二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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とある魔術の禁書目録 リレー
日時: 2010/12/06 22:52
名前: 夜兎_〆 ◆8x8z91r9YM (ID: 9Gb.eK5t)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

どうも。覗いていただきありがとうございます。
この作品はとある魔術の禁書目録の二次創作です。

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目次

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Re: とある魔術の禁書目録 リレー ( No.1 )
日時: 2010/12/06 23:18
名前: 夜兎_〆 ◆8x8z91r9YM (ID: 9Gb.eK5t)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode

序章『とある魔術の来訪客』

 学園都市には窓も廊下も階段もない『空間移動』でも使わない限り入ることがかなわないビルがある。その中心に巨大なガラスの円筒機が置いてある。強化ガラスの円筒の中には赤い液体が満たされていた。その中には緑色の手術服を着た人間が逆さで浮かんでいた。
 学園都市統括理事長、『人間』アレイスター。
 それは男にも女にも見え、大人にも子供にも見え、聖人にも囚人にも見えた。
 円筒機の前には金髪をつんつんに尖らせ、サングラスを付けたアロハシャツにハーフズボンという場違いな服装の少年が立っていた。

「どういうことだ。魔術師が2名この学園都市に進入しているぞ。シェリー=クロムウェルの一件を懲りていないのか」

 学園都市と魔術師その両方をスパイする多重スパイの土御門元春。彼が普段使うふざけた口調は消えていた。

「いや……警備が甘かった訳ではないよ。どうやら学園都市内に君のようなスパイがいたようでね。警備がうすいところを突破されてしまったようだ」
「…………、」
「まあそう焦る事はない。あの少年の友人と言うことで『必要悪の教会』から魔術師が送られて来ているんだろう? 進入した魔術師の処理は君と、彼らに任せるとしよう。そして内部のスパイには『グループ』に動いて貰う。君1人抜けた程度では何ら代わりはあるまい」

 学園都市内に魔術師が進入した、とはかなり大きな出来事だ。他方の技術がもう他方に漏れる、という恐れがあるからだ。最悪の場合、戦争にまでなりかねない。
 そんな状況だというのにアレイスターはどこか楽しそうに会話を進める。まるで予期せぬプレゼントが突然手渡された様に。

「魔術師の目的は分かっているのか?」
「最悪の場合はヒューズ=カザキリを投下することも可能だ」

 ヒューズ=カザキリ。学園都市制の天使。とあるシスターの友達でもある。
 アレイスターはわずかに唇を歪ませた。

「まったく。イレギュラーというものはやはり最高の娯楽だな」


 同時刻。
 一方通行の元にある一本の連絡が届く。

「ええ。その超能力者を殺せ、といういつも通りのミッションですよ」

 同時刻。
 とある侵入者はほくそ笑む。手元にある銀髪のシスターの写真を見つめて。

 

Re: とある魔術の禁書目録 リレー ( No.2 )
日時: 2010/12/07 22:25
名前: ねす (ID: F.0tKRfu)

第一章『それぞれのハジマリ』



《INDEX_LIBRORVM_PROHIBITORVM》
ローマ正教の指定した『禁書』を纏めた一覧表、通称《禁書目録》。その名を冠したイギリス清教秘蔵の魔道書図書館の正式名称。
実際の《禁書目録》とは違い、「人間には有害」という意味での禁書を『一人の少女の脳に詰め込む』で完成した、真の意味での【禁書目録】である。
世界中の魔道書を掌握したその少女は、一環の魔術師が手に入れれば魔人にまで届いてしまうと言うが・・・・・・。



午前十一時半ば頃。第七学区内、とある学生寮にて。

「あー、終わらん。絶対終わらんなコレは。・・・なぁインデックス。コレは諦めても良いんじゃねぇか?」
「だめだよ、とうま。何の為に「しゅくだい」が在ると思ってるの? とうまの弱い頭を少しでも強くする為に、こもえが善意で用意してくれたものなんだよ。ちゃんとやらなきゃ、こもえが悲しんじゃうかも」
「はぁ。でも恒久赤点な上条さんに【発火能力法則解析用誘発実験のVTR鑑賞についての感想を、五〇〇字以上七〇〇字以内で纏めなさい】、とか言われても・・・。すでに説明の時点で意味不明だし、VTR鑑賞の時、俺うっかり寝ちゃったもんなぁ」
「とうま。日本には「因果応報」って言葉があった気がするけど。自業自得とも言うかも」
「くそ・・・何時に無く、インデックスが辛辣だ・・・・・・」

ガシガシと頭を掻きながら苦悩するツンツンの少年は、ふと自分の携帯のランプ(メール着)が点滅している事に気づいた。
「? 誰だ、こんな時に・・・・・・」
画面を見ると「土御門元春」の文字。彼からのメールという時点で猛烈に嫌な予感がして開くのをやめようかと思ったが、「単なる友人」としてメールしている可能性も在る為、迂闊に無視する事も出来ない。
恐る恐るキーを操作し、『未開封』の欄から受信したメッセージを確認すると、


件名:急用
【第七学区東端の喫茶店までダッシュで来い。三十分以内に来ない場合はお前の家を迎撃する】


とても物騒な内容だった。
土御門が「いつもどおり」だった場合、たとえメールでも「にゃー」やら「だぜい」やらと言うフザけた口調を直そうとしない。だが、今回のメッセージにはその口調が全く見えていなかった。
つまり、
「・・・・・・なんか不幸の予感しかしないんですが」
不運な事に、彼の勘は素晴らしく正しい。



同時刻、第十学区某所。

「・・・おいラルヴァス。そっちの状況はどうだ?」
『問題無し。てか、こっちの心配する前に自分の心配したらどうなの? アナタ、連絡だけで全く影が見えないんだけど。そろそろ合流しないと危険だと思うわよ』
電話の向こうの女は、軽く飄々とした声で男へと言い放つ。男は鼻で笑うと逆に見下した声で言い返した。
「問題ねえよ。大体、オマエの『絶帯零度(ネヴァーゼロス)』を掌握した俺だぞ? その『スキル』が最強だと言ったのはそっちの方だろうが」
『ま、そうよね。黒棺 炎華(くろひつぎえんか)ともあろう人間が、単なる手品集団に負けるとも考えにくいわ』
「だったらオマエはさっさと自分の仕事をしろ。こっちはこっちでちゃんとやってるからよ」
『りょーかい』
通話が終わる。男は詰まらなそうな表情で腰を上げ、再び歩きだした。


「さってと。ワタシも動くとするかな」
通話を切断したばかりの通信霊装を懐にしまい、ラルヴァス=グレイシアスは電話の向こうにいた男をことを考える。
(超能力が魔術を使うと重傷を負う。そんな常識までぶっ壊す能力なんて、アイツぐらいだろうね)
素直に関心した所で、本題に入る為、ラルヴァスは懐から一枚の写真を取り出した。
そこに写っているのは一人の少女。『禁書目録』と呼ばれ、世界中の魔術師に追われる立場に在る銀髪の修道女。
ラルヴァスは微笑みを浮かべ、語り掛けるように写真に呟く。


「ちょっとだけ。ちょっとだけ、力を貸して頂戴ね、お嬢さん♪」









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