二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 桜の図書館 (inzm/小説集) オリキャラ募集開始!! ( No.158 )
日時: 2011/12/24 08:06
名前: さくら (ID: z2eVRrJA)

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『そ、う・・・、国王が、』

「では、失礼致します」


そう言って部屋を出て行く萩。私は、床に並べられた可愛く数々のデザインの箱と、ソファやクローゼットに掛けられたワンピースやドレスなどの高級そうな流行の服に目を落とす。折角貰った事だし、着てみようと思い、赤いワンピースに手を伸ばすとメッセージカードが挿んであった。

ワンピースから目線を外し手もメッセージカードに伸ばす。だが、その動作は後少しの所で散った白い火花に遮られる。


『なッ!?結界!??』


時にこの世界、この国では手紙などに結界、所謂“鍵”が掛けてある場合がある。中身を他の者に見せたくない時にこの魔法を掛ける。そんなに中身を見られたくないのか鬼沙羅。私はそのメッセージカードに手を翳した。


『読み手、七瀬虹彩、またの名をコイロ・シーウェル。魔法解除』


すると蒼い光が私を包んだ。只手紙読むだけなのに随分大掛かりな作業だな。それは問わないで頂きたい。派手好きなあの鬼沙羅の事だ。これも序の口に違いない。

そう考えているうちに、魔法解除という文字が浮かび上がる。この手の魔法は、書き手が読み手の指定をしてから送る為、読み手は簡単に魔法を解除できる。


『はぁ、何でこんな。あいつはエスパーか』







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  To.虹彩

貴女に話したい事があるの。

貴女の邸に言ったのだけれど、貴女は留守だったらしくて。

この手紙を見てるって事は、もう帰宅しているはず。

直ぐに宮殿へ向かいなさい。

あ、後、今日そっちに送った洋服も着てくれると嬉しいわ。

                 by.華京院鬼沙羅


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私は貰った赤いワンピースを着て、仕度を始める。そして・・・、



『もう、今すぐって何よ今すぐって』



仕度を終えると、急いで屋敷を飛び出した。


「お、お嬢様!!何処へ御出でですか!?」

『決まってんでしょ!中央セントラルの宮殿よ。鬼沙羅の所!!』


向かうは、あの宮殿。








 06E.( 派手な国王からの招待状 )