二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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イナズマイレブン〜大江戸イレブン!
日時: 2010/12/24 20:56
名前: ゆうちゃん (ID: 66DLVFTN)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.php?mode=view&no=13983

こんにちは!
歴史好きなのと、イナズマ好きなのが重なって、こんなのになりました。
キャラが一部(全部?)壊れてたり、ゲームのキャラもでてきます。

!注意!
・サッカーとか全然ない
・超次元サムライバトル(笑)
・設定めちゃくちゃ

それでもいい方は、どうぞ!
コメしていただけるとうれしいです。
イナズマイレブンを知らない方でも楽しんでいただけるとうれしいです。

『目次』

・キャラ設定
>>1
・第一話『そのお方、江戸の見廻り親分なり』
>>2
・第二話『流れ者の行き着く場所』
>>4
・第三話『親分との出会い』
>>6
・第四話『インチキ法師の用事』
>>9
・第六話『暗殺計画』
>>15
・第六話『金払わざるは食うべからず』
>>19
・第七話『若様、仕事ははじめてにつき』
>>23
・第八話『法師の帰還と炎の江戸』
>>28
・第九話『法師の消失と国の長』
>>35
・第十話『優しき人』
>>41
・第十一話『使命』
>>43
・第十二話『法師の消失と弟子の涙』
>>52
・第十三話『師のため友のため』
>>57 >>61
・第十四話『古き友』
>>71
・第十五話『幾重も重なる闇のなかに』
>>77
・第十六話『番外:記憶を辿るは夢の欠片』
>>78


・番外短編『クリスマスパーティー兼忘年会』
>>83

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Re: イナズマイレブン〜大江戸イレブン! ( No.77 )
日時: 2010/12/18 15:12
名前: ゆうちゃん (ID: 66DLVFTN)

第十五話『幾重も重なる闇のなかに』

「よっ、お帰り」
「ああ、……ただいま」

ここは———
大江戸城、客室……円堂の部屋。

久々に復帰した豪炎寺。
円堂たちは彼を笑顔で迎え入れた。
「で、大丈夫なのか?怪我とか」
豪炎寺は苦笑すると「俺はな」そう言った。
夕香は「大丈夫」といえるほどではないようだ。

部屋にそろった面々———円堂、豪炎寺、ヒロト、マッハ、宮坂は机をぐるりと囲んで互いに向き直った。
最初に口を開いたのはヒロトだった。
「……で、どうする」
話していることは、もちろん大江戸で起こっている事件についてだ。
爆発、重症を負った佐久間……あれから数日経過しているが、なんら変わりは無い。この様子では、いつなにが起きてもおかしくない……。
城下ではちゃくちゃくと修復が進み、街の人々の不安もだいぶ薄れてきている。そこで、今回は犯行者と同じ国出身のヒロトを中心に、大江戸見廻り隊が愛するこの大江戸を守るため、打開策をだそう……という話しだった。
「どうするってもなぁ」
円堂がため息をこぼした。
たよれるはずの隊長。じかし、頼れるときより頼れないことが多いいのがこの隊長!お茶をずずっとすすって……
「なぁ?」
マッハに話しをふっかけた。
「は!?え!?私ですか!?」
なにも考えていなかったマッハはテンパった。
円堂は気にせずお菓子にも手を出して、「そ。どぉ?」とのんきなものだ。危機感がない。
「(そ、そうですね……)なんだこいつ師匠ににてるなぁ(私は、えと……)そういえば、師匠はどこにいったのか……(何も考えてませんでした……ごめんなさい)あの人もあの人で、頼れるかれないかよく分からなかったなぁ……」
「ちょっ、マッハ!逆だって!!言ってる事ちがうって!!」
テンパりすぎたマッハはもはや自分が何を言ってるのかも分からないらしく、ほとんど白目をむいている。
それを見てあきれた豪炎寺は変わりに質問に答えた。
「そうだな……、とりあえずは若様に……」
「……その、若様なんだが」
声におどろいた一同は廊下を見やった。
いつのまにいたのか、南雲と涼野が立っていた。
二人の手と着物は朱に染まっていた。
二人とも目を伏せがちにうつむいていた。
「……どうした」
ヒロトの声は思わず低くなる。
嫌な予感がして円堂は表情がこわばった。
涼野はこらえていたのか、目元をぬぐった。









「若様が——————斬られた」



南雲が拳を握り締めてそう言った。
涼野は耐えられずにその場へひざから崩れ落ちた。

Re: イナズマイレブン〜大江戸イレブン! ( No.78 )
日時: 2010/12/18 16:01
名前: ゆうちゃん (ID: 66DLVFTN)

「佐久間」
呼ぶ声に振り向く。


ああこれは————


遠い日の物語。





第十六話『番外:記憶を辿るは夢の欠片』





「ったく……いくらなんでも食いすぎじゃないのか?」

あきれたように俺を見下ろす優しい瞳。
もう今は見ることの無い、その瞳。

「へーきへーき!お前んちの飯はうめぇよ」

俺は気にもせず、源田の持ってきてくれたおにぎりにかぶりついた。

「だからってなぁ」

俺には……場所がない。
帰るところも、行くところも。
いつも、一人だった。

『……誰?』
『俺は源田幸次郎。どうして君は一人なの?』
暗くて狭い、小さな社の縁の下。
そこが俺の、唯一の居場所だった。
『かんけーねぇだろ。あっちいけよ』
強がって、そっぽを向いた。
でもそいつは『ほら』と言って、おにぎりを差し出した。
『な、そんなもん……』
『腹、減ってんだろ?はい』
俺は無言でひったくるように受け取ると、かぶりついた。
『……ん、まい』
さっぱりとした塩の味に思わず言葉が出た。
『だろ?俺んち特製』
源田はにっこりと笑った。





そして今日も、源田は来た。
たくさんおにぎりを持って。
「なぁ、俺なんかに食わせていいのかよ?お前んちだいじょうぶなのか?」
「ん、大丈夫。こっそり持ってきたけどな」
そう言って、自分も手をだす。
俺は源田の横顔をじっと見ていた。
「なに?」
源田は照れくさそうに顔を赤らめた。
「いや、お前ってさ、武士の子?」
俺は源田の顔と源田の腰の小さな帯刀とを見比べた。「え、うん。俺この山の下の屋敷に住んでる」
武士か……。
俺は塩でぺたぺたとした指をなめた。
(それにしては結構とろそうだけどな)
「佐久間は?お前も苗字あるし、武士なのか?」
無邪気に尋ねてくる。
俺はただ苦笑するだけだった。
言えっこない。家が破門になって格が下げられたなんて。この平和症の坊ちゃんには早すぎる。
そう思った。厳しいことはまだ知らなくていい。

「ねむ……」
平和症の坊ちゃんはひとつあくびをすると、俺にもたれた。
「!?」
俺にもたれたおかげで綺麗な着物に泥がついた。
「おまっ……」
源田は気にも止めずに目を閉じていた。
俺はなんだか恥ずかしくなって目をそらした。
「佐久間……」
ゆっくりと手が伸びてきて、俺の髪に触れた。
びくりとした。
頭をなでられたのは初めてだった。
「寂しくない……俺がいる」

……わかってたんだ。
俺のこと。

俺もゆっくりと目を閉じて、源田に体を預けた。
そう、寂しくない……

「うん……」







——————また、ここに来た。
もうほとんど崩れかけのその社は、変わらない場所で俺を迎えてくれた。
昔は佐久間と二人で入れた縁の下。
今はもう狭すぎる。
汚い賽銭箱をどかして、俺はお堂の戸を開けた。

佐久間は傷ついた体を静かに横たえて眠っていた。
「佐久間」
しゃがんで体に触れると手が赤くなった。
まだ完全に傷はふさがっていないらしい。
「……来たんだ……」
佐久間の紅い瞳がこちらをみあげていた。
俺はゆっくりと佐久間の体を起こすと、そっと抱き寄せた。
「ほんとに……」
弱々しい声でつぶやいた佐久間の頬を涙が伝っていた。
「大丈夫」
俺はしっかりとした口調で言った。





「もう……寂しくない」

Re: イナズマイレブン〜大江戸イレブン! ( No.79 )
日時: 2010/12/18 16:07
名前: ゆうちゃん (ID: 66DLVFTN)

今回は二話分更新です。
十五話が暗かったので、十六話は過去編を……
どっちも暗いか。
どうだったでしょう?

あ、BLじゃないです!
っぽいけど違います!!
でも私は源佐久好きです!!


次回の更新はまた間が空くと思います。

Re: イナズマイレブン〜大江戸イレブン! ( No.80 )
日時: 2010/12/19 09:43
名前: 風丸 (ID: LAu9zylb)

若様…
十五話でマジ放心情態になりました。
十六話はめちゃくちゃいい話ですね。
若様も忍も+a(茂人)も大好きです。
これからも更新がんばってください。
応援してますから!

Re: イナズマイレブン〜大江戸イレブン! ( No.81 )
日時: 2010/12/20 16:18
名前: ゆうちゃん (ID: 66DLVFTN)
参照: http://monocro39.blog109.fc2.com/

>>80
ごめんなさい、斬っちゃいました。
きっと、無事だと……まぁ、信じててください。
忍び……多いですよね?誰がいいですか?
茂人君は、期待しててください。
大事な役割なので。





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今はまだ何も無いですが。
PNは違ってますが、気にしないでください。


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