二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 桜の図書館 (inzm/小説集) オリキャラ募集開始!! ( No.159 )
- 日時: 2011/12/24 08:08
- 名前: さくら (ID: z2eVRrJA)
屋敷を出て約20分。それはもう走り続けた。そして今も尚、走り続けている。息は所々続かなくなり、散り散りになっているが、結構タフな方なので、まだまだ走る。
急げ、急げ。私は走りながらあのメッセージの意味について考えた。普通、こんなメッセージカードに鍵魔法なんて掛けるか。必ず理由があるはず。探せ探せ、分からない、探せ。厳密な事をこれから私に告げるというのか。ならばその厳密な事とは何だ。まさかバレたか。今に思い出すにもおぞましいあの事件。私と父さんが調べていたあの事件の真相。まだ答えには辿り着いていない。だが、調べられている事に勘付かれた、となると、こちらも不都合だ。どうにかしなければならない。だが、いくらなんでも王都に情報が行くのは早過ぎる。、否、だがあの鬼沙羅の事だ。情報網が早いのにはこちらも承諾出来る。では何故だ。口封じか。殺す、事はまず無いと思うが。何故あのタイミングで私に手紙を遣した。
『—————ッはぁ、はぁっ、つ、着いた、ッ』
屋敷を出て約30分で着いた先は、取り分け巨大な城のような宮殿。赤と白の薔薇が咲き乱れる。まるで、不思議の国のアリスに出て来る赤の女王の城の様な。大きな薔薇と白鳥を形作る門と、噴水、銅像、テラス。数々の創造品に目を奪われる。
…Alice in Wonderland.
通されたのは、温室のような客室間。数々の樹や草花に、小川をイメージした綺麗な水路。噴水もあり、更にはプール、滝、中心には白いソファにテーブル。テーブルの上には先程鬼沙羅の召使が用意したであろう、紅茶とお菓子が用意されていた。そして、反対側のソファには、鬼沙羅、国王が座っているのである。
「あら、いらっしゃい。・・・虹彩」
『人を緊急に呼び出しといて何よ。何様よ』
「別に良いじゃない。貴女の疲労顔が見たかったのよね。レアよレア。それと、偉い立場なんだから仕方ないじゃない」
と、こんな会話が3分程続くのである。
すると珍しく鬼沙羅が話しを切り出した。
「そろそろ本題に入ろうじゃないの。—————貴女、“魔聖大戦”は知ってるかしら?」
『魔、聖大戦・・・?』
07F.( 第43次魔聖大戦 )