二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 転入生の風紀委員長と大空の影—REBORN—
- 日時: 2010/05/06 14:47
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
—・・・ふぅん—
—キミ、面白いね。僕と《友達》にならない?—
消失です!
今回は・・・題名の通りですね、ハイ・・・。
雲雀的ポジションの主人公です。
女設定、男装設定です。ツナ嫌われです。
雲雀さん、転校生だったりします・・・。
登場人物設定
—本当にキミはソレでいいの?—
・雲雀 恭夜
男装をしていて、雲雀恭弥ポジション。
恐怖で学校を支配下に置いている。
容姿:雲雀そのまんまです。
武器:トンファー・手錠。
属性:雲・霧
所属:?(一応はボンゴレ雲の守護者)
・サンプルボイス
「本当にキミみたいな草食動物を見ていると噛み殺したくなる」
「最低な草食動物だね」
「僕は強い奴しか興味は無いよ」
「・・・宜しく」
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- Re: 転入生の風紀委員長と大空の影—REBORN— ( No.2 )
- 日時: 2010/05/06 14:47
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
第一話
俺は誰もいない校門を歩き続ける。
今は学校は授業中だ。
シャマルに頼んで保健室に匿ってもらっている。
—ドンッ
「うわっ」
「・・・」
ぶつかった人は、学ランを肩に羽織っていた。
なザ学ランなのか不明だが、少年は俺のほうを向いた。
綺麗な顔立ち。
釣り眼で長い睫毛が除いている。
中世的で、一言で言うなら和風美人。
年齢不明な少年は俺を向いたまま、ジッと見ていた。
「あ、あの・・・ッ」
ガタガタと自然に体が震え始める。
少年はソレに気付いたのか気付かなかったのか。
「・・・」
すたすたとその場を去って行った。
まるで、興味など無さそうに。
◆
ぶつかった少年を見れば結構可愛い顔立ちをした少年だった。
ぶるぶると何故か体中が震え始め、声まで震える始末だった。
僕はそんな少年を素通りして、校内へと入っていった。
「・・・沢田、綱吉・・・ね」
ぶつかった少年の名前を静かに言い、口の端を吊り上げた。
◆
教室へ入れば一瞬にして空気が変わる。
陰口まで聞こえる。
俺は顔を下に向けながら、自分の席へ座った。
「全員席に座れ・・・」
すると担任が出席を取り始めた。
俺の名を素通りして、次の奴の名を呼ぶ。
教師までもが俺を透明人間扱いするんだ。
「実は今日、転校生を紹介する。」
そこで教室中が騒がしくなった。
「男ですか女ですか?」
「男だ、・・・入ってきな《ドガァァァァァンッ》」
教師が全て言い終わる前に、扉が破壊された。
そこから入ってきたのは、先程ぶつかった少年だった。
「ヒ、ヒィッ」
「・・・雲雀恭夜・・・群れた奴、校則違反をしたやつは咬み殺す・・・それと今日から僕が風紀委員長だ」
トンファーを除かせ、睨みながら彼はそういった。
- Re: 転入生の風紀委員長と大空の影—REBORN— ( No.3 )
- 日時: 2010/05/06 15:03
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
第二話
「・・・」
応接室を占領した風紀委員長こと雲雀恭夜。
校内で瞬く間に噂が広まり、一日で恐れられるようになってしまった。
「・・・」
応接室で彼は、資料を広げ、教師がやっている分のほとんどを行っていた。
パソコンを立ち上げ、手馴れた手際で行っていく。
鉛筆を動かしながら彼は、ゆっくりと考えていた。
自然と口の端が吊りあがる。
ピタ、と鉛筆を止め、彼は独り言を呟いた。
「・・・《ボンゴレファミリー》・・・」
彼は応接室のイスから立ち上がり、学ランを肩に羽織り部屋を出て行った。
◆
「ダメツナが!」
「うぜぇんだよお前!」
わき腹や頭に痛みが走る。
俺はもがきながら必死で痛みを堪えていた。
「キミ達、僕の学校で何してるの?」
凛とした、冷たい透き通るような声が響いた。
俺は虚ろな眼を起こす。
「コイツ・・・転校生の雲雀恭夜だぜ・・・」
「やっちまえ!」
すると彼は好戦的な笑みを漏らした。
ゾクッと、背筋が凍る程の。
「!ガハッ」
「グあっ!」
俺を殴っていた全員が倒れた。
トンファーに付いた返り血を振り払いながら、俺を見据えた。
いまだに冷たい氷のような眼で。
「キミが元凶だね」
「!」
コノ人も、俺を信じてくれない。
俺は眼をギュッと閉じた。
だが、いくら待っても痛みは来ない。
眼をそっと開けると、彼はトンファーを仕舞っていた。
「・・・だが、本当の元凶は違うみたいだ・・・。ソイツを咬み殺さないとね」
そう言って、俺の前から姿を消した。
- Re: 転入生の風紀委員長と大空の影—REBORN— ( No.4 )
- 日時: 2010/05/06 15:26
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
第三話
見知らぬ転入生がダメツナを助けやがった。
それなりの美形で、トンファーを武器にして、不良なのに風紀委員長として動いている。
更に一日で学校を支配下に置きやがった。
何者何だ・・・アイツ・・・?
◆
「・・・」
放課後暇そうに廊下の見回りをしている雲雀恭夜こと本主人公。
眼を細めながらある資料を読んでいた。
「・・・」
—ガキュゥンッ
飛んできた弾丸をトンファーで弾き返す。
穴が開いた廊下を見つめながら、トンファーを両手に装備した。
「・・・誰」
「チャオッス」
現れたのは赤ん坊。
だが———侮れない。
彼から出てくる大量の殺気を感じながら恭夜は薄ら笑いを浮かべた。
「お前が転校生の雲雀恭夜か」
「・・・キミに言う必要があるの?」
警戒を解かず、本能だけでトンファーを振るった。
赤ん坊は冷や汗を浮かべる。
「(コイツ・・・!下手したら俺よりも強いゾ・・・)」
そして連続で攻撃する手を——恭夜は止めた。
不振がる赤ん坊を尻目にして僕は背を向け、歩き出した。
「・・・つまらない」
一言、そう言って。
◆
息が苦しいのが判る。
俺はある倉庫に追い込まれていた。
「ハハハ、ここで自分の無様さを思い知れ」
バンッと、倉庫の扉が閉じた音がした——。
俺は、暗闇の中で一人になった。
- Re: 転入生の風紀委員長と大空の影—REBORN— ( No.5 )
- 日時: 2010/05/06 15:46
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
第四話
「・・・」
何か違和感を感じた。
ソレは体育館裏に来てから。
僕はその正体を考えながら、何気なく体育館倉庫へと、向きを変えた。
◆
・・・寒い。
生徒達に水をかけられたからだ。
全身が氷のように冷たくなって、体温が徐々に失われていく。
「・・・寒い・・・」
俺はマットへ体を横にした。
体をこすりながら、俺は意識が少しずつ、離れていくのを感じた。
「・・・」
「・・・———」
最後に見えたのは、《光》だった。
◆
「・・・」
「・・・う・・・」
眼を覚ます俺は周りをゆっくりと見た。
そこに、パイプイスに座っている少年がいた。
転校生の、雲雀恭夜君だった。
今まで寝ていたらしく、眼を開け、俺の顔を確認した。
「・・・あの・・・彼方が俺を・・・」
「・・・体育館が水浸しになりそうだったから」
そう言って、冷たい眼差しを俺に向けた。
「・・・そう、ですか・・・」
俺はまだだるい体をベットに横にし、堰を出した。
「キミ、熱が38度もあるんだよ。少しは大人しくしてたら?」
そう言って彼は俺の背中をさすった。
暖かい。
何ヶ月ぶりだろうか。人の手に触れたのは。
「・・・」
俺はゆっくりと、瞼を閉じた。
◆
沢田綱吉が寝てから10分。
保険医が僕に話しかけてきた。
「お前はボンゴレ坊主を信じてるのか?」
僕はフイッと顔を背け、
「興味ないよ、そんな物。だけど」
僕は鋭い眼で保険医を再び見る。
「風紀を汚すなら・・・現況を咬み殺さないと気がすまない」
すると保険医は驚いたように僕を見た。
「お前は全てをしってんのか?」
「・・・キミにいう必要は無いよ」
僕は、また顔を背けた。
◆
転校生、雲雀恭夜。
最初保健室に入ってきたとき只の不良かと思ったが・・・。
何か、変な雰囲気を感じる。
だが、それは決して悪くない気配だと思った。
寧ろ、心地いいような、そんな雰囲気。
只、好戦的でバトルマニアなのは不良と同じだと思った。
・・・——これから、ボンゴレ坊主もコイツが必要に成って来るだろし、な・・・。
- Re: 転入生の風紀委員長と大空の影—REBORN— ( No.6 )
- 日時: 2010/05/06 16:03
- 名前: 消失 (ID: X9/3/8Rv)
第五話
「・・・」
応接室で僕が仕事をしていた時。
何故か気配が近づいてくるのが判った。
僕はペンを止め、扉へと視線を動かした。
—ガチャッ
「雲雀くぅんVv始めましてぇVv」
同時に来た異臭の匂いに顔をしかめる。
女の香水のようだ。
・・・にしても風紀乱れすぎ・・・。
ミニスカに厚化粧。
「キミ・・・誰」
「姫上哀歌でぇすVvキャハッ宜しくねぇVv」
—ジャキッ
「今直ぐ——出ていきなよ。でないと、咬み殺す」
キラリと光るトンファーに女の顔の血が引いたのが判った。
女は一瞬だけ悔しそうにしながら、
「わ、判りましたぁ・・・。でも、諦めませんから☆」
—バタンッ
僕は無言で窓を開けた。
涼しい風が、異臭を消して行った。
女の風紀は、後で直させることにした。
◆
その後。
僕は肩をすくめた。
また——沢田綱吉が苛められていた。
「何回言えば気が済むの・・・キミ達・・・」
「ひ、雲雀さんッ・・・」
僕に恐れたのか去って行った草食動物を横目で見て、沢田綱吉を見た。
彼はまた、傷が増えていた。
何度傷つけば終わるのかも、判らないくらいに。
「——キミ、早く立ちなよ」
「・・・ハ、イ・・・」
立とうとするが、足が震えて動かない。
否、足が動かない。
「—キミ、骨折してるの?」
「・・・ッ」
苦しそうに歪められた顔。
僕は息を吐いて、彼の腕を肩に乗せた。
「・・・肩、貸す」
「・・・有難うございます・・・」
—何度傷つけば、終わるのだろう。
—何度傷つければ、終わるのだろう。
誰かが、自分の心を偽っていた。
誰かが、何時も自分に苦しんでいた。
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