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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- -第一章- 仮面ライダー -D- ( No.17 )
- 日時: 2011/03/13 17:39
- 名前: 深山羊 (ID: DZWfhZUD)
-D-
自宅で椅子に座りパソコンに向かってキーボードをたたく蟷螂が居た。
近くに置いた携帯が音を立てる。
素早く手に取り蟷螂は返事をする。
『蟷螂!』
電話の相手は翔太朗の様だ。
「どうした、何かあったのか?」
冷静にそう言いつつもドライバーとガイアメモリを確認して何時でも出れる準備を始めていた。
『助けてくれっ!フィリップがっ!』
どうやらドーパントがらみではなさそうなので蟷螂はゆったりと椅子に座った。
「フィリップがどうした?」
『ドーパントにさらわれたッ!』
結局ドーパントがらみか、と心の中で呟いて再度確認し書斎から出た。
「どういうことだ」
『よく分からねぇが真っ黒なロストドライバーを持ってきた男がいてそいつがドーパント、いやなんて言えばいいんだ。クソっ!』
どうやら、その男も仮面ライダーと言う訳かと蟷螂は下唇をかみしめた。
翔太朗がそいつを仮面ライダーとして認めたくない気持ちは十分に伝わった。
「とりあえずその男にさらわれたんだな」
『ああ、すまねぇが探すの手伝ってくれ』
「困った時はお互い様だ、俺は風都タワーのふもと付近を捜す」
『俺は園崎邸跡地当たりを』
「照井竜には風麺の屋台の近くを頼むか」
『あ?ああ、そうだな』
「俺もすぐに出る。見つかったら連絡する」
『頼む』
通話を切り携帯を胸ポケットに入れ蟷螂はバイクに跨り風都タワーを目指した。
- -第一章- 仮面ライダー -A- ( No.18 )
- 日時: 2011/03/14 02:51
- 名前: 深山羊 (ID: DZWfhZUD)
-A-
バイクで風都タワーの付近を走りまわる予定で蟷螂は事を構えていたがアクションは程なくして起きた。
「あんた、緑のロストドライバーの持ち主っしょ?」
蟷螂は細めた眼でにらみながら言い放つ。
「さっさとフィリップを離せ、話はそれからだ」
フィリップは気を失い男というにはまだ若い青年に担がれていた。
「いいっすよ、右側はあんたと話するために連れてきただけっすから」
ケラケラと笑いの絶えない青年の表情に蟷螂は飽きてきていた。
青年は蟷螂に近づき蟷螂のバイクの上にフィリップをそっと置いた。
「で、俺に話とはなんだ」
蟷螂は威圧する様な雰囲気を醸し出しているが青年はそれを軽やかにかわすような態度を取る。
「なぁに、簡単っす
————アンタをスカウトしに来ただけっすよ」
蟷螂は首をかしげ意味がわからないと切り棄てようとした時
「仮面ライダー、アインでよかったすか?」
「何をどこまで知っている」
噛みつくような声で蟷螂は青年に言う。
「めんどくさいの嫌いなんで簡潔にいうっす。
アンタ【ライブラリー】に入れっす」
「【ライブラリー】?」
聞き慣れない単語に蟷螂は聞き返す。
「そーっす、ミュージアム無き後、この町を支配するのは【ライブラリー】っす、
んでその中でも俺っちのボスの【サイズ】のリーダー、
『仮面ライダー』マンティスの支配する時代っす」
地雷を踏んだ。
この青年は踏んではならない地雷を踏んだ。
「貴様、ガイアメモリは持っているか?」
蟷螂は静かにそう呟いた。
「あるっすけど?」
「俺と戦え、お前が勝ったら入ってやる、その【ライブラリー】とやらに」
この時、蟷螂の微かに違う声音に気づいていればどれだけ幸せだったことだろうか————
「あんたも簡単が好きなんすね、じゃあ遠慮なく」
手には新たなT2ガイアメモリが
『スコーピオン』
特質な声でそうなると青年はメモリを放り投げる。
T2はすこまれるように青年の右手甲に入っていった。
「じゃあ、行くっすよ」
サソリを思わせるフォルム。
右手には尻尾の先の様に尖った針が剥き出しになっていた。
「残念だか、お前の明日はおれが貰い受ける」
蟷螂はドライバーにアインメモリを刺しこんだ。
軽快な音と共にアインが姿を現した。
「風都に吹く邪悪な風は俺の敵だ」
スコーピオンは右手の針を蟷螂の胴体に突き刺そうと右手を突出させる。
蟷螂は感じた。
戦い慣れしていない人間ではショッカーの改造人間、いや、戦闘員すらともまともに戦えないだろう。
スコーピオンドーパントが突出した右手をアインが左手で掴みそのまま身を横にして右手を突きだしスコーピオンドーパントの胴に拳を叩き込む。
「ぐぅっ、やるっすね」
スコーピオンドーパントは距離を取り安直な攻撃を避ける様な動きを取る。
しかし、そこには埋められない記憶という経験がある。
蟷螂は過去の仮面ライダー全員の動きを完全に把握している。
もっともアインのスペックでは放てない技の方が多いが、
それでもドーパント程度なら圧倒出来る技と力であることに間違いはない。
「これならどうっすかッ!?」
スコーピオンドーパントがかく乱するような動きでアイン近づく。
「無駄だ」
アインは大地を踏みしめ飛び上がった。
「何が無駄っすかァ!」
空中のアインを見て笑う様に叫ぶ。
「真似ごとだが、お前程度葬るのにはもったいなすぎる技だ」
空中でアインは右足のマキシマムスロットにアインメモリを刺す。
『アインマキシマムドライブッ!』
アインのつま先にオーラが集まる。
「アイン————
ZOキ————ックッ!」
先端に集中させたオーラとアインの右足がスコーピオンドーパントに襲いかかる。
スコーピオンドーパントは針で返り討ちにしようとするが針は無残にも粉々に砕け散る。
「ちっくしょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!」
スコーピオンドーパントは倒れメモリが排出された。
しかし、T2ガイアメモリはメモリブレイク出来ない。
これは人体に入る前に砕かなければ破壊できない特殊なメモリ。
蟷螂は変身を解きT2メモリを拾い壊すため倒れている青年に近づく。
- -第一章- 仮面ライダー -A- ( No.19 )
- 日時: 2011/03/14 19:08
- 名前: 深山羊 (ID: DZWfhZUD)
「そこまでだ、蟷螂一郷。
いや、仮面ライダーアイン」
倒れた青年の後ろに背の高い男が不敵な笑みを浮かべて立っていた。
「貴様、何者だ」
蟷螂は足を止め静かに聞く。
「俺はこのスコーピオンメモリの本当の持ち主だ」
男はT2メモリを拾いポケットにしまい込んだ。
「本当のだと?T2は相性があるはずだが」
男は不敵な笑みを狂気の笑みに変え蟷螂に説明するように耳障りな声で喋り出した。
「この新しいT2は相性の関係など気にせず持ち主以外も使用できる、本当の意味でのT(タイプ)2ガイアメモリなんだよぉ。
まあ、各派閥のヘッドはT3ガイアメモリを持ってるからこのT2さえも時代遅れのメモリだけどな」
「T3ガイアメモリ……だと?」
蟷螂さえも知らないがガイアメモリの存在に戸惑いが隠せない。
地球の本棚にさえ載っていないことだった。
「仮面ライダーアイン、せいぜい頑張るんだな」
男はそう吐き捨てて奥にとめてあるバイクに乗って走り去った。
蟷螂は自分のバイクで追いかけようとしたが気を失ったままのフィリップを放置できないことを思い出しフィリップを起こすために行動を起こし始めた。
だがそのすぐ後に携帯が鳴る。
ディスプレーには左翔太朗と表示されている。
蟷螂は即座に手に取り通話ボタンを押す。
「どうした?」
息を荒くした翔太朗の声が向こうから聞こえる
『ドーパントだッ!』
「そっちに現れたということか?」
蟷螂は自分だけじゃなく翔太朗の前にまで現れたのかと思いどうするか考え始めた時。
『違うッ!町中にドーパントが現われたッ!しかもこいつらT2ガイアメモリを使ってやがるッ!』
「町中にか……」
蟷螂はさっきの男が吐き捨てた言葉の意味をやっと理解した。
『クソッ!フィリップもさらわれて忙しいってのにッ!』
荒れている翔太朗に蟷螂は
「そうだ、言い忘れていた。フィリップならもう救出した」
『なに!?』
「だが気を失っていて動けそうにない、悪いがもう少しだけ耐えてくれ」
冷静に蟷螂は現状報告をした。
『フィリップが無事だってならもう気にすることはねぇ、全力でドーパント退治をさせてもらうぜ』
翔太朗はやる気になっているようだ。
「ダブルにはなれないはずじゃ」
蟷螂は気を失っているフィリップを見て翔太朗が無茶をしないか心配になっていたら
『俺にはまだ相棒に貰ったロストドライバーがある。蟷螂、フィリップのこと頼む。出来れば事務所まで運んでやってくれ』
どうやら意味のない心配だったと蟷螂は笑みを浮かべて
「任された。俺もできるだけ早く応援に行けるようにする」
『ああ、じゃあ頼むぜ』
携帯の通話が切れる。
蟷螂はフィリップを背負い事務所まで歩いて運ぶことにした。
- -第一章- 仮面ライダー - - - ( No.20 )
- 日時: 2011/03/14 22:11
- 名前: 深山羊 (ID: DZWfhZUD)
- - -
「クソっきりがねぇ」
翔太朗は仮面ライダージョーカーに変身して多数から現れるドーパントをさばき、
メモリブレイク(メモリ排出をしてT2を踏みつぶす)を次々に行うが相手の数が多すぎる。
「死ねぇ!」
ドーパントから無数の弾が発射されジョーカーを襲う。
他のドーパントに気を取られていた所為でジョーカーはドーパントの攻撃に対応できず
「しまっ—————」
-第一章-
仮面ライダー
-終-
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