二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 【NARUTO疾風伝】 白と黒の愚者
- 日時: 2010/08/30 10:58
- 名前: 吉瀬 来駕 (ID: TmxFvEgG)
えっと、吉瀬といいます。色々注意があるので見てください。
《注意》
・原作沿いではありません。
・オリキャラ登場します。
・戦闘シーンがあります。描写はへたくそですけど。
・なんだか意味わからんことになる可能性大です。
・コメントをくださると嬉しいのですが、なにしろ人とのコミュニケーションとか下手くそなので、失礼発言とかしちゃうかもしれません。もししたら遠慮なく言ってください。
・どっちかというと、オリキャラはいいもんではありません。
・更新は激遅です。
・荒らし、中傷、不快になる発言及びコメントはおやめください。
以上です・・・。多いですが、それでもいいという方だけお願いします。ありがとうございます。
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- Re: 【NARUTO疾風伝】 白と黒の愚者 ( No.1 )
- 日時: 2010/08/30 11:08
- 名前: 吉瀬 来駕 (ID: TmxFvEgG)
プロローグ
・・・・・・・・・・・・・・・。
ボクは、一体・・・なんだったのだろう。
薄れていく意識のなか、ふと思う。
白にもなれず、黒にもなれなかった。
白に染まることも、黒に染まることもできなかった。
息をしようとするが、喉が詰まり咽せる。血が口から吐き出された。
目の焦点が定まらない。ぼんやりとする、不確かな世界。
・・・わかってたじゃないか。
身体はもう動かない。麻痺して、痛みという最も近しい感覚すら感じなくなっていた。
それなのに、どうしても運命に抗おうとしている自分がいる。諦めない自分がいる。
この足は、もう動かない。この腕は、もう持ち上がらない。
なのに。
無意識に、口角があがる。ほとんど役に立たない目を閉じて、真っ暗な世界に閉じこもった。
そう、ボクはわかってた。自分が、完璧になれないことを。
白にもなれない。
黒にもなれない。
半端モノ。
・・・・・・・・・・・・・・・。
ボクは、一体・・・。
- Re: 【NARUTO疾風伝】 白と黒の愚者 ( No.2 )
- 日時: 2010/08/30 14:16
- 名前: 吉瀬 来駕 (ID: TmxFvEgG)
一章 黒い血
暁に入らないか。
そう言われても、ボクはすぐには答えなかった。なにしろ、相手は森の奥で人と関わらずに生きてきたボクでさえ、善人ではないとわかったから。
その人は言った。
「力が欲しくないか?平和が欲しくないか?」
いらない。だから、答えない。
でも、無欲っていうわけじゃないよ。ボクだって、人間だ。欲求はある。ただ、それがどうやっても手に入れられるモノじゃないとわかってただけ。
「全てが欲しくないか?」
全て。それって、どこからどこまでのことなんだろう。
ふいに思って、投げやりな気持ちで訊いてみた。いや、微かな希望も混じってたのかも。
「・・・・・・死人、」
一つ息を吸って、
「死人も、生き返る?」
驚くべきことに、その人は頷いた。一瞬、信じられなかったけど、何度も聞き返して、その度に何度も頷き返してきたから、本当なんだ。
ボクは飛び上がって喜んだ。心の底から喜んだ。
「お母さんも?お父さんも?」
弾んだ声で、確認する。
その人は頷いて、だからボクはもっと喜んだ。
じゃあ、ボクはその「暁」とやらに入ろう。この人が善人だろうが悪人だろうが、利用されようが利用されまいが、全てはボクのため。
この人はボクが必要らしい。ボクはボクの目的を叶えるためにこの人が必要だ。
ギブアンドテイク。お父さんが前言っていた。
ボクがやっと落ち着いたところで、その人が訊いた。
「名前は」
ボクは答えた。笑顔で。
「うちは姫丸」
- Re: 【NARUTO疾風伝】 白と黒の愚者 ( No.3 )
- 日時: 2010/08/30 14:15
- 名前: 吉瀬 来駕 (ID: TmxFvEgG)
その人は、うちはマダラと名乗った。ボクと同じ名字に驚くと、右目しか空いていない面から写輪眼が覗く。納得すると、マダラさんはついてくるように言った。
「あ、ちょっと待って」
声をかけて、ボクはマダラさんと正反対の方向に向かう。
向かったのは、木々の密集する森の中で、唯一の花畑があるところ。そこは、お母さんのお気に入りの場所で、名前の知らない花がたくさん咲いている。そこから適当に二本とって、ボクは今度はお母さんとお父さんのお墓に足を運んだ。
木切れが立っているだけの、簡素で粗末なお墓。そこに、花を一本ずつ置いて両手を会わせた。
ここにはしばらく戻ってこれそうにもない。もしかすると、もう一生・・・。でも、会える気がする。いいや、生き返らせてもらうんだから、生きた姿で。
ボクは立ち上がって、後ろにいるマダラさんに頷いてみせた。
マダラさんは言った。すぐには生き返らせない、と。マダラさんの目的を達成したら、生き返らせる。それまでは、無理なんだって。うん、ボクは理解している。
ボクはマダラさんのあとについていった。
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