!士郎さんが壊れるんだよ楽しいでしょ!で、桃花はとっくに狂ってt——お、落ち着け自分!

ではでは、またやる気が出てきたら更新再開しまーす……っていうと更新止めてるみたいじゃん。別に止めた訳じゃないんだ、ただ、やる気とガッツとファイトと愛が足りないだけでっっry