二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: *・.D-Gray-man.・* ( No.20 )
日時: 2010/10/23 13:37
名前: 向日葵 ◆5tAuYEuj7w (ID: 5bBsNqZt)

第Ⅳ夜

「じゃあ、任務の説明をするよ。」

コムイは真面目腐って言いだす。壁に掛かった地図のギリシャを指差して、「ここにイノセンスらしきものがあるかもーなんて言う、ファインダーの連絡を受けたんだ。」と言っていた。


ギリシャのとある小さい村に一行は来ていた。
その村の周りには鬱蒼と木が生い茂っていて、雲には分厚い灰色の雲があり、時折陽の光が地面に落ちる湿っぽいところだった。

「こんなところにあるのー? イノセンスぅ〜」

伊織は頭をボッリボリ掻きながらごちた。
そこには延々と家だけが続いている。

「あるらしいんですよね。」
「ないんじゃないのー?」
「あるワケねーって。」

アレンが答えた刹那、双子の姉弟がギャーギャーと騒ぎだす。
家の前では住民が小さな市を開いていて、色々な食べ物のにおいが村いっぱいに立ち込めている。
魚の匂いもあれば果物の爽やかな匂いもあり、お菓子の甘い匂いもある。

「「飴だッ!!!」」


シャーロットと伊織はその大きな瞳をもうめいっぱい輝かせて言い、手元のお金を数えだす。
飴売りの男性がそれをぼんやりと見つめていた。