二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- NARUTO〜明日の未来〜
- 日時: 2010/05/07 21:19
- 名前: 娃輝 (ID: qwjQ/00r)
〜序章 運命を変える刻〜
幸せを運んでくれる青い鳥は 羽が折れて 一欠けらも残さず 舞い落ちる
闇に潜む紅い眼の者は 誰もその者の真実を知らないまま 孤独に死す
心を失くした琥珀色の人形は 感情を持たないまま 永久の眠りにつく・・・
そう・・・、それが生まれた時から決まっていた その者達の運命だ・・・
・・・でも そんな事 私達には関係ない
罪の無い人達の命を救い 平和へと導く
たとえ この身が引き裂かれようと 私達は全力を尽すまで・・・
その救う者が 闇に染まった犯罪者でもか
犯罪者でも 微かに 善の心は持っている
その心があるかぎり 闇から光に戻すというのは 決して不可能な事ではない
誰でも 変われる時は訪れる
もしも その行為が仲間を傷つけたら どうする
仲間も一緒に救うまでの事
そもそも 運命なんて言葉は この世に存在しない
自分の未来を決めるのは 己自身
・・・そこまで言うのだったら 道を開いてやろう 果てしなく長い・・・未来への道をな・・・
・・・こうして、常識を覆す、運命を変える物語は、幕を開けたのだ。
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- Re: NARUTO〜明日の未来〜 ( No.1 )
- 日時: 2010/05/07 21:36
- 名前: 娃輝 (ID: qwjQ/00r)
〜序章 三人の少女〜
ある日・・・火の国 木の葉隠れの里の一角では、忍を育てるための学校・・・“アカデミー”で、教師による教育指導が行われていた。
「はぁ・・・つまらん・・・。」
アカデミーの生徒の一人である少女は、机に突っ伏して、窓側の席から、ゆっくり流れ行く雲を見つめていた。
「こーゆー日は、日向ぼっこ日和だよねぇ・・・ふわあぁ・・・早く授業、終わらないかなぁー・・・眠い・・・。」
「・・・お前が、ちゃーんと授業受けてくれたら、早く終わるんだが・・・?」
「・・・!」
少女は、体を微かに震わせ、声が聞こえる方向に顔を向けると、教科書を持った男性が、上から少女の事を見下ろしていた。
「よく、最前列の窓側で何度も同じ事ができるなぁ?ソフィア。」
「あ・・・こんちわー・・・イルカ先生、今日は一段とご立腹なようで・・・。」
ソフィアは反省する気もなく、意地悪な笑みを浮かべながら、イルカ・・・という教師に歯向かう。
「・・・ソフィア・・・お前、岩隠れでもそういう態度だったのか?」
ソフィアは首を縦に振り、変わらぬ口調で話した。
「オフコース、おかげで岩影に説教食らうのが毎日の日課になってたからね・・・。」
ソフィアの言葉を聞くと、イルカは、はぁー・・・と盛大にため息をついた。
「・・・いくら、お前が他国から来た生徒だとしても、俺は最後まで手加減するつもりはないから覚悟しとけよ・・・今日、お前居残りな。」
後半はポツリ・・・と言ったはずだが、イルカと近距離にいたソフィアには聞こえていたようだ。
「えええぇぇぇーーーっっっ!!!そんな!ひどいよ・・・!ただでさえ、今眠くて眠くて、あくびを必死に抑えてたのに・・・!・・・・・・ふわあぁ・・・。」
「おい、言ったそばからあくびをするな。」
イルカは持っていた教科書でソフィアの頭を軽く叩いた・・・が、そんな事をされて怯むソフィアではなかった。
「・・・ってか、他国の忍だったら、サオリはどうなるのさ!サオリだって砂からの留学生じゃん!」
ソフィアは、ビシッと、赤髪の女の子の方を指差す・・・、そして、他の生徒達の視線が一気にその子に集まった。
「サオリはソフィアと違って、アカデミーの成績で優秀だからな・・・お前とは天と地の差だ。」
「贔屓だぁー、贔屓だぁー、贔屓だぁー・・・ぶぅーぶぅーぶぅー・・・。」
ソフィアが頬を膨らませて、イルカにブーイングを送っていると、イルカはそれを振り払うように言い放った。
「とにかく!今日放課後残れ・・・いいな?」
「・・・・・・へーい・・・。」
渋々ソフィアが了解すると同時に、授業の終わりを告げるチャイムが鳴った。
「よし!今日の授業はここまで!ソフィア以外帰る支度をしろー!」
その号令に合わせて、九ノ一の生徒達がぞろぞろと立ち上がり、イルカもソフィアを一目見てから教室の外に出て行った。
「・・・ソフィア。」
次々とカバンの中に教科書やら、筆記用具やらを入れる人達の中・・・さっきの赤髪の女の子、サオリと黒髪のもう一人の女の子が、ソフィアの前に来た。
「ごめんなさい・・・さっき、フォローしてあげられなくて・・・。」
サオリはソフィアに向かって軽く、頭を下げる。
「いいよ、いいよ、そんな謝らなくても・・・私がサオリを巻き込んだんだから・・・。」
「まぁ・・・ソフィアらしい、って言ったら、ソフィアらしい行動よね・・・あれは・・・。」
黒髪の女の子は少し苦笑しながら、ソフィアに話しかける。
「その言葉って褒めてんの?貶してんの?どっち?コウハ。」
「・・・・・・どっちも。」
コウハは少し間が開いてから、ソフィアに言うと、ぶぅー・・・と、また、頬を膨らませた。
「そう拗ねないで・・・今日私、日直だし・・・貴方が終わるまで待っててあげるから。」
「え、あ・・・いいの?」
さっきのソフィアの態度は消え、戸惑いながらもコウハに問いただした。
「えぇ。」
・・・が、コウハの気持ちは変わらなかった。
「どーも、コウハ。」
「どういたしまして。」
コウハはソフィアに微笑んだ後、視線をソフィアからサオリに変えた。
「サオリも残れるわよね?・・・早く終わったらの話だけど。」
「・・・?サオリ、なんかあるの?」
すると、サオリは周りを見渡して、一歩ソフィアに近づき、誰にも聞こえないように、自らの口をソフィアの耳まで持ってきて、耳と口からの距離まで、手を添えた。
「実は、今日の放課中・・・“あの人達”に絡まれてしまいまして・・・。」
「あーぁ・・・分かった・・・“あいつ等”ね・・・・・・だから、放課にサオリの姿がなかった訳だ・・・。」
サオリは、さっきと同じ体制に戻り、帰りの準備をしながら、キャーキャーと話している“あの人達”の方を見た・・・それにつられて、二人も同じ方向を見る。
「・・・七月から、同じ事何回もくり返して、よく飽きないものね・・・いじめ行為なんて・・・。」
コウハは呆れながら、独り言のように呟いた。
「・・・ま、そのいじめの被害にあった子達は私が助けてあげてるから、教師の耳には入ってきてないけど・・・たしか、ずいぶん前にコウハも呼び出しされてなかった?」
ソフィアはコウハの顔を覗き込んだ。
「九月に一度だけね・・・サスケと一緒に暮らしているからって、調子乗るな・・・っていう内容だったけど・・・別に、好き好んで暮らしている訳でもないし、貴方達がそう判断しているだけでしょう?・・・って言ったら、案の定、怖気づいたのか、いじめは免れたわ・・・。」
「・・・ですが、コウハの次は、ソフィアがターゲットにされて、被害に遭っていましたよね・・・。」
サオリの悲しげな表情とは裏腹に、ソフィアは笑いながら、過去の事を話し出した。
「そーそー、いきなり、木の棒持って叩いてこようとするからさぁ・・・お得意の水遁で脅したら、腰抜かして、どっかに飛んでいったよ・・・あの時はスッキリしたなぁ・・・もう一回やりたい。」
「ソフィア、水遁得意だからね・・・。」
「うん、その後、水遁じゃなくて土遁で泥だらけにした方が良かったかなって今でも思うよ・・・サオリも、おもいっきりやっちゃっていいからね。」
「だからと言って、“出す”訳にもいかないでしょう?」
「そうね、それはそれで大騒ぎになる。」
三人は笑いながら話をしている時には、すでに他の生徒は下校しており、教室にはソフィア、コウハ、サオリだけとなっていた。・・・しばらく、三人で話し込んでいると、教室に戻ってきたイルカが“何か”を持って、コウハ、サオリの横を通り、ソフィアの机に、その“何か”を、ドス・・・と置いた。
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