二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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祈るように世界に手を伸ばす—REBORN—
日時: 2010/06/28 21:33
名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)

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最強で孤独な主人公と、ツナの物語。
切なかったり甘かったり。






・目次
第零話 —序章—
第一話 —孤独— 助けのない事。
第二話
第三話
第四話
第五話
第六話

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Re: 祈るように世界に手を伸ばす—REBORN— ( No.1 )
日時: 2010/06/28 21:12
名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)

第零話 —序章—


冷たい金属が肌に突き刺さるような感覚を与える。
水滴が天井からコンクリートへと滴る。

「オイ、顔を上げろ」

少年——・・・否、少女は顔を上げる。

橙色の瞳が男を映した。
綺麗な長髪の黒色の髪をショートカットに切り、いかにも男の子の様に見えた。

「実験の時間だ」

グイッと手錠ごと引っ張られ、俺は連れて行かれる形になった。

つらい、感傷のわめき声が聞こえる地下で。

少女は、希望など持たず。

絶望など持たずに。



現実—イマ—を見ていた。

Re: 祈るように世界に手を伸ばす—REBORN— ( No.2 )
日時: 2010/06/28 21:32
名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)

第一話 —孤独—


「竜崎、コイツを解いてみろ」
「・・・」

立ち上がり、その問題を解く答えを発して席に座る。
周りからは歓声など聞こえず、聞こえるのは戯言と軽蔑の言葉。

俺はその言葉を何度も聴かされる。

「(今日の夜ご飯なんだろう・・・和風定食だったらいいな)」

何て関係ない事を考えながら、一時間目を過ごす。
屋上に行けば、沢田綱吉が居た。

「・・・」
「え、あ、刹那さん・・・?」
「うん、そうだけど」

「(うっわぁやっぱこえぇ・・・)」

何か沢田はビクビクと怯えていた。

まぁ、どうでもいいことだけれど。
俺はタンクの上に腰掛けて、本を読み始めた。
「あの・・・何の本を読んで・・・」
「・・・イタリア語の本」
そういうと何故か沢田が青ざめた。
俺は無視して読み始める。

「・・・なぁ」
「何ですか?」
「孤独って、知ってるか?」
「・・・え、ハイ?」

?マークの沢田。

俺は無表情で言葉をつむぐ。

「本当の孤独。本当の孤独って言うのは、誰も関わってくれずに、そこに無いものとすることなんだろうな。空気の様な存在だと思われることだろうな」

「・・・え、あの?」
「・・・悪い、こんな話して」
「い、いえ!いいですよ」
沢田は慌ててそういった。
俺は沢田の顔を見る。
「お前は本当に善を象った様な奴だよな」
「え・・・」
「偽善者・・・じゃないな・・・一言で言うなら、道化」
「・・・」
俺はそう言って立ち上がる。
言葉はきっと彼に届いただろうし。
それに何より俺にとってはどうでもいいことだ。

—ガシッ

「・・・沢田?」
「・・・あの、刹那さんッ」
「何?」
「お、俺と友達になりませんか?」
「・・・は?」

すると沢田はしどろもどろになって、焦った感じで話す。

「その、刹那さんと、俺、友達になりたいなって・・・だ、ダメだったら、良いんですけど・・・」

「・・・友達・・・うん、友達・・・か・・・」

「・・・?」
「・・・良い言葉だ。キミは、俺の友達になりたいわけ?」
「あ、ハイ!」
「じゃあ、友達になろう」
「え、いいんですか?」
俺は頷いた。
沢田は凄く嬉しそうな表情になって、エヘへ、と笑う。
小動物みたいだな・・・本当。
そんな中で、俺は思った。


—コレは、最初で最後の友達なんだろうな、


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