二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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フェアリーテイル  魔法水晶
日時: 2010/08/28 17:47
名前: 白猫 ◆tZ.06F0pSY (ID: 8I/v6BBu)

こんにちは、白猫です^^


スレ消えたwww立て直しです←
よろしくお願いします


ストーリー設定

○ウェンディとシャルルがギルドに入った所後の話。
 単行本見ている人にお勧めします(アニメだと思っきしネタバレな為
○原作に出ていないギルド+キャラクターが出てきます。
※2回目ですが、ネタバレには十分注意してください。


主な登場人物


○ナツ ♂
 妖精の尻尾の“サラマンダー”として知られる炎の滅竜魔導師。
 細かくちまちました事が嫌いでクエスト先の街や建物を破壊してしまったり。
 喧嘩っ早い所はあるがとても仲間思いで、ギルドの仲間が傷つくのが許せない。
 グレイとは昔から犬猿の仲。エルザには逆らえない。極度に乗り物酔いをする。

○ハッピー ♂
 妖精の尻尾の仲間であり、ナツの相棒的存在。
 能力系魔法の‘翼’が使えるネコ(エクシード)。一人抱えて飛ぶ事ができる。
 ボケの役回り。ルーシィに突っ込まれる事が多い。

○ルーシィ ♀
 妖精の尻尾の星霊魔導師。黄道十二門の星霊を数多く仲間にしている。
 ツッコミという役回りで、ナツ達とチームを組んでいる。
 基本、誰とでも話せる。星霊を大切な友としている。 

○グレイ ♂
 妖精の尻尾の氷の造形魔導師。造形魔導師の中ではかなりの強者。
 脱ぎ癖があり、気が付けば服を脱いでいる。以外に鈍感。
 ナツとは昔から犬猿の仲。エルザには逆らえない。

○エルザ ♀
 妖精の尻尾の“妖精女王のエルザ”として知られる特例の魔法剣士。 
 換装する魔法、騎士(ザ、ナイト)を使うギルド最強の女魔導師。
 皆を見守る役回り。とても仲間思い。皆の姉さん的な存在。

○ジュビア ♀
 妖精の尻尾の水の魔導師。グレイに好意をよせており、ルーシィを恋敵
 としてライバル視している。しかし本人等はまんざらでもない。
 前のギルドではS級魔導師であった。
 
○ガジル ♂
 妖精の尻尾の鉄の滅竜魔導師。妖精の尻尾を襲撃した過去があるが、
 今は妖精の尻尾の仲間。特にナツとは相性が悪い。一人で行動している。
 滅竜魔導師の自分にだけネコがいないのを気にしている。



○リネル ♀ 【オリジナル】
 ギルドに所属していない流れ者。特例の造形魔導師。
 意識して‘触れたもの’を再構築して、武器や様々のものに組みかえる事の出来る造形魔法を使う。


○ロード ♂ 【オリジナル】
 “片翼の大鴉”、という闇ギルドのマスター。操作魔導師オリ
 自分の周りの物を操作することができる魔法。

○レグ ♂ 【オリジナル】
 片翼の大鴉、所属。魔法水晶により滅竜魔法を手に入れた、風の滅竜魔導師。
 エリゴールの使う魔法と似た魔法だが、魔法の使い方が違う。

○イヴス ♀ 【オリジナル】
 片翼の大鴉、所属。ギルド唯一の女性。効果系魔導師オリ
 対象の相手の“状態”を操る。

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Re: フェアリーテイル  魔法水晶 ( No.1 )
日時: 2010/08/28 17:48
名前: 白猫 ◆tZ.06F0pSY (ID: 8I/v6BBu)

序章†少女と魔法水晶と…。




「あーもうっ、しつこいなぁ…!」

深い森の中、ひたすら何かから逃げる人影があった。その手には一つの『魔法水晶』が握られており、その人物の追手等はどうらやその魔法水晶を狙っているようだった。
しかし、それを持って逃げる人物は追われているのにも関わらず、余裕の笑みを浮かべていた。

「…さて、そろそろ本気で逃げさせていただきますよー?じゃあ皆さん、御機嫌よう〜♪」

そして彼女はそう言い、たくさんの木を走りながらタッチしていった。すると木が奇妙に蠢き、彼女と追手との間に無数の大きな壁を造り上げてゆく。

「なっ…!待てコラァ!」「くっ、魔法か…!———おい、絶対にあの女を見失うなよ!」「魔法水晶だけは絶対取り返せ!…でないと、俺等がマスターに消されちまう!」

追手等は苦しそうな声でそう言いながら、どうにか彼女に追いつこうと必死だった。しかし、壁を一つ一つ越えていくのは…やはり相当時間がかかる。
無論彼女はそのまま森を走り抜け、森を抜けた先にある大きな崖にまでたどり着いた。おかげで、追手との距離を開けることに成功した。しかし、問題はここからだ。ここからどうやって逃げようか…、目の前には高い崖がある。彼女はそっと下を覗き込むが、足がすくむほどの高さで、下は海になっていた。

「ほ〜…、随分高いんですねぇー。流石に無傷じゃ済みそうにないですよねぇー…」

間延びした声で彼女はそう言いながら、頬に冷や汗を流した。本当にマズい、これではせっかくとり返した魔法水晶が奪われてしまう。それは避けたい。だが、彼女がそう考えていた時だった、


「そこまでだ」


彼女の背後、それも近い距離でその声は聞こえた。彼女はゴクリ、と生唾を飲み振り返る。

「ったく、手間掛けさせやがって。———さ、もう逃げ場は無いぜ?奪った魔法水晶を返してもらおうか、コソ泥さんよ?」

するとそこには、一人の青年が立っていた。のんびりした口調で、顔は笑ってはいるが…全く隙が無い。しかし、彼女はそれでも逃げる事を考えていた。どうしてもこの魔法水晶を渡したくないと見える。

「それは拒否しますー。…これ、貴方達が私たちから盗んだんでしょ?。それにコソ泥扱いされるのは心外ですねー」
「…へぇ、じゃあ名前で呼んだ方が良かったかい?リネル」

彼女がそう言うと、追手である青年は挑発的な笑みを浮かべそう言った。そして、青年は無言の威圧をリネルと呼んだ彼女にかけながら、一歩一歩ジリジリと近づいてい行く。


「——ふふっ、残念でしたね、私を甘く見過ぎですよ?」

すると、今度は何故か彼女の方が笑った。その瞬間、追手の青年が初めて表情を歪めた。

「いや〜…、流石に海へダイブするのはためらったんですけどー…仕方ないですよねー、この際」
「ばっ(馬鹿)…!」

そして彼女はそう言うと、そのまま後ろに倒れる形で崖の下に姿を消した。青年はとっさに手をつかもうとしたが一足遅く、宙を掴む結果となった。ドブォン、と崖下から音が聞こえたのを耳にすると、青年は溜息をついて自分の髪をグシャグシャにした。


「…っ、レグ!あの女…いや、それより魔法水晶は!?」

すると、ようやくあの木の壁を乗り越えて来た青年の仲間が、息を切らしながらそう必死に尋ねて来た。後から他の仲間も追いつき、肩を苦しそうに上下させながら、息を整えていた。

「残念、思ったより度胸あったみたいで————逃げられた。まさか海にダイブするとはねぇ」

すると、そんな仲間とは裏腹に、仲間にレグとよばれた青年は「ハハハッ」と明るく笑いながらそう言った。それを聞いた仲間は脱力し、ヘナヘナと地面に座り込んだ。中には絶望的な表情を浮かべ、頭を抱える者もいた。

「ハハ……、———ククク…」

しかし、レグはというと…さっきとはまるで別人かと思うような低い声で、今度は「クククク」と笑い始めていた。というか、彼がまとっていた雰囲気がガラッと変わった。そして、青年は海へ飛び込んで行った彼女の姿を思い浮かべながら、


「ククク…まぁいい、時間が遅れても魔法水晶さえ取り戻せば問題は無い。———女の行方を追うぞ、見つけ次第始末しろ」


何かを冷たく見下すような目線で海を見つめながらそう言い放つと、青年は仲間を引き連れ森の中へと引き返して行った。






そして半日過ぎたころ、リネルはある三人に拾われた。どこぞの砂浜に打ち上げられた私は、魔法水晶を離さない事に必死で、意識を失う訳にはいかなく…意識を朦朧とさせながらもなんとか意識を保っていたところであった。

「———おおおお、おい!何か海に人が落ちてるぞ!ルーシィ、パッピー、こっち来いよ!」
「はぁ?またナツは訳の分んない事言って———…って、えぇっ!?嘘、ホントに?」

その中の一人は、桜色の髪をした鱗の模様をしたマフラーを巻いた青年で、もう一人は胸の大きい金髪の女の人。

「あい、何処からか流れ着いたみたいだね」

あともう…一人?つか匹かこの場合、あと一匹の青い毛並みの言葉を話す不思議なネコ。


———その三人との出会いが、後に大きな事件に発展していくという事は、この時誰も知るはず無かった。

リネルは目の端で三人を見上げ、情けなく笑った。最早、言葉を発する気力さえ残っていなかったのだ。そんなリネルを見た三人は顔を見合せ、

「この子、どうする?」
「どうするも何も、見捨てる訳にもいかねーし…連れて帰るしかねーだろ」
「あい、ここで見捨てるなんて非道だよルーシィ」
「ち、違うって!そう言う意味じゃなくてっ!…————!…」
私の薄れゆく意識の中でそう言っていた。そして、金髪の女の子がネコの発言を必死に否定していた時、プツリと私の意識は途切れていった。




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