二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 玉響にひびく歌を聴け 〜少年陰陽師〜
- 日時: 2010/11/16 21:10
- 名前: ルリ♪ (ID: JLxwojUk)
こんにちは!ルリ♪と申します。
ここでは、少年陰陽師の小説を書いて行きます。題名は玉響にひびく歌を聴けです。よろしくお願いします。
- Re: 玉響にひびく歌を聴け 〜少年陰陽師〜 ( No.5 )
- 日時: 2010/11/30 21:18
- 名前: ルリ♪ (ID: JLxwojUk)
ー安倍邸ー
「ただいまー!」
「お帰りなさい。昌浩、もっくん。」
「おう!」
昌浩の帰りを待っていた彰子は嬉しそうに微笑んだ。
「彰子、今日は何してたの?」
「昼間に、雑鬼達がきたのよ♪」
「へー。」
呑気につぶやいた物の怪は、何かを思い出した顔をして、言った。
「昌浩や、それはそうと、あのえせ陰陽師から文を預かって来ただろう?ほら、晴明宛に…」
「あぁ!忘れてた!」
そういえば、預かってたな〜…と、とうに忘却の方彼に追いやっていた事を思い出して、急いで晴明の部屋に向かった。
その頃、晴明は符を作っていた。最近、妖退治やら何やらで、少なくなってきたせいだ。
「ふ〜最近は全く平和じゃのぅ…」
そう呟いたとき、扉の向こうで声がした。
「失礼します。昌浩です。」
「おぉ…入りなさい。」
そう言うと、スッと扉が開いた。
「これ…じい様にと、行成様が…。」
「ほう…。なになに…」
文を眺めた晴明は、一瞬目を見張った。
「……じい様…?」
違和感を感じた昌浩は、問うような目で晴明を見た。
「なんて書いてあったんだ?」
物の怪は問うた。すると、晴明は一つため息をついて言った。
「この文によると、呪詛が行われているとのことだ。」
これには、驚くばかりの昌浩と物の怪だ。
「で!どなたが…」
「うん。何でも、行成様の姪にあたるお方だそうだ。年は今年で、6歳になるとかで……熱を出して寝込んでいるらしい。」
「そっそれで!?」
「その術者を見つけ出して欲しいとのことだ。まったく…年だと言うのに…少しはこちらの苦労を…」
そっと言葉を漏らす晴明に、物の怪もため息をついた。
「とにかく、様子を見に行ったほうがいいな。」
「うむ。紅蓮も協力してくれ。」
「ああ。」
「それでは、失礼します。」
そう言って昌浩は晴明の部屋を後にした。
- Re: 玉響にひびく歌を聴け 〜少年陰陽師〜 ( No.6 )
- 日時: 2010/11/30 22:30
- 名前: ルリ♪ (ID: JLxwojUk)
「呪粗かぁ…」
その後、昌浩は髷をといて後ろで髪をくくった。
「全く…最近やっと落ち着いたと思ったんだが…」
「そうだよねぇ…んじゃとりあえず…」
「昌浩!」
そう呼ばれて後ろを振り返ると、彰子が立っていた。
「彰子…」
「今日も夜警に行くの?」
「うん。帰りは遅くなるかもしれないから、先に寝てて。」
「そう…分かった。はい、これ。夜は冷えるから、持って行ったほうがいいわ。」
「あ…温石…ありがとう。」
「ううん。気を付けてね。」
「うん。行くよもっくん!」
そう言い残すと、昌浩と物の怪は踵を返した。
今日は月がとても綺麗だ。そのおかげで、いつもより足もとがみえる。
「あ……」
昌浩が何かに気付いた様子で顔を上げた。物の怪も同様だ。
「勾!」
すると、長身の影が音もなく顕現した。
「晴明から話は聞いた。」
「そうか…というか、なぜお前が…」
すると彼女は、十ニ神将勾陣は薄く笑いながら言った。
「特に用はないが…面白そうなので来てみたんだが……!」
すると勾陣は三歩後ろにさがる。物の怪も同じようにして後ろへ下がる。
「勾陣?もっくん?どうし……」
その時、頭上から大きな声が響き渡った。
「孫ぉぉぉぉ!!!!」
気づいた頃にはもう遅い。なす術もなく見事に雑鬼に押しつぶされた昌浩は怒号した。
「孫、いうなぁぁぁぁ!!!!」
その様子を後ろで見ていた物の怪は、あ〜あ、と言わんばかりに前足で顔を覆った。対する勾陣は、笑いそうなのを必死に我慢していた。
「お前たちは、いつもいつも…!それにもっくん!またよけやがって…勾陣まで!!」
「さっさとよけないからこうなる。俺が悪い訳じゃないぞ〜」
「おのれ…」
もうすでに恒例となっている、一日一潰れ。
すると、一匹の雑鬼が口を開く。
「あっそうそう…あのなぁ…最近また怨霊が出たらしいぞ。」
「は?」
これには、昌浩も物の怪も唖然としている。ただ勾陣だけは冷静な表情を保っている。
怨霊といえば、前にも倒したことがあったが…と先日の事に思い至ってしまう。
「怨霊ねぇ…で、どんな?」
「女の霊だったけどなんか、弱ってた。」
「弱ってた?」
「そ。ふらふら〜って。でも、嫌な感じがしたんだ。」
ふむ、と考えこんだ昌浩に変わり物の怪が口を開く。
「まぁとりあえず調べては見る。とにかく、お前達はねぐらにもどれ。」
そう言うと、頼んだぞ〜と言い残して雑鬼達は、暗闇に溶け込んで行った。
- Re: 玉響にひびく歌を聴け 〜少年陰陽師〜 ( No.7 )
- 日時: 2010/12/05 18:35
- 名前: ルリ♪ (ID: JLxwojUk)
「ん〜怨霊…怨霊かぁ…」
先ほどからずっと考えこんでいた昌浩は物の怪にも問うた。
「ねぇ…もっくんはどう思う?しかも女の霊なんて…」
「さぁな…それより………!?」
この感じは……!?
いきなり後方からまがまがしい気配がした。昌浩も勾陣も同様だ。じっと身を固くする。そこに、冷たい風がなびいた。そして、年若い女の霊が現れた。
「……さ…ない…」
物の怪は目を見張った。あれが雑鬼達が言っていた怨霊か…確かに力も弱っている。だが…
「この怨念は…」
強い。力はさほど強くないが、怨念がピリピリ伝わってくる。すると、またしても風がなびいた。そして、それを合図にしたように女は消えさった。
「今、のは……」
昌浩は先ほどの霊に違和感を感じた。確かに怨念が強いことは昌浩とて気付いた。しかし、何か別な感情が見え隠れしていた。
「とにかく、今日は帰るぞ。そろそろ冷えてきたようだしな。」
そう勾陣が提案する。そして今来た道を戻ろうとしたそのとき、とても小さいうめき声が聞こえた。
「?……あれは!」
そのうめき声のするほうに体を向けると、道ばたに1人の少女が倒れていた。
「お、おい!大丈夫か?」
あわてて声を掛けるが、ピクリとも動かない。さぁっと血の気が引いた昌浩だったが、よく見れば息をしている。
「どうするよ…この女の子…」
物の怪が問う。それに答えたのは勾陣だった。
「とにかく、安部邸に連れて行くしかないだろう。」
「そうだな…仕方ない…」
そう物の怪が呟くと、一瞬で本性になり変わった。そして軽々その女の子を抱きあげた。漆黒の髪は腰に届くくらいで、肌は透き通るように白く、その表情はとても綺麗な顔つきだった。年は昌浩くらいだろう。
「紅蓮…」
心配そうに顔をあげる昌浩に、大丈夫だ。と返し安部邸へと向かった。
- Re: 玉響にひびく歌を聴け 〜少年陰陽師〜 ( No.8 )
- 日時: 2010/12/05 19:14
- 名前: ルリ♪ (ID: JLxwojUk)
「ん………」
目を覚ますと自分は見知らぬ場所にいた。体を起こそうとしても、全く力が入らない。
「どうして………」
かすれた声で呟いた刹那、目の前に少女が現れた。
「ご気分はいかがでしょう?痛む所はありませんか?」
鈴のような声に金色の髪。たくさんの髪飾りをつけてほのかに笑っている。十二神将天一だ。
「だい……大丈夫…ここは……」
いまいち自分の置かれている立場が理解出来ない少女は混乱するばかりだ。その様子を見て取った天一は答えた。
「私は安倍晴明様にお仕えしる十二神将天一と申します。昨夜、道ばたで倒れているあなた様を見つけ、この屋敷で休ませるようにとおおせつかりました。」
天一が説明していると、勢いよく部屋の扉が開いた。
「なぁにが!あぁ昌浩よ、目の前に怨霊がいたというのにみすみす逃してしまうとは…じい様は悲しい。あんなに近い距離だったというのに……昌浩よ。あのような場面では的確に死角を狙ってパパッとやってしまえばいいものを…あぁじい様はやるせない…悲しい…悲しいぞ……だ!!!ったく!………あ……」
少女が目を覚ました事にきずいた昌浩は、すぐに駆け寄る。
「大丈夫ですか?怪我とかしてない?」
そう問うと彼女は小さな声で答えた。
「はい……大丈夫です」
「そっか!それは良かった♪あ…俺は昌浩。安倍昌浩だ。君は?」
「私は……雪音と申します…」
するとまたもや扉が開いた。
「あ〜あ眠い…ん?…お!目を覚ましたのか」
そう言いながら入ってきた物の怪は昌浩の傍にいく。どうやら彼女には自分の姿が見えていないらしい。
- Re: 玉響にひびく歌を聴け 〜少年陰陽師〜 ( No.9 )
- 日時: 2010/12/06 18:06
- 名前: りらっち (ID: S1CkG5af)
遊びに来たよ♪
すごいNE(゜□゜)
すご過ぎるNE
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