二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

POCKET MONSTERS アンケート始めました ( No.0 )
日時: 2011/03/11 22:42
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: NoXA3WbV)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode=view&no=1810

どうも、こんにちは。
黒影です。

これはポケモンの二次創作です。
作者が原作をベースに独自の視点から作り上げ、かなりリアルにしたものです。
その上で幾つか注意点を挙げていきます。
・性的な(要はエロ)表現、グロ表現などが苦手な方は注意してください。
・誤字、脱字等あれば、指摘していただけると有り難いです。
・章のサブタイトルは英語版の名前ですが、スペルが間違っていたら、指摘して下さい。
・本編キャラの勝手な設定があります。
・何か要望等あれば、お申し付け下さい。出来る限り答えます。(ト書きにして、等は受けられませんが)
・実在する銃器や車種、エンジンなどまで出てきます。
とまぁ、こんな具合です。
作者の趣味丸出しです。
尚、この小説はとある小説(設定資料URL)の世界とリンクしています。

—目次—
>>2

—お知らせ—

—オリキャラテンプレ—募集はしてません
>>3

—アンケート—やってます
>>37

Re: POCKET MONSTERS ( No.1 )
日時: 2011/05/05 10:20
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: NoXA3WbV)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode=view&no=1810

—設定資料—
用語など、此処に入れておきます。
やっぱり設定はご都合主義です。

【用語集】
日本国
 日本政府の正式名称は“全日本ポケモン協会”であり、政治などはこの組織が行う。一般的には“協会”“政府”などと呼ばれる。
 協会の会長は、内閣総理大臣に当たるが、協会内で最高の地位と権利を持つなどの相違点もある。
 「戦争の放棄」、「戦力の不保持」、「交戦権の否認」を破棄しており、朝鮮民主主義共和国を仮想敵国としている。
 1945年8月15日に無条件降伏、一応は敗戦国だが、その後すぐに軍備を増強、アメリカと同盟を結び、軍事国家となっている。
 自衛隊ではなく、“軍事部”を保有し、核兵器の開発も行っている。実質、軍事国家で、兵器の水準も高く、ポケモンの兵器化も検討中。

ポケモン協会軍事部
 “軍事部”の主な役割は国防と対テロで、S.P.R.(警察特殊部隊)との共同訓練も行われている。
 陸軍、海軍、空軍と別れており、“Japanese Army(日本陸軍)”“Japanese Navy(日本海軍)”“Japanese Air Force(日本空軍)”と表記される。
 総兵力は約24万人で、戦闘機や軍用ヘリなどを国産化し、他国からの脅威に備えている。
 制式採用している装備は自衛隊とほぼ同じだが、国産の戦闘機や軍用ヘリなどを使用する。

ポケモンレンジャー
 警察組織の名称は“ポケモンレンジャー”で、役割自体は警察と大差ないが、凶悪犯をその場で射殺する権限があるなど、現実に比べて少々過激である。
 ゲームと同じく“キャプチャスタイラー”を使用することもあるが、カントー、ジョウト、ホウエン、シンオウでの使用例は殆どなく、訓練も行われていない。
 制式採用拳銃も自動式拳銃(都市によって異なる)で、装備自体はアメリカの警察と同等。
 特殊部隊も存在し、現実の警察特殊部隊とほぼ同じだが、一般に広く知られ、名簿などにもちゃんと名前が載るなどの相違点がある。名称は“S.P.R.”(Special Pokemon Ranger)。
 対テロの役割はほぼ“軍事部”が担うため、“ポケモンレンジャー”の手に負えない、凶悪犯罪や“軍事部”の人手が足りない時などに出動する。

【年代記】
 1945/08/15 太平洋戦争終戦
 1945/09/02 大日本生物協会廃止及び全日本ポケモン協会創設
 1949/12/02 各地方ポケモンリーグ設置
 1954/01/01 ポケモンレンジャー再編(フィオレ)
 1954/07/01 ポケモン協会軍事部創設
 1977/11/01 S.P.R.創設(フィオレ)
 1985/09/30 朝倉夕貴が旅立つ(カントー)
 1985/11/03 朝倉夕貴がセキエイリーグチャンピオンに就任(カントー・ジョウト)
 1995/01/17 タンバ・アサギ大震災が発生(ジョウト)
 1996/04/01 S.P.R.再編(フィオレ)
 1996/09/08 Shadow創設(オーレ)
 1999/05/01 竜崎航がセキエイリーグチャンピオンに就任(カントー・ジョウト)
 2000/03/12 Leo・RouletteによってShadow壊滅(オーレ)
 2001/02/01 ロケット団設立(カントー)
 2001/09/11 同時多発テロ発生(イッシュ)
 2002/06/14 安代レッドと大城戸グリーンが旅立つ(カントー)

Re: POCKET MONSTERS ( No.2 )
日時: 2011/02/11 18:01
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: pDyYudP2)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode

—目次—
全部読む→>>0-
【第一章】Fire red and Leaf green
>>5  プロローグ
>>6  第1話 大城戸博士
>>7  第2話 初バトル
>>10 第3話 ヒチョウ
>>13 第4話 蒼a
>>14 第5話 蒼b
>>22 第6話 蒼c
>>24 第7話 トキワの森a
>>25 第8話 トキワの森b
>>30 第9話 トキワの森c

【設定資料】
>>0  設定資料a
>>4  【第一章】キャラクターa
>>31 頂いたオリキャラ

Re: POCKET MONSTERS ( No.3 )
日時: 2011/01/18 20:01
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode

—オリキャラテンプレ—
※募集してるのは、人間ですが、ポケモンとの混血などの設定はされて構いません。
※適当にコピッて使っちゃって下さい。
※手持ちのLv及び技は此方で調整しますので、書かれなくて結構です。
※少々人間離れしていても構いませんが、その理屈を書いて下さい。
※他地方のジムリーダー及び四天王及び主人公設定はやめてください。
※ブラック・ホワイトのポケモンの投稿は少しお控えいただきたいです。
※ロケット団小隊長ですので、CN(コードネーム)とその由来(備考欄に)を必ず書いて下さい。
【名前】必須、最低でも名字は書いて下さい。
【愛称】あると嬉しいです。
【CN】必須、由来は備考欄に。
【年齢】必須、10〜20歳が好ましいです。
【性別】必須、中性的な容姿、性格は許せますが、男か女かははっきり分けて下さい。
【性格】必須、詳しいと喜びます。
【容姿】必須、詳しいと喜びます。詳しくなくても、髪の色や長さ、髪型と瞳の色、人種、服装くらいはお願いします。
【誕生日】書かれなくても結構ですが、書いてくれると良いかもしれません。
【血液型】書かれなくても結構ですが、書いてくれると良いかもしれません。
【身長・体重】書かれなくても結構ですが、書いてくれると良いかもしれません。
【利き手】書かれなくても結構ですが、書いてくれると良いかもしれません。
【出身地】必須項目ではありませんが、書かれて頂けないと此方で勝手に決めます。
【一人称】必須、特に制限はありません。
【二人称】必須、相手によって変えることもありますが、基本的にこれに従います。
【手持ち】必須、何処で出会った、等の詳細を書いて下さると嬉しいです。
【備考】トレーナー自身に戦闘能力があるとかそういうのに関しては此方に御願いします。
【サンプルボイス】

Re: POCKET MONSTERS ( No.4 )
日時: 2011/02/14 22:22
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: pDyYudP2)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode

—【第一章】キャラクターa—
安代 レッド(あしろ -)12歳・男・4月4日生まれ・A型・身長157cm体重46kg右利き。
[カントー地方を旅する少年。
 赤い帽子に白いTシャツ、その上に赤と黒の模様が入ったベストを着ている。ズボンは細身のジーンズ。
 黒のショートヘアに黒い瞳。靴は白い地に赤の模様が入ったスニーカー。
 寒いときにはマフラーを着けたり、上着を着たりする。
 非常に無口で、無愛想だが、根は優しい。少し哲学的なところがあり、大人びている。
 とても勘が良く、普通の人は気付かないことにまで気付く。
 セキエイ高原のポケモンリーグを目指し、カントーを旅する。
 ポケモン図鑑の所有者で、カントー地方のポケモンを全て登録しようと頑張っている。
 一人称は“僕”二人称は“貴方”“(名前)さん”“(名前)”。カントー地方マサラタウン出身]
[ヒチョウ(ポッポ♂)能天気、逃げるのが速い。特性:鋭い眼
 レッドが初めてヒエンと共に捕まえたポケモン。1番道路で出会った。少々頭が悪い。
 素早さが高く、耐久戦でも十分に戦える]
[ヒエン(ヒトカゲ♂)素直、力が自慢。特性:猛火
 大城戸ポケモン研究所で受け取った。レッド初めてのポケモン。
 能力は平均的だが、物理攻撃力が微妙に高い]

大城戸 グリーン(おおきど -)12歳・男・4月10日生まれ・A型・身長159cm体重47kg右利き。
[カントー地方を旅する少年。
 緑色の髪に黒いTシャツ。その上に黒いベストを来ている。ズボンは細身のジーンズ。
 黒い瞳。靴は白と黒の模様が入ったスニーカー。
 寒いときには上着を着る。
 自分の力を過信しており、負けると凹む。結構単純な性格。
 セキエイ高原のポケモンリーグを目指し、カントーを旅する。
 ポケモン図鑑の所有者だが、あまり乗り気ではない。
 一人称は“俺”二人称は“あんた”“お前”“(名前)さん”“(名前)”。カントー地方マサラタウン出身]
[ゼニガメ(ゼニガメ♂)頑張りや、食べるのが大好き。特性:激流
 大城戸ポケモン研究所で受け取った。グリーン初めてのポケモン。
 能力は平均的だが、微妙に耐久戦向け]

Re: POCKET MONSTERS ( No.5 )
日時: 2010/12/05 08:11
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: 59nFPquI)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode

プロローグ


 カントー地方の南に位置する田舎町、マサラタウン。

 豊かな自然に囲まれたこの町には、大城戸博士のポケモン研究所がある。

 そして、この町にその少年は居た。

 赤い帽子以外にこれといった特徴を持たない少年。

 名を安代 レッド(あしろ -)。

 その日の朝、少し早く起きた彼は、何時も通り朝食を食べ、身支度すると、家を出ていった。

 そして、ものの二分と掛からないうちに目的地に到着。

 其処は、ポケモン研究所だった。


【第一章】Fire red and Leaf green

Re: POCKET MONSTERS ( No.6 )
日時: 2010/12/05 08:13
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: 59nFPquI)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode

第1話

2002/06/14(金)08:11


 机の上に山積みの資料や書類、恐らく膨大な量のデータが入っているであろうパソコン。

 研究所、というだけあって、優秀そうなスタッフも揃っている。

 しかし、その研究所の主が居ない。

「大城戸博士? 今居ないけど……1番道路か、お家じゃないかなぁ」

 眼鏡を掛けた白衣の男性が言う。

 その答えを聞いたレッドは小さく頷くと、礼を言って研究所を出た。

 整備が行き届いていない道を歩き、北に少し行けば、もう其処は1番道路だ。

 やはり整備の行き届いていない道は所々、草の背が高くなり、何かが飛び出してきてもおかしくはない。

 レッドが草むらに入ろうとした時だった。

「おーい、待つんじゃ! 草むらに入っちゃいかん!」

 男の声が聞こえた。

 レッドは足を止め、振り向く。

 白衣を身に纏った、白髪の目立つ初老の男が小走りにやってきた。

 レッドが探していた人物だ。

 大城戸 行成(おおきど ゆきなり)。

 ポケモン研究における世界的権威。

 レッドは踵を返し、大城戸博士の元へと歩き出した。


「いやぁ、良かった良かった。二人とも揃ったようじゃな」

 再び、大城戸ポケモン研究所。

「待ちくたびれたぜ、じーさん」

 レッドの隣の少年が悪態をつく。

 緑色の髪が特徴的な彼は、大城戸 グリーン(おおきど -)。

 レッドの幼なじみであり、大城戸博士の孫である。

「まぁ、そう焦りなさんな、グリーンや。今回お前達を呼んだのは何故だか分かるか?」

「ポケモン渡す為だろ」

 窘めるような口調で質問する大城戸博士に、グリーンは苛々した口調で答えた。

「そうじゃよ。今日、お前達にはポケモンと、もう一つ、渡すものがある」

 其処まで言うと、大城戸博士は奥のテーブルに向いた。

 テーブルの上には二つの赤い手帳のような装置。

「あれが何だか分かるかね?」

 それを指差し、大城戸博士が尋ねるが二人は首を傾げている。

「あれは“ポケモン図鑑”といってな。出会ったポケモンを記録する、ハイテクな機会じゃ」

 納得した様子の二人を見て、今度は横のテーブルに向く。

 テーブルの上には三つのモンスターボール。

 それぞれポケモンが入っているのか、時々揺れる。

 グリーンは目を輝かせた。

「さて、二人とも。これは分かるじゃろう」

「ポケモン! ポケモンだろ!? ほんっと待ちくたびれたんだからなっ!」

「これこれ、そう焦るな」

 歓喜するグリーンを窘め、大城戸博士は続ける。

「ほら、選ぶと良い」

 そう言われ、レッドはボールを一つ手に取った。

Re: POCKET MONSTERS ( No.7 )
日時: 2010/12/05 08:16
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: 59nFPquI)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode

第2話

2002/06/14(金)08:30


「おや、とかげポケモン、ヒトカゲにするのかの?」

 大城戸博士が尋ねる。

 レッドは頷いた。

「じゃ、俺はこいつ」

 グリーンはその隣のボールを手に取った。

「かめのこポケモン、ゼニガメか。中々良い一匹じゃぞ」

 大城戸博士の言葉にグリーンは嬉々としてボールを眺めた。

 レッドは興味深げに眺めていたが、暫くすると、奥のテーブルのポケモン図鑑を見遣った。

 大城戸博士がそれに気付き、ポケモン図鑑を持ってくると、レッドに渡した。

 レッドは早速ヒトカゲをボールから出し、図鑑に読み込ませてみた。

『ヒトカゲ』

 画面にヒトカゲの写真と説明文が表示される。

「心地はどうかな?」

「…凄いですね」

 大城戸博士の質問に、レッドは簡単な言葉を返し、グリーンに向き直る。

 グリーンもポケモン図鑑を受け取り、ゼニガメを読み込んでいた。


 レッドがその場を立ち去ろうとした時だった。

「おい、レッド! バトルしようぜ!」

 グリーンの一言。

 レッドは軽く溜め息を吐き、ボールを構えた。

 グリーンも構える。

「やれやれ……気の早いものじゃ。まぁ、何事も経験じゃな」

 大城戸博士が呆れた声で言う。

「行っけぇ! ゼニガメ!」

 グリーンが叫び、ボールを放る。

 ボールが光ったかと思えば、其処にはゼニガメが居た。

「ヒトカゲ」

 レッドもボールを放る。

 ゼニガメとヒトカゲが対峙した。

「まずは攻撃じゃな。最初のうちはどんどん攻撃することじゃ。ほれ、やってみろ」

「ゼニガメ! “たいあたり”!」

 大城戸博士の言葉通り、グリーンの攻撃指示。

 ゼニガメが突っ込んでくる。

「…迎撃だ、ヒトカゲ」

 レッドが呟く。

 ちゃんとヒトカゲに伝わったのか、ヒトカゲは突っ込んでくるゼニガメに右腕の一撃を叩き込んだ。

 ゼニガメは横に倒れたが、すぐに起き上がった。

「ゼニガメ! “たいあたり”だ!」

 相変わらずの攻撃指示。

 ゼニガメはまた突っ込んでくる。

「かわして、“ひっかく”」

 レッドの呟きにヒトカゲは指示通り動いた。

 ヒトカゲがかわすと、ゼニガメはヒトカゲのすぐ後ろにあった鉄の本棚に頭をぶつけた。

 棚に収められていた本が崩れ落ちる。

 ヒトカゲは落ちてくる本をかわしながら、ゼニガメに接近し、“ひっかく”で攻撃した。

 そして、すぐに離脱。

 棚の上にあった本がゼニガメの上に落ちてきたからだ。

 先程の“ひっかく”の一撃で、碌に体勢を立て直していないゼニガメは幾つかの本の下敷きになり、動かなくなった。

「ふむ、ゼニガメは戦闘不能じゃな。レッドの勝ちじゃ」

「畜生!」

 ゼニガメをボールに戻しながらグリーンは叫んだ。

 レッドも無言でヒトカゲをボールに戻す。

「さて、負けた者は勝った者に賞金を払わなければならん。今回は儂が払っておくが、次からは自分で払うのじゃぞ」

 大城戸博士はレッドに500円渡した。


「…グリーン、悔しがるのは良いことだよ」

 研究所で、ポケモンの回復を待つ間、レッドはグリーンに言った。

 グリーンは未だに悔しがっている。

 レッドは微笑を浮かべると、回復が終わったヒトカゲのボールを手に取った。

「…ヒトカゲヒトカゲ呼んでると少しアレだな……よし、お前の名前は今から“ヒエン”。良いかな?」

 レッドが言うと、ヒトカゲ——ヒエンは嬉しげに頷いた。

「…行こうか」

 最後にグリーンを一瞥し、研究所を出ていった。

Re: POCKET MONSTERS ( No.8 )
日時: 2010/12/05 08:20
名前: 風 (ID: OxIH1fPx)

初めまして風と申します。
自分,最近になってポケモン熱が戻ってきてポケモン(主にポケスペを題材にした)
小説書き初めまして……黒影様のポケモン小説凄く上手で見入ってしまいました!!


頑張って下さい^^
応援してます♪

Re: POCKET MONSTERS ( No.9 )
日時: 2010/12/05 08:35
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: 59nFPquI)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode

>>8
初めまして。

ポケスペ…あの漫画ですね。
お褒めいただき、有り難う御座います!

これからも頑張ります。
貴方も頑張って下さい!

私、実はFRLGをプレイしておりませんw

Re: POCKET MONSTERS ( No.10 )
日時: 2010/12/20 20:26
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: 59nFPquI)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode

第3話

2002/06/14(金)09:21


「暑いな……!」

 1番道路の草むらを歩きながら、レッドは呟いた。

 夏の初めの時期に、太陽の下を歩くのは非常に辛い。

 グリーンは此処を駆け抜けたようだが、嘸暑かったことだろう。

 レッドは帽子を外して額の汗を拭った。

 陽炎の向こうに、トキワシティが見える。

 其処を目指して歩く。

 その時。

 近くの草むらが揺れる。

 レッドは思わず後ずさり、身構える。

 草むらから小鳥のようなポケモンが飛び出した。

「ポッポか」

 素早くモンスターボールを放ると、ヒエンが元気に出てきた。

「“ひっかく”」

 先手必勝と言わんばかりに“ひっかく”を繰り出す。

 ポッポはそれをもろに受け、蹌踉ける。

 其処に素早くレッドがモンスターボールを投げる。

 ポッポに当たったボールが開くと、ポッポはそのボールに吸い込まれた。

 少しボールが揺れ、やがて収まる。

「…捕まえた?」

 微動だにしないモンスターボールを手に取り、放る。

 ポッポが飛び出す。

「ポッポねぇ……鳥、鳥、鳥……飛鳥? よし、お前の名前は“ヒチョウ”。良いかな?」

 ヒチョウと名付けられたポッポは嬉しげに頷く仕草を見せた。

 レッドはその様子を見て頬笑んだ。


 相変わらず暑い。

 レッドは保冷出来る水筒を鞄から出し、中に入れていた冷たい水を一口飲んだ。

 軽く息を吐き、ヒエンとヒチョウをボールから出すと、少し底の深い皿に水を少し入れた。

 ヒチョウが喜んで水を飲む。

 ヒエンは水を少し飲んで、さっさとボールに戻して欲しげにした。

 レッドはそれに応じ、ヒエンをボールに戻す。

 ヒチョウは相変わらず水を飲んでいる。

 木陰の段差に腰掛け、少し涼みながら、レッドは微笑を浮かべた。

Re: POCKET MONSTERS ( No.11 )
日時: 2010/12/21 09:46
名前: 風(元;秋空 (ID: SLr1s4QH)

性懲りも無くまた来てすみません…
私もその辺はプレイしてませんよ(汗
最もレッドとかグリーン……
ゴールドとかのリメイクはプレイしなくてもそれ程遜色ない気が私はしますが

レッドのネーミングセンスが結構面白いと思ったりします(苦笑

Re: POCKET MONSTERS ( No.12 )
日時: 2010/12/21 20:14
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: 59nFPquI)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode

>>11
私のネーミングセンスの無さはレッドにも反映されてたり……

Re: POCKET MONSTERS ( No.13 )
日時: 2011/01/01 18:03
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第4話

2002/06/14(金)10:01


 トキワシティ。

 北にはトキワの森、西にはポケモンリーグに続く道がある、緑豊かな町。

 マサラタウンの隣町の為、レッドも何度か来たことがあった。

 少し辺りを見回した後、ポケモンセンターに入る。

 ヒエンとヒチョウの入ったボールを受付の女性に渡し、ソファーに腰掛けて一息ついた。

 その時。

「ねぇ、お隣座っても良い?」

 茶色のセミロングに水色を基調としたデザインのワンピース、白い帽子の少女が話しかけてくる。

 ソファーは他にも空いてるんだから、隣じゃなくても良いのに、と思いながらも、レッドは頷いた。

 少女は頬笑み、すぐ隣に座る。

 暑苦しく感じながらも、レッドは顔を垂れた。

「私、天海 蒼(あまみ そう)って言うの。貴方は?」

 レッドは無言でトレーナーカードを渡す。

「…安代 レッド? 安代 レッドっていうのね! よろしく、レッド!」

 テンションの高い女だ、と思うレッドの様子を知ってか知らずか、蒼はレッドに密着していく。

「マサラから来たんだ……それじゃ、結構初心者さん?」

 蒼がレッドの右腕に自分の腕を絡める。

 レッドの右腕に柔らかい感触。蒼の大きめの胸が触れる。

「あのさ、」

「あ、もうこんな時間! また会いましょうね、レッド!」

 蒼はレッドの頬に軽くキスをし、トレーナーカードをレッドの膝の上に置くと、ポケモンセンターを出ていった。

「……………」

 レッドはキスされた頬に軽く触れ、トレーナーカードを見る。

「……?」

 膝の上に置いてあったトレーナーカードには“天海 蒼”の文字。

 レッドのカードはない。

「…入れ替わった?」

 レッドはポケモンを受け取ると、ポケモンセンターを出てすぐに走り出した。

Re: POCKET MONSTERS ( No.14 )
日時: 2011/01/15 19:43
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第5話

2002/06/14(金)10:54


 炎天下のトキワシティに出歩く者は少ない。

 レッドは蒼を探して走り回り、街の北の道に来ていた。

 2番道路。

 陽炎の向こうに森が見える。

「…? まさか、ね……」

 額の汗を拭い、その森を見据えていた時だった。

「レーッド」

「!!?」

 後ろから急に声を掛けられ、驚いて振り向くと、蒼の顔が目の前にあり、更に驚いた。

 蒼はくすくすと笑うと、レッドのカードを差し出した。

「…気付いてたのなら早く返してくれれば良かったのに……」

「ごめんごめん。態とやったんだけど、怒った?」

「……別に」

 自分のカードを取り、蒼にカードを返すと、レッドは少し不機嫌そうにしながらも、森の方へと歩き始めた。

 が、突然青い帽子に黄色いTシャツ、短パンの少年が声を掛けた。

「其処のお前っ! 僕と勝負しろ!」

「…最近の子供って躾がなってないのねー」

「……君の言えたことじゃないと思うよ」

 レッドはヒチョウのボールを構えた。

 少年もボールを構える。

「さ、レッド。この生意気な糞餓鬼に口の利き方を教えてやりなさい」

「…まず君が口の利き方を教えてもらった方が良いと思うけど……」

 蒼の言葉に突っ込みつつもレッドはボールを放った。

 ヒチョウが元気良く飛び出す。

 相手は子鼠のようなポケモン。

「コラッタ、ね。よし、それじゃ、始めようか」

 ポケモン図鑑を鞄に入れ、レッドは少年を見据えた。

 少年は、蒼の言葉が気に障ったのだろうか、とても憤りを抑えた表情だった。

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.15 )
日時: 2011/01/21 20:19
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

さて、オリキャラを募集しようかな、と思います。
立場はロケット団で、階級は小隊長。
2名募集です。
テンプレは此方→ >>3

因みにこんな感じです。
年齢とかの方はサンプルだからです。
【名前】満珠 梨花(まんじゅ りか)
【愛称】ロマン、LM
【CN】ロストメディスン
【年齢】26歳
【性別】女
【性格】とても穏やか。しかし、優しげな笑顔で殺人すら厭わない。
【容姿】茶色のセミロング、黒い瞳。日本人。基本的に色々な服を着る。ロケット団の制服があまり似合わない。
【誕生日】1月6日
【血液型】B型
【身長・体重】身長161cm体重46kg
【利き手】右利き
【出身地】カントー地方セキチクシティ
【一人称】“私”
【二人称】“貴方”“(名前)さん”“(名前)”
【手持ち】
[ポイズン(マタドガス♂)暢気、ちょっと怒りっぽい。特性:浮遊
 梨花がロケット団に入団して間もない頃、上からもらった。
 相手を状態異常にして苦しめるのを得意としている。
[フルーツ(トロピウス♂)頑張りや、力が自慢。特性:葉緑素
 ホウエンでの活動中に捕まえた。
 物理攻撃を得意とするが、主に移動手段として用いられる]
[ハーブ(メガニウム♀)素直、食べるのが大好き。特性:新緑
 梨花初めてのポケモン。梨花が最も信頼している。
 耐久力があり、持久戦を得意とする。チームのリーダー格]
【備考】ロケット団中隊長。薬剤師免許を持っており、薬品に詳しい。
    CNはそこからつけられた。ロストは命を消す為。つまり、意味合いとしては“命を消す薬”になる。
    それを略してロマン、LMなどと呼ばれる。
    過去に一家心中したが、何故か彼女だけ生き延び、ロケット団にスカウトされた。
    いつも丸い口調で話し、とても優しげなイメージがあるが、生物を殺すことに快感を覚える、危険人物。
    どくやくさタイプを好んで使う。
【サンプルボイス】
「ロマンよ。よろしくね」
「あー、成る程ねー……それは困るよねー……」
「あら、こんな所に居たの?」

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.16 )
日時: 2011/01/21 20:54
名前: 紫苑 ◆auXaHdWNFQ (ID: c9BCqrK0)


黒影さん…久しぶり…です…?
初めてだったらどうしよう…;;


…あの…聞きたいのですが…

貴方、神ですか?

急にレベル高い作品が…!!


一番上のURL開いたら…!!
気絶する所でした。

中学生だったのー…ですか…


小五の私の立場が全く無いです。


長文失礼致しました!

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.17 )
日時: 2011/01/21 21:18
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

>>16
お久しぶりです紫苑 様。
貴方の作品は時々読ませて頂いてます。

神などではありませんよ。
一人の人間です。

えぇ、一応中学生です。
成績は芳しくないですが……。

貴方の作品も素晴らしいです。
貴方が小五だと知ったときは驚いたくらいですから。

キャラの方も募集しております故……、またどうぞ。
貴方も頑張って下さい。

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.18 )
日時: 2011/01/21 21:45
名前: 椎羅 ◆geiwiq3Neg (ID: cbSjBA7r)

始めまして、ポケモンはゲームボーイが最高でs((

…初対面でこんなテンションですいません(´・ω・`)
最近のポケモンは難しいなぁとか思いつつ覗いてみると、初代の舞台だったのでテンションが↑w
更新頑張ってくださいね

オリキャラ投下してもいいですかね…


【名前】斉藤 悠助
【愛称】ユウ
【CN】ラース
【年齢】17歳
【性別】男
【性格】真面目で一途。礼儀正しい。何故ロケット団なのかが不思議なくらいだが、仕事の完遂の為なら犠牲を惜しまない。
【容姿】生まれつきの金髪で少々クセ毛。瞳はスカイブルー。
    日本人とイギリス人のハーフ(日本生まれの日本育ち)。私服の時が多い。
【誕生日】5月24日(適当ですいません)
【血液型】A型
【身長・体重】170㌢・58㌔
【利き手】左利き
【出身地】ニビシティ(どの地方覚えてないです;((←
【一人称】俺
【二人称】君、(目上の人には)〜さん
【手持ち】
[ガー(アーボック♂)冷静、抜け目が無い、特性は威嚇。入団の際、上から貰った(当時はアーボ)]
[ラグ(マニューラ♂)せっかち、物音に敏感、特性はプレッシャー。怒りの湖方面で活動していた際に、
 周辺捜査で立ち入った氷の抜け道にて手に入れた(当時はニューラ)]
[ボルス(ボスゴドラ♂)わんぱく、打たれ強い、特性が石頭。ココドラの時から世話をしていた。遅いが防御が固い]
【備考】
家出をした時、電車でやってきたコガネシティにてロケット団にスカウトされた。
最初は良心があり活動に抵抗があったが、何も考えず活動を続けていった。
おかげで今はクスリとも笑わなくなり、完璧に仕事の遂行をするまでとなった。
手持ちのポケモンはとても大切にしている。
【サンプルボイス】
「俺はラース。任務遂行の為、君にはここで倒れてもらう」
「御命令とあらば、何でもいたします」
「俺が本当にしたい事?………さぁな」

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.19 )
日時: 2011/01/21 22:18
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

あやや、入浴中にコメントが。
>>18
初めまして、ゲームボーイ最高でしt(←

なんかウザくてごめんなさい。
いやー、初代とはいえ……ポケモンじゃねーよと友達に言われたくらいに…世界観がガタガタです。

オリキャラ有り難う御座います!

ラース小隊長ですね。
早速ハーフが来ましたねー。母親がイギリス人なんですかね。
ニビはカントーですよ。
礼儀正しい……ある意味向いてますよ。テロ組織ですから((
サンプルボイスを見る限りはクールで忠実な刺客って感じ……?
なんか作中で壊れたらごめんなさい。

コメント有り難う御座いました!

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.20 )
日時: 2011/01/21 22:42
名前: のーむ (ID: YnXlFcJ5)

黒影さん、お久しぶりです!
自分もポケスペ大好きで、黒影さんの小説を見たときにビビっと来てしまいましたw
更新頑張ってください!楽しみにしてます!

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.21 )
日時: 2011/01/21 22:47
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

>>20
お久しぶりです!
ポケスペ……なんでしょうかねw
その期待に応えられるか分かりませんが……頑張ります!
其方も更新頑張って下さい!

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.22 )
日時: 2011/01/22 10:08
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第6話

2002/06/14(金)11:11


「コラッタ! “でんこうせっか”!」

 コラッタがヒチョウに向かって突進する。

 速度はかなりのもので、避けられない。

 しかし、レッドは冷静だった。

「“すなかけ”」

 ヒチョウが足下の砂をコラッタ目掛けて蹴り上げる。

 視界が悪くなったコラッタは自然と勢いが無くなり、ヒチョウのすぐ横を通り抜けた。

「“たいあたり”」

 なんとか砂を払い、体勢を立て直そうとするコラッタに容赦のない一撃が叩き込まれる。

 ふらついたコラッタに、ヒチョウが再び“たいあたり”を仕掛け、それがとどめとなった。

「コラッタ! 畜生!」

 少年は涙目で80円をレッドに投げ付け、コラッタを抱えて逃げていった。

「…え?」

 足下に散らばった十円硬貨に目もくれず、少年の後ろ姿を眺めながら間の抜けた声をあげる。

 十円硬貨を拾い集め、レッドの手に戻すと、蒼は妖艶な笑みを浮かべた。

「ねぇ、レッド? 今日は何処まで行くつもり?」

「…早めにトキワの森を抜けて、ニビまで行きたい」

「今日中に?」

 蒼が尋ねると、レッドは頷いた。

「トキワの森で日が暮れるのが関の山だと思うけどね。私も行って良い?」

 少し考えてから、レッドは小さく頷いた。

「決まりね。ところで、野宿の準備はある?」

「……野宿なら準備はいらないよ。取り敢えずお昼ご飯食べたら食べ物買って、それから行くつもり」

「…貴方本当に初めてなの?」

 またレッドが頷くと、蒼はレッドの頬に軽くキスをした。

 キスされた頬に軽く触れながら、ポケモンセンターまで戻り、喫茶店で軽い食事をする。

 蒼はその間もレッドに話しかけていたが、レッドは首を横に振るか縦に振るかのみで、蒼が一方的に話す形になった。

 食事を終えると、フレンドリィショップで安めの弁当を二つ買い、トキワシティの北、2番道路を歩き始めた。

 途中、何度か勝負を吹っ掛けられ、その度に勝利をおさめていく。

 そして、トキワの森の入口に辿り着いたとき。

「…パトカー?」

 一台の警察車両がエンジンが掛かったまま放置されていた。

 サイレンは鳴っていないが、ランプは回りっぱなしだ。

 トランクが開けてあるのは、車載ショットガンを持っていった形跡だろう。

 側面に“V.C.P.R.”(Viridian City Pokemon Ranger)と書かれており、それがトキワシティの署のものであることが予想できた。

 辺りに人の気配はなく、この車が何故此処に止まっているのかが更に分からなくなった。

「封鎖くらいされてても良いと思うんだけど……なんでこれだけ?」

 トキワの森は環境保護区域の為、車で入ることはできない。

 歩いていったのだろうか。

 …ショットガンを持って?

「取り敢えず……行きましょ」

 この時、二人はこの奥に何があるのか、理解していなかった。

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.23 )
日時: 2011/01/23 23:39
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: /HyWNmZ0)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

あまりやりたいことではないのですが……上げです。
更新出来ません……。

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.24 )
日時: 2011/02/06 10:48
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: pDyYudP2)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第7話

2002/06/14(金)11:38


 薄暗い森の中、周囲を官給のライトで照らしながら歩く。

 極度の緊張感に自然と息が荒くなった。

 密集した木々の背は高く、日が射さない為、気温自体は其処まで高くないが、額には汗が浮かぶ。

 もしも、これが仕事じゃなくて、警戒すべき相手も居なければ、最高の休憩場所となっただろう。

 しかし今回は仕事なのだ。

 少し後ろを見ると、ショットガンを抱えた同僚の背中が見えた。

 何故、ロケット団のメンバーが潜伏している、などという情報がある危険な森の中にたった二人で調査に来たのか。

 そもそも、ロケット団はマフィアというには過激すぎるんじゃないだろうか。

 団員は全員が武装していて、ことあるごとにポケモンや金を奪い、闇の取引をする。

 一人や二人の人間を闇から闇へ葬るかのように始末するような組織だ。

 そんな連中が潜んでいる森に二人の、しかもポケモンとロープと手錠とライトと自動式拳銃しか持っていないようなレンジャー隊員が挑むなど、正気の沙汰ではない。

 そんなことを考えていた時だった。

 背後の同僚が息を吐く。

 その一瞬の間に何者かが同僚に襲いかかり、あっという間に倒し、木々の間に消えた。

「!?」

 振り向き、自動式拳銃を向けてみるが、もう敵は居ない。

「おい、大丈夫か!?」

 辺りを暫く警戒した後、しゃがみ込み、俯せに倒れている同僚の身体を仰向けにした。

 同僚の首にはアサルトライフル用の銃剣が一本、深々と突き刺さっていた。

 抜く余裕もなかったのだろうが、あの一瞬で相手に近付き、首に銃剣を突き刺し、木々に消えたのは、相手が相当手練れであることを窺わせる。

 溢れ出る血液と見開かれた目、まだ熱を残しながらも段々と冷たくなっていく身体が同僚の死を物語る。

 その同僚の遺体を地面に下ろし、見開かれた目をそっと閉じると、彼は立ち上がった。

 相手の人数、使用する武器、それぞれの特徴も分からない以上、一人では警戒が足りない。

 モンスターボールから、相棒のガラガラを出し、自分の後ろを任せる。

 相手が素早いことが分かった為、取り回しが利かず、隙が出来るショットガンは不要と判断し、自動式拳銃のみで警戒することにした。

 右手で自動式拳銃を構えながら、左肩のケースから無線通信機を取り出す。

 電波状況が悪く、酷く雑音は入っているが、署との連絡は取れるようだ。

「此方、トキワの森を調査中の浦和。トキワの森を調査中の浦和。本部どうぞ」

『…キワ本部。現…を伝え…』

「同行していた園田が死亡。殺害された。犯人は未だ付近に潜伏している模様。一人での調査続行は不可。退却も不可。応援を頼む」

『了解。現在…は?』

「不明。トキワ0819-4か8付近と思われる。早急の支援を求む」

『了…。すぐに…援…送る』

「感謝する。オーバー」

 交信を止め、無線通信機をケースに戻すと、辺りの気配に神経を研ぎ澄ました。

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.25 )
日時: 2011/02/06 22:15
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: pDyYudP2)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第8話

2002/06/14(金)11:44


 黒い帽子、黒い服、黒いブーツ、くすんだ緑の髪が特徴的な男は、少し離れたところからポケモンレンジャーの隊員の様子を見ながら、無線通信機の周波数を合わせた。

「此方、エリス。応答願います」

『此方、ラース。どうした?』

 若い男の声が返ってくる。

 ポケモンレンジャーの官給無線通信機より性能は良いことが窺えた。

「地区内を調査中のポケモンレンジャー隊員一名の殺害に成功。もう一名は依然、調査を続けている模様」

『そうか。先程、その隊員のものと思われる無線交信を傍受した。後三十分もしない内に増援が来るだろう。その隊員を始末したらすぐに退却しろ』

「了解。発砲許可を」

『許可する。ただし、必ずサイレンサーを使うように』

「了解」

 無線通信機の電源を切り、エリスは腰のホルスターから拳銃を抜いた。

 少し特徴的なデザインの自動式拳銃で、既にサイレンサーが着用されていた。

 有効射程約90m、.22LR弾を使用し、とても狙いやすいこの拳銃は、暗殺等にとても適している。

 エリスは口元に小さく笑みを浮かべた。

 少し姿勢を高くし、照準を隊員の頭部に合わせる。

 そして、引き金を絞った。

 銃声はサイレンサーによって抑えられ、殆ど響かない。

 .22LR弾は真っ直ぐ隊員に向かっていった。

「ぇ……?」

 彼の、最期の言葉だった。

 ドサッ、という音と共に隊員が倒れ、そのすぐ近くに彼の自動式拳銃が落ちる。

 ガラガラが困惑した様子でその身体に駆け寄る。

 エリスはそれを見届けると、すっと立ち上がり、ガラガラに向けて続けざまに三発撃った。

 ガラガラが倒れるのを確認し、ゆっくりと死体に近付く。

 そして、先程撃ったのとは別の隊員の死体の首から銃剣を引き抜くと、その刃に付着した血液を払い落とし、立ち去った。

 その場には、死体だけが残された。

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.26 )
日時: 2011/02/06 23:29
名前: 莉遠 ◆71ZCESB8ZI (ID: 0cbUjVkJ)

こんばんは。最近ブラック・ホワイトをプレイし、さらにポケモンにはまってしまったダメ高校生莉遠(りおん)です。

すっごく面白いです。自分もポケモンの小説書いてますけど技術が全く違う・・・。

このダメダメ理系高校生に文を書くコツを教えてほしいです・・・(理系だからそういうセンス全くなし・・・


—オリキャラテンプレ—

【名前】天野 睡蓮
【愛称】天邪鬼・レンちゃん
【CN】ゲーデ(死神)
【年齢】21歳
【性別】女
【性格】すごく男勝りで一人称俺。とてもサバサバしていてかなりの毒舌。ほぼヤンキー。
【容姿】髪は短く、金髪なのでパッと見男っぽいがなかなかの巨乳ですぐ女だとわかる。目の色は黒色。いつも着物を着ている。
【誕生日】6月3日
【血液型】O型
【身長・体重】身長159cm体重48kg
【利き手】両効きだが基本右。
【出身地】ジョウトのエンジュ。
【一人称】上記のとおり俺
【二人称】お前
【手持ち】ラプラス『外見に一目ぼれして捕まえた。』
     ライチュウ『最初のパートナー。ピチューのころから仲良し』
【備考】トレーナーとしての実力は高く、超攻撃型。

【サンプルボイス】

『テメェ・・・やんのか!やんねぇのか!ああ!?』

『俺はゲーデ。死神、そして天邪鬼と色々呼ばれてる』





お願いしま〜す。

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.27 )
日時: 2011/02/07 23:34
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: pDyYudP2)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

>>26
初めまして。
お褒めいただき、嬉しく思います。
技術……は確かに全く違うかも知れませんね……世界観崩壊もいいとこです。
理系には理系なりの書き方がありますよ、きっと。

オリキャラ有り難う御座います。
ゲーデ小隊長ですね。
取り敢えず使わせてはもらいますが、なんか出番少なかったらごめんなさい。
なんか上司にまで暴言吐いてるキャラになりそうですが……頑張ります。

コメント有り難う御座いました!

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.28 )
日時: 2011/02/09 17:58
名前: 五十嵐 ◆geiwiq3Neg (ID: ADUOsQyB)

どうも、椎羅改め五十嵐です。お久しぶりですw

久しぶりに来させていただいたのですが…話が進んでいますね!
オリジナルキャラも出させていただいているようで、とても嬉しいです^^
まぁ本当に自由に使ってやってください、更新楽しみににていますノシ

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.29 )
日時: 2011/02/09 23:25
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: pDyYudP2)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

>>28
あやや、お久しぶりですねー。

いや、ほんとラース小隊長は使い勝手が良くて……これからも割と出てくる予定です。
嬉しいコメント、有り難う御座いました!

Re: POCKET MONSTERS オリキャラ募集 ( No.30 )
日時: 2011/02/10 23:54
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: pDyYudP2)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第8話

2002/06/14(金)11:44


 トキワの森の北側、2番道路の隅の雑木林に、目立たないようにそのテントは立てられていた。

 カクレオンが数匹居るらしく、道路側からは殆ど完璧にカムフラージュされていた。

 その保護色の応用で隠されたテントの中には、八人の黒服の人間が居た。

 全員でテーブルを囲み、テーブルの上の地図を眺めている。

 少々癖があるが綺麗な金髪、スカイブルーの瞳の白人らしき青年、ラース小隊長は、地図上のほぼ中央を指差しながら説明する。

「つまり、トキワ0819-3エリアから0816-4か5辺りの何処かに死体を移動させるわけです」

 その説明を聞き、金色の短髪に黒い瞳、胸を見て辛うじて女だと分かる程に中性的な容姿の女性、ゲーデ小隊長が左膝に乗せていた右足を下ろした。

「それで、どうするんだ? 死体を移動させて、何だ?」

「陽動です。丁度あの地区は森の南側。あの辺りに敵を集め、その隙に撤収します」

 ラースの言葉にゲーデが反論する。

「撤収? 冗談だろ? これ撤退作戦なのかよ? 俺ァてっきりまとめて吹っ飛ばすのかと……」

「それは出来ないこともないが、危険すぎる。第一、今此処にある爆薬はアップル・グレネードくらいだ」

「破片手榴弾なら十分だろ?」

「M67は信管点火後5秒程で爆発する。それも、5mの範囲に居れば致命傷だし、飛び出した破片は15mは飛ぶ。そんな危険な任務を出来る程、余裕はない」

「はっ……勉強はちゃんとしてんだな。それで、どうするんだ? 後十五分もあればレンジャーの連中は来るぜ?」

「何のための非正規戦闘専門の特殊部隊だ。その手の訓練も施してある」

「そうかよ。で、中隊長はどう思う?」

 話を振られ、茶色のセミロングに黒い瞳の女性、ロストメディスン(ロマン)中隊長はのんびりした声で答えた。

「良いんじゃなぁい? でも、敵はどうやって集めるの?」

 ロマンの質問に、ラースは口元に小さく笑みを浮かべ、腰のホルスターに手を掛けた。

「これを、使うんですよ」


 黒服の人間が四人、森の中で動き回っていた。

 一人一体ずつ、死体を担ぎ、残りの二人は、片方が水で血を洗い流し、もう一人が周囲を警戒している。

 血を洗い流した男がふと腕時計を見る。

 増援到着の予想時刻まで、残り十分程。

 四人は急いで森の南側まで死体を運んだ。

 南側の入口近くの林の中、地面に死体を置くと、二人は森の奥へと消えた。

 二人は、増援が来るのを待つ。

 そして、ポケモンレンジャーの増援が到着した。

 レンジャーの車両が二台停車し、それぞれから二人ずつ、隊員が出てくる。

 二人は互いの表情を確認し、頷くと、ゆっくりとその場を離れた。

 自動式拳銃の照準を死体近くの地面に合わせ、連続して引き金を引く。

 発砲音が三発響き、レンジャー隊員が一斉に其方を向く。

 二人は頭を低くし、北部まで戻るルートを辿った。

 この時、この場にいる全員が、この森に、子供が入り込んでるとは思っていなかった。

Re: POCKET MONSTERS ( No.31 )
日時: 2011/02/11 18:05
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: pDyYudP2)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

—頂いたオリキャラ—
【ロケット団小隊長】
>>18 斉藤 悠助(椎羅 様)
>>26 天野 睡蓮(莉遠 様)

Re: POCKET MONSTERS ( No.32 )
日時: 2011/02/27 08:39
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: MDpJUEHb)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第9話

2002/06/14(金)12:20


「そろそろ食べようよ」

 蒼が提案すると、レッドは立ち止まって頷いた。

 蒼の表情がパッと明るくなる。

 レッドは小さく溜め息を吐いて、鞄から弁当を取り出した。


 弁当を食べながら、レッドは疑問を口にした。

「やけに……ポケモンに会わない」

 言いながら、森の入口に停められていたパトカーを思い出す。

 レンジャーの所為だとは考えにくい。

「私達を恐れてるとか? ないよね、そんなの。ポケモンはみんな人間を恐れないもん」

「だとすると……」

 何か、何らかの事件が起こっている。

 食べ終わった弁当の容器を買ったときの袋に戻して、袋の口をしっかりと結び、鞄に入れると、レッドは立ち上がった。

 辺りを見回し、ふと気付く。

 地面の、その場所だけ、濡れている。

 少し湿った土に、大量の水が掛けられたかのような。

 レッドはしゃがみ込んでそれを調べてみた。

「どうしたの、レッド」

 蒼が釣られてその水たまりを覗き込む。

 レッドはその水に指先を触れ、すぐに指先の臭いを嗅いでみた。

 水と泥の臭いに混じって、微かにする鉄分の臭い。

「鉄臭い……」

 同じ事をした蒼が呟く。

 レッドは暫く辺りを見回していたが、それ以外は特に何もないと考え、歩き出した。

「あ、ちょっと、レッド!」

 慌てて追いかけてくる蒼を特に気に留めることもなく、レッドは歩き続ける。

「どうしたのよ、レッド?」

「…危ないよ、此処」

「……? 危ない……?」

 それ以上、レッドは喋らなかった。

 蒼は軽く首を傾げながらもレッドの後を追う。


 北側の出入口では、テントが片付けられていた。

 帰還した5人も含めて16人、全員が作業着だ。

 畳んだテントと武器などをトラックに載せ、その上から市販のカバーを被せてカモフラージュ。

 ゲーデが運転席、そのお供らしき男が助手席に座り、トラックのエンジンが掛かる。

 その後ろには側面に“岩崎工務店”とロゴが入った軽ワゴン車が二台。

 前の方にラースとロマンとその他の団員、計6人。

 後ろの方には8人が少し狭そうに乗っている。

 欠員が居ないのを確認し、三台は出発した。


「ったく、エブリイに8人で乗るなんて頭おかしいよな」

 ぎゅうぎゅう詰めのワゴン車の助手席で男が愚痴をこぼした。

 その男の足下には怯えた表情に涙を浮かべた少女が押し込まれていた。

「お前もなー、出来れば前の中隊長なんかと一緒に乗せてやらぁ良かったなぁ」

「はは、銃を持たせりゃ百発百中なのに、普段の性格がそれときてる。可愛い顔が台無しだぜ、お嬢さんよ」

 運転席の男が笑いながら言う。

 少女は俯いたまま、じっとしている。

 車はそのままニビシティへと走っていった。

Re: POCKET MONSTERS ( No.33 )
日時: 2011/03/05 21:22
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: sycQ9msz)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第10話

2002/06/14(金)15:44


 森は意外にも早く抜けられた。

 蒼が喚く。

「まったく、嘘っぱちじゃないの! 一体誰よ、トキワの森は抜けるのに丸一日掛かるって言ったの!?」

 君だよ、と心の中で言いながら、レッドは遠くの方を眺めた。

 小綺麗に舗装された道の先に街が見える。

 ニビシティだ。

 レッドは喚く蒼を無視し、歩き始めた。

 蒼もついてくる。


 ニビシティの郊外にある、いつ工事を始めるのかも分からない、市営住宅の建設予定地。

 隅の方に4ドアセダン型小型乗用車が停められているのみで、人の気配はない。

 其処にトラックと軽ワゴン車二台が停まる。

 ゲーデのお供の男がトラックから降りて辺りを見回す。

 次に前の方の軽ワゴン車から団員達が降り、腰の工具ケースに入れた自動式拳銃に手を触れながら辺りの様子を窺った。

 ロマンが少し大型の通信機の電源を入れる。

「此方、第四非正規戦闘部隊ロストメディスン中隊長。大隊長、応答願います」

『此方、本部。中隊長、0293号作戦は同行の小隊長に任せて、お前は一部隊員を連れて帰還しろ』

「了解、シルクとリリーとヴィネガーを連れて帰還します」

『いや、リリーは残しておけ。シルクとヴィネガーだけで十分だ』

「了解しました」

 ロマンは割と早く支度を済ませ、建設予定地隅の乗用車の後部座席に乗り込んだ。

 団員二人は前に乗り込み、二人のうちのシルクという隊員が運転することになった。

 エンジンが掛かる。

「じゃ、頑張ってね」

 ロマンは聞こえる筈もないような小さな声で呟いた。


 ニビシティとハナダシティの間に聳える山、御月見山。

 翌日の作戦に向けて、ロケット団が潜入しているのに、誰も気付くことはなかった。

Re: POCKET MONSTERS ( No.34 )
日時: 2011/03/05 10:23
名前: 蒼月白星鏡 ◆kuB5mqYaRs (ID: khxqjExY)
参照: http://pokemon-ds.net/cgi/novel/index.cgi?mode=view&no=1852

初めまして、蒼月(略した)という者です。



いや、"此処では"初めましての方が正しいかもしれない。というよりそっちの方が正しいです。



理由はURL参照。そしたら私の正体が分かりますよフッフッフ(((



黒影さんの名前を見た時、まさかとは思いましたが…URLを見てみたらあらビックリ!あの黒影さんじゃないですか!(どこの通販だ



此処に居るなんてびっくりです。偶然というか必然というか運命というか…(昼ドラチックになってるぞ



まだ全部読み切れてないなので、ゆっくり読んでいきます。ゆっくりしていってね!((((



私はポケモンではなく、別のアニメの小説を書いていますが…



よし、あのドSとアホがコンビの探検隊をリメイクしちゃって此処で書こう(((((((



奇跡「おま」



上の名前、黒影さんだったらわかる…と思う!そう信じる!!



何か途中からgdgdで申し訳ありません。自重します。



では。連載頑張って下さい!

Re: POCKET MONSTERS ( No.35 )
日時: 2011/03/05 18:59
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: sycQ9msz)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

>>34
あ……貴方は……!?
もしや、某小説掲示板でポケダン系の小説を書いていて、何か結構東方に詳しくて、ドSと鬼畜の混合種の生みの親、零さんでは!!?
URLとか口調とか他諸々で分かっちゃいましたよ!
やっぱり運m(殴
こっちでも書かれていたのですね!
探してみます!

お互いに頑張りましょう!

Re: POCKET MONSTERS ( No.36 )
日時: 2011/03/09 14:09
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: sycQ9msz)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第11話

2002/06/14(金)16:33


「ま、参りました……」

 少年が倒された自分のポケモン達をボールに戻しながら言った。

 顔が引きつっている。

「はい、お疲れさま」

 また少し強くなったヒチョウとヒエンをボールに戻し、レッドは少年の方を見た。

 少年が渋々十円硬貨を数枚渡す。

 レッドの手の中を覗き込み、蒼が言う。

「80円……しけてるわねー」

 少年の顔が更に引きつる。

 レッドはその十円硬貨を握り締め、少年の方を見てから、蒼の方を見た。

「…僕達はカツアゲしてるわけじゃないんだよ?」

「同じようなもんじゃない。尤も、仕掛けてくるのは向こうだけど」

「……………」

 小さく溜め息を吐き、少年の方に目を戻す。

 既に少年はニビシティへと駆けていっていた。

 レッドは八枚の十円硬貨を財布に入れ、ニビシティ目指して歩き始めた。

 蒼もそれに続く。


 所々、休憩やバトルも交えながら二時間ほど歩き、漸くニビシティについた頃にはもう夕方だった。

 夏の初めの為、其処まで暗くはないが、日も傾き、日没が近いのがよく分かる。

 ニビの街並みを眺めたりしながらもポケモンセンターに辿り着く。

 ポケモンの回復を頼み、レッドと蒼はホテルスペースへと向かった。

 ポケモンセンターのホテルはトレーナーに限り、普通のホテルよりかなり格安だ。

 3000円あれば二人泊まれてしまう(流石にルームサービスは別だが)。

 個室にはシャワー室と冷暖房が完備されている。

 レッドと蒼は蒼の要望で、同じ部屋に二人で泊まることとなった。


「綺麗ねー」

 二階の一番階段に近い部屋、204号室。

 蒼が話しかけるが、レッドは返事をしなかった。

 レッドは洗面所に入り、シャワー室を覗き込んだ。

 少し狭いが、小綺麗だった。

 次にベッドを見る。

 80cm程の間を開けて、二つ並んでいる。

 レッドは窓際のベッドに荷物を下ろした。

 そして、ふと思い出す。

「捨てて来なきゃ」

 鞄から空の弁当の容器が入ったビニール袋を取り出し、ゴミ箱に入れた。


「じゃ、私シャワー浴びるから。覗いても良いよ?」

「……………」

 蒼が言っても、レッドはベッドで寝そべりながら翌日の予定を考えていた為、返事はなかった。

「…突っ込みなさいよね」

 蒼は小さく言うと、洗面所のカーテンを閉め、服を脱いでシャワー室へと入った。


 結局、蒼がバスタオル一枚で出てきたのにすら反応を示さず、考え事をしていたレッドは蒼に(バスタオル一枚で)のし掛かられて、初めて考えるのをやめたという。

Re: POCKET MONSTERS アンケート始めました ( No.37 )
日時: 2011/03/15 19:35
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: NoXA3WbV)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

【アンケート】

Q1 作者をどう思いますか?

Q2 これまでのこの小説を読んで感じたことをお書き入れ下さい。

Q3 この小説内で好きなキャラが居れば、お書き入れ下さい。

Q4 Q3で答えた方。好きな理由をお書き入れ下さい。

Q5 ご意見があれば、どうぞ。

Q6 最後に一言どうぞ。

Re: POCKET MONSTERS アンケート始めました ( No.38 )
日時: 2011/03/16 21:14
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: NoXA3WbV)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第12話

2002/06/15(金)08:02


「優しい雨に打たれー♪ 緑が蘇るようにー♪」

「…“時の旅人”?」

 レッドは歯磨きを終え、荷物の準備をしている蒼の歌のタイトルを呟いた。

「うん、正解。知ってるんだ?」

「……………」

 無言のレッドに蒼は少し頬を膨らませると、手元の傷薬を投げ付けた。

 レッドはそれを片手で取り、軽く放る。

「危ないよ」

 蒼はパッと笑顔になった。


 ニビシティの一角。

 一軒の民家の前に赤いランプを回したパトカーがけたたましいサイレンと共に停車した。

 側面に“P.C.P.R.”(Pewter City Pokemon Ranger)と書かれており、ニビシティのものだということが分かる。

 パトカーから二人の隊員が出てきて、民家に自動式拳銃を構える。

『出てこい。其処にいるのは分かっている』

 拡声器で大きくされた男の声が響く。

 暫くして、民家から一人の男が出てきた。

 黒い短髪に顎髭、Tシャツにジーンズというラフな格好の男は手を頭の後ろにやり、ゆっくり歩いてきた。

『其処で止まれ』

 男が立ち止まる。

 パトカーの運転席から、一人の隊員が出てきた。

 ゆっくりと男に近付き、後ろの隊員の一人もそれに続く。

「調べろ」

 運転席の隊員が言うと、もう一人が男を後ろ手に捻り上げ、ポケットから財布を抜き取り、運転席の隊員に投げ渡した。

「…全部盗んだ金だな?」

「んなわけあるかよ! 俺が働いて稼いだんだ!」

「まともな仕事もしてない癖によく言う」

 財布の中身を確認し、紙幣を数枚抜き取った。

「万札が6枚、千円札が4枚……被害額と同じだな」

「誰でもそんなはした金持ってんだろ!」

「口の利き方に気を着けろ」

「いてててっ!」

 男の腕を後ろ手に押さえ込んでいる隊員が力を強める。

 運転席の隊員が財布を男の頭の近くに投げる。

「額がどうであれ、窃盗は窃盗だ。乗れ」

「くそがっ……!」

 男を後ろの座席に押し込み、パトカーは出発した。


『作戦開始まで一時間を切ってる。準備は良いな?』

「完了しています。いつでも開始は可能ですが」

『待て。残り50分だ。開始予定時刻の午前九時まで待つんだ』

「了解」

 エリスだった。

 彼は無線通信機の交信をやめると、昨日、隊員を葬った自動式拳銃を整備し始めた。

 すぐ隣で、昨日車の助手席に押し込まれていた少女、リリーも自動式拳銃の整備をしている。

 作戦開始予定時刻、午前九時までは約50分。

 時間は多くはないが、使い慣れた拳銃の整備には十分だった。

Re: POCKET MONSTERS アンケート始めました ( No.39 )
日時: 2011/03/16 21:29
名前: 五十嵐 ◆geiwiq3Neg (ID: WgY/GR3l)

どうもお久しぶりです、元椎羅です。
話がかなり進んでいたので、一気に読ませていただきました!
アンケ中だという事で書かせてもらいました、行進頑張ってください^^

【アンケート】

Q1 応答に丁寧でとても印象は良いと思います^^

Q2 独創的な世界観で、読んでいて飽きが来ませんw
   安定した文章なので更新が楽しみです。

Q3 蒼姐さんです(`・ω・´)

Q4 妖艶な雰囲気が好きだったりします(キリッ

Q5 特にはないでふ((

Q6 更新頑張って下されぇえええい!((黙。

Re: POCKET MONSTERS アンケート始めました ( No.40 )
日時: 2011/03/16 22:15
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: NoXA3WbV)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

>>39
お久しぶりですね。
アンケート回答ありがとうございます。

独創的……褒め言葉ですね、感謝です。
蒼に「姐さん言うな!」とか怒られそうですが、まぁ良いでしょう。
雰囲気はそれ結構意識してます(特にレッドに対して)。

応援ありがとうございます!
まだまだ未熟者ではありますが、何卒よろしくおねがいします!

Re: POCKET MONSTERS アンケート始めました ( No.41 )
日時: 2011/04/18 20:56
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: NoXA3WbV)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode

第13話

2002/06/15(金)08:38


 ニビシティ、ポケモンジム。

「どうしたの? 入らないの?」

「……相性が悪い。みずタイプかくさタイプかのどれかを捕まえて来ないと……」

「そっか。あ、私のポケモン貸そうか?」

「いや、いい」

 レッドはさっさと歩き出した。

 蒼も続く。

 向かう先には、御月見山。


 御月見山の頂上、白っぽいパーカーにジーンズ、黒のハイカットスニーカーという、民間人と同じ様な格好をしたラースは木に寄り掛かりながら、通信機の電源を入れた。

「作戦開始10分前。これまで民間人の出入りは?」

『数分前にTシャツにジーンズの男、ついさっき赤い帽子の少年と白い帽子の少女がそれぞれ入りました。Tシャツの男は、レンジャー車両から放り出されてたところを見ると、レンジャーの潜入か何かだと思います』

「違うな。恐らく、奴だ」

『奴? 例の仕事人ですか?』

「ああ。大方、またレンジャーの悪徳隊員に汚い仕事を押しつけられたんだろう」

『…警戒は?』

「しておけ。どのみち其処は封鎖するんだ」

『了解』


 時計が午前九時を示す。

 御月見山管理棟の警備室では、警備員の男が二人、監視カメラの映像を見ながら椅子に座ってくつろいでいた。

「ふあーあ……暇だな……」

「そうだな……まったく、こんな山で誰が事件なんか起こすかねぇ……」

 その時だった。

 画面に黒ずくめの男の姿が映った。

 手にはサブマシンガン。

 二人は顔を見合わせ、椅子に座り直す。

 確かに映っている。

 一人がポケモンレンジャーに通報しようと、警報装置に手を掛けた時だった。

 警備室の扉が開かれ、先程画面に映った男と同じ様な格好をした緑髪の男、エリスが入ってきた。

 エリスは流れるような動きで、自動式拳銃を警報装置に手を掛けた警備員に向け、引き金を引いた。

 とても静かな銃声と共に、片手で銃を撃ったエリスの腕が反動で跳ね上がる。

 首に.22LR弾を撃ち込まれた警備員は絶命し、床に倒れ伏した。

「てめっ……!?」

 もう一人の警備員が腰のホルスターに手を掛ける頃には、既にエリスは警備員の喉元に狙いを定めていた。

 エリスが引き金を引く。

「かッ……!!?」

 警備員は数歩後ろに下がり、先程まで座っていた椅子に躓き、壁に倒れかかると、そのままずるずると座り込んだ。

「かッ……はッ……!!」

 目を見開いたまま、ゆっくりと倒れ込む。

 帽子が頭から転がり落ち、肩が床に着き、最後に頭が力無く床に着いた。

「リリー、ドアを閉めろ」

「はい」

 エリスが警備室から出ると、エリスのすぐ後ろで待機していたリリーが静かにドアを閉める。

 エリスは無線通信機の電源を入れた。

「此方、エリス。警備員を始末、警備室の制圧に成功しました」

『流石だな、エリス』

 ラースの声が返ってくる。

『さて、次は人質の確保だ。報告では、子供が二人、男が一人入ってきてる。どちらかを確保して、頂上まで連れてきてくれ』

「了解」

 無線通信機の交信を止め、エリスはリリーに指示を話すと、後ろ腰のホルスターに先程の自動式拳銃を戻し、太股のホルスターから別の自動式拳銃を取り出した。

 その自動式拳銃を見て、リリーが口を開く。

「.22口径好きなんですね。Mk2の次はMOSQUITO(モスキート)とは……」

「口径は同じ方が良いだろ」

「そういう問題ですか……いっそMk.23 MOD0にしても良いと思いますけどね」

「.45口径は好かねぇな。そういうお前もM92Fだが、少しは消音する気にならねぇのか?」

「9mmが好きなのと、M92Fは使いやすいのと、昔から使っているので、嫌です」

「少しは冒険しろよな、まったく」

 エリスは自動式拳銃を手に、辺りを見回す。

 リリーがその背後を守る。


 Tシャツにジーンズ、黒いスニーカーの男、最勝寺 健介(さいしょうじ けんすけ)は、壁に張り付くようにして、辺りを警戒していた。

「武器もなしにどうすれば……仕方ない、MP5辺り鹵獲してゲリラ戦をするか……」

 そういう彼の見ている先には、何かを仕掛けている様子の黒ずくめが居た。

 背中にはサブマシンガンを背負っており、近くに護衛は居ない。

「頼りにしてるぜ、ゴウスケ」

 健介はそっとモンスターボールからゴーストを出した。

 ゴースト、ゴウスケが無音で黒ずくめに近付く。

 そして、黒ずくめをすっと、包み込んだ。

「!!?」

 黒ずくめが苦しみ出す。

 しかし、声が出ない。

 ものの二分と経たない内に黒ずくめはガクリと項垂れた。

 ゴウスケがゆっくりと実体化し、黒ずくめの身体を静かに降ろす。

「よくやった」

 サブマシンガンを手に取り、健介はゴウスケを褒めると、ボールに戻した。

Re: POCKET MONSTERS アンケート始めました ( No.42 )
日時: 2011/04/25 23:18
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: NoXA3WbV)
参照: http://loda.jp/kakiko/?id=428.jpg&ndlpass=0668

絵を描いてみました。
ロケット団第四非正規戦闘部隊のリリーです。
作中でも何度か出てますね。
なんか、胸のRマークないとロケット団に見えない……。
どうやったら絵って上手く描けるようになるのかなー、とか思う今日この頃。
持ってる拳銃が分かった人は是非コメントして下さい(有名だけど、多分分かんないです。下手ですもの)。
お目汚し失礼しました。

Re: POCKET MONSTERS アンケート始めました ( No.43 )
日時: 2011/05/10 00:26
名前: 黒影 ◆BX9zGDO0G. (ID: NoXA3WbV)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/favorite.php

第14話

2002/06/15(金)09:25


 レッドと蒼は、この異常事態に既に気付いていた。

 サブマシンガンを構えた黒ずくめの男が二人、自分達を捜しているのを見たからだ。

「どうするの、レッド?」

 山の中の洞窟を利用して作られたのだろうか、広い地下駐車場の一角で、

「これ、何だと思う?」

 蒼の質問には答えず、レッドは四角い物体を蒼の目の前に差し出した。

 煉瓦ほどの大きさで、何かが差し込まれ、油紙に包まれたそれには、確かに“C4”と記されているのが蒼にも分かった。

「プラスチック爆弾……? どっから出てきたのよ、そんなもの……」

「其処の壁際の車の下。あと幾つかある」

 レッドが指差した先には、職員のものだろうか、白い乗用車が停められていた。

 確かに、下にはC4が三つ置かれているのが見えた。

「そんなに沢山あったら、軽くこの駐車場吹き飛ぶわよ?」

「じゃあ、僕達もお陀仏だね。よく見ると、其処の壁の消火栓の上にも二つ置いてある。コードは、大分長いみたい」

「辿っていく、なんて馬鹿なことはしないわよね?」

「勿論。どうにかして、ここから出よう」

 そう言うと、レッドはC4を元の場所に戻した。

「これは人為的に起爆しないと、爆発しないわ。だから、多分まだ大丈夫」

「急ぐに越したことはないよ」

 レッドは物陰に隠れながら、駐車場を出た。

 蒼も続く。


「持ってると思ったんだがな……」

 先程、殺害した敵の死体の鞄を調べながら、健介は呟いた。

 そして、ベレー帽の裏に付いているタグに気付いた。

 そのタグには“Sharp”と刻まれている。

「…名前、か? シャープ……こいつはどっからどう見ても日本人だが……不自然だな」

 次に出てきたのはA4サイズのファイル。

 中には、“作戦指令書”と書かれたA4サイズのプリントが閉じられていた。

『作戦指令書』

『作戦コード0293』

『実施時間 6月15日午前9時より120分間』

『目標1、御月見山正面ゲートの封鎖』

『目標2、警備室及び管理棟の制圧』

『目標3、人質の確保及び爆薬の設置』

『目標4、化石の確保』

『目標5、人質及び“使い捨て”の殺害』

『目標6、脱出及び御月見山の爆破』

『備考1、目標2はサイレンサー着用のSturm Ruger MkIを使用すること』

『備考2、人質は登山客が居ない場合に限り、職員とする』

 健介はゆっくりと次のページを開いた。

『“脱出”リスト』

『Laas(ラース)、Gede(ゲーデ)』

『Aryl(アリル)、Fred(フレッド)、Rance(ランス)、Sharp(シャープ)』

 其処まで読んで、健介はファイルを閉じた。

「六人でこれが出来る筈がないから、他にも居るんだろうな……まさか、他は全部使い捨てで、この六人以外は全員殺す気か……」

 狂ってやがるな、と呟き、サブマシンガンの予備弾倉と無線通信機とタグ、そしてファイルを殺害した敵“Sharp”の鞄に入れる。

 それを肩から掛け、サブマシンガンを構えると、健介は死体を近くの倉庫の中に放り込んだ。

「さて、行くかな……」


「まだ捕まらないと?」

 緑髪の、ヨーロッパ系の男は自動式拳銃の整備をしながら言った。

「あぁ。どうにも、上手く隠れてるらしい。たった16人。それもその中の数人はC4の設置、二人は小隊長の護衛。ローラー作戦も出来ねぇ」

 私服の男が返した。

 そして、すぐに私服の男は続ける。

「しかし、お前もアレだな。ゲーデ小隊長に気があるだろ」

「ゲーデ小隊長に? まさか。ロマン中隊長なら分からないこともないけどな」

「中隊長はやめとけ。キスだけで毒盛られて死ぬって噂だ」

「ははっ、どんな毒だよ」

「さぁな。分かりゃ苦労はしねぇだろうよ。お、噂をしてたら来たぜ」

 そう言われて見てみると、丁度部屋にゲーデが入ってきたところだった。

 ゲーデは部屋をぐるりと見回してから、二人の様子を観察し、言った。

「…お前等、無線はどうした?」

 私服の男はすぐにポケットから無線通信機を取り出す。

 緑髪の男は耳元の髪を掻き分け、インターカムを見せた。

「連絡が行ってねぇのか……シャープが行方知れずだ」

「シャープが?」

 私服の男が返す。

「あぁ。どうも、連絡が取れないらしい。俺は報告を受けただけだが……まぁ、見つかったら連絡しろ」

「「はい」」

 二人が返事をすると、ゲーデはすぐに回れ右をして部屋から出ていった。

 が、すぐに戻ってきた。

「言い忘れてたが、4が済んだから、もう段々5に移り始めろとさ。指揮官のラースが言ってたぜ」

 それだけ言うと、今度は戻ってこなかった。