二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: FAIARYTAIL 「悪霊憑き」 ( No.3 )
- 日時: 2012/03/24 20:18
- 名前: 有栖 (ID: PCp3bZQ1)
〜ギルドって何?〜
深い深い闇の中から目覚めたように光がまぶしかった。
ここはどこだろう?
私は、なんでここにいるんだっけ。
目覚めた場所は、誰かの部屋みたいな所。
その部屋のベットに私は横たわっている。
ほのかに、甘い香りがする。シャンプーの匂い…。
ここへくるまでの道のりを確かめようと、記憶をかき集める。
確か、おじさんと一緒にどこかへ出掛けようとして、えっと
そしたら、変な人達にぶつかっちゃって路地裏に連れてかれてそれでえっと…
「目が覚めたか?」
女の人の声だ。
かき集めるのを一旦やめて声がした方向へ顔を向けると、そこには赤でもなくピンクでもない。
いうなればスカーレットみたいな色の髪でよろい?をまとったお姉さんが見えた。
あ、今思えば私と同じ髪の色だ。
あれ?でもおじさんのお友達でこんなに奇麗なお姉さんなんていたっけ?
私の髪と同じ色なら覚えてるはずなのに…
「おじさんは…」
「誰のことだ?」
あれ? あれ? あれ?
おじさんの事知らないなら、なんで私ここにいるんだろ?
そうだ。
路地裏に連れて行かれて黒い人におじさんは殺されたんだ。
お腹からありえないほどの赤いえきたいをだして死んでしまった。
なのに、どうして私はここにいるの?
どうして?
ばっとベットからおきあがる。
「う」
でも、体のところどころが痛くて上手く起きあがれない。
「まだ起きあがらない方がいい。予想以上に傷つけてしまったからな」
「なんで、私はここにいるの!?」
はやくおじさんの所へ戻らなきゃ。
「お、落ちつけ」
「元の場所に戻してよ!」
「あそこにいっても、何もないぞ?」
「ある!私の大切な人がいるの!」
本当は、自分でいきたいのに足とかがいたくていけそうにない。
それにここがどこなのかも分かんない。
はやく、はやくいきたいのに
「もう、あそこには誰もいない」
「いる!絶対にいる!」
もういい。自分でなんとかするもん。
すごくいたいけど。体中ズキズキするけど。
体中がズキズキするのをガマンして立ち上がる。
ドアがある方へ歩こうとした時にお姉さんにつかまれた。
「やめて!放して!私にかまわないで!」
「君を拾った以上、それは出来ない」
「やめて、私に近づかないで、もぅ、おじさん以外に誰も信じたくないの」
「なぜ?」
「駄目なの、私に近づいてきた人みんな、死んじゃうの。私が信じた人は、みんな殺されちゃうの。
だから、お姉さんも殺されちゃう…」
急に、後ろに引っ張られる。
そう思ったら、お姉さんに抱かれていた。
「私は、殺されない」
よろいのせいで少し痛かったけど、でもぬくもりがある。
「本当に…?本当に死なない?」
「あぁ、死なない。約束しよう。だから、信じないなんて悲しいこといわないでくれ」
「うん」
「絶対に死なないでね」
「あぁ」
- Re: FAIARYTAIL 「悪霊憑き」 ( No.4 )
- 日時: 2012/07/06 22:11
- 名前: 有栖 (ID: vDb5uiaj)
それから、数日後。
傷の手当てもしてもらって、すっかり走れ回れるようにまで回復した私は、どこへいこうか迷っている。
両目が赤いせいで、皆に嫌われて行くあてがなかったのだ。
でも、いつまでもエルザお姉ちゃんのお世話になるわけにはいかない。
エルザお姉ちゃんは、この呼び方嫌ってるけどでも年上に呼び捨ても嫌だから無理いってエルザお姉ちゃんで通してる。
そういえば、最近エルザお姉ちゃんに新しい名前を貰ったんだ。
別に、前の名前を忘れたわけじゃないんだ。
今までで3回くらい名前を付けてもらってる。それ全て覚えてる。
だから、これで4っつ目の名前。
嬉しいの。名前を付けてもらえることが。
こんな私に、名前を付けてもらえることが。
「ノ、ノエル。これからどうするんだ?」
エルザお姉ちゃんは、私の名前を呼ぶ時にいつも戸惑う事がある。
どうやら、自分で付けた名前で呼ぶのがはずかしいんだって。
私は、いい名前だと思うのにな。
「分かんない。これから行くあてもないし。別に1人じゃないから寂しくはないんだけど…。」
そう、いつでも1人ではない。
いつも、私の周りに誰かがいるの。でも、その姿は、誰も見えてない。
私だけ、特別に見えてる。皆がそんな私のことを“呪われてる子”とか“悪霊憑き”って呼ばれる。
だけど、私だけに見えているそれは、誰も私とお話してくれない。
「……ギルドに、入らないか?」
「…ギルド? ギルドって何?」
「魔道士が集まるところだ。」
魔道士?
それって、魔法を使う人の事をいうんでしょ。私、知ってるよ。
「でも、私。魔力なんて持ってないよ?」
「いや、お前は持ってる。強力な魔力を。」
「???」
エルザお姉ちゃんの言っている事が良くわからないよ。
私は、魔力なんて持ってないのに。
「ただ、強力すぎて自分で気付けないんだろうな。」
「??」
「すまない。難しい話をしたな。」
「うん。」
「では、これから、ノエルが正しく魔法を使えるように頼んでみるか?」
「ん?」
誰に頼むの?
それに、なんか魔力があるって事で話が進められているような気がする。
「心配ない。私より魔力に詳しい人だ。」
「………うん。」
ちょっと心配だけど、エルザお姉ちゃんがそこまでいうなら、一緒に行こう。
「エルザお姉ちゃんも、ずっと一緒だよね?」
「そうだな、一緒だ」
「わぁ。ありがとう!」
エルザお姉ちゃんと一緒なら何も怖くない。
そう、信じれる人と一緒なら。何も。