二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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崩壊する絆の物語—REBORN—
日時: 2010/08/07 20:50
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

次第に、全てが狂いだしていた。


——Story of collapsing bonds.
崩壊する絆の物語。



がんばって書きます!


・登場人物紹介
終崎終夜  黒い炎を纏わせて戦うツナと瓜二つの少女(男装)。ボンゴレ夜空の守護者となり、転校してくる。謎があったりする。ある組織のボスらしい。


——誰か、タスケテ。




・進行状況
—Data,00— プロローグ
—Data,01— 白紙のページ
—Data,02— 傷つける言葉の無意味

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Re: 崩壊する絆の物語—REBORN— ( No.2 )
日時: 2010/08/07 18:30
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

「ヴォォォイッ!終夜は何処に行ったァァァァッ!」

ヴァリアー低に鋭い大きな声が響き渡った。

その持ち主は銀髪長髪の男、ヴァリアー雨の守護者、スクアーロ。

スクアーロはイライラしながらルッスーリアに声を発していた。

「あぁ、あの子ぉ?何でも依頼が来たとかで日本に向かったわよぉ?」
「日本だぁッ!?」
「シシシッ・・・九代目からの依頼らしいぜ」
ベルフェゴールが突如現れ、話に参加した。

その返答にスクアーロは目を見開く。

「九代目がかぁ?」
「そうよぉ。あの子、一応ボンゴレ十代目の「 守護者 」なんだから」
「そうかぁ・・・だが、何の依頼だぁ?」

ベルフェゴールは「シシッ」と笑うと不適に笑う。

「何でもボンゴレ十代目の家庭教師をしにいくらしいぜ」
「ボンゴレ十代目の家庭教師だぁッ!?小僧にはアルコバレーノが居るだろうがぁッ!」
「ボンゴレ十代目の守護者がバラバラになったからだよ」

そこで現れたのは、マーモン。

スクアーロの声が煩くて注意しに来たところを話を聞いて参加することにしたらしい。

「バラバラだぁ?」
「そぉよぉ。だからあの子が家庭教師に・・・」

するとルッスーリアが顔を真っ青にして下がっていく。

同時にベルもスス、と後ろに下がる。
マーモンは既に幻覚を使って消えていた。
「?どうしたぁ?」
「オイ、」
その声にスクアーロは後ろを振り向く。

そこにいたのは、ヴァリアーのボス、ザンザスだった。

「ザ、ザンザス・・・」
「・・・ドカスが」

ザンザスはそういって、踵を返して去っていった。
「・・・何か今日はおとなしくねぇかぁ?」
「それはもう、終夜ちゃんが居ないからでしょぉ?」
「あぁ、そういうことか」





「此処が日本・・・」

一人の金髪澄んだ青い色の瞳の少年・・・否、少女が空港を出てそう呟いていた。

(イタリアとは全然違うな・・・久しぶりだモンなぁ、日本って)

そうして、少女はクスッと笑った。



(大空に夜が訪れる)

Re: 崩壊する絆の物語—REBORN— ( No.3 )
日時: 2010/08/07 18:53
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

——Cogwheel to return it normally.
    正常に戻す為の歯車。



—Data,01— 白紙のページ


「ボンゴレの依頼となれば断るわけにも、断る理由もないですから」

数日前だった。

彼女がそんな風に九代目に依頼を頼まれていたのは。

「そうか・・・悪いね・・・」
「いえ、俺も時期に守護者として発表される身ですから」

今行かなくても。

どうせ時期に判る事だから。

「じゃあ、手続きはこちらからして置くよ」
「有難うございます。後、出来ればの話なんですが・・・」
「何だい?言ってごらん」
「俺の性別を男にしておいてくれませんか?色々、隠しておきたいですから」

九代目はクスクス笑って、「判ったよ」と言った。

俺は少しだけ微笑んだ。
「じゃあ、今日中にでも出発します」
「あぁ、頼んだよ」
「ハイ。では、失礼します」
コレが、全ての会話だった。
「っと、此処が並盛中学か」
俺は中学校を見上げてみた。


(コレが日本の学校・・・シンプルでいいな)


生徒が校舎に入っていくのを見て、俺も校舎に入っていく事にした。





「・・・ん」

応接室に居た雲雀恭弥は、一人の登校する少年に釘付けになった。

「沢田、綱吉・・・?」

いや、彼と瓜二つだが、違う。
金色の髪に青色の瞳。

(彼が、転校生の、終崎終夜)

雲雀恭弥は、目を離してデスクの椅子に座って目を閉じた。


——雲雀さんなんて、俺の守護者じゃないッ!


「・・・」

雲雀恭弥は、一瞬目をあけた後、再び目を閉じた。

Re: 崩壊する絆の物語—REBORN— ( No.4 )
日時: 2010/08/07 19:34
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

「という訳で転校して来た終崎終夜です、宜しく」

転校生が来るという噂が持ち上がっていたとき、その転校生が何の舞いぶれも無く現れて自己紹介をした。
普通はHRで発表する物じゃないのか。
そんな疑問を持ちながらも全員が黄色い声を上げた。

「ちょ、ちょっと。転校生、凛々しくない?」
「格好いい・・・」

そんな女子の声が飛び交う中、転校生は俺の前に立った。


「始めまして。ボンゴレ十代目」


「・・・え?」


俺の思考が一時停止する。

生徒の視線がいっせいに俺に向かった。
そんな中、転校生は無表情で俺を見ていた。

「何でその事・・・」
「それは後で話そう。沢田君」

すると他の生徒から、会話が聞こえた。

「ツナの知り合いかよ」
「あんな格好いい子と?」
「ぜってーありえねぇ」

俺はそんな会話を聞いてあせる。

その中で。

一人の視線が痛く突き刺さっていた。

「ハッ。「 沢田 」の知り合いっつぅんだからまともな奴じゃねぇんだろうな」
「・・・」

転校生はそんな言葉を弾かせた獄寺君に近づいた。

やはり表情は無表情。
だけど、言葉は鋭く冷たい物に変わっていた。
「嵐の守護者、獄寺隼人。俺は今のお前を認めない」
「あぁッ!?」

「お前が本当に守護者になっていたのは、ボスのために動く忠誠心があったからこそだ。だが、今のお前はどうだ?」

「ッ!」

獄寺君が黙った。
そして再び俺のほうを向いて、鋭くなった言葉を再び当てる。

「沢田。お前もお前だな。守護者を信じず守りもせず。ボスとして今のままじゃ失格だ」

「ッ!」


俺は———。

                 ———何もいえなかった。


「転校生ッ!こんな所に居たのか・・・。仕方ないな。自己紹介をしろ」

転校生は——教卓の前に再び立って、自己紹介をした。


「改めて——終崎終夜です。これから、宜しくお願いします」




(夜空は大空と嵐)(彼等だけを見据えていた)

Re: 崩壊する絆の物語—REBORN— ( No.5 )
日時: 2010/08/07 20:50
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

——Only one word sent to you.
  君に届けるたった一つの言葉。



—Data,01— 傷つける言葉の無意味


——昼休みの事だった。

「山本武」
「へ?お前は転校生の・・・」

俺はグラウンドに居た山本武を訪れた。
へらへらと笑っているが、何処かがかけたような笑みだった。

(辛そうに笑うくらいなら笑わないほうがまだましなのに)

「雨の守護者として、お前をためさせてもらう」
「へ?」

俺は制服の裾からナイフを取り出した。
ソレを一瞬で山本武の後ろに回り、ナイフを振るう。

「うわっ」

山本武はザッと後ろに下がって攻撃を回避する。

(だが、それだけじゃ俺の攻撃は避けられない)

今のお前じゃ、殺し屋としての才能は眠っている。


—シュンッ


「ッ!」
「お前は、精神的に心理学的にサイコロジーに俺に負けている。今のお前じゃ、殺されるのがオチだな」

俺は、ナイフを座り込んだ山本武の喉下に当てて、見据える。

「・・・お前、何者なんだよ」
「只の転校生だ」
「(絶対嘘だろ)」

俺はナイフを制服の裾に戻して、フッと笑ってみせる。

「その頬の血、拭き取りなよ」
「あ、あぁ」

俺はポケットからハンカチを取って頬の血をぬぐってあげた。

「じゃあね、山本武」
「あ、おぅ」



——俺はグラウンドを後にする。

Re: 崩壊する絆の物語—REBORN— ( No.6 )
日時: 2010/08/07 22:10
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

廊下を歩いていたときの事だった。

「終崎、久しぶりだな」
「ん、リボーンか。久しぶり」

俺は何事も無いようにそう言って見た。


—ジャキッ


案の定、拳銃を突きつけられる。

「何でワザワザ拳銃突きつけてくるかなぁ・・・」
「お前が信用なら無いからだろ」

(あー、めんどくさい)

俺はリボーンの突きつけている拳銃の銃口を、握った。

「撃てば?どうせ俺は死なないよ」
「・・・」

リボーンが拳銃を下げた。
俺は別に感情を表さず、リボーンを見ていた。

「お前、何しに日本に来た」
「何って只の学校生活。うん、そうだよ、そうだ。学校生活だ」
「嘘付け。お前が日本にワザワザ来るという事は依頼を任されたか、何か重大な用事があってきたんだろ」

流石勘がいいけれど、コレでもしゃべる事は出来ないな。
俺は立っているリボーンを見ながら、ククッと笑う。

「悪いけど、言う事は出来ないな」
「・・・何故だ」
「ソレもいえないね」
「アレ・・・終崎君?・・・リボーン?」

廊下の向こうには、沢田が立っていた。
俺は沢田を見ながら、やはり感情を表さない表情で、見ていた。

「あぁ、沢田。さっきの事は忘れてくれ」
「え?あぁ、うん」

彼は曖昧にそういうと、リボーンを見た。

「ッて言うかリボーンと終崎君って知り合いだったのッ!?」

そう驚いている彼にリボーンは「まぁな」と怪訝そうに答えた。
俺は無視を決め込む。

「あ、そうだ。終崎君」
「?何」
「一緒に帰らない?」

そんな風に俺を誘う彼の顔は、憂鬱そうだった。


(何故、そんな風に軽いように、仲間を誘えない)


俺は、そんな事を思いながら彼を見た。

「いいよ。別に用事もないし」
「そう、じゃあ俺、用意してくるから」

そういって廊下の向こうに再び彼は消えていった。
俺はリボーンに再び向き直った。

「君の教え子は謝った道に進んだみたいだな」
「誤った道、だと?」
「今の彼は、きっと強くない。弱い」


(守るべき存在を失った彼は——きっと、弱い)


俺は、彼の去っていった場所を見て、眉をひそめた。





俺は帰りの用意をするために教室に再び戻る。
鞄を取り出して、その鞄に教科書を詰め込んだ。

(でも、終崎君って、何か違うんだよな・・・)

普通の人とは違うほどに。
わかることがあった。

(終崎君は、きっと強い。誰よりも)


—ガタッ


「・・・山本」


俺は後ろの席を見た。
そこには山本が憂鬱そうな顔をしながらたっている。
俺は視線を山本から外した。

「・・・」
「・・・ツナ」

山本は、俺に話しかけた。
俺は無視する。
山本は、一方的に話しかける事にした。

「俺、お前が嫌いだよ」


—ズシンッ


何かが、圧し掛かる。


「嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ嫌いだ」


同じ言葉が何度も続けられた。

俺は耳をふさぐ。
襲い掛かるのは、恐怖。
恐ろしくて、目を閉じた。

「山本武、何をしている」
「——転校生」
「精神攻撃を狙ってるつもりか?だったらこうしろ」

急に現れた終崎君は、山本の制服の首元を掴んで引き寄せ、耳元で何かを囁いた。

山本の顔が一気に青ざめる。


「—————ッ!」

「俺、沢田を見に来ただけだから」


終崎君は俺の腕を引っ張って、教室を後にする。
去り際に俺は山本の顔を見た。

———何を囁かれたのか。

恐怖で顔が青ざめている。
俺は、視線を前に向けた。





玄関まで来ると、終崎君は立ち止まった。

「沢田。傷つける言葉は発するな」
「え・・・」

「俺はいいんだ。俺は嫌われるべきだ。俺は傷つく対象だ。俺は恨まれるべきだ。だが、お前は発するな。発すれば全てが壊れる」

そういうと、険しい顔つきになった。
青色に澄んだ瞳には、鋭い覚悟が宿っていた。
俺は、コクッとうなづく。

「じゃあ、帰るぞ」

「———うん」





———傷つけるな。

自分らしくない台詞だった。
自然と口が動いて、気が付けばそう話していた。
言葉1つで、全てが変わる。
相手をも壊す。
破壊して、壊す言葉は無意味だ。

(偽善——という言葉もあるが、それは裏切りと同じだ)

偽善を行えばやがて裏切る。
悪意を持てばやがてそれは殺意に変わる。
言葉1つで、全てを変えることが出来るものだ。

(そうだ。あの時と同じように)


—アンタなんか許されないの。

   —生きてるだけで邪魔なんだよッ!

        —死ねばいいのに。

              —化け物ッ!


「・・・」

俺は、目を閉じた。



(傷つける言葉は)(無意味だ)(そんな事行っても何も得ない)


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