二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)
- D.Gray-man -contrast-
- 日時: 2011/09/06 22:35
- 名前: 蛍 ◆LU8WrcLlXI (ID: bVlGyEWK)
- 参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel3/index.cgi?mode=view&no=13509
ごアクセスありがとうございます^^
蛍と申します。
細々とD.Gray-manの二次小説でも書かせていただきたいと思います。
途中で投げ出す可能性はきわめて高いのでお気を付けて頂けるようお願いします。
もし、感想を書いていただけるようなことがあればとても喜びます。
list
序章 -罪に惑う光-
1 >>03 2 >>13 3 >>34 4 >>44 5 >>47
6 >>50 7 >>54 8 >>60 9 >>65 10 >>70
11 >>78 12 >>84 13 >>89 14 >>92 15 >>97
第一章 -GHOST-
1 >>103 2>>106>>109
第一章突入!
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
- Re: D.Gray-man -contrast- ( No.89 )
- 日時: 2011/03/22 22:29
- 名前: 蛍 ◆LU8WrcLlXI (ID: 6U7QBJXl)
13———
球体の化け物から逃れたカレンたちは建物の中に隠れていた。
とは言っても周りの建物は破壊され瓦礫が散乱し、時折球体の化け物が近くを巡回しに来ている。
シンは父を呼び泣いていた。
カレンとシンを守るために自ら犠牲になった父。こんな悲劇があって良いのだろうか。
シンの泣き顔を見ないように辺りの様子をうかがいながらその頭を撫でる。
まだ化け物の横行は続いているようで建物を破壊する音と人々の絶叫が時折響いてくる。
ふいに近くで爆音が聞こえた。
驚きに体を震わす。
影から外の様子を伺うと近くで化け物が一帯の建物を破壊しまくっていた。
このままではすぐに見つかるか潰されるかしてしまいそうだ。
トクン———
ふいに、また鼓動を感じた。
化け物に追われてからもずっと手放さずに持っていた剣。
何ですぐに捨ててしまわなかったのか自分でも不思議だ。
そんなことを考えていると急にシンがその剣をひったくった。
「シン!?」
カレンはその行動に驚いた。
「ねえちゃんはボクが守るんだ……」
化け物に向かって駆け出そうとするシンの腕を掴み必死に止めるがシンはそれを振り払い走っていってしまう。
「シン、だめ!!」
カレンの制止も聞かず化け物に向かっていく。
シンが化け物に剣を振り下ろすが鈍い音だけ立てて弾かれる。弾かれた反動で小さなシンはよろけてしまう。
カレンも必死にシンのもとへ走るが、間に合わない。
化け物の大砲から弾が発射される。
その弾丸はシンを貫いた。
「シン!!」
急いでシンに駆け寄る。
なんとか息をしている。
カレンは大声でシンの名を呼ぶ。
「カレン……ねえちゃん」
腕の中で弟が途切れ途切れにカレンの名前を呼ぶ。
「しっかりするのよ! シン!」
消えないでくれ、と激しく肩を揺らして叫ぶ。
自分の声が震えているのが分かる。いくら止めようとしても目からは涙があふれていく。
シンに不安を与えてはいけないと笑顔を作ろうとするがうまくいかない。
シンの体を埋め尽くすように広がっていく黒い星。
侵食されている。この星が体を覆い尽くすと死んでしまうのが嫌でも理解できる。
「ごめんね、ねえちゃん。ボク失敗しちゃった」
シンは抱えていた剣を抱き寄せた。
なんて無茶なことをするんだと、こんな形になるなら二人で瓦礫に埋もれたほうがどれだけましだったろうか。
シンの体は星に埋め尽くされ真っ黒になって塵となり消えた。
カレンは大声を上げて泣いた。
化け物もなにも気にはならなかった。
- Re: D.Gray-man -contrast- ( No.90 )
- 日時: 2011/03/22 22:41
- 名前: 葵 ◆ufwYWRNgSQ (ID: LR1GMCO/)
其の剣がイノセンスなんですかね?
- Re: D.Gray-man -contrast- ( No.91 )
- 日時: 2011/03/26 20:34
- 名前: なさにえる (ID: WdRs4RJ1)
シン〜〜〜〜((泣
カレンがかわいそすぎる((泣泣
- Re: D.Gray-man -contrast- ( No.92 )
- 日時: 2011/04/29 16:28
- 名前: 蛍 ◆LU8WrcLlXI (ID: /ZfshGS3)
14———
いつの間にかカレンは氷に覆い尽くされた空間にいた。
目の前にはカレンの対アクマ武器である剣が氷の地面に突き刺さっていた。
シンを失った後カレンはこの剣に命じらるままに剣を振るいアクマを破壊した。
そして直後に現れたオーガン元帥に保護されエクソシストとなった。
オーガンの言葉が反芻する。
————— アイツらはおまえのイノセンスに引き寄せられて来たのだ —————
シンはイノセンスの適合者ではなかった。
カレンの手に渡るためにイノセンスは一度シンの手に渡ることを受け入れただけであった。
そしてイノセンスの力を感じ取ったアクマが村を襲った。
———だとしたらシンも父も村のみんなもわたしのせいで死んだようなもの……。
忌々しげに目の前の剣を睨みつける。
———こんなものが無ければ。
カレンは急激に破壊衝動に追われた。この忌々しい剣を——イノセンスをへし折ってやりたかった。
カレンは自らのイノセンスに手を掛ける。
これを破壊したら自分の心が壊れてしまうのがなんとなく分かった。
だがもう止められない。
カレンは腕に力をこめた。
————— ねえちゃん —————
シンの声を聞いた気がした。
フラッシュバックがカレンを襲う。
シンは消える直前に笑顔で何かを言った。すでに声にならなかったが。
———ずっと一緒にいる……。
口の動きを読み取った予想でしかないがシンはそう言った。確信的にそう思った。
———シンは……。あの時剣から響いた声あれはイノセンスのものではない。
記憶を思い返す。
あの時響いたのは姉を守りたいと言うシンの声だ。
———そうだ。シンは言ったんだ。わたしに生きて欲しいと。わたしに戦えと……。
カレンは腕の力を緩める。
目を瞑り精神を沈める。
気付くと元の空間に戻っていた目の前には雪女が立っている。
カレンの手にはあの剣が握られていた。
———シン。ずっと一緒にいてくれたんだね。
シンの気持ちはずっとカレンと共にある。そう思うと力がわいてくる。
カレンは剣を構えた。
———行くよ、シン!
カレンがイノセンスを発動させる。
そして構え、雪女を一閃で切り裂いた。
「ありがとう。あなたのおかげで大切なものを見つけられた」
カレンがそう言うと雪女は霧のように消えていった。
この雪女は人に怨みを持ち絶望の中この寂しい山で亡くなった霊だったのだろう。
イノセンスに他人にも苦痛を味あわせたいというこの怨霊が取り付いた——
———いや、イノセンスが怨霊に取り付いたのかもな。
山からは氷が溶け冷気が和らいでいた。
- Re: D.Gray-man -contrast- ( No.93 )
- 日時: 2011/04/29 16:38
- 名前: 蛍 ◆LU8WrcLlXI (ID: /ZfshGS3)
何も言わず一ヶ月間以上の更新停止失礼いたしました。
ゴールデンウィークを期に顔を出すことができてよかったです。
他の方のコメントや作品などは見れてませんが
きっと暫くしたら戻りますのでよろしくお願いします_ _
Page:1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23
この掲示板は過去ログ化されています。