二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 無感傷 No sentiment—REBORN—
- 日時: 2010/06/17 22:13
- 名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)
No sentiment《無感傷》——感情がありません。
無感傷で無感動な主人公。
その目の奥には闇だけが存在していた。
《大空》と謳われ、彼方だけが俺を、この、孤独な《夜空》を信用してくれた——・・・。
クリック有難うございます!
頑張ります!
・目次
第零章
第一章 対の空の存在
第二章
第三章
第四章
第五章
Page:1
- Re: 無感傷 No sentiment—REBORN— ( No.1 )
- 日時: 2010/06/17 21:43
- 名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)
第零章
「・・・何で俺が?」
俺の声は森の中へ、虚空へと消えていった。
目の前の金髪橙の眼を持つ青年は微笑む。
見透かしたような瞳。
俺は声を詰まらせる。
「お前にしか・・・出来ないことなんだ、頼む」
彼は少しだけ頭を下げる。
彼と同じ金髪を、俺は揺らした。
彼と同じ橙の瞳を、強制的に、支配するように彼を見る。
容姿は似ている。
中身は違う。
大空と対となる存在、夜空なのだから。
「・・・お前がそこまで言うなら、俺はやってもいい。只——」
俺は言葉をつむぐ。
「俺が、守護者になった事は誰にも言うな。他の守護者にも——・・・これからの、歴代ボスにもだ」
「約束、しよう」
彼は微笑んだ。
俺は無表情。
彼は俺の無表情に惹かれ、
俺は彼の微笑みに惹かれた。
俺は、黒い箱の中にある、一つのリングを受け取った。
- Re: 無感傷 No sentiment—REBORN— ( No.2 )
- 日時: 2010/06/17 22:12
- 名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)
第一章 対の空の存在
「おはよう」
「・・・」
俺は無言で挨拶をしてくる彼等を無視する。
半分寝た状態で登校している所為だとも言えるし、只単に関わりたく無い理由と言うのもある。
無関心——無感傷ともいえる。
「・・・」
教室をスルーしようとしたとき、後ろから腕を捕まれた。
「・・・何するんだ、ツナ」
「学校は授業する所でしょ。教室位入っていきなよッ!」
「厄介だウザイ眠い邪魔だ」
「眠いは俺、関係ないよね!?それでも入りなって!」
引きずる形で俺はツナに連れて行かれた。
沢田綱吉——・・・次期ボンゴレ十代目候補。
まだ、あの《リング》が動き出していない前だ。
「・・・ツナ、離せ。周りの奴等が見てる」
「あ、ゴメン・・・」
パッと外してくれる。
俺は仕方なくみじかにあった自らの席へと座った。
「相変わらずだなー刹那」
「・・・」
「ハッ!」
獄寺は鼻で笑い、山本は目が笑っていなかった。
嫌われ者なのは知ってるし、気にはしていない。
興味なんて無いから。
「山本、獄寺君止めなよッ」
ツナが焦りながら言った。
何時もツナが仲裁に入ってくる。
大抵はソレで収まるし、喧嘩はすることは無い。
只、彼らは俺が気に入らないだけで。
俺は、気になんてしていないし。
「ホラ、刹那もッ」
「・・・俺に話を吹っかけるな」
俺はプイッとソッポを向いた。
何故かツナが頭を撫でてきた。
「ヤッパリ可愛いな、刹那は」
「・・・それは結構屈辱的な言葉だぞ」
なでなでしてくるツナの手を鬱陶しいなどとは思わない。
寧ろ、暖かいとさえ思う。
ツナは俺に微笑んだ。
「そうだ、刹那、今日一緒に遊ぼう?」
「何で?」
「いや、」
「宿題の手伝いだろ」
「アハハ・・・」
ツナは苦笑いをする。
図星か。
「獄寺君と山本も、いいかな?」
「・・・あぁ」
「十代目がそういうなら・・・」
俺はそんな二人の回答などどうでもいいように、俺の頭に乗っているツナの手を払った。
◆
「・・・ツナ、授業は聞いてるのか」
「・・・ゴメン・・・」
現在ツナの家で勉強会。
ツナの学力はやはりというべきか、悪かった。
俺はツナに宿題を教えていくがところどころ獄寺と山本が邪魔をしてくる。
・・・ウザイ。
「ツナ、此処は「ツナ!俺ここまで出来たぜ」」
「・・・そう」
ツナは何か不機嫌そうにソッポを向いた。
・・・いつものツナらしくない。
「・・・ツナ、不機嫌だけどどうした?」
ツナは俺の顔を向いて物ッ凄いいい笑顔で言った。
「いや、大丈夫だよ。だけど、所々刹那の言葉遮る不届き者がいるなって」
・・・何か黒い物が見えた気がした。
部屋の温度が下がった気がした。
「ねぇ、獄寺君と山本?」
完全に何か不機嫌そうに二人を見た。
笑ってるけど眼が笑っていない。
・・・器用な奴だな、ツナ。←違うだろ
二人は一瞬にして顔が青ざめた。
普段怒らない奴が怒ると怖いという奴だろう。
俺は無視してツナの宿題のプリントを見ていた。
「・・・刹那、きてたのか」
「・・・」
俺は無視を決め込んだ。
声の正体はツナの家庭教師リボーンだ。
リボーンは俺を見るや否や軽蔑した眼で見てくる。
今度はそれにツナの逆鱗が触れたらしく、ツナがリボーンの首本を掴んだ。
「リボーン、俺の勉強会邪魔しないでくれるかな」
「・・・ツナ、何か変わったか・・・?」
「なぁんにもぉ?只、皆が刹那を軽蔑するからちょぉっとウザイなァッテ思ってぇ?」
怖い。
喋り方が怖いぞツナ。
黒いものも隠さずに見せていた。
「・・・ツナ、宿題教えてやるから離せ」
「あ、そうだね」
一瞬にしてツナの表情が真っ白な笑顔に戻る。
さっきの勇ましさは何だったんだよ。
「・・・ツナ、俺、」
「何?」
「いや、何でもない」
俺は、そう言ってソッポを向いた。
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