二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.32 )
日時: 2012/09/18 23:50
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: x40/.lqv)
参照: 第二篇/After a Calm comes a Storm (嵐の前の静けさ)

 「さー姉ぇぇ、おはよーっ!」
 リビングの扉を開けた途端、ねずみポケモンことピカチュウが、叫びながら思いっきり飛びついてきた。起きたとは言ってもまだまだ寝ぼけまなこ、全く用意のできていなかった私は四キロの重量に弾き飛ばされ、閉めた扉に思いっきり背中を強打。ついでに頭も打ち、ピカチュウの頭は結構モロに鳩尾へ入った。
 「ふぎゃっ!」
 思わず悲鳴を上げ、反射的にピカチュウを突き放す。
 朝から急所に頭突き喰らって床にへたり込むなんて、ついてない。でも、ピカチュウはきっといつものテンションだったろうから、この行為を責める気はない。それでも、目覚ましの一発としては最悪の一言に尽きる。
 何も無いのに込み上げる酸っぱいものを強引に飲み込み、気が遠くなりそうなのを必死に堪えながらやっとの思いで立ち上がった私を、突き飛ばされてしりもちをついたピカチュウは、泣きそうな顔で見上げていた。
 「ご、ごめっ、ごめんなさい……」
 「いやっ、そのっ、だ……大丈夫……受け止められなかったあたしも、悪っ……いからさ……」
 言いながら、かなり苦しい。
 ——鳩尾をやられると息が出来なくなると聞いたことはあったけれども、マジだったか。
 苦し紛れにくだらない知識を引っ張り出しながら、私はすぐそばに据えられたソファへ腰を下ろし、腹を抱える。そろそろ本格的に吐きそうだが、足から力が抜けてソファから動けない。くそっ、こんなときにまで冷静な私がムカつく。どうにもならないことだけれども。

To be continued...

 うちんとこのピカチュウは無邪気なおてんばっ子。
 故に手加減を知らない。