二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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デュラララ!!《さらば愛しき人間たちよ》
日時: 2010/05/30 10:02
名前: right ◆TVSoYACRC2 (ID: zuIQnuvt)
参照: http://d.hatena.ne.jp/sgr5/

どうも、rightです。ブログでもこの小説やっているので、たまには覗いてやってください。
原作(小説)に沿ったお話で行こうかと思います。
最新刊の七巻まで読みました。
とりあえず、コメくれると嬉しいです。

あ、ちなみに。

※ネ タ バ レ 注 意※

>>14 オリキャラ用紙
>>18 智那さん提供オリキャラ
>>20みちる君さん提供オリキャラ
>>23彩凪さん提供オリキャラ

1.さらば愛しき人間たちよ
>>1オリキャラ紹介
>>2プロローグ
>>3第1話【悪鬼羅刹】
>>5第1話 チャットルーム
>>7第2話【愛多憎生】
>>9第2話 チャットルーム
>>25第3話【盈満之咎】

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Re: デュラララ!!《さらば愛しき人間たちよ》  オリキャラ募集中 ( No.25 )
日時: 2010/05/30 10:00
名前: right ◆on7Xp5Opyg (ID: zuIQnuvt)

第3話【盈満之咎】(此処から本編)

東京・池袋某所

「今日の池袋は楽しくなりそうだ」

一人の青年がそう呟く。
——風に靡く、襟足まであると思われる漆黒の髪。その瞳は髪と同じ色をしており、何もかも見透かしそうで、心の奥まで覗かれてしまうのではないかと錯覚させるほどの柔らかい瞳。服装はジーパン生地の黒い長ズボン、桜の木の葉を連想させるような、そこまで明るくない緑色の長袖シャツを着ており、その上に夕焼け後の空の色のような藍色のパーカーを羽織っている。そんな普通の格好をした青年の右手に何やら黒いバックがぶら下がっていた。普通の人間なら気にする程度でもないが、青年を見つめていた高校生らしき少年、竜ヶ峰帝人はそれがどうしても気になった。それに、青年のことも。よく分からないが、周りの人間とは違う雰囲気を持っているような気がした。
だが、その青年はすぐに池袋の人ごみに紛れ、どこにいるか分からなくなってしまう。
高層ビルたちが帝人を上から見下ろすように、堂々と、でかでかと建ち並んでいる。日はもう傾き始め、地平線に沈む頃の時間。
帝人は自分の携帯を制服の右ポケットから取り出し、時間を確認する。——午後六時十三分。
——ああ、もう帰らないとな。
何故あの青年が気になったのだろう、と帝人は心の中で思った。彼は見た目、普通の人間だ。平和島静雄のように怪力を持っているわけでもなく、かの都市伝説のように首が無いわけでもない。ただただ、気になった。彼は何かを持っていると、心がそう悟ったのだ。——そんなことを考えている暇ではない。彼は自宅に帰る為、立ち止まっていた体を動かそうとする。しかし、後ろからの聞き覚えの無い、女性の声音が帝人の足を引きとめた。
「こんばんわーみたいです。多分、竜ヶ峰帝人さんらしいですかぁ〜?」
振り向けば、栗色のショートヘアーの、制服少女が満面の笑みで自分の後ろに立っていた。その制服は、自分と同じ来良学園の制服ではなく、紺色のブレザーとスカートに白のシャツといった制服だった。見た目は同じ十代と思うが、同い年ではないだろう。制服の着崩し方が慣れているようで、その左肩に下げている革製の鞄は少しボロついているようだからだ。恐らく自分より二つか三つほど歳は上だ。
「あの……どちら様ですか?」
一応知り合いかもしれないということで、帝人は少女に名前を聞いた。
「あたしは笹木野メリアっていうらしいです。えーっと、日之影高校の生徒っぽいみたい」
ふと彼女の喋り方に違和感を覚えた。
——この人、変な喋り方……。何ていうのかな……?
「竜ヶ峰さんだよね、多分! あたし、白絡団の幹部らしいの!」
彼の耳には彼女の言葉など届いていなかった。
——曖ま……い?
腹にわずかな違和感を感じた。
少女の右手には、刃が夕日に反射し、怪しく輝く包丁が自分に向けて握られている。

「だから、死んで」
「え」

最後に聞いたのは、醜い聞きたくない気持ちの悪い音。

           
           ♂♀

前日・帝人のアパート

『白絡団っていうのは最近出てきたばかりのカラーギャングで、まだメンバーも少ないけど、一応サイトを持っているやっかいな団体でねえ……彼らが言うには、自由気ままにノンビリできて、暴力や脅し、喧嘩——まあ、犯罪が大嫌いらしいよ』
「じゃあ、何でダラーズを潰すって……?」
『白絡団のリーダーの気まぐれみたいだ』
「え……どういう意味ですか?」
『つまり、そのリーダーは遊んでいるのさ。自分の暇つぶしのために』
暗闇の中で一人、PCに釘付けになっている少年、竜ヶ峰帝人は折原臨也と携帯で、なにやら話をしているようだった。
——暇つぶしで、こんな……ダラーズを潰すって。
暗い部屋の中で薄っすらと光っているPC画面は真っ白で、見た目は何も映っていないように見えるが、画面の真ん中に小さく黒い文字が表示されていた。

《ダラーズ潰す》

帝人はその文字を見て思った。
もしそれが本気でなくても、ただのお遊びだとしても、自分はダラーズの一員、いや——創始者として、白絡団を止める。誰にも迷惑をかけずに。このダラーズがバラバラにならないように。
「このサイトが本当に、その、白絡団っていうカラーギャングの“本部”……ですよね」
自分でも思うほど弱々しい声だが、心の中は決心していた。
『——やめておいた方がいい』
だが、自分の心の内は完全に情報屋に読み取られていた。さすがだ。情報屋とは言え、相手の言動を把握していなければ、完全な情報を得ることができない。
けど、それでも、止めてみせる。
しかし、その決意は帝人にとって単なる苦しみの始まりでしかなかった。

『明日、君が殺されるかも知れないからねえ』

その言葉を残して、携帯はぷつりと切れた。

まるで、ほつれかけた糸が儚く切れていくように。

    ○第4話へ続く○

Re: デュラララ!!《さらば愛しき人間たちよ》  オリキャラ募集中 ( No.26 )
日時: 2010/05/20 22:40
名前: right ◆on7Xp5Opyg (ID: zuIQnuvt)

上げ

Re: デュラララ!!《さらば愛しき人間たちよ》  オリキャラ募集中 ( No.27 )
日時: 2010/05/21 19:10
名前: right ◆on7Xp5Opyg (ID: zuIQnuvt)

—お知らせ—
全話を一部修正。

Re: デュラララ!!《さらば愛しき人間たちよ》  オリキャラ募集中 ( No.28 )
日時: 2010/05/23 18:09
名前: right ◆on7Xp5Opyg (ID: zuIQnuvt)

すみません、上げさせて頂きます。

Re: デュラララ!!《さらば愛しき人間たちよ》  オリキャラ募集中 ( No.29 )
日時: 2010/05/30 10:01
名前: right ◆on7Xp5Opyg (ID: zuIQnuvt)

第3話やっと完成しました。
こちらです→>>25


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