二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.129 )
- 日時: 2013/01/01 18:40
- 名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: 4HUso7p7)
- 参照: 第五篇/Fight after Supper (虚像は実像を越え得る)
漂う静寂の中、最初に声を上げたのはファルコン隊長。
「小夜子に宛てたはずのメールに、クレイジーから返事があったから狼狽したと言うのは分かったが……」
からり、とグラスの中で氷が音を立てた。
一瞬メンバーの気がそっちに取られるものの、続く声で再びこちらへと意識は引き戻される。
「何でクレイジーがお前を見て動揺しなきゃならないんだ」
「まだ分かりません」
全員の顔が奇妙なものを見る表情になった。
「まだ、なのか? 全く、ではなくて」
「まだです。本人と会ってみないことには分からないですし……」
いよいよ私を不審者扱いにするメンバーが大半の中で、ドンキーは納得の表情。あぁぁあ、と心底感心したような声を上げて、ぽんと掌に拳を叩きつけていた。その大げさな挙動が注目を集めているとも知らずに、彼はテーブルから身を乗り出してがなり立てる。
「やぁーっぱお前すっげーよ。おれの分かんないとこ全部分かるもんな」
言い終わり、ふとメンバーの顔を見たときに、ドンキーは視線に気付いたらしい。そんな見なくたっていいだろーがよー、と照れ臭そうに頭を掻いた。ものすごい勢いで空気がシラけているのだが、ドンキーの筋肉とバナナしかない脳ミソでは読み切れないだろう。
何とも言えない空気を破ったのは、ファルコンの咳払いだった。
「ま、まあいい。ドンキーが言いそうことは大体分かる。それにしても小夜子、ピットの話ではクレイジーのすぐ横にいたらしいが、よく無傷で帰ってこられたな。メンバーが近づきでもすれば、首をへし折られる勢いで殴り飛ばされるのだが」
昼間やったことを思い出し、心臓が跳ねた。
「いや、その、湖の底で溺れてた所をあたしが助けたからかも……アレがクレイジーだなんて最初知らなくて、とにかくどうにかしなきゃとしかその時思ってなくて……。ああもう何かこう、ごめんなさい」
頭の中で言葉がまとまらない内に弁明したせいか、支離滅裂だ。
しかしメンバーはそんな私に対して、寛容に笑った。
To be continued...
ドンキーは脳筋の割にメンバーよりも多くヒントを持ってますが、回転が鈍いので答えは知りません。
ただし、ヒントが多いのでやっぱり他のメンバーよりは飲み込みも早いのです。