二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 桜の図書館 〜イナズマイレブン〜 ( No.59 )
日時: 2011/01/24 18:09
名前: さくら (ID: 32zLlHLc)

☆『闇の世界に小さい迷子』


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「ま、マーク・・・?」


「何だ、ジュリアか。見ろよ。このゴミみたいな人間!!」



マークは、血で染まった男の人を、ゴールに叩き付けながら言った。

でも、それはマークではない。

マークであって、マークじゃない。

此処に居るのは、私が好きなあのマークじゃない。


マークの頬には返り血が付き、それを手で拭っている。瞳に光は無く、それは“絶望”の眼だった。

マークはもうすでに死んだと思われる人間を、何回も何回もゴールポストに叩きつける。

血は止まらない。額、頭、目、足、手、首、あらゆる所から血が飛び出る。



「マーク、その男、もう血は無いんじゃ無い?」



ディランだった。

アイガードの片方だけを血で真っ赤に染めて、オールバックの髪も、所々血に染まっている。

ディランは、まだ小学生位の女の子を持っていた。



「ねぇ、この目玉、潰してみたんだけど、何かあんまり面白くなかった。」

「ディラン、ほどほどにしとけよ。その少女、目やら心臓やら、飛び出てるぞ。」

「マークに言われたくないよ、」


うっ・・・。言葉も出なかった。

私の周り一面、血の海。そして、死体、死骸、死骸死骸死骸。

此処に居ると、私までどうにかなりそうだった。

私のマークは何処に居るの?ディランは?



「逃げるなら早く逃げなよ、」

「お前も食っちまうぜ?・・・女王様。」


「か、カズヤ・・・、アスカ・・・。」



私の後ろには、不適な笑みを浮かべる二人が居た。

アスカは“今回は無力だなァ!?女王様よォ!?”とゲラゲラ笑っていた。

いつもの私は、こういう態度は凄く腹が立つ。

だが、今回はそれどころじゃなかった。


逃げないと。今すぐ、此処から。







———可笑しくなる・・・。




私は二人を押し切って逃げ出した。

宛ても無く、ただ一直線に。私まで可笑しくなる前に。


私と同じ思いをしてる人の所へ。



“物語の終わりは、ハッピーエンドか、バッドエンドか。”