二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- 薄桜鬼 日常録
- 日時: 2011/02/07 10:38
- 名前: さくら (ID: /ZfshGS3)
基本的にキャラをほとんど出していきたいと思ってます。
暇な方は見てやってください。
『薄桜鬼 沖田総司』のほうも良かったら読んでやってください。
あったかい目で見守ってやってください
Page:1
- Re: 薄桜鬼 日常録 ( No.1 )
- 日時: 2011/02/07 11:15
- 名前: さくら (ID: /ZfshGS3)
プロローグ
誰のせいだろう…
こんなことになったのは誰のせいだったか…
そうだ、あの時誰かが暇だと言わなければこんなことに…
どうしてこんな思いをしながら…
第一話「かくれんぼ」
「だ————っ!!!暇だぁぁああぁ!!!」
うらかな春の日差しが庭に差し込む。鶯はその咆哮のような叫び声に驚いて飛び去ってしまった。遠くで満開を迎えた桜から風に乗って花びらが運び込まれる。
雄叫びを上げた新八は持っていた花札を投げ捨てると、畳の上にごろんと寝転がった。
「おい、新八。まだ勝負はついてねぇぞ。負けそうになったからって放棄してんじゃねぇよ」
「そーだぜ、新ぱっつぁん。男として正々堂々勝負はやりぬくもんだろ!」
抗議する左之助と平助は、転がる巨体に文句を並べる。新八は耳障りと言わんばかりに叫び声をあげる。
「うるせーよっ!!!暇なのは事実だろうがっ」
「まぁ確かにそうだな。巡察も終わったし」
「巡察で何にもなかったしなぁ。や、平和なのは良いことだけどさ」
三人は何となく開け放たれた障子の向こうに広がる庭を見つめた。
のどかすぎる。暖かい日差し。鳥の鳴き声がどこからか聞こえてくる。のどかな午後は眠りを誘われる。静かな静寂が流れた。
「…なぁ、暇だ」
新八が静寂を破ってうなり声を上げる。
「だからこしてさっきから花札やってるじゃねぇか」
「もう何十回やってるか知ってるか!?いい加減飽きてくるぜ…平助、何かやって見せろや」
「そこで俺に振る!?新ぱっつぁんが何かすればいいじゃん」
「だーくそっ!!平助の役立たず!暇だぁぁあぁぁああ」
平助がもの言いたげな視線を新八に注ぐ。
ごろごろと畳の上をのた打ち回っていると、小さな足音が聞こえてきた。徐々に大きくなるその足音は、部屋の前まで来るとその姿を現した。
「お茶をお持ちしました」
盆を抱えて小さな少女は満面の笑みを浮かべて、部屋に入ってきた。
「おー千鶴ちゃん!」
千鶴の姿を認めると、新八は上体をがばっと起こす。座ってそれぞれに茶を配っていく。淹れたての茶が湯気を立てている。
「悪いな、千鶴」
「ありがとな」
「いいえ」
にこやかに茶を手渡していく千鶴をみていると、春ののどかさに負けないほんわかした空気が流れる。一同はしばらく千鶴につられて笑顔になった。
「ところで、永倉さん。さっきから何を叫んでいたんですか?」
口火を切った千鶴は小首をかしげた。愛らしい仕草に新八は破顔して答える。この年の娘は誰が目に入れても痛くない、目の保養になると新八は考えていた。
「んー、暇だなぁって言っててさぁ。千鶴ちゃん膝枕して」
「何甘い声だしてんだよ!気持ち悪りぃ!」
「さらっとそんなお願いしてんじゃねーよ、新ぱっつぁん!!」
二人から容赦ない蹴りがお見舞いされる。新八は目の端に涙をためて痛みをやり過ごす。
「ったく加減をしらねぇ奴らだな…いいじゃねぇか。暇なんだしよ」
そういって膝を折っている千鶴の太ももへ頭をもたげようとする。
「きゃっ」
鈍い音が、二発した。
今度こそ本気の蹴りが新八に入った。
「やっていいことと悪いことがある!」
平助は激昂しているのか、肩を震わせて新八に怒鳴った。左之助はもう一発入れる構えを取っていた。
「わ、悪かったって。ちょっと場を和まそうとしただけだろ」
みぞおちに蹴りが入ったのか、何度もむせる。心配して千鶴が声をかける。
「永倉さん…」
「ほっといていいぜ、千鶴。こんなすけべに近づいたらだめだ」
「おいおい、人をすけべ呼ばわりするなんざ、聞き捨てならねぇな。もう暇過ぎておかしくなりそうなんだよ」
新八はうなだれて再び畳の上を転がる。千鶴は少し思案して口を開いた。
「暇なら…皆さんでかくれんぼしますか?」
この発言に三人が二の句を継げなかったのは言うまでもない。
- Re: 薄桜鬼 日常録 ( No.2 )
- 日時: 2011/02/07 17:16
- 名前: さくら (ID: /ZfshGS3)
******
「で、大の大人がこれだけ頭数そろえて、何をやるのかもう一度言ってくれる?千鶴ちゃん?」
広間に集まった左之助、新八、平助、一、総司は円になるように座っていた。その円の中にも千鶴がいる。
「かくれんぼです」
「……」
会心の笑みで答える彼女がこれほど眩しいと思ったことはない。
一同は顔を見合わせてしばらく黙っていた。
「…ダメ、ですか?」
千鶴の遠慮がちな声に新八と平助は思わず反応した。
「いやっ、確かに暇だって言ったのは俺だ!かくれんぼも良い案だと思う。なぁ、平助!」
「お、おぉ。かくれんぼな!俺は良いと思うぜ!」
目元を潤ませる千鶴を懸命に慰める二人がなんとも痛々しいと思ったことは黙っておこうと左之助は心の奥で決めた。
「…まぁ、確かに今日は近藤さんと土方さんと源さんが会津藩のところへ出かけてるし。山南さんは…まぁばれなきゃ小言はくらわねぇだろ」
左之助は落ち込む千鶴にそっと助け舟を出してやる。
そんな助言を玉砕したのは一だった。
「だがいい大人がかくれんぼなど…第一、近藤さん達がいつ帰ってくるかもわからぬのに。俺たちは遊んでいていいのか」
「あれー?でも一君。刀の手入れする手を止めてぼーっと外みてなかったっけ?ここに呼ばれる前」
「あ、あれは…」
「暇だってことだよね、一君も。今日は皆暇だし、やってもいいんじゃない?」
一気に畳掛けられた一は反論する余地もなく、了承するかたちになってしまった。一は渋々口を閉ざした。総司は勝ち誇ったような笑みを浮かべる。
「ま、満場一致ってことでやるか。かくれんぼ」
微妙になった場の空気を打ち破って、左之助はまとめあげる。
千鶴の顔に笑顔が戻る。
「じゃぁ、鬼は誰にしますか?」
「僕がやってもいいよ。かくれるのは苦手だし」
名乗りを上げたのは総司だった。子供たちとよく遊んでいる総司はやりなれているのか、あっさりと言った。
「じゃぁ、三十数えるから屯所の敷地内で隠れてね。数えるよー」
「え、早っ」
一同は蜘蛛の子を散らすように各々の思うところへと急いだ。
「いーち、にーい、さーん」
その場にかがんで総司は目を覆い隠すようにして大声で数を数えはじめる。
一方千鶴は隠れる場所を悩んでいた。
「どこに行こうかなぁ…厨?隠れる場所がないよね…中庭?すぐに見つかりそう…うーん…」
てくてくと歩いていると自然にある場所にたどり着いた。
「あ、ここにしよう。沖田さん、まさかここに隠れてるなんて思わないよね」
「にーじゅくー、さーんじゅ。もーいーかーい?」
どこからも返事はない。静寂が満ちた屯所。
総司はゆっくりと立ち上がった。その顔には春ののどかさにはそぐわない怪しい笑みがうあかんでいた。
「さて…始めようかな」
春の木漏れ日が眩しい午後。地獄の時間はこうして火蓋を切った。
- Re: 薄桜鬼 日常録 ( No.3 )
- 日時: 2011/06/25 20:31
- 名前: さくら (ID: j9SZVVec)
- 参照: 最近良く「鬼畜」「SM」「カッターナイフ」という言葉に以上に反応する
memo.
ボカロ曲
・吊られた男と夢女 ・イッシュのポケモン 言えるのか!
・Mr.Alice ・うたうたいのうた
・秘密警察 ・恋人のランジェ
・マジカリン☆☆☆LOVE? ・ラブアトミック・トランスファー
・ハッピーシンセサイザ ・エレクトリック・ラブ
・星天ドロップス ・影踏みエトランゼ
・裏表ラバーズ ・パンダヒーロー
・弱虫モンブラン ・ラストラスト
・ファルセット ・会いたい
・チェックエンチェイス ・え?あぁ、そう。
・むかしむかしのきょうのぼく ・ロミオとシンデレラ
・ワールズエンド・ダンスホール ・ワールドイズマイン
・クリスマス中止のお知らせ ・1925
・ポーカーフェイス ・アンチクロロベンゼン
・Ameto ・パラジクロロベンゼン
・モザイクロール ・ロゼッタ
・マトリョシカ ・紅一葉
・おひめさまになりたいのっ! ・太陽と月のロンド
・悪の王国シリーズ(「白の娘」「悪の娘」「悪の召使」「リグレットメッセージ」)
・ネトゲ廃人シュプレヒコール ・般若心経ポップ
・「僕と契約して、ボカロPになってよ!」 ・卑怯戦隊うろたんだー
・二息歩行 ・秘蜜〜黒の誓い〜
・モノクロスロード ・心拍数#0822
・トリノコシティ ・カンタレラ
・時忘人 ・円尾板の仕立て屋
・家に帰ると必ず妻が死んだふりをしています
・くたばれPTA ・純愛フィロソフィー
・デンドロビウム・ファレノプシス ・トルコ行進曲 オワタ\(^o^)/
まだまだ他にもあるけど、もうすぐ1000文字超えちゃうから、一旦止めるね!!
上のは全部神曲のランキング入り・殿堂入りしてるから、おすすめだよ!!
Page:1
この掲示板は過去ログ化されています。