二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.40 )
- 日時: 2012/09/26 18:31
- 名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: ptFz04.o)
- 参照: 第二篇/After a Calm comes a Storm (嵐の前の静けさ)
受信メール一件。送り主はマスター。件名なし。
『Send this e-mail to check a situation. Please send a reply. HURRY!!
(状況確認の為これを送る。返事をくれ。 急げ!)』
たった一行の、酷く切迫した内容。
私達が置かれている今が、異様な状況だということは、最早否定しようのない事実と化してしまった。もう一度顔を見合わせて頷きあい、リンクも厳しい表情で自分の受信機を眺めているのを見やってから、私は言葉を選びながら、受信機に文を打つ。
『I and Yoshi are safe. We are in livingroom. Master, take care.
(私とヨッシーは無事です。リビングに居ます。マスター、気をつけて。)』
あまり出来の良くない脳味噌から出来る限りの言葉を引っ張り出し、来たときと同じ言語で短く状況を告げて、メールを向こうに送り届ける。それから開けっ放しの採光窓を、窓だけ閉めた。
「あわわわわ……はっ!」
ヨッシーは不安げにくるくる辺りを見回し、思い出したようにテーブル上の受信機に飛びつくと、苦労しながらキーを叩き始めた。ぱたぱたと何となく間抜けな音を立てつつ、一文字ずつ慎重に言葉を連ねて、やっと送信する。やることを終えて、ヨッシーはまたわらわら言いながら辺りを忙しなく見回しだした。
「ど、どうしましょう。もし、もし皆さんに何かあったのなら——」
「だからって、様子見なんかに出たら貴方も『揃わない人』の仲間入りだよ、きっと。今この部屋から動くのは、賢明なことじゃない。何か知らせが来るのを待ったほうがいい」
二次創作だと、居なくなったメンバーを探すためにメンバーが細切れになり、各個撃破されて皆ズタズタになるパターンばかりだ。せめてそんなことは避けたかった。今此処に居るヨッシーとリンクは、どっちも私の苦手なキャラクターだから、私が操作したらただのへなちょこファイターになってしまう。
此処に居る三人だけでも、来るべき何かに備えて無傷であるべきなのだろうと、思う。
沈黙の室内。そこに、いつもの調子を取り戻したヨッシーの声が響く。
「小夜子さんは、こういう事に慣れていらっしゃるのですか?」
「えっ? いや別に、こういうのは生まれて初めてだよ。ただ、色々なところを漁ったもんで」
小説の「よくあるパターン」を知っていると言うだけのこと。そうヨッシーに告げると、ふーん、と少し腑に落ちないような声を上げた。それからやおら傍を離れ、台所のほうに向かっていく。台所とリビングとは一続き、顔をちょっと出せば、そこに居る人の様子はすぐ分かる。キッチンの方に誰かいるらしい。
To be continued...
英文はエキサイト翻訳。訳は意訳。
ヨッシーのタイピングスピードはメンバー中最遅。