二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

 -第二章- ブランク ( No.23 )
日時: 2011/03/17 21:10
名前: 深山羊 (ID: DZWfhZUD)


 -第二章-
  ブランク



「全てを……振り切るぜッ!」

『トライアルマキシマムドライブッ!』

 トライアルメモリが宙を舞う。
 モノブレードがトライアルを囲むドーパント全員を襲い切り刻む。

      《1.1》

  《2.7》

        《5.8》

  《7.7》


   《9.9》


 トライアルがトライアルメモリを掴む。

「9.9秒、それがお前たちの絶望までのタイムだ」

 トライアルの周りを取り囲んでいたドーパント達は倒れメモリが排出されていく

「しかし、数が多いな。左と蟷螂、それとフィリップは無事だろうか」
 そんな心配をよそにドーパント達は限りなく襲い来る。

「ドーパント共、絶望がお前たちのゴールだ」
 トライアルはモノブレードを掲げ異常なまでの数のドーパントの群れに走り出した。

 -第二章- ブランク -D- ( No.24 )
日時: 2011/03/18 23:15
名前: 深山羊 (ID: DZWfhZUD)

  -D-


 その頃、蟷螂はフィリップを背負い、鳴海探偵事務所を目指していた途中だった。

「貴様、仮面ライダーだな」
 金髪で耳にピアスをしている、いかにもな若者風の青年が蟷螂の前に立ちふさがる。

「そう言うお前はドーパント共の仲間か」

「ドーパント?」
 茶化すような口ぶりで右手に黒い何かを掲げる。

「ロストドライバーだと?」
 蟷螂がそう口にした時すでに金髪の青年はベルトを腰に巻きメモリを構えていた。

「俺は優しい人間じゃない。変身してようが無かろうが切り刻むのが趣味でね」

『マンティス』

 ガイアメモリから発せられるメモリの名前に蟷螂の顔に苛立ちが見えた。

「———変身」

 異質な音に包まれ木葉の中から両手に刃を持った金髪の青年、マンティスが現われた。

「さぁて、楽しみますか」
 カエルがひしゃげた時の様な音の笑い声を立てながら両手の刃を構え蟷螂に向かって走り出す。

 フィリップを降ろしてベルトを巻いてる暇をなさそうだ、蟷螂は冷静に状況を読む。
 しかし、どう考えても打開策が浮かばない。
 フィリップだけは守らないとな。
 蟷螂は自らの死を覚悟しつつ何としてでもフィリップを守り
 翔太朗へ、ダブルへ、仮面ライダーへ
 思いを、意思を、己が信じた魂を、繋げよう。
 そのための戦い方を考え始めた。