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☆『闇の世界に小さい迷子』


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「あ、サクラ。遅かったじゃないか、」


イナズマジャパンの宿舎に響き渡る円堂の声。

でも、それは円堂では無かった。


いつもの、サッカーボール持って無邪気に楽しんでいる、あの円堂じゃなかった。

瞳からは光が消え、ユニフォームは血まみれ。

手には血がべっとりついた、小型のナイフ。


「どうしたんだ？サクラ、」


どうしたもこうしたも無い。

すると円堂が、ゆっくり、ゆっくり近づいてくる。


いや、こっち来ないで。いや・・・・・


「サクｒ『こ、こっち来ないで！！！』・・・・・」


そういい私は宿舎を逃げ出した。

走っていて見えるのは、血、血、血。ぐったりとして横になっている人。


豪炎寺が“爆熱スクリュー”で炎を纏ったボールで、人を壁に打ちつける。

鬼道が赤いマントを更に真っ赤に染めながら笑い叫ぶ。

吹雪が若い女の人達を刃物で切りつける。


そんな風景が見えた。


此処に居ると殺される。そんなマイナスな考えしか出来なかった。

“死にたくない”そんな言葉が頭の中を巡る。


私は行き先なんて関係なく、ただただ一直線に走った。



物語の終わりは、ハッピーエンドか、バッドエンドか。