二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【スマブラX小説】The Promise ( No.62 )
日時: 2012/10/08 23:53
名前: SHAKUSYA ◆fnwGhcGHos (ID: ptFz04.o)
参照: 第四篇/Let's Cooking! & Fight!(サァ “大乱闘” イタシマショウ)

 キッチンからリビングに戻ると、大黒柱とその他のへし折られた柱が、全て元通りになっていた。そしてせめてもということなのか、ガラスのテーブルと破れたソファも元に戻っていた。
 「皆、出来たぞー」
 オリマー隊長の何処となく家庭的な声で、床に転がっていたメンバーが眠そうに目を開く。その疲れた様子に隊長は肩をすくめ、横に一歩身体をずらして、レストランで使うようなずん胴鍋を皆にお披露目した。その横をピクミンが走り、一斉にカレーだカレーだー、とのんきな声で叫び始める。
 周りの空気が一瞬凍りついた。
 「うっふっふっふっふっふ、んっふふふふふふふふ……ふっふっふっふっふっふっふ…………!」
 搾り出すような笑い声。
 でんどろでんどろでんどろどろどろ、なんて効果音が似合いそうな雰囲気を放ち、うつぶせの状態からゆっくりと悪鬼の面貌を起こしたのは、スプーンを握りしめてヨダレを垂らしまくる、ピンクの悪魔。ぎょっとして辺りを見回せば、他のメンバーさえも、等しく同じ顔で私達を見上げている。
 これは——
 「ま、まずい状況じゃないスか?」
 「うん、これはいかん……ピクミン、テーブルにそれを置け! 小夜子さん、君はそれを!」
 隊長の上げた怒号が、凄まじい響きを含んでいた。
 「お、おけー! 置けー!」
 今まで聞いたこともない声にピクミンが驚いて飛び上がり、重量挙げ選手も裸足で逃げ出すほどの跳躍力をもってガラスのテーブルにずん胴鍋と土鍋を持ち上げ、半ば投げ飛ばすようにそれを置く。バキッ、と何か厭な音がしたものの、テーブルには幸いヒビ一つ入ってはいない。私も食器を載せたお盆を置いた。
 途端、
 「飯だぁァぁぁぁああアアあァあアぁああッ!」
 メンバーが、狼と化す!

To be continued...

ピクミンがこんなに喋る話はきっと珍しい。
カービィとヨッシー以外のメンバーがご飯に群がるシーンも珍しい。

第五篇からいきなりシリアスムード全開になってくるので、こう言うシリアス味がほとんどない話は貴重です。