二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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もう一つの獣の奏者
日時: 2011/03/21 17:38
名前: スズ ◆ixbyCx13Wk (ID: OWe0NuL4)
参照: http://www.kakiko.cc/bbs/index.cgi?mode

「獣の奏者エリン」のもう一つの物語…。
イアルとの隠れたもう一つの出会い…。
少女エリンと少年イアルの切ない物語です。

☆作者メンバ〜☆
スズ
azuki)

キャラクター紹介 >>3 >>4

目次
++プロローグ++ >>6
*第1話* >>8   *第6話* >>15
+第2話+ >>10  +第7話+ >>16
*第3話* >>11  *第8話* >>17
*第4話* >>13  *第9話* >>18
+第5話+ >>14

+第10話+ >>23  +第16話+ >>29
*第11話* >>24  *第17話* >>30
+第12話+ >>25   +第18話+ >>31
*第13話* >>26  *第19話* >>32
+第14話+ >>27
*第15話* >>28

*第20話* >>35
+第21話+ >>40
+第22話+ >>42
+第23話+ >>43

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Re: もう一つの獣の奏者 ( No.39 )
日時: 2011/02/19 00:44
名前: スズ ◆ixbyCx13Wk (ID: OWe0NuL4)

皆さんかえって来ましたスズです!!!!
ジャスミンもレミニカsも梓(現柚麻)も待たせてすいませんでした!!!!
無事に合格しました!!バリバリバリ嬉しいです!!!!!!
これからも小説続けて行きたいので宜しくです!!

Re: もう一つの獣の奏者 ( No.40 )
日時: 2011/02/19 01:05
名前: スズ ◆ixbyCx13Wk (ID: OWe0NuL4)
参照: +第21話+

それから数日がたった。
あれから色々とあったけれども、イアルとエリンはアリエスとリナエスの2人に勉強を教えてもらう事になり毎日何かと楽しく時間が流れていた。
イアルも、初めてこの村に来た時と比べれば笑顔が多くなったとエリンは安心した。
怖い顔しか見せてくれなかったあのイアルを見れば誰だって安心するだろう…。アリエスとリナエスの方も最初は色々と戸惑い探り探りに勉強を教えていたが、今は何の戸惑いもない。ただ、祖母の話を何となく避けているのも事実である。
ガシュラの方はというと初めの方はイアルとエリンの2人に向かって良い顔をしなかったものの、色々と反省したのか最近では時々他愛のない会話を交わしてきてくれるようになった。
こういう風に周りの環境が戸惑いながらも平和になるのを感じ、そして何よりも自分の成長に自分で驚きながらイアルは今日もエリンと2人で行動する。イアルの目標である『エリンを守る』これはまだまだ継続されていた。

「ねぇイアル君!」
「…何?」
「明日、エシュラさんの所にちょっとだけ行ってみない?」
「何言ってるんだよ!!あそこはダメだってソヨンさんも……」
「でも!…でもさ!このままで良いのかな?」
あまりにも平和すぎたからこそイアルはその言葉をエリンから聞きたくは無かった。
『このままで良いのか?』それは自分も心のどこかで思っていた事、けれどあまり考えすぎないようにそっと蓋をしていた。
何もかもから逃げて、今のままの平和が続けば良いと思っていた。
けれど違う、それは逃げであるとエリンは真っ直ぐ訴えかけてきた。
ならば、自分は如何するか?答えは一つしかなかった……。

「分かった!ソヨンさんには内緒だよ…心配なんかかけたくないから…」
イアルとエリンは決意した。自分たちの疑問を取り除こうと…。
明日、何があるか分からないけれど、これは向き合わなければいけない大事な事である。
幼い2人の大きな決意であった…。

Re: もう一つの獣の奏者 ( No.41 )
日時: 2011/02/19 13:21
名前: ジャスミン茶 ◆uJh3OPTS.U (ID: OWe0NuL4)

お久しぶりです。
また更新されてた!
というか、スズお帰りなさい!!!!!!
またいっぱい話そうね!

Re: もう一つの獣の奏者 ( No.42 )
日時: 2011/03/21 17:36
名前: スズ ◆ixbyCx13Wk (ID: OWe0NuL4)
参照: +第22話+

「じゃあ行ってくるわね〜!」

次の日の昼過ぎの事だった、ソヨンはいつも通り夕飯の支度として森に出かけた。
エリンとイアルはソヨンのこの声を合図に身支度を始めた。
ソヨンは早くても夕方まで帰ってこない。この時間が唯一の、決行できる時間であった。
イアルは内心、申し訳なさが募り募ってエリンに中止しようと持掛けそうになりながら、それは甘えであると強く自分に言い聞かせた。
当のエリンはただただエシュラさんに会うことのみを考え、ただ真っ直ぐに自分のする事を一つ一つ丁寧に頭の中で繰り返していた。
二人が家を出たのは、ソヨンが家を出てたった10分後の事であった。
「ねぇ!イアル君!この道でいいよね?」
「道順はエリンの方が詳しいから、エリンの行きたいように行ったら良い。間違えてても俺は怒らない…」
「…何だか、信じてもらえてないみたい!」

2人はそんな会話をしながら森の近道を大急ぎで走る。もしも此処でソヨンと出くわしてしまっては2人の計画は終わってしまうからである。
やっとの思いで森を抜けると、少し大きな家が何軒か並ぶようにして建っていた。
この中のどこかの建物が罪人の居る刑務所である。
此処からは小さな子供にとっては一か八かの賭け、どの建物に入るかで全てが決まってしまう。
もしも目的地とは違う所に入ってしまっては、ソヨンにも他の大人たちにも間違いなく怒られてしまう…エリンとイアルに緊張が走った。

Re: もう一つの獣の奏者 ( No.43 )
日時: 2011/03/21 17:37
名前: スズ ◆ixbyCx13Wk (ID: OWe0NuL4)
参照: +第23話+

イアルの心の中は不安しかなかった。
エリンを守らなければいけないと思う反面、自分にいったい何が出来るのか?大人にかなうわけが無い……。そう思っている自分もいた。
一方のエリンはイアルの横顔を見て自分たちの行っている行動に少し迷いが出始めた。
イアルを見ていると不安の表情しか見せてくれず、話しかけても無理に笑っているように見えた。自分がそうさせたのじゃないかと思うと、今からすぐに自宅へと戻り、元通りの平和な生活をすべきだとも思った。
2人の子供は迷っていた。そして少しの後悔もあった。けれど、超えなければいけない壁だと2人とも自分に言い聞かせる。

2人の今居る森を越えた先にある小さな住宅街のような場所は、【住宅街】等という平和なものではなかった…。
この場所は、罪に問われたもの達のみが住む刑務所を町にしたものであった。
此処で暮らすものは、多かれ少なかれ罪を犯した者達である。しかし、此処に死刑囚などはいない、そして罪を償えばすぐにでも元の家に戻る事が出来るのである。
しかし、此処の家には表札など自分の存在を示すものは無い。全て、即席で付けられた数字のみが、家の扉にでかでかと書かれているだけである。だから、外部の人間にはどこに誰が住んでいるのか分からない仕組みになっている。

いよいよ2人の子供たちはこの刑務所の町に踏み込んだ。


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