ALLジャンルのオリジナル小説、ライトノベル、二次創作、ss小説やイラスト投稿なら「小説☆カキコ」

第１６章　　ブロンテ


━━━━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━━

━━━━━







世界って、回っているんだなぁ。

運命の車輪である我が、言えることではないけどね。

今回は、結構危なかったな。

本当に、全てが滅んじゃうのかと思って怖かったよ。

…秘宝が、こんな〝怖い〟とか思ってもいいのかな？

…秘宝って役割も、結構重荷だな。

カブー以外には、誰ともお話しできないし。

まあ、今回はカービィと話せたからいいや。

…あの盗賊君とも、お話したかったな。

仲間を思う優しさっていうのに、惹かれるな。

…仲間ってどんなんだろう。

我も、仲間というものを、体験したかったな。

…。

ねえ。

ねえ、カービィ。

もしも。

もしもね。

秘宝である我が、仲間になりたいだなんて言ったら、変かな。

生物に干渉してはいけないのに、どうしてこんなにうらやましいんだろう。

なんでだろう。

本来なら、生物の行動に、逆らっちゃいけないはずなのに。

星が滅ぶことを、受け止めなきゃいけないのに。

どうして、死にたくないなんて思ったんだろう。

なんでだろう。

不思議だね。

意思があるなんて言っても、こんなふうな感情なんてないのに。

どうして、こんなに、悲しいんだろう。

秘宝は、干渉しちゃいけない。

今回は禁忌を犯して、実行した。

これ以上こんなことしたら、ポップスターが違う意味で崩壊しちゃう。

秘宝は、永遠に、孤独に、星を支える。

それを、今まで何億年も、行ってきたのに。

どうしてなんだろう。

星を汚す生物を、恨んですらいたのに。

どうして、うらやましいなんて思っちゃったんだろう。

なんで。

どうしてだろう。

本当に変だ。

おかしい。

どうして、あの仲間の輪に入りたいって思うんだろう…。

なぜ？

車輪が入る場所なんてどこにもないのに。

秘宝が、そんなことするはずがないのに。

なんでだろう。

…どうして？

お別れするのがさびしい？

さびしいなんて感情はないのに。

どうしてだろう。

…カービィ。





君とは直接会えなかったけど、お話しできて、とってもよかった。

うれしかったよ。

でも、たぶん、否、絶対にもう話すことはできないね。

いろいろと、禁忌を犯してしまったから、しばらく…我にとってはしばらくだけど、君たちにとっては何万年かもしれない。

当分動けない。

大丈夫。

ポップスターも全部、守るからね。

安心してね。

安心、して。








忘れないでね。

我は、カブー以外の誰にも、存在に気づいてもらったことがない。

ブロンテって呼んでもらえてうれしかったよ。

忘れないでほしいな。

我は、忘れないよ。

絶対に。




ねえ。

秘宝である、我が、こんなこと言っていいのかな？



最後だから、言うね。










我は、君たちの仲間になれたかな？















なれてたらいいな。












そうだといいな。












ウフフ…そうだといいなぁ…
















あ











もう時間だ。







やっぱり能力を、生物に渡したってことが厄介だったかな？








どうやら、長い間、眠らなきゃいけないかも。








秘宝である我が、眠るなんてことしょっちゅうだけどさ。





今回は、結構長い間だね。








じゃあ…おやすみ。






















出会えて、本当に…、よかった━━━━━━━━━━━