二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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日時: 2010/11/18 21:09
名前: ほしのすな ◆5VZ6lwsTJw (ID: F35/ckfZ)

失礼しました

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Re: 水草炎の物語(ポケットモンスター) ( No.1 )
日時: 2010/11/18 21:09
名前: ほしのすな ◆5VZ6lwsTJw (ID: F35/ckfZ)

Re: 水草炎の物語(ポケットモンスター) ( No.2 )
日時: 2010/11/18 20:57
名前: ほしのすな ◆5VZ6lwsTJw (ID: F35/ckfZ)

第二話『敗北から始まる物語』



グレンタウン、ポケモン屋敷。

少し前までポケモンの研究をしていたが今は無人となりポケモンが棲みついている。

この屋敷に住んでいるポケモンにはある掟がある。

『勝負に負けたポケモンは追放される。』

この掟は絶対であり、逆らえるポケモンはいない。

何故なら……


「ククク……俺様の勝ちだなぁ!」

勝ち誇るブーバーの足元でとかげポケモン、ヒトカゲが倒れていた。

「さぁ、お前は負けた! 敗者はさっさと出て行くんだなぁ!」

「……」

「クク……気絶したか、なら……アレを使うか。」

ブーバーは部屋の奥にあった機械のボタンを押す。

ヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥン……

機械が妙な音を立てる。

するとヒトカゲの体がうっすらと光だし、次の瞬間、その場から消えた。

「ヘヘッ、俺達が棲みつく前に人間共がどんな研究してたか知らねえが良いもん残しておいてくれたなぁ。」

そう、負けたポケモンが出ていく気力が無くても、どれだけ拒絶してもこの機械を使う事で追放されるのだ。

『この機械は元々何かの力を制御するために作られたが突然のトラブルで機械にエスパーの力がかかり転移装置となった。』

研究が行われていた頃からこの屋敷に棲んでいたウインディはそういっていた。もっとも何の研究をしていたかはウインディでも分からなかったらしい。


場所は代わり、ハナダシティ。

どうやらヒトカゲはここに飛ばされたらしい。

「う……うぅん……」

気がついたヒトカゲは辺りを見回していた。

「そうか、俺はブーバーの奴に負けたのか……」

落ち込んだ様子だったがすぐにいつも通りの表情に戻った。

「しゃぁねえ。もうあの屋敷には戻れねえからな。テキトーに旅でも始めるかな。」

このテキトーに始めた旅が、自身の人生を大きく変える物語の始まりだった。


トクン……

またしても……あの力の反応が……。

分からない、何故、あの力を使う存在がいる……。私が散々苦しめられた……あの力を。

何故、私のためにあの力が作られた? 何故、私以外の存在があの力を使っている? 何故、私が苦しめられたあの力を簡単に使える存在がいる?

……わからない。だが、この疑問が解けても先には更なる疑問がある。この力を使えるようになった今でも、私は苦しんでいる。

何故、私は苦しむ? ……そうか、全ては私を創り出した存在……

「……人間、か。」

Re: 水草炎の物語(ポケットモンスター) ( No.3 )
日時: 2010/11/18 20:58
名前: ほしのすな ◆5VZ6lwsTJw (ID: F35/ckfZ)

第三話 『再生から始まる物語』



「う〜ん……ここはどこなのだろう?」

ただ暗闇が続く、真っ暗な空間。そこにゼニガメはいた。


———目が覚めたか。

「……誰? オイラはもう死んだんじゃぁ……」

———貴様は罪を償うまで死ぬことはできぬ。

「あの研究所での事? だったらもう、奴の存在は完全に消去したはずだけど。」

———奴は死んではおらぬ。貴様の役目は終わっていない。奴が死ぬまで、貴様が死ぬことは許されぬ。貴様が、奴の誕生に力を貸したポケモンなのだろう?

「……そうだよ、オイラも奴の誕生に手を貸したよ。」

———なら、貴様も責任をとらねばならぬ。下界へ戻り、奴を倒すのだ、ゼニガメよ。

「分かった、オイラ、戻るよ。奴を、倒してくる。」

———うむ、それで良い。

「あの、彼女は?」

———……は力を持たぬ存在。死の国へ行った。

「そんな……」

———だが、奴を倒したら……の蘇生も考えよう。

「本当!?」

———うむ、早速貴様を下界へ戻す。そこを動くな。


瞬間、ゼニガメの周りに青白い炎が出現し、ゼニガメを覆った。

———我もできる限り力を貸そう。奴を放っておけばカントーの消滅は避けられぬ。

「ありがとう。……あ、まだ貴方の名前を聞いて無かったね。何て言うの?」

———今は知る必要はない。後に分かるだろう。

「そう、ならいいよ。」

———最後に言っておこう。後に貴様と共闘する緑と赤の二つの魂がある。奴を倒すには彼らの力が必要だ。

その言葉を最後に、ゼニガメを渦巻く炎が激しくなり、何も見えなくなった。


目が覚めると、青空があった。

「……戻ってきたみたいだな。ここはカントーの……セキチクシティか。」

自分の居る場所を確認して、ゼニガメは歩き出した。

これから自分自身がつくりだした、一つの過ちを、消すために……


———あのポケモンに任せて良かったのでしょうか? 私にはあのポケモンがカントーを救うほどの力を持っているとは思いません。

———我もそう思うな。同じ運命をたどる二匹も、大した力を持っているようには見えん。

———口を慎め。主が決めたことだ。我々はそれに従うのみ。今の我々には体はない。奴達を使うしか無かろう。大丈夫だろう、我々が援護すれば奴の元へはたどり着ける。それからは、奴ら次第だ。

Re: 水草炎の物語(ポケットモンスター) ( No.4 )
日時: 2010/11/18 20:59
名前: ほしのすな ◆5VZ6lwsTJw (ID: F35/ckfZ)

第四話 『怒れる野獣と神の加護』(フシギダネ)



トキワシティの西側に位置する荒れ地、22番道路。

そこにフシギダネはいた。

時刻は23時を回り、周りのポケモンたちもすやすやと寝息を立てている。

「今日はこのあたりで休むとしよう。」

そういうとフシギダネは横になり寝息を立てた。


次の朝、目が覚めるとフシギダネは洞窟の中にいた。

「……何で?」

不思議に思いながらも洞窟を出ようとしたフシギダネの前に一体の影が立ちふさがった。

「よう、目が覚めたかよ。」

「お前が僕をこんな所に連れてきたのか? 誰も連れて行けなんて頼んでねぇよ。」

「ここら一帯は俺達の縄張りなんだよ。そこに無断で入った罪は重いんだぜ?」

「良いじゃん別に。さっさとそこどけよ。」

「誰に向かってそんな口聞いてんだよ。おい、野郎ども! こいつをぶちのめすぞ!」

瞬間、横腹に衝撃を受け、フシギダネは吹き飛ぶ。

体制を立て直したフシギダネは背中の種から光の塊を打ち出した。

それは強く輝き洞窟を明るく照らした。フラッシュ。そう呼ばれる技だ。

フシギダネを取り囲んでいたのはオコリザルと無数のマンキーだった。

「……だったら、お前らを倒すまでだ!」


フシギダネは各方向にはっぱカッターを放つ。

それは数匹のマンキーを倒しただけで、他は全て撃ち落とされてしまった。

「この程度かよ、行くぞ野郎ども!」

オコリザルの命令で一斉にマンキーが襲ってくる。

マンキー達の拳がフシギダネに振り下ろされる瞬間、フシギダネの背中の種からまかれた黄色い粉がマンキー達にふりかかる。

マンキーの動きが鈍った隙を逃さず、フシギダネはその場を離れた。

「痺れ粉。中々効くでしょ。」

「へっ、その程度で勝ったつもりかよ。」

そういうとオコリザルはマンキー達を順に叩いていく。

叩かれたマンキー達は再び動きが素早くなりあっというまにフシギダネを取り囲んだ。

「きつけって技があってな。麻痺させたところで対策はあるのさ。」

「くっ……」

絶体絶命。マンキー達はさっきとは違う、守りを捨てた攻撃的な構えで襲いかかってきた。

インファイト。格闘タイプの技の中でも高威力で、多くの格闘ポケモンが切り札として持っている技だ。

フシギダネに多数の拳が襲いかかる。もう、お終いだ……


———まだ貴方は死なせはしませんよ。

そんな声が聞こえた瞬間、体の中に何かが入り込むような感覚がした。

(な、なんだ!? 一体何が……)

———心配することはありません、少し体を借りるだけです。

(え? どういう……)

フシギダネの体が光に包まれ、意識が途絶えた。

フシギダネに拳が当たるまで、数センチ、というところでマンキー達は吹き飛ばされた。

マンキーは全滅し、オコリザルも戦えないほどではないが傷を負った。


『ふふふ……久しぶりの器ですが、やはり窮屈ですね。』

「チッ! 中々やるじゃねえか。だが、次で終わりだ!」

オコリザルはもう一度フシギダネにインファイトの構えで飛びかかり、拳を振りおろした。

『無駄です。貴方の攻撃は私には届きません。』

オコリザルは再び吹き飛ばされる。

「くそっ! さっきとはまるで別人じゃねえか!」

『これで、終わりです。久しぶりの戦いなのに随分退屈でした。』

その言葉を言い終わると同時に辺りは凄まじい光に包まれ、何も見えなくなった。


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