二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.34 )
- 日時: 2012/09/21 20:20
- 名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: ptFz04.o)
- 参照: 第二篇/After a Calm comes a Storm (嵐の前の静けさ)
「あ、おは」
「りんご、りんごぢゃぁぁぁぁぁ! リンくん早く、早くむいてぇぇぇ」
丁寧な挨拶をスッパリ遮って、カービィが食い意地を張って叫ぶ。
食卓では、正装にエプロン姿のリンクがテーブルにまな板を広げ、果物ナイフでりんごの皮をウサギ型にむいているところだった。どでかいテーブルの真ん中には、恐らく業務用とおぼしきコーヒーメーカーが一台。普段ハイラル平原で馬のエポナを乗り回しているイメージしかないせいで、なんとも言えない光景だ。
「あの……その……」
荒ぶるピンク球を前に、りんごを剥くのも忘れて目を点にしているリンクをかばうように、今までポケモン勢のテンションに紛れ込んでいたネスが声を上げる。流石に子供勢のリーダーだけあって、やることが違うねぇ。
「カービィ落ち着いて、これおやつだから。朝ごはんの後用」
「そんなに待てなぁぁぁい。よおぉぉぉこぉおぉぉせぇぇぇえぇぇえぇ」
凍てつくリビング。
私にも分かる。
——こうなったときのカービィは、誰にも止められないと。
「リーンーくーぅぅぅぅん」
こうなったら遠慮は要らない。頭の中でそう決意を固め、ポケットに突っ込んだコントローラーへ私が手を伸ばしかけたとき、台所のほうからのんきに誰か歩いて来た。
「んふふふふっふっふっふっんっふっふふーん、んっふっふふ、ふっふ……あれぇ」
この可愛い歌声と良い、このつぶらな瞳といい、この鮮烈な赤のトサカと甲羅といい、これは……ヨースター島のスーパードラゴンことヨッシー! 自分はクセの強いのが不得手だからスマブラだと使えないのだが、それを抜きにして、マリオファミリーの中ではダントツで好きな奴なのだ。だって可愛いもん。
「あ、ヨッシーさん……お、おはよう御座います」
「おはようございますぅ」
さて、そののんきなヨッシーはと言えば、ミトンをはめた手に天板を持っている。まだまだ熱そうなその上には、焼きたてほかほかのパウンドケーキ、特大サイズ五本。美味しそうだけど、量が気持ち悪い。
「これ、ボクが焼きました。よろしければ、リンクさんのりんごとどうぞ〜」
「はうっ!?」
カービィを除く子供勢、リンク、そして私が、異口同音に悲鳴を上げた。ヨッシーだけはのほほーん。
あああ、駄目だそんなことを言っては。普段はいいけど、今だけは駄目なんだよヨットゥー。
「うっひょー! ヨットゥー、神ぅぃぃいいいいいい!」
カービィと言う火に、ガソリンと水をばら撒いたようなもんだから。
To be continued...
ウチんとこのヨッシーはおやつ担当。自分もカービィに次いで食べるけども、作ってる描写の方がより顕著です。
カービィは何時でもどこでも食べてばっかり。
リンクは苦労してばかり。