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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: LILIN ( No.3 )
- 日時: 2011/05/21 12:34
- 名前: そう言えば、こしょうの味しらない (ID: lZRL.MZu)
午後は、いきなり授業の時間割を変えられ、急きょ献血カーがお出ましした。
詳細が書かれたプリントには初めに謝辞が書かれていて、次にその詳細が簡単に書かれていた。それは以下の通り。
このたびは皆様に献血を受けていただきまっことに感謝の一言で尽きます。
「……尽きちゃうの?」
皆さんから頂いた資料は研究中にカビが生えてしまうかもですが、急ピッチでやらせていただいた後、多くの貧血の患者さんに役に立ててもらえるでしょう。
「腐る寸前なのに、か?」
でもそいじゃぁ、いざって時大人の事情で一切の責任がとれません。
「たしかに」
そん時は全て丁重に処分しまして、また貰いに来るかもしれません。
「なんだそりゃ!?」
そうならないように、早くやろうかと思います(笑)
「ごもっともで」
今後病院で輸血する際、血の中に白っぽいのが浮いてるかもしれませんが、
心配いりません。ポカリです。
「ポカリか? ポカリ生成すんのか? 血で!?」
大嘘ついた、カビです。やっちゃった☆
「やっぱカビかよ! しかも完了形!?」
それはなんとも嘘な内容だったんだよ。一人でつ込んでしまうほどのね。
「お前なにやってんだ?」
献血するため、前に座って並んでいるボブが奇異な目線で俺を見つめていた。
順番としては後、5人くらいなので今の突っ込みは数人にしかきかれていない。それでも恥ずかしいものだった。
「お前そんなに怪しい人だったかな?」
ボブがしみじみ見てくるので、余計ばつが悪い。
「違うんだ。このプリントの内容がおかしいんだ」
「って、お前のほうが……おや?」
ふ〜ん、とボブはプリントを見つめている。
「ふむふむ」
「どうだよ?」
「なかなかのセンスだ」
「……」
お前の感心なんか聞いてらんよ。
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