二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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生徒会の一存〜空色の恋〜
日時: 2010/11/29 19:34
名前: 御坂依音 (ID: uw8.zgie)

皆さんどうも! 「しゅごキャラ!」の二次作読んでくださってる人はお久しぶりです!
ぜんぜん知らねーよっ! って人ははじめまして!
御坂依音です^^
生徒会の一存の二次作にも手を出してみます!
読んだ方はぜひコメを書いてください!
なお、下記に当てはまる人は読まないで下さいね?

1、生徒会の一存で二次作だとぉおおおおおおおおお!?(怒) な人
2、荒らしに来たぜ! な人

ではでは、よろしくお願いします!

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Re: 生徒会の一存〜空色の恋〜 ( No.1 )
日時: 2010/11/29 19:43
名前: 御坂依音 (ID: uw8.zgie)

プロローグ 嫌な朝 

「桜野会長ぉおおおおおおお! 好きですー!」
 ばったり出会った桜野会長と登校してきたあたしの耳に届くのは、会長さんへのラブコール。
「うぅ……好きでもない人に『好きですー!』て言われるのは疲れるよぅ」
『会長さんも楽じゃなさそうですね』
「そうなんだよぅ……。……あ、そうそう! 筆談ってテンポ悪いかなーって思ったけど、むしろこういう風に相談に乗ってもらえるって、気が楽だなー!」
『どうも』
 そう返したところで、昇降口に着いた。
「それじゃ、今日も頑張ろっか!」
『そうですね それじゃ』
 会長さんと別れて、あたしは教室を目指した。

どうして、会長さんはこんなあたしに普通に接してくれているの?
どうして、あの人と同じように、あたしに構ってくれるの?

 分からない。考えれば考えるだけ、分からなくなってくる。あたしは、廊下を歩きながら溜息をついた。 もう、教室の前。今日は、廊下で聞こえてくる陰口によく絶えた方だ。あたしは一つ深呼吸して、教室に入った。

—————例の副会長さんたちがいる、2年B組に。

Re: 生徒会の一存〜空色の恋〜 ( No.4 )
日時: 2010/11/29 20:36
名前: 御坂依音 (ID: SGjBfZqJ)

第一話 2年B組

 教室に入る。席についてカバンの中身を出していると。

「おーっす、空!」

 元気な声が、教室の後ろから聞こえてきた。振り向くと、そこでは今、杉崎君が深夏にコブラツイストをされているところだった。
 荷物を全部出してカバンをロッカーに置き、小さなノートとボールペンを持って深夏達の所に行った。
『おはよう 深夏 どうしたの?』
「ん? あぁ……いや、鍵が、登校して来るなりあたしに『おはよう深夏! 今日もお前は可愛いなぁ! うん! 今すぐ嫁に来てくれ!』なんて言うから……今、シメてるとこだ」
『朝から 大変だね』
「ああ。ま、いつものことだしなー」
 深夏はそう言いながら、さらに杉崎君をきつくねじる。あたしは少しだけ笑った。
 すると、杉崎君があたしの方に無理矢理首を向かせて、
「そ、空、今日は、何か、言われなかったの、か?」
と言ってきた。締められてるせいで、うまく喋れないのだろう。
『いつも通り 「来た、筆談女」とか 「あのコ、耳が聞こえないんじゃないの」 って言われた』
「ったく……ホンットしょーがねー奴らだな……」
『杉崎君は?』
「ん?」
『杉崎君は あたしを気持ち悪いって思わないの?』
「ああ。ハーレムメンバーの趣味嗜好には一切口は出さない! 何か理由があっての事だしな!」
『あたしが ハーレムメンバー?』
「ああ! お前も俺の大事なスイートハニーだっ!」
『深夏 杉崎君 フルボッコにして』
「OK! 任せとけ!」
「な、ちょ、おま、やめ、あぁあああああああああああああああああ!」
 教室に、杉崎君の悲鳴がこだまする。あたしはその光景を見ながら、ふふっと笑った。
このクラスに在籍することになってよかった。
このクラスに、あたしの事を認めてくれる人達が居てよかった。
そして。

このクラスに、自分の居場所を見出せそうで、ホントに良かった。

そんな思いを抱きながら、今日も、一日が始まる。

Re: 生徒会の一存〜空色の恋〜 ( No.5 )
日時: 2011/01/02 20:57
名前: 御坂依音 (ID: hutym3FD)

第二話 杉崎君

 杉崎君と初めて喋ったのは、二年に進級してから。その日の放課後、屋上のベンチに座っていると、不意に声を掛けられた。

「君、下校しないの?」

 それが、杉崎君との出会い。
『一人になりたかったから まだ もう少しだけ』
「そっか」
 杉崎君はあたしの隣に座り、一番訊かれたくなかったことを訊いてきた。
「君……耳が?」
 あたしは黙っていた。どうせ、違うって言っても今度は「じゃあ、なんで?」って言われる———それが分かっていたから。今までも、ずっとずっとそうだったから。でも……
「……聞こえないんじゃないみたいだな」
 杉崎君は、分かっていたようだ。
「理由、言いたくないんだろ?」
『うん』
「そっか、じゃあいいや」
『どうして?』
「言いたくないのに無理矢理聞いて悲しい思いをさせるなんて、ハーレムの主失格だからな!」
『気持ち悪い』
 あたしが書いたその言葉に、杉崎君は「ぐはぁ」と反応する。面白い人だと思った。この人になら……
「じゃ、俺は雑務しなきゃいけないから……」
 その時。あたしは無意識に、杉崎君のブレザーを引っ張っていた。
『待って』
「え?」
 あたしは、意を決した。杉崎君がベンチに座るのを待って、書き始めた。手が震えている。字が歪む。本当は怖いけど、伝えないといけない気がした。

あたしは書き上げたメモを、震える手で杉崎君に手渡した。


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