二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【銀魂】 夢を叶えようか ( No.18 )
- 日時: 2011/12/15 21:19
- 名前: ジェクロ (ID: ubJFnUz6)
新八のお姉さんから依頼があるらしく、ファミレスで待ち合わせ。
緑は、別に行かなくてもよかったが、新八にお世話になっているので、会うことにした。
10:「あの、ゴリラストーカーって誰ですか?」
ファミレスの中に入り、店員に案内されたところに座る。
新八は姉を待つため、ファミレスの外で残った。
新八君のお姉さんか……。
メガネを付けているのかな、それともコンタクトかな。
もしかして新八君の地味オーラが移った地味な人かな。
新八の印象が地味とメガネしかない緑。
すると、新八の高々な声が、店内に響き渡る。
「銀さーん! 来ましたよー!」
新八の後ろにいたのは、綺麗な顔立ちをした女の人。
……誰? この美人さん。
え? 新八君がナンパしてきたのかな?
新八君、そんな事する人だったんだ、以外。
「あの、野原さん、この人、僕の姉上です」
「ええぇー!? ナンパしたんじゃないんですか!?」
「ちげーよ」
そんな会話を交わしながら、二人はソファに座る。
微男美女な二人だった、微男の方は字が違うけど。
「こんにちは、銀さん、神楽ちゃん、始めまして、えーっと……野原さん?」
「初めまして、野原じゃなく、神咲緑と言います、新八君にはお世話になってます」
「そう、私は志村妙って言うの、宜しくね」
新八の姉とは思えないほどの笑顔。
姉が綺麗だと弟は地味になってしまうのか、と思った。
「はぁ? お見合い?」
「ええ、相手は仕事先のお客さんの弟って言ってたけど、断りきれなくて、少しならって言ったのよ」
妙の話によると、お見合いはするが、最後に断らせるらしい。
しかも、「お店に来てくれたら、好きになるかもね」と言って。
なんて悪商売だと思うが、ここまでなら、普通の人は問題ないと思う。
だが妙は、黒いオーラを放ち、依頼内容を言う。
「私は、平和的に解決したいの、だから——
あのゴリラストーカーを殺してくれないかしら?」
妙はさっきと変わらぬ笑顔で言う。
全員が完全に固まった中、ゴリラストーカーが誰なのか分からない緑は、頭にはてなを浮かべる。
「あの、ゴリラストーカーって誰ですか?」
「えーっと……昨日万事屋に来た真選組の局長です」
「えぇ!?」
嘘ォ!? 局長ってゴリラなの!? ストーカーなの!?
妙さん、大変だな……。
そう思っていると、隣でいきなり銀時が、水の中に大量の砂糖を入れ始める。
緑は思わず吐きそうになった。
銀時は水をスプーンで回しながら、面倒くさそうに言う。
「冗談じゃねーよ、そんな事する前に、お前があのゴリラと付き合えガッ」
「黙りやがれ天パ野郎」
妙は銀時の頭を思いっきり机にぶつける。
勿論、コップは壊れて、破片が飛び散った。
あの、破片が手に……あ、痛。
「姉上、殺すのは流石に駄目ですよ」
「私は別にいいアル、姉御が言うならスパイナーに転職してあのゴリラ打ち落とすネ」
「ほら、神楽ちゃんもそう言ってるじゃない、大丈夫よ、ゴリラ一匹をさくっと殺すだけよ? 一瞬じゃない」
「一瞬ですけど動物なんでしょう? 動物愛護団体の人に怒られますよ」
「大丈夫よ、野原さん、あんなゴリラ、愛護される価値ないわ」
妙はひく気配がない。
緑はしかたなく最後の手段をとった。
「野原でも何でもいいですけど、
好きなものを好きなだけ買いますから、ゴリラ殺しだけは避けてくれませんか?」
緑は懐からゴールドカードを出す。
妙は変わらぬ笑顔でこう言った。
「バーゲンダッシュ、100個お願いね」
容赦ない妙の発言に、流石に緑も恐ろしさを感じた。
- Re: 【銀魂】夢を叶えようか お妙お見合い篇筆記中 ( No.19 )
- 日時: 2011/12/21 18:51
- 名前: ジェクロ (ID: kHVzf1bX)
「妙さん、買って来ました」
緑は片手に軽々とバーゲンダッシュ100個を持っている。
それを机の上に置いた。
やっぱり金だよね。
11:うぜェェェエエエ!!!
妙はすぐにバーゲンダッシュをとり、食べ始める。
神楽はヨダレを垂らしながら、バーゲンダッシュをじーっと見た。
「うーん……どうしましょう、ゴリラを殺す以外の方法が見つからないわ」
さっそく一つ目を完食し、次のバーゲンダッシュに入る。
困った顔で、妙は殺す方法以外を考える。
……てかそれ以外にあるだろ、絶対。
そう思った後、突然銀時が手を挙げる。
「はいはーい」
「どうしたんですか? 銀さん、何か方法がありましたか?」
「俺じゃなくて緑茶があるらしいよ」
「……えぇ!?」
緑は驚愕を顔に浮かべる。
銀時は緑に黒いオーラを出しながら、握り拳に親指を立てる。
うぜェェェエエエ!!!
あの天パ、俺の心読みやがったな!
俺何も考えてないよ!? どうしよう!
緑は銀時の足をゲシゲシ蹴る。
だが銀時は無表情で黒いオーラを出したままだった。
「どんな方法ですか? 野原さん」
さっきと変わらない笑顔で尋ねる妙。
緑は額に汗を浮かべ「えーっと……」と言って数分経たす。
頭の中はぐちゃぐちゃになりながらも必死で言葉を捜す。
そして、一か八かで言った。
「お、俺がゴリラを追跡して、何処にいるかを妙さんに報告して、会わないようにするとかなんとか……」
超適当な内容。
緑の手汗がハンパないほどの量だった。
ヤバイよ、絶対怒られるよ。
だって凄く適当だもの、変だもの。
手を強く握り、怒られる覚悟をしたが、返す言葉は意外な言葉だった。
「いいわ! その方法! のったわ!」
……へ?
「流石グリーン! 私が考えたスパイナー作戦よりいいアル!」
「神楽ちゃん、それ完璧に殺そうとしてるよね、ソレ」
……マジで?
緑は驚きを隠せなかった。
こんな一分……いや、三十秒程度で考えた方法が採用されるなんて。
ゴメンね神楽ちゃん、スパイナー作戦できなくて。
たとえ俺が言わなかったとしても、その作戦はやらないと思うよ。
心の中で冷静なツッコミを入れる。
本当は自分の作った方法を採用した妙にツッコミを入れるべきだが、そこまで頭が回らなかった。
まず新八じゃないし。
「てか、あんな方法でいいんですか!?」
「ええ、私は報告を聞いて行動すればいいだけだし、それに——
ゴリラの追跡は、銀さん達がやってくれるでしょう?」
それを聞いた瞬間、三人は氷のように停止した。
——……
俺は絶対にやらねーぞ、あんなゴリラ追跡するなんて。
あら銀さん、新ちゃんの給料、いつ払うんですか?
…………。
銀さん、目を逸らさないで下さい。