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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: †二人のBishop† 【di[e]ce】 ( No.3 )
- 日時: 2010/04/25 14:32
- 名前: 奏汰 (ID: 63Ha3w2c)
第弐話 対の二人
「ここで待っていてね」
そう言われて連れて来られた大きな和室。
置いてあった座布団に座った。
「母さん…」
名前を呟けば目からは涙がたくさん出てきた。
涙は拭いても拭いても出てくる。
「放せ、くそっ!」
「暴れないで!じっとして!」
戸の向こうから誰かの声がした。
さっきのおじさん達の焦り声とまだ僕と同じくらいの声がどんどん近づいて来る。
すると、戸が力強く開けられた。
「ほら、大人しく座ってなさい」
「さわんなって言ってんだろうが、クソジジイ!!」
出てきたのは僕と同じくらいの子。
「ふん…」
その子は僕の隣の座布団に座った。
僕は俯きながらも横目で見てみた。
「(あ…顔にアザがいっぱい。さっきの人達に殴られたのかな…)」
顔の所々にはたくさんの青色のアザ。
——痛そう…
そう思っていたら僕の視線に気付いたらしい。
ギロリと僕を見た。
「見んな、バカ!!」
いきなりそう言われてビックリした。
僕は反射的に顔を背けてしまった。
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