二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.14 )
日時: 2011/09/10 21:11
名前: リラ (ID: I69Bg0jY)

第三章—職人の街での再会と仲間—

『—トゥエ レィ ズェ クロア リュオ トゥエ ズェ…クロア リュオ ズェ トゥエ リュオ レィ ネゥ リュオ ズェ—』

『ふわぁ…』

セレニアの花が見事に咲き誇る夜空がとても綺麗に見える場所—何処かの谷でティアは歌っており、幼きネフライトは眠くなってしまいあくびをしてしまう。
その様子に母も一度歌う事を止めて、自分を見る。

『ネフライト、眠いの?』

『ううん、そう言う訳じゃなくて…ティアかあさんの歌を聴いているとぼく、何だか落ち着くんだ!!』

まるで子守歌みたいでネフライトは本当にティアが歌う大譜歌が好きだった、そんな事を言うとティアは一瞬哀しそうな顔をし

『…貴方のお父さんも、私の歌が好きだと言ってくれたわ…本当に貴方はお父さん似なのね』

『?』

まるで誰かと重ねるかのような目でネフライトを見つめながらそう言うが、幼いネフライトには理解できるわけが無く首を傾げていると何でもないわとティア母さんは再び微笑み歌ってくれた。

『そうね、特別にネフライトにはこの歌も聞かせてあげる…いずれ必要になるかもしれないから』

『ぼくに、必要?』

『ええ、レィ ヴァ ネゥ クロア トゥエ レィ レィ—』

ティア母さんが聞かせてくれたのは何だかとても懐かしい歌だった、それは後から第七譜歌だと分かったんだけど—

『—ネフライトさ——————んッ!!!!!!!』

「うわぁ!!?」

そんな懐かしい夢を嬉しく見ていたのだが、それはアビスの怒号と共に覚める。
しかも起こし方は本気のミュウアタックだ、かなり痛いんですけど…

「お、起きてるわよアビス!!だからアタックモード解除!!!(汗」

『やっと起きたのですの〜デマントイドさん!!』

「全くだ、さっきから起こしても寝てるんだからある意味すごいぜ」

このままだともう一度やられそうなので、かなり焦りながら宣言するとアビスも攻撃態勢を止めデマントイドに至っては呆れながら杖を持っている。
…まさか、アビスのアタックでも起きなかったら譜術で攻撃する気だった…?お前は乗っている馬車ごと破壊する気かッ!!と思いつつもそんなに寝ていたのかと自分にも呆れてしまった。(一応馬車に乗ってます)

「んーごめん…ちょっと懐かしい夢見ててさ」

「懐かしい夢…?」

『そう言えばネフライトさん、とても嬉しそうに寝てましたですの』

そして爆酔していた理由を言うと、なおさら珍しいのかデマントイドとアビスが続きを聞いてきて僕は教えた。
ティア母さんが譜歌を歌ってくれた夢でありその時珍しく父さんの事を口にした事などを

Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.15 )
日時: 2011/09/17 22:22
名前: リラ (ID: I69Bg0jY)

「父さんか…そう言えばネフライトの父さんって…」

「うん…僕が4歳の時に死んだって聞いた」

『ネフライトさんのお父様は、とーても優しい人だったと聞いてますの!!』

そして僕が見た夢を教えると、デマントイドは済まないと言わんばかりの顔をしながら父さんの事を謝る。
ネフライトの父親は彼女が4歳の時に亡くなった—そう聞かされた。
アビスの言うとおり、周りの人に父さんの事を聞くと何時も帰って来る返答はそれだった。
母さんに聞いた時も、そんな答えが返ってきたなとネフライトは目を閉じ過去を思い出す。
夢で見た、セレニアの花が咲き誇るタタル渓谷での出来事の続きを

『とうさんか…ねぇ、ティアかあさん…とうさんって何処にいるの?』

『………』

第七譜歌を幼いネフライトは聞き終えた後、ティアに父の存在を事を聞くとかなり哀しそうな顔をする。
まだ幼かった僕は父が死んでいた事すら理解できていなくて、てっきり何処かに行っているんだと勘違いしていた事が思い出された。
そんな僕に、母さんだけは最初から事実を言ってくれていたんだ。

『ネフライト…貴方のお父さんはね、空にいるのよ』

『そらに?どうして?』

『お父さんはこの世界が大好きでね、何が何でも守ろうとしてくれたの…そして何時までも私たちを空から見守ってくれているの』

『へー、とうさんってすごいひとなんだ!!』

空—それはすなわち死んでしまったんだという事、この世界では死ぬと身体の中にある音素が乖離して音素の中に帰ると言われている。
それを母さんは僕に教えてくれていたのに、幼い僕はそれがてっきり空で何かをしているんだと勘違いして—

「—お客さん!!見えてきたよ、職人の街・シェリダンだ」

「………」

「どうしたネフライト?目が怖いぞ?(汗」

—と、過去の懐かしい記憶を思い出していると、馬車のオッサンの声により阻まれた。
これには少々機嫌が悪くなるが、デマントイドにそう言われ仕方なく怒りを抑える。
シェリダンに行ってから、『アイツ』にぶつければいいかと考えているから
その職人の街で、大変な事が起こるとも知らず

『—準備は良いか?   』

『僕を誰だと思っているのさ?そんなもの出来ているよ』

『よしそれでは暴動を起こすぞ、全ては閣下と『あの方』の為に…』

『ハイハイ、もう『あの人たち』はほっといてネフライト・グランツとデマントイド・K(キムラスカ)・ランバルディアを探しに行くよ』

Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.16 )
日時: 2011/09/28 16:08
名前: リラ (ID: I69Bg0jY)

「あー、ずっと馬車に乗ってたからか腰が痛い…」

「歩くよりはマシでしょバカ王子が、それよりも早く集会所に行くよ…アビスおいで」

『はいですの〜!!』

職人の街シャリダンに着いてからの第一声はバカ王子ことデマントイドのダルそうな声だった。
これにはネフライトも呆れツッコミを決めながらアビスを肩に乗せ先に行ってしまった。
一人残されたデマントイドはただ一言

「…最近、ネフライトが親父(アッシュ)とお爺ちゃん(ファブレ公爵)に似て来たような気が…(涙」

血は争えないねと、何か重要な事を呟き彼はネフライトの後を追った。
今頃集会所でアルビオールの整備でもしているであろう『友人』と再会するために



「—ギンジさーん!!ノエル師匠!!アルビオールのメンテナンス終わりましたー」

「もう!!?」

「流石エピドートね、もしかしたらお兄さんより立派な操縦士になるかもね」

「…酷いよ、ノエル(涙」

一方集会所では、金髪の少年が作業着を脱ぎながらそんな事を叫んでいると師匠と呼ばれたノエルが感心しその兄であるギンジが軽く涙目になっていた。
そんな兄妹二人にエピドートが苦笑しながら微笑ましく見守っていると—その日常をブチ壊すかのように集会所のドアが開いた。

「こんにちわー!!」

『こんにちわですの〜!!』

「ノエルさーん、ギンジさーん、エピ居ますか?」

「あら、ネフライトちゃんにデマントイド王子それにアビスも!!お久しぶりです」

それはもちろんネフライトとデマントイドとアビスの三人で、ノエルだけが普通に突然の来客に対応しているとエピドートはハッとし

「ネフライトにデマントイド!!?何でお前らがここにいるんだよ!!?」

「あー、訳アリなのよ…詳しくは今話すから」

本来ならユリアシティとバチカルに居るハズの人物がシェリダンに居る事にエピドートはかなり驚いており、ネフライトは非常に言いにくそうに今までの経緯を説明した—
自分たち三人は『生まれた意味を知るため』に旅をしている事、そしてその旅にはアルビオールが必要だと言うことも

「なるほどね…だったらアルビオールのパイロットとしてエピドートごと貸してあげるわ♪いい修行になると思うし」

「え、師匠!!?」

そして説明が終わると、ノエルは何とも笑顔で信じられない事をいいエピドートが唖然としながら問い詰めようとするが肩に手を置かれ固まる。
そして次の瞬間再び笑顔で、その肩を掴む手に力を入れ

「行ってくれるよねエピドート?それともお得意様であるネフライトちゃんの頼みを聞けないとでも言うの?そんな訳無いわよね?」

「…はい、合点了解デス…このエピドート・セシル喜んで行かせて頂きます」

まるで行かなければ師弟の縁切ってやると言わんばかりの顔で言われ—ガイの息子でもあるエピドートは哀しくも旅の一行に混ざる事が決定した。

Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.17 )
日時: 2011/10/14 22:50
名前: リラ (ID: I69Bg0jY)

「全く…本当に毎回毎回面倒ごとを持ち込んできてくれるよなお前らは…」

「あはは、ごめんねエピ…」

「だからエピって省略するなっての…」

その後普段着に着がえたエピドートは旅立つ前にと、アルビオールの部品のメンテナンスをしながら幼なじみ兼親友のネフライトに愚痴っていた。
流石にデマントイドと違い常識があるネフライトも、巻き込んで申し訳ない事とは自覚していたので謝るが名前の事に対してツッコミを決められる(常識が無いとは何だ!! byデマントイド)
どうやらエピドートはネフライト以上に、ツッコミが得意なようで見事に父(ガイ)の血を引いている事が分かる。

「まぁお前らだから許すけど…いくらなんでも擬似超振動起こしてのユリアシティ脱出はヤバいだろ、今頃アッシュさんとか父さんが全力で捜索していると思うぜ?」

「あの二人なら大いにありえるから、余計厄介で嫌なんですけど…」

そして擬似超振動をデマントイドと起こし(正式に言えば無理やり起こさせられた)自分の故郷もといユリアシティを脱出してきた事を教えるとエピドートはすげぇ事したなと引き攣った顔で苦笑しネフライト自身も頭を抱える。
アッシュ—デマントイドの父親でありキムラスカの王様、ネフライトの伯父でもある彼は何故か以上に自分に対して過保護だった。
それはガイ—すなわちエピドートの父親でもありガルディオス家伯爵である彼も一緒で、自分に何かあると必ずと言って良いほど心配してきて少々ウザかった。
僕が父さんの子供って言う事が関係しているのは分かるが、とにかく異常と言えるほどの心配性で若干疑問を覚えた事も沢山あった。
その理由を確かめるのも今回の旅立ちの理由だったのだが—その願いは思わぬ形で叶う事となった。

『—エクレールラルム』

「ッ!!粋護陣ッ!!」

突然光の十字架がネフライトとエピドートを狙うかのように現れ、すぐさまエピドートの防御によりダメージをそんなに負わずに済む。

「—集気法」

「ほう…流石閣下が仕えていた家の跡取りなだけはあるな、エピドート・モンド・ガルディオス」

「ッ!!どうして俺の本名を…」

その後一瞬の内に大気の気を体内に取り込み、体力を回復していると銃を持った金髪の女が現れエピドートの本名を言うと彼は硬直する。
自分の本名がバレれば危ないと言う理由で、父にも暗殺されないためにとセシルの名字を名乗っていた事はクリスやネフライト、そして身内の者しか知らないハズなのにいきなり現れたこの女は知っていた。
何者だコイツ—とエピドートは警戒しながら己の剣—聖剣ロストセレスティを構えると金髪と女はネフライトを見て

「お前が『ネフライト・フォン・ファブレ』だな…私は魔弾のリグレットだ、お前を探していた、『ローレライの力を司る者』」

金髪の女—リグレットは銃を収めると、嬉しそうな表情でそう名乗り笑った。

Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.18 )
日時: 2011/10/29 20:44
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「ファブレ…?僕はネフライト・グランツだよ?」

『ホーリーランスッ!!!』

金髪の女—リグレットが自分の事をファブレと呼んだ事に対して首を傾げながら、グランツだと修正をかけると突然リグレットに光の槍が降り注ぐ。
これにはネフライトも驚きホーリーランスを放った張本人、聖杖ユニコーンホーンを持ちながら攻撃をかわしたリグレットを睨み付けているデマントイドを見る。
その表情は何時ものバカ王子の姿ではなく、何処か焦った様子だった。

「ネフライトから今すぐ離れろ…!!!【六神将】の一人…リグレット!!!」

「何故【生きている】と聞きたいところだが…鳳凰天翔駆ッ!!!」

そしてリグレットに対して六神将と言うと今度はジャッチメントの譜術を呼び始めエピドートに至っては秘奥義を発動させ襲いかかる始末だ。
そこまでやる必要あるのか?とかそんな強力な譜術使ったらこの人が危ないとか思っていたが—リグレットは焦る様子も無く

「—レイジレーザーッ!!!」

「「なっ!!?」」

何と銃から放った光線で、デマントイドとエポドートの技を相殺したのである。

「お返しだ!!ホーリーランス」

「「ギャアアアアッ!!!!!」」

そして光の槍が二人に襲い掛かり、絶叫が響く。
あのデマントイドとエピドートがやられた…その真実にネフライトは唖然とするしかなかった。

「ふん、これしきの事で情けないな」

「うるせぇ…何故『その事』を知っている魔弾のリグレット…ッ!!!」

そしてリグレットが余裕そうに一瞥すると、デマントイドが睨み付けながらネフライトには分からない事を聞く。
同じくエピドートもデマントイドと同じ事を思っていたようで、己の武器である—聖剣ロストセレスティを構えなおす。
しかしリグレットは二人の事なんてまるで眼中に無いようで、呆然としているネフライトの手を引く移動する。

「お前たちに用は無い、私が用があるのはこの『ローレライの意思』を継ぎし者—ネフライトだけだ」

「え、ちょ…」

「説明するより実際見たほうが早いだろう、来い」

ネフライトの事をローレライの意思と呼び連れて行こうとするので、思わずネフライトも困惑するとリグレットは表情を変えず外に出した。
何なんだと思い言われたとおり集会場を出てみると—そこで信じられない物を見た。

「な、何アレ…ッ!!?」

そこでは—白い化物がうじゃうじゃと動いておりシェリダンの街の人たちを襲っていた。
遅れてデマントイドとエピドートも出てくると、驚愕している。

「コイツらはかつて私たちが生み出した偽者…【レプリカ】だ…」

そんな三人を見ながらリグレットはそう言うと、自分の武器である銃を構える。
さぁ、殲滅の始まりだ—

Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.19 )
日時: 2011/11/01 21:30
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「これが…ジェイドさんの作り出したものだと言うの…?」

「ほう…死霊使い(ネクロマンサー)の真実を知っているとは、どうやら何も知らない訳ではないようだな」

レプリカの資料をグランコクマの城で見たネフライトは唖然としながら呟くと、リグレットが感心したかのような声を漏らし

「エクレールラウムッ!!!」

「(アレ…?ティア母さんのやり方と少し似ている…?)」

光の紋章を出しレプリカを次々と消滅させる姿は、母親であるティアと少し姿が重なる。
どうして会った事もない人にここまで親近感を感じるんだろう—そう考えていると近くにハンマーが落ちて来る。
どうやらレプリカが近づいてきていたようでそれを助けてくれたのはデマントイドの技、ピコハンだ。

「ボーッとすんなネフライト!!」

「ごめん!!お返しよ、魔神拳!!!」

杖を構えながら怒鳴られ謝ると、ネフライトは目の前のピコハンで怯んだレプリカに拳を叩き付ける。
そしてレプリカが消滅したのを確認すると、リグレットに近づく。

「リグレットと言ったわね、どうやら貴方はこの事態について何か知っている様子だから話してもらえると嬉しいんだけど!!!」

「ふん、どうやら冷静なところは母親から受け継いだようだな…いいだろう、その前にここにいるレプリカを一掃してからだ!!」

「任せて、双牙斬ッ!!!」

そして敵かも知れない人物に頼むと、リグレットは懐かしい物を見るかのような笑みで苦笑しホーリーランスを放ちながら叫ぶ。
するとネフライトは初期技とも言える二段斬りを行い、剣を敵へと向けると

「FOF変化…襲爪雷斬ッ!!!」

「なるほどFOF変化とは考えたな…シアリングソロゥ!!!」

FOF変化で出せる技—雷を伴い周囲の敵も殲滅できる技を使い、その隙にリグレットが巨大な炎を作り出し天から降り注ぐとここら一帯のレプリカは全て消滅してしまった。

「す、すごいな…」

「ああ…だけど安心は出来ない」

これには流石のデマントイドも感心していると、エピドートだけはリグレットを警戒し首筋に剣を突きつける。

「「エピ…ッ!!」」

「確かに俺たちとは戦ってくれたけど、コイツがまだ怪しい人物じゃないという保証は無いだろ?それが分かるまではこちらに従ってもらわなきゃ困るんでね」

「………………」

いくら何でもやり過ぎだと止めようとするが、エピドートはリグレットが怪しい人物だと疑い続け刃向かうのなら何時でも殺せると言わんばかりのオーラを出す。
そんな彼にリグレットは無言でため息をはくと、好きにしろと言わんばかりに銃を仕舞った。

Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.20 )
日時: 2011/11/12 23:11
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「—敵の前で自分の武器を仕舞うなんて、アンタらしく無いね」

「ッ!!新手か…」

「新手ではない…一応【仲間】の部類に入る奴だ」

するとその瞬間少年の声が響き、エピドートが再び警戒すると素早い何かが近づいてくる。
それを見てリグレットは少々呆れたような声を出しながらそう言うと、その素早い何かが着地する。

「—遅いぞ、シンク」

「仕方ないでしょ、予想以上に事態は深刻だったんだからさ」

「「お前その顔………!!!」」

素早い何か—シンクと呼ばれた白い服装に緑色のツンツン頭の少年が不貞腐れたかのようにリグレットにそう言うと、デマントイドとエピドートはシンクの顔に見覚えがあるのか絶句する。
しかしネフライトだけは何か物凄く懐かしい—まるで会った事があるような感覚と実感を覚え何故か口が開いた。

「【イオン】…?」

「…ふぅん、【アイツ】の名前を知っているなんて、この子が【ローレライの意思】であり【ユリアの預言】を受け継いだ子?」

どうしてその名が出てきたかは分からないけど—何故か彼はイオンだと思い呼んで見ると、さほど驚いてはいず寧ろリグレットに何かを確認していた。
するとリグレットもリグレットで何か納得しており、シンクに対して頷いている。

「あのーシンクだっけ?…ローレライとかユリアとかって何ですか…?」

「…アンタ本当に何も知らないバカなんだね…【あの人】の子供だから予想はしていたけど」

「………………(イラッ」

色々と分からない事が多過ぎてシンクに聞いてみると、結構酷い事言われカチンと来る。
何で初対面の奴にここまでボロクソに言われるわけ?とイオンはこんな毒舌じゃないし、もっと優しかったとか知らないはずの事が頭に思い浮かび余計こんがらがってきた。

「余計な事は言うなシンク、とにかくネフライト・グランツと合流できただけよしと思え」

「そうだね、これで【エルドランド】の最奥に行けるんだし」

その時、リグレットとシンクがそんな会話をしているのに気が付かず…

Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.21 )
日時: 2011/11/23 20:46
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「てか、【イオン】って誰だっけ…?」

「ローレライ教団の先代の導師だ、もっとも死んじまってるけどな…」

そして先ら呟いたイオンと言う名にネフライトは困惑していると、エポドートが教えああと思い出す。
そう言えば小さい頃ダアトの街に行って、ローレライ教団の本部で飾られていた写真の人がイオンって言う名前だったなと思い出す。

「何でそんな事思い出したんだろ…?僕イオンって言う人そんなに知らないハズなのに…」

「それは—」

「いたぞっ!!この忌々しい【レプリカ】めッ!!!」

どうして今更思い出したのだろうかと首を傾げると、デマントイドが何か言おうとした瞬間—バチカル兵士が来てレプリカを殲滅し始めた。

「ッ!!?バチカルの兵士が何故!!?」

「—連絡を受けて来て見れば…何とも懐かしい奴らが揃っているな」

これにはシンクも驚き警戒していると、ネフライトとデマントイドたちは聞きなれた声が響く真っ青になる。
兵士たちを割ってきたのは、何せ長い赤髪にローレライ教団の服を着た—

「…アッシュ伯父さん」

「親父…」

「アッシュさん…」

「久しいな、ネフライトにデマントイドにエピドート」

それぞれがアッシュを見て違う反応でその名前を呟くと、アッシュはまるで笑っているかのように現れた。
するとアッシュの登場でリグレットたちの表情が一変し

「—セイントバブルゥゥゥゥゥッ!!!!!」

「—フレアトーネードォォォォォッ!!!!!」

—全力で攻撃を仕掛け、アッシュ(?)を消滅させた。

「親父ィィィ!!?」

これには父親を殺されたと思いデマントイドが涙目になると、リグレットは当然だと言わんばかりの顔でデマントイドを睨みつける。

「案ずるな、アレはお前の父親ではない【レプリカ】だ」

「な、何だ良かった…って、え?」

どうやら本物では無かったようでそう聞くとデマントイドはほっとしため息をはくが、レプリカと言う単語を聞いて思考停止する。
どうして自分の父親のレプリカがここにいる?と言うのが彼の心情だろう。

「てか、レプリカって人の形にも慣れるんだ…」

「…まぁな、あんまりレプリカの事悪く言うなよ…」

そしてネフライトはレプリカについて人型もあるのを初めて知り驚いていると、エピドートは悲しそうな顔をしながらボソリとそう言い黙る。
この顔をしている時は、僕に教えられない何かを思っている時だとネフライトは思うと後から殺気を感じる。
もちろんすぐさま振り向いてみると—

「なぁ…!!?」

「お、親父が沢山いるぅぅぅ!!?」

何とレプリカのアッシュが沢山いたのだ。

Re: テイルズオブジアビス 受け継がれる思い ( No.22 )
日時: 2011/12/07 17:06
名前: リラ (ID: BDgtd/v4)

「屑がっ!!瞬迅剣ッ!!」

「ロックブレイクッ!!」

「アイシクルレインッ!!」

「サンダーブレードッ!!」

「エクスプロードッ!!!」

「「うわぁぁぁぁぁッ!!?」」

沢山のアッシュレプリカに驚いている暇も無く、剣や岩そして氷と雷と炎が襲い掛かってきてネフライトとデマントイドは辛うじてかわす。
いきなり何するんだよと思いつつ、相手はまるで自分たちを倒す事しか考えていないように攻撃をし続けてくるばかりだ。

「聖なる意思よ、我に仇為す敵を討てッ!!ディバインセイバーッ!!!」

「受けてみろ!!空破爆炎弾ッ!!!」

「炎よ集えッ!!魔王炎撃波ッ!!!」

そしてリグレットの雷とシンクとエピドートの炎を纏った攻撃がアッシュレプリカを攻撃し、数体が音素が乖離すると共に消滅するとネフライトは少々顔を歪ませる。
いくら人間ではないと言われていても可哀想だと思ったからだ、まるであのレプリカは何処か悲しそうな顔をしているとも思う。
どうして初対面のレプリカにでもこんな感情を抱いてしまったのかと、先らからおかしいなと思っていると—頭に激痛が走る。

「うっ…ッ!!」

「ネフライト!!?」

「大丈夫か?まってろ今すぐ治癒術を—」

それは時間が経つにつれ痛みが増し汗までかくほど苦痛を覚え膝をつくと、エポドートとデマントイドが心配して駆け寄る。
まだ敵がいるのに僕のせいで迷惑をかけるのはマズいと思い、すぐさま大丈夫だと言おうとしたが—意識が飛ぶ。
次に見たものとは、何処かの街で今より少し若いジェイドさんと何故かティア母さんと僕と同じ赤い髪をした男の人が話している。

『…人間とレプリカの間に生まれた、【半レプリカ】ですか…?』

『ええ、この子からは人間の音素(フォニム)とレプリカの音素両方を受け継がれているのを確認しました…将来的にも音素が乖離して消滅する可能性がありますね』

『そんな…俺のせいでコイツは…』

ティア母さんがジェイドさんにそう聞くと、ジェイドさんはそう答え赤髪の男の人はショックを受けているのか今の僕のように膝をつくとティア母さんが駆け寄る。

『貴方のせいじゃ無いわ!!それに私の『       』のなら乖離しない可能性だってある…だからそう簡単に諦めないで!!』

『ティア…そう、だよな…俺たちの『  』がそう簡単に消えるはずが無いよな!!』

そして力強く赤髪の男の人の肩を掴みそう言うと、赤髪の男の人も嬉しそうに頷きティア母さんを抱き締める。
それをジェイドさんはとても面白い物を見つめるような目で見つめながら

『—『ルーク』そしてティア、貴方たちは本当にラブラブですね♪』

『『なっ!!?///』』

赤髪の男の人—ルークと呼ばれている人とティア母さんの事をからかうと、二人は真っ赤になり固まる。
僕からみてもそのラブラブな様子はまる分かりで赤髪の人が苦笑しながらティア母さんを離し、そしてベットの所まで行こうとすると再び世界が変わる—