二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 桜の図書館 (inzm/小説集) オリキャラ募集開始!! ( No.152 )
- 日時: 2011/09/19 17:48
- 名前: さくら (ID: yOB.1d3z)
- 参照: 久しぶりもうああああああああああああああああ
——05——
『「「「—————《Transfer・3!》」」」』
一瞬で、辺りが光に包まれたかと思うと、其処の光景は全く違っているものだった。
『着いたわね、3層目“アルカディウス”、』
この世界は全部で5つの層に分かれている。その中の3層目が此処だ。そして、この大きな街“アルカディウス”は商売が盛んな街として有名である。その中心部に大きく聳え立つ屋敷。
『さぁ、行きましょうか、』
其処が、七瀬財閥の屋敷である。
この星は、5つの層に分かれており、沢山の大陸に別れている。そして、その大陸自体が一つの国にあたる。
そしてこの国は、国称“ルーヴァン(Louvain)”。町並みは西洋風であり、政治は王族が実権を握っている。他民族文化であり、色々な民族が集まっている。他国との交友は安定しており、政治も安定している。首都は“中央”。恐らく、星一の大国だと言える。
七瀬家は“ルーヴァン”の“アルカディウス”に屋敷を立て、この国を舞台としているが、シーウェル家を始めとする世界貴族の中には、自分達の国を持っている所だってある。
シーウェル家は自分の国を持っているが後に明かされることになるので、今の表記は伏せておこう。
虹彩と日向、シエルアにギルは、屋敷に向かって歩く。街に入ると、街は活気に溢れており、長い期間あの道場に滞在していた二人にとっては懐かしさが込み上げて来るのだった。
「おばさんっ!こんにちわっ!!」
「おや、日向君じゃない。帰って来てたの?」
「うんっ」
「桃林檎、一つ、持ってくかい?」
「いいの?有難う!!」
「虹彩ちゃんにもあげよう、」
『あ、有難うございます、』
果実を売っているおばさんに桃林檎を貰い、食べながら歩く。
因みに桃林檎とは、近くの林檎畑でよく取れる、所謂桃と林檎の合体作の事だ。味は良く、少しばかり酸味が利いているが、非常に甘く、良く親しまれている。
此処の人達は皆、明るい人達ばかりで人当たりも良く、私が令嬢だからといって畏まらない。普通に話しかけて来るのだ。私はそんなこの街の人達が大好きだ。まるで、家族のように、
「あ、もう直ぐですね、」
『えぇ。』
シエルアが指差した先には、橙色の大きな屋根が見えた。
「こちらです、」
屋敷の中に入り、使用人に部屋へと通された私。
暫く使っていない部屋だったが、使用人達のお陰で綺麗に掃除されている。
「お嬢様、帰ってらしたのですね」
『えぇ。ちょっと、用があって、』
そう言いながら、私専属のメイド、萩音はクローゼットを開ける。どうやら、着替えろと言う事らしい。確かに、今までの暑さの所為で汗を掻いていた。
私は、ハァ、と溜息を付きながら近くのソファーに腰を掛けた。
新しい服がいくつかある。私が居ない間に、仕入れていたのか、気になって問うてみた。
『萩、その服は?』
「客様が、お嬢様へという事で、置いてまいりました」
『客・・・?』
「はい。お嬢様が留守という事をお聞きになると、プレゼントを置いて帰ってしまわれましたが・・・、
———国王様が、いらっしゃいました」
『ほ、本当なのッ!?鬼沙羅がッ!?』
「はい・・・。」
“華京院鬼沙羅”。読みは「かきょういん きさら」。この国のトップを担う、国王である。
***