二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: バトテニ-If you can become happy- ( No.7 )
- 日時: 2010/02/09 19:30
- 名前: 亮 (ID: 2nrfRM.C)
04 冗談
全国大会で共に戦ったライバル達。
顔を合わせるのも初めてではない。
そのせいか、青学、氷帝、立海大のレギュラー達は一緒に騒いだり、話をしたりしていた。
「香澄ちゃーんッ 宍戸がいじめるー」(ジロー)
「え」(香澄)
「な、何言ってやがるッ んなことしてねェつーの!」(宍戸)
「ァハハッ 分かってますよ、宍戸さんがそんなことしないことくらいッ」(香澄)
しょうがない人達だなァ
そう思いながら、優しい笑顔でそのままの気持ちを宍戸に言った。
思わぬ答えに、宍戸も、ジローも、顔を赤らめた。
そして更に騒がしくなる食堂。
笑い声が絶えなかった。
・・・・・・次の瞬間までは。
「うッ・・・」(リョーマ)
香澄の隣にいた、リョーマが倒れた。
「リョ、リョーマ?! どうしたの?」(香澄)
「香澄?! どうした?」(桃)
「リョーマが、急にッ」(香澄)
「越前?!」(桃)
「だ、大丈夫?! リョーマ・・・」(香澄)
リョーマを支えていた香澄も、ふっと倒れてしまった。
「か、香澄? どうしたんだ・・・!!」(桃)
「桃城?」(海堂)
香澄とリョーマをとっさに支えた桃も、それを見ていた海堂も・・・
食堂にいた全員が、次々と倒れていった。
昼の11時45分を指した。
「香澄ッ 大丈夫か?」(桃)
「ん・・・桃? 私、何で・・・」(香澄)
倒れていた者が、次々と目を覚ます。
「え・・・何? この首輪・・・」(香澄)
「分かんねェ ・・・でも、変だ」(桃)
「跡部・・・お前の仕業か?」(手塚)
「俺がこんなチマチマしたことを企画するわけねェだろ」(跡部)
状況が分からない。
場所も、前にいた食堂ではなく、古びた教室だ。
ドアが、勢いよく開いた。
「起きたか、お前ら」(竜崎)
入ってきたのは、竜崎先生だった。
この合宿には、同行しないと言ったハズだった。
でも、入ってきたのは、竜崎先生だった。
青学レギュラーは、目を疑った。
「な、なんだ・・・竜崎先生付いてきてたんじゃないですか」(大石)
「同行するなら、初めから一緒に来れば良かったのに」(タカさん)
2人の言葉を聞こえていないかのように無視し、食堂のホワイトボードの前に立った。
「りゅ、竜崎先生?」(香澄)
「お前達は、これから殺し合いをする。 BRに選ばれたんだよ」(竜崎)
“BR”・・・
バトル・ロワイアルのことは、合宿に来た誰もが知っていた。
友達同士で一定の期間殺し合い、最後の1人を決めるゲーム。
政府が作ったくだらないゲーム。
今はもう、使われていない政策だ。
香澄も、知っていた。
だけど、香澄は待った。
「先生、冗談キツイッスよ!」
誰かがそう言って、
「ハハ、びっくりしたろ?本気にしたか?」
先生が笑って、「冗談だよ」と言ってくれるのを。
殺し合いなんて・・・ウソだ。
冗談だ。
そうでしょ? 先生。
早く、早く、笑ってそう言って。