二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ポケモン BWストーリー
日時: 2011/03/09 21:03
名前: ヘカテー ◆5VZ6lwsTJw (ID: qU5F42BG)

はじめまして。
ヘカテーと申します。
この小説はポケモンBWを元に書く小説です。
プラズマ団に幹部がいたり、ジム戦のルールがゲームとは違ったりとかなりオリジナルな要素を含みますがどうぞよろしくお願いします。
コメント下さると大いに喜びます。

目次

プロローグ >>1
第一話 >>4
第二話 >>5
第三話 >>8
第四話 >>13
第五話 >>14
第六話 >>15
第七話 >>16

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プロローグ ( No.1 )
日時: 2010/12/19 21:11
名前: ヘカテー ◆5VZ6lwsTJw (ID: F35/ckfZ)

「ねぇ、トウヤ! 皆で一緒に1番道路に踏み出そうよ!」
ベルに袖を引っ張られ僕はチェレンとベルの間に立つ。
「じゃ、行くよ!」
チェレンの言葉で同時に一歩歩む。
ここから僕の冒険が始まる。
僕は肩に乗って眠っているツタージャをちらと見つめる。
そしてこれまでの事を思い返した。


 今朝早く、この町、カノコタウンでポケモンの研究をしているアララギ博士が家を訪れた。
渡された大きな箱。今日から旅に出るトウヤ、チェレン、ベルへのプレゼントのポケモンだという事がすぐに分かった。
二階で机に箱を置き、二人が来るのを待っていた。
しばらくすると階段を上る音が聞こえてきた。
黒髪でメガネをかけた少年、チェレンだ。
「トウヤ、アララギ博士に聞いたんだけど、ポケモンをもらえるんだって?」
「うん。それで二人が来るのを待ってたんだ。……十時。時間ピッタリだったね。」
「……ベルは、また……?」
「そうみたい……」
「呆れた」と言わんばかりに大きく息を吐く二人。
「旅立ちの日に遅刻なんてね。」
「べルらしいって言えばべルらしいけど……」
すると一階からドアを開けるような音がした。
「あら、ベル、いらっしゃい。」
「お邪魔しま……キャッ!」
「まぁ、大丈夫!?」
「大丈夫……です!」
そんな会話が聞こえた後、階段を慌てて上ってきたのは緑の帽子をかぶった黄色髪の少女、ベルだった。
走って来たのか息が荒々しく、頬は何かにぶつけた様に赤かった。
多分、五分前に起床し、慌てて支度をしてトウヤの家の玄関で転んでしまったのだろう。
ベルはしばらくして息を整えてから呟いた。
「あのう、ごめんね。また遅くなっちゃった。」
「ねぇ、ベル。君がマイペースなのは10年も前から知ってるけど、今日はアララギ博士からポケモンをもらえるんだよ?」
「十時二分。二分遅刻だよ。」
「はーい、ごめんなさい、トウヤ、チェレン。」
まるで反省していないベル。呆れるばかりである。
「で、ポケモンどこなの? せっかく皆で話し合って選ぶポケモン決めたんだから早く会いたいよ。」
「そうだね。」
ベルの言葉にチェレンも頷き、三人で箱の前に行く。
「そのプレゼントボックスの中、ポケモンが僕たちを待っている。」
僕は一歩踏み出し、ゆっくりと箱を開ける。
三つのモンスターボール。その中にはツタージャ、ポカブ、ミジュマルが入っていた。

 僕は迷うことなくツタージャの入ったボールをつかむ。
続いてベルがミジュマル、チェレンがポカブのボールを手に取った。
「皆、自分のポケモン選んだよね。というわけで、バトルしようよ!」
早速ベルからのバトルのお誘いだ。
「……あのね、ベル。まだ弱いポケモンとはいえ家の中でポケモン勝負は駄目だよ。」
「大丈夫だって。まだこのコたち弱いんでしょ? 戦わせて育ててあげないと。というわけで、行くよ!」
「……分かった。行くぞべル!」
ベルがボールからミジュマルを繰り出す。
僕もボールの開閉スイッチを押し、ツタージャを出現させた。
「ミジュマル! よろしくね!」
『!』
ベルの言葉に頷きを返すミジュマル。やる気満々だ。
「ツタージャ、頑張ろうな!」
『……』
ツタージャはこちらに頷きも笑顔も返さず、ただ身構えた。
「まったく、どうなっても知らないぞ。じゃ、バトルスタート!」
なりゆきで審判をすることになったチェレン。その掛け声を聞き、早速ベルは指示を出した。
「ミジュマル! ハイドロカノン!!」
僕とチェレンは同時にずっこけた。ミジュマルは『?』という顔をしている。
「べル……、ミジュマルはそんな技使えないよ。」
「え、そうなの? じゃ、えーと……水鉄砲!」
『!』
ベルの指示に反応し、ミジュマルは大きく息を吸い、水を発射した。
「ツタージャ! 避けるんだ!」
その指示に従い、ツタージャは攻撃を避ける。
「ツタージャ! つるのムチだ!」
ツタージャは指示通り肩からつるを出し、ミジュマルを叩いた。
効果抜群。かなりのダメージを負った。
「ミジュマル! 頑張れ、体当たり!」
ミジュマルは意外なスピードでツタージャに向かっていき、体当たりをした。
『!』
ツタージャは吹っ飛ばされ、壁に激突する。
見たところダメージは中程度。まだまだ行けそうだ。
「ツタージャ! 反撃の体当たり!」
ツタージャも負けじとミジュマルに体当たりする。先程のツタージャより強い音を立てて壁に激突したミジュマルはそのまま倒れてしまった。
「ふええ……」
驚きで眼を見開いているベル。
「トウヤ……あなた、凄いトレーナーになれるんじゃない? あたし、そんな気がする。」
「部屋は大変なことになったけどね。」
バトルが終わってから僕が部屋を見回すとポケモンの足跡が至る所にあったり、壁に激突した衝撃で家具が倒れたりしていた。
「……まったく、しょうがないな君たちは、ほら、傷薬だよ。」
チェレンは僕とベル、それぞれに傷薬を渡してくれた。
それをツタージャに塗ると傷が見る見るうちに消えていった。
「ねぇねぇ、チェレンもポケモン勝負してみれば? 詳しいからあたしのようにしっちゃかめっちゃかにすることなく上手に戦えるでしょ?」
「もちろん……! 僕の知識があればこれ以上部屋を汚すことないし、何より君たちだけでポケモン勝負を楽しむのはフェアじゃないよね。」
そういうとチェレンは僕との間をとりポカブを出現させる。
「というわけでトウヤ、相手してもらうよ。」
「よし、ツタージャ、行けるな!」
ツタージャは先ほどとは違い小さく頷いてくれた。
「よーし、バトルスタート!」
「ポカブ、体当たり!」
ベルの声と同時にチェレンが指示を出す。
「ツタージャ、受け止めろ!」
ツタージャがその指示を聞き身構える。
距離はどんどん縮まり、あと少しで接触というところでチェレンは次の指示を出した。
「今だ、ポカブ、ひのこ!」
「な!?」
近距離から放たれた火の粉は全てツタージャに直撃する。
愛称は最悪。さすがにダメージは大きかったのかツタージャは大きく仰け反り、苦しそうな顔をする。
「この距離からひのこを放てばこぼれ球が出ることもない。そしてツタージャには大きなダメージを負わせることができる。」
「やるな、チェレン。よしツタージャ、にらみつける!」
ツタージャはポカブに向けて鋭いまなざしを向ける。
それにポカブが怯んだ瞬間——
「体当たり!」
ツタージャの全力の攻撃はポカブに直撃する。
吹っ飛ぶポカブをチェレンが受け止める。戦える状態ではないようだ。
「防御が下げられたうえに急所に当たるなんて……」
「ポカブ、戦闘不能! トウヤの勝ちー!」
「やったぞツタージャ! 2戦2勝だ!」
『!』
ツタージャも嬉しいのか僕に抱きついてきた。
格好良いからと選んだポケモンだが意外と可愛いところもあった。

 それから僕たちはアララギ博士にお礼を言うためにアララギ研究所に向かった。
家を出る前に母さんに部屋の事を指摘されたがどうやら片付けてくれるようだ。
アララギ博士は僕たちにポケモン図鑑の完成を頼んだ。
全てのポケモンと出会う。それはとても凄いことだと思いポケモン図鑑をもらった。
アララギ博士は早速ポケモンの捕まえ方を教えてくれるようだ。
ツタージャは僕の肩に捕まってあたりを見ていたツタージャはいつの間にか眠ってしまっていた。
研究所を出て1番道路に行こうとした時だった。
「いたいた、トウヤ!」
母さんがこっちに走ってきていた。手には三枚の紙を持っている。
僕は母さんにポケモン図鑑の話をした。
どうやら母さんもその話は知っているようで、旅に役立つタウンマップを届けてくれたのだ。
「ポケモンだけじゃなくてイッシュ地方の素敵な所、一杯、一杯見つけてステキな大人になるのよ! じゃ、行ってらっしゃい!」
「行ってきます!」「行ってきます。」「行ってきまーす!」
三人がそれぞれあいさつし、出発した。


 そして、今に至るわけだ。
「あぁ、なんだろう。どきどきわくわくしちゃうね。」
「そうだね、さぁ、アララギ博士が待ってる。」
「じゃ、行こうか」
旅の始まり。どんな出会いがあるのだろうと思いながら、アララギ博士の元へ向かった。

Re: ポケモン BWストーリー ( No.2 )
日時: 2010/12/19 21:19
名前: who ◆i7MMNClliA (ID: faEjOLLx)

はじめましてwhoです。悪魔でもwhosとは書かないでください。この先どうなることやら・・・面白いですね。まさかポケモンを小説にするとは。
せっかくオリジナルなので、ジムリーダーなどもオリジナルにしてみてはいかがでしょうか?

お返事 ( No.3 )
日時: 2010/12/22 15:23
名前: ヘカテー ◆5VZ6lwsTJw (ID: PAeJS2fQ)

who様

おぉ!
速くもコメントが!?

はじめまして。ヘカテーです。
面白いと言って下さりありがとうございます。
ポケモンの小説を書くのは実は初めてです。
っていうか二次創作を書くこと自体初めてなので結構不安でした。

ジムリーダーの手持ちを変更する予定はありますがリーダー自体をオリジナルにする予定は今のところありませんね。
まぁ、考えてみます。

コメントありがとうございました!

第一話 『出会い』 ( No.4 )
日時: 2010/12/20 19:36
名前: ヘカテー ◆5VZ6lwsTJw (ID: F35/ckfZ)

「アララギ博士、お待たせしました。」
三人を代表してチェレンが言う。
「よし、それでは説明を始めますね! ポケモンと出会う事でポケモン図鑑のページが埋まります。そして、ポケモンを捕まえることでさらに詳しい情報が得られるようになっているの! ということで、私が実際にポケモンを捕まえて見せまーす!」
そういうとアララギ博士は草むらへとはいって行った。
しばらくするとアララギ博士の目の前に茶色の体毛を見に纏うポケモン、ミネズミが出現した。
「GO! チラーミィ!」
博士の投げたボールからは白い体毛のチンチラポケモン、チラーミィが現れた。
『!』
ミネズミがチラーミィに襲いかかる——が、それは長い尾により阻まれてしまった。
「チラーミィ! スイープビンタ!」
博士の指示でチラーミィは尾を使い、ミネズミに連続攻撃をする。
ミネズミの体力は一気に持って行かれ、その場に倒れこんでしまった。
そこに博士は懐から出したモンスターボールをミネズミに投げる。
それに吸い込まれたミネズミは、ボールの中で少し暴れた後、大人しくなった。
「今の見てくれた? ポイントを解説するとまずポケモンの体力を減らすこと! 元気なポケモンは捕まえにくいのよね。」
その後、僕たちは博士からのレクチャーを受け、それなりの知識をつけた。
まぁ、チェレンは最初から知っていたような顔をしていたが。
「それでは君たちにモンスターボールをプレゼント!」
博士が僕に五個のモンスターボールをくれた。
トレーナーが同時に持つことができるポケモンは六匹まで。
ツタージャを合わせるとこのモンスターボールでポケモンを捕まえればピッタリ埋まる数だ。
「「「ありがとうございます!」」」
三人が声を合わせて言うと博士も嬉しそうな顔をした。
「では、私はこの先、カラクサタウンで待ってまーす!」
そういうと博士は足早にカラクサタウンへと向かっていった。
「じゃ、僕もカラクサタウンへ向かうよ。」
「うん! 賛成! それに隣町までいかないとモンスターボールも買えないし。」
その直後、ベルが何かを思いついたような顔をした。
「ちょっと待って! ねぇ、トウヤ、チェレン、あたし良い事思いついたんだけど……」
「さぁ、行こうか。博士も待っているだろうし。」
ベルの言葉を完全にスルーするチェレン。
「ちゃんと聞いてよ! なんなのよお、もう!?」
「で? なんなの? 良い事って?」
僕が聞くとベルはにっこりして言った。
「どれだけポケモンを捕まえたか皆で競争しようよ! 博士からもらったポケモンも含めて。たくさんポケモンを連れている人が勝ちね。」
競争という言葉を聞いた瞬間、チェレンはぴくりとした。
「なるほどね、そういうことなら面白いな。図鑑のページが埋まるから博士も喜ぶだろうし。」
「じゃ、やろうか。」
チェレンも僕も賛成した。
「あたしとミジュマルのコンビが一番に決まってるもん!」
「僕も負けないよ! 行くぞポカブ!」
二人は僕より一足先に行ってしまった。
「じゃ、僕らも行こうか。ツタージャ。」
『!』
ツタージャは大きくうなずき、僕らは歩き出した。

 しばらく歩くと前方に一匹のポケモンがいた。
「あれは……ヨーテリーか。」
図鑑を見て、種類を確認した僕は早速捕獲を試みる。
「行け! ツタージャ、体当たり!」
ヨーテリーは突然の不意打ちを避けることができず、直撃してしまい、かなりのダメージを受けた。
負けじとヨーテリーも体当たりで反撃するが力はツタージャの方が上だ。
「そろそろ良いかな……」
僕はモンスターボールを取り出し——
「いっけぇぇ! モンスターボール!」
投げたボールはヨーテリーに当たりそのヨーテリーは吸い込まれた。
ボールが地に着き、ガタガタと揺れる。
中でヨーテリーが暴れているのだろう。
グラッ
一回目の大きな振動、まだ油断はできない
グラッ……
二度目の先程より少し小さな揺れ。弱っている合図だ。
グラ……
三度目の小さな揺れ。行けるか——
カチッ!
モンスターボールにロックがかかる。捕獲成功のサインだ。
それを拾い上げ、見るとヨーテリーも此方を見ていた。
そのボールのスイッチを押し、ヨーテリーを外に出すと、甘えるように足にすり寄ってきた。
「よろしくな、ヨーテリー!」
『!』
新たな仲間、ヨーテリーと共に僕は次のポケモンを探した。

 しかし、ポケモンが見当たらない。
「仕方ない。カラクサに向かおう。」
カラクサタウンの入り口にはすでにベルとチェレンがいた。
全員捕まえたポケモンは一匹。つまりは同点だ。
「さて、じゃぁ行こうか。」
チェレンが言った。
同時に歩き出す三人。
僕は無意識に肩に乗るツタージャを撫でていた。
これから先、どんな出会いがあるのか。
この旅は必ずいい旅になる。
僕はそう思った。
『カラクサタウン』と書かれた看板の前を通り過ぎた時、心地よい風が吹いた。
まるで、初めてこの町に来るチェレン、ベル、そして僕に「いらっしゃい」と歓迎するかのように。


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