二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.48 )
日時: 2012/09/29 04:28
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: ptFz04.o)
参照: 第三篇/I'm a not Fighter...yet (ヒヨッ子は見てるだけ。まだ。)

 せめて、ここの掃除はしよう。
 「誰か、箒(ほうき)の場所知ってますか」
 「確か、一番右端の冷蔵庫と、壁の隙間だ……」
 疲れ切ったアイク団長の声を受けて、私は粉みじんになったガラスや木片を蹴散らしながら進む。指定の場所には、割と大柄の箒が一本。キッチンも戦闘の被害は甚大だが、食料の根源たる冷蔵庫だけはメンバー総員で死守しきったようだ。一際大量の瓦礫が散乱しているが、傷一つない。

 ゴミにしか映らぬ物たちを、『あっち』の常識に従い全部集めようとして、私はふと考える。
 マスターは創造神、きっとこのバラバラになったテーブルや椅子は創り直すだろう。冷蔵庫だけは守り通したメンバーの様子から察するに、家具を新しく買いなおすなんて不経済なことはしない。
 更に考える。
 何にしてもそうだろうが、新しく何かを造り出すのは大変な苦労だ。自分の頭をほじくってデザインを探さなければならないし、材料も自分で集めなければいけない。その点、最初から造るべき目標があり、その材料も揃っている修理や修復の方が、僅かにも苦しい思いをしなくて済むのではないだろうか?
 脳内決議開始。
 完了。実行開始。
 私は箒を持ち直し、瓦礫を別々の場所に掃き寄せた。
 つまり一点に寄せるのではなく、ガラスはガラス、木材は木材、陶器は陶器と分けるのだ。コンクリートはどう見ても大黒柱の材料だろう。割れた窓から舞い込む埃も一緒くたに掃いてしまうことになるが、流石に私の手でもそこまでは取りきれない。マスターに一任する。
 水を差す声は上がらない。私の行動に口を出す元気も無いのか、無傷な私がこうするのは当然と思っているのか、それとも私がこうするであろうことを知っていたのか。恐らくは元気がないだけだろう。

To be continued...

兵糧攻めは闘いの基本(迫真)
メンバーにカービィとヨッシーがいる限り、屋敷にいるメンバーの警護優先順位は冷蔵庫>世界です。