二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 仮面ライダーディケイド×サクラ大戦
- 日時: 2010/11/14 05:38
- 名前: ファンタ (ID: 43aVM84l)
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- Re: 仮面ライダーディケイド×サクラ大戦 ( No.1 )
- 日時: 2010/11/14 05:39
- 名前: ファンタ (ID: 43aVM84l)
門矢士は自分の身に起きたことが理解できなかった。
「ここは何処だ?」
全く見知らぬ場所で士は目を覚まし途方に暮れた。
夏海もユウスケも海東も周りを見回したが姿は見えない。
自分は怪人によって死んだとばかり思っていた。
士は自分の両手を見つめ自分に問う。
「俺は生きてるのか?」
そして両手を握り締め生きていることを実感した。
まずは夏海達を探そうと士は考えた。
だが全く見知らぬ街でしかも明らかに前に居た世界では無い。
自分はもしかしたら夏海達とは別の世界に居るのではないかと除々に不安を感じ始めていた。
士はとりあえず街をぶらつくことにした。
歩くこと1時間が経過した。
士は少しベンチで休むことにした。
士がベンチに腰を置こうとしたその時、魔操機兵・脇侍が3体現れた。
人は悲鳴をあげながら逃げ惑う。
「何だあいつらは?」
士は呆然と脇侍を見つめる。
「助けてえぇぇぇ!」
泣き声の混じった悲鳴が士の耳に響く。
士が声のした方に目をやると一人の少年が居た。
その少年は恐怖から尻餅をついて立ち上がれない。
士はその少年のもとに向かって走り出した。
今、あの少年を助けられるのは自分しか居ない。
士は必死に走り何とか脇侍よりも早く少年のもとに辿り着いた。
士は尻餅をついている少年をゆっくりと引き起こした。
「早く逃げろ」
少年は士にお礼を言った後、走り出した。
士は少年が逃げたのを確認するとディケイドライバーを装着した。
「変身!!」
【KAMEN−RAID−DECADE】
士はカードを挿入し悪魔・破壊者などと恐れられた仮面ライダーディケイドに変身した。
「お前らの相手は俺がしてやる!はぁぁぁぁ!!」
ディケイドはライドブッカー・ソードモードを手に脇侍に向かって攻撃した。
「とりゃぁぁぁぁ!」
ディケイドは見事脇侍を一刀両断した。
だがまだ後2体残っている。
「まとめて片付けてやる!」
ディケイドはカードをディケイドライバーに挿入した。
【KAMEN−RIDE−HIBIKI】
ディケイドは紫色の炎にに包まれ鬼の姿をしたライダー、仮面ライダー響鬼へと姿を変えた。
更にもう1枚カードを挿入した。
【ATTACK−RIDE−ONGEKIBOU−REKKA】
「とりゃぁぁぁぁぁ!」
D響鬼は音撃棒・烈火で脇侍を撃破した。
そして脇侍を倒し終わると士の姿に戻った。
士は何か不思議な感じがした。
この世界に来る前までディケイドとして戦っていたが長い間ディケイドになっていなかったような感じがした。
そんな士を白髪の男が空高くから見つめる。
「ふん…中々やるな…面白くなりそうだ」
白髪の男はそう言い残し何処かへと消えた。
士は脇侍を倒したものの体に激痛が走った。
まだ前の世界で怪人にやられた傷が治っていなかったのである。
「ぐわぁ!」
そして士はその場に倒れてしまった。
士の意識が次第に遠のいて行く。
士は朦朧とする中で誰かは分からないが男と複数の女の会話が聞こえる。
「大神さんこの人どうしましょう?」
「う〜ん」
「少尉!戦場では判断の遅れが命取りになります」
「で、どういたしますの少尉?」
「とりあえず帝劇に連れて帰ろう。、皆も見たろ?この男は只者じゃない」
「正気ですか!?敵か味方かも分からないのですよ!?」
ここで士は完全に意識を失った。
士が気を失ってからどれくらい時間が経っただろう…
士は目を覚ました。
「どうやら気がついたようね」
士の目の前に居たのは緑色の和服姿の女性。
士は辺りを見回しながら言った。
「ここは?」
緑色の和服姿の女性が説明をする。
どうやらここは大帝国劇場と言う劇場でそして緑色の和服姿の女性の名前は藤枝あやめと言うらしい。
「大体分かった」
起き上がろうとする士をあやめが止める。
「まだ傷が治ってないんだからまだ寝てないと駄目よ」
あやめに諭されもう一度横になる士。
そしてドアをノックする音が聞こえる。
そして男の声が聞こえた。
「米田だがあやめ君いるかね?」
「どうぞ鍵は開いてるわ」
そして米田と名乗る男が部屋に入ってきた。
「おお!目が覚めたか。丁度良かった。おめぇに話がある。」
そういうと米田と言う男は腰を下ろした。
士は思わず「臭さっ!」と言ってしまいそうになったが何とか堪えた。
それもそのはずこの米田と言う男はかなり酒臭い。
しかし士にとっては命の恩人であろう人にとてもそんな暴言は吐けない。
「俺の名前は米田一基この劇場の支配人をやってるもんだ。で、おめぇ名前は何て言う?」
「通りすがりの仮面ライダーだ」
士のお決まりの文句にあやめと米田はポカンとしている。
「何かのギャグかね?」
「いや…門矢士だ」
あやめと米田の反応に苦笑いをしながら士は自分の本名を名乗った。
そして米田は話の本題に入った。
「おめぇ住んでるところはどこだ?」
「住んでるところか…無い…」
そうこの世界には光写真館は無い。
士には帰る場所は無いのだ。
「じゃあこの大帝国劇場で働いてみねぇか?働く気があるんならお前の住む場所を準備してやってもいいぜ」
思わぬ米田の一言に戸惑う士。
しかし光写真館が無いので背に腹はかえられない。
士はこの帝劇でお世話になることにした。
「分かった。働いてやるよ」
「そうか!そりゃ良かった。今日はゆっくり休め。明日からバンバン働いてもらうからな」
「あぁ…分かった」
そして米田は部屋を後にした。
此処に今、士と帝国華撃団の友情の物語が幕を明けた。
次回予告
俺の名前は大神一郎…帝国華撃団の隊長をしている。黒之巣会の圧倒的な戦力の前に苦戦する帝国華撃団。そのピンチに通りすがりの仮面ライダーが現れる!
次回、仮面ライダー×サクラ大戦 第1話「通りすがり初陣」
太正桜に浪漫の嵐!
士!一緒に戦おう!
- Re: 仮面ライダーディケイド×サクラ大戦 ( No.2 )
- 日時: 2010/11/14 05:42
- 名前: ファンタ (ID: 43aVM84l)
「やっと終わったな…」
最近、売店の仕事をやり始めた士だが売店の仕事は想像していた以上に激務なのだ。
舞台が終わった後、土産を買って帰ろうとする客で溢れかえるのだ。
しかも売店は士と椿の二人だけだ。
士は疲れてだるそうにしている。
「士さん、今日はもうお客さんも来なさそうですしあがってもいいですよ」
「悪いな…」
士ですらヘトヘトになる売店の仕事を今まで一人でやって来た椿には本当に頭が下がる。
椿は慣れているのか疲れた様子はない。
士は売店を椿に任せて自分の部屋に向かった。
士は部屋に向かう途中、浮かない表情をして下を俯きながらこちらへと歩いてくるマリアを見つけた。
正直士は、マリアにあまり良い印象は持てないでいた。
士だけではなく隊長である大神でさえ否定的で何を考えてるのか分からない態度。
しかしあまりにも調子が悪そうな様子なので士は声をかける事にした。
「何だ?どうかしたのか?」
しかしマリアは無言で士の横を通り過ぎようとした。
いや…無言と言うより士の言葉は耳に届いていないと言った感じだ。
「おい!無視はねぇだろ」
マリアはハッと士に気づいた。
「門矢さん…聞きたいことがあるのですが…」
士は唐突にマリアに聞きたいことがあると言われ少し驚いた。
今までマリアが人に相談したところを見たことがなかったからだ。
「で?その聞きたいことってのは何なんだ?」
「門矢さんはよく昔の事を思い出したり夢で見たりしますか?」
士は何故マリアがそんな事を聞くのか理解できなかった。
「まぁ…たまに見る程度だな」
そのたまに見る程度の夢とは夏海やユウスケと一緒に戦った日々の事である。
実は良く見るのだが恥ずかしいので「たまに」と答えたのである。
「で?どうしてそんな事を聞くんだ?」
「いえ…別に…後一つ聞いてがあるのですが…」
「何だ?」
「私…門矢さんとどこかで会ったような気がするのですが…」
「はぁ?そんなわけないだろ」
「そう…ですか…」
マリアはその場を立ち去った。
マリアの去った方向を見つめる士。
その時、大神の声が聞こえた。
「お〜い!士君!」
士が後ろを振り返ると大神が士を呼んでいる。
士が大神のもとに向かう。
「士くん、さっきマリアと話していたようだけど何か言ってたかい?」
「あぁ…何か昔の夢や思い出がどうのこうの言ってたな…それと前に会った事があるとかないとか」」
「士君にもかぁ…」
大神もあまり表情は優れないようだ。
「一郎、お前までどうした?」
「どうもマリアの様子がおかしいんだ…変な事聞いてくるしそれに由里君から聞いた話だと舞台の台詞間違えたらしいんだ」
「確かに…いつものあいつらしくなかったな。一郎あんたは隊長だろ?ここがお前の腕の見せ所だぜ」
大神は少し元気を取り戻したように思えた。
「腕の見せどころかぁ…そうだな!今からマリアのところへ行って来るよ!」
「あぁ!その意気だ」
士は大神の背中を軽くポンポンと叩いた。
「ありがとう士君!やる気が出てきたよ」
大神はマリアを探しに行った。
士は大神が見えなくなるまで見送った後、自分の部屋に戻った。
部屋に戻って昼寝をしようと思った時、ドアをノックする音が聞こえた。
「士!カンナだ!ちょっと付き合ってくれないか?」
売店の仕事に疲れた士は一刻も早く眠りたいので断る事にした。
「何だ?今、昼寝中だ。他の奴をあたってくれ」
「ちょっとだけでいいからさぁ…なぁ…頼むよ」
「ちょっとだけだぞ」
士はため息をしながら立ち上がるとドアを開けた。
そこにはカンナの他に大神もいた。
士と大神はカンナに付いて歩いているとすみれとすれ違った。
すみれは小さい声で呟いた。
「まぁ…少尉も門矢さんもご愁傷様」
その言葉は士と大神の耳には届かなかった。
連れて来られたのはトレーニングルーム。
休みたい士の一番来たくない場所だった。
- Re: 仮面ライダーディケイド×サクラ大戦 ( No.3 )
- 日時: 2010/11/14 05:43
- 名前: ファンタ (ID: 43aVM84l)
「ここで何をする気だ?」
カンナはニヤッと笑った。
「あたいの空手の相手をしてほしいんだ」
「何だと!?俺は女を相手にする趣味はないんでな…一郎…後は頼んだ!」
「いいっ!?ちょ、ちょっと士君!?」
そんな士にカンナが一声かけた。
「へぇ〜…逃げるんだぁ?帝劇内に士は空手で女に負けそうだから逃げましたって言いふらそっと」
挑発に乗りやすい士はその言葉に反応する。
「何だと!?やってやろうじゃねぇか!言っておくが俺はやるからには女だからって容赦はしないぜ?」
大神はこの時、思った。
何と言う分かりやすい性格なのだと…
「そう来なくちゃな!」
張り切る士とカンナだがここで大神が情けない声を出す。
「でも…俺…空手に関しては素人だし…」
「大丈夫!ちゃんと攻撃する場所は教えるから」
だが士のプライドがそんな事は許さない。
「教えるだと?そんな事をしても意味はない。やるからには真剣勝負だ」
大神が慌てる。
「士君!?そんなムキにならなくても…」
弱気な大神を士は睨んだ。
「一郎!お前恥ずかしくないのか?相手は女だぞ?隊長が部下より弱いなんて赤っ恥だぞ?ここはお灸を添えてやらないとな」
「そ…それは…そう…だけど…」
口ごもる大神。
結局、真剣勝負ということで手合わせがスタートした。
最初はカンナと手合わせするのは大神。
いくら空手初心者といえども海軍士官学校で主席だった大神。
ここであっさり負けては主席の名が泣く。
「おぉぉぉぉ!」
大神はカンナの腹部にパンチを打ち込もうとしたが簡単に片手で受け止められてしまった。
「いいっ!?そんな馬鹿な!?」
カンナは澄ました顔をしている。
そしてカンナが蹴りを入れると大神は吹っ飛んでしまった。
「つ、強すぎる…」
カンナに負けた大神は肩を落とした。
今度は士とカンナの勝負。
その勝負を見て大神は唖然とした。
士とカンナの技のスピードが速すぎ凡人には程遠い世界だ。
その手合わせは数十分続いた。
結局、勝負はつかなかった。
士とカンナはお互い疲れきっている。
「ハァ…ハァ…中々やるじゃねぇか」
「ハァ…ハァ…士もな」
結局、士は更にヘトヘトになった。
その日の夜…
士はベッドへと倒れこんだ。
直ぐに瞼が重くなって士は眠りについた。
何故か士は戦場にいた。
その戦場には雪が降っている。
「何処なんだここは?」
辺りを見回す士。
そんな士の前に一人の少女が士に向かって銃を構えた。
「おい…馬鹿な事やめろ。俺は敵じゃない」
その少女は士に銃を向けたまま動かない。
士はその少女の顔をよく見た。
その顔には見覚えがあった。
「お前…もしかしてマリアか!?」
その少女は驚きを隠せないようだ。
マリアが大神に気をとられている間に銃声が聞こえた。
そしてマリアを庇い弾丸を浴びた男が倒れた。
「隊長!?たいちょおぉぉぉぉ!!」
ここで士は目が覚めた。
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